馬油とは? 効果や使い方は? 古くから愛される保湿クリーム
馬油(読み方:バーユ)とは、馬の皮下脂肪から得られる動物性油脂。美容や肌にもよいとされ長年愛されているスキンケアアイテムです。ヒトの皮脂に近い組成の油脂であることから肌への浸透力が高く、保湿効果にすぐれています。乾燥肌の方や、乾燥する季節の保湿アイテムとして重宝するでしょう。
馬の油と聞くとベタつきや臭いが気になるかもしれませんが、精製技術が発達した現在では、いい匂いのものや使い心地のいい商品がたくさんあります! 馬油の使い方はとても簡単で、洗顔後など乾燥が気になるときに、化粧水・乳液・美容液替わりに塗り込むだけ。顔のスキンケアだけではなく、髪やボディなど全身に使えることも特徴です。
一方で、馬油はオイルのひとつなので酸化しやすいのがデメリット。ワセリンなどほかの植物性オイルと比べても酸化しやすい特徴があります。開封後は、早めに使い切る必要があるでしょう。
馬油の選び方 肌・髪・全身のケアに!
まずは馬油の選び方をチェックしていきましょう。美容のプロ・さくらさんのアドバイスも紹介しているのでぜひ参考にしてくださいね。
使い方に合った種類を選ぶ
馬油はおもに「バーム」「オイル」「クリーム」の3種類のテクスチャーにわけられます。どの種類でも比較的つけ心地がサラッとした商品が多いですが、原材料が馬脂のため、なかには塗った直後はベタつきやテカリを強く感じるものもあります。気になる方は、口コミなども参考にベタつきがないものを探してみましょう。
バームタイプ|ひざ・かかと・全身の乾燥ケアに
バームタイプは常温では固まっている状態の馬油です。固形状ですが肌に乗せると熱でトロっと溶け出して、スルスルと塗れます。
バームタイプは、とくにひざやかかとなど乾燥しがちなパーツをしっかり保湿したいときにおすすめ。また、顔から手足まで全身の保湿にも適しています。風呂上がりや入浴後のアウトバスアイテムとして用意しておき、水気を含んでいる肌状態のときに使って水分を閉じ込めましょう。
クリームタイプ|ハンドケアにぴったり
気軽にケアしたいならクリームタイプがおすすめです。バームとの違いはテクスチャーのやわらかさ。こっくりしていて伸びがいいのでハンドクリーム代わりとしても使えます。容器はチューブタイプが多く、持ち運びにも便利。チューブなら熱でテクスチャーがゆるくなってもカバンのなかで液だれしづらいです。
また、クリームタイプは馬油以外の成分を配合していることも多いです。そのため、自分がほしい効果をもつ成分が含まれているかを確認してください。
オイルタイプ|髪の毛や洗顔後のブースターに
オイルタイプは、馬油のなかでも比重が軽い部分を抽出して精製したタイプです。浸透性が高くなっているため、化粧水前のブースターとして使うこともできます(浸透は角層まで)。ベタつきが少なくサラッとしたつけ心地が特徴で、夏場のスキンケアアイテムとしてもおすすめです。
また、髪の毛の保湿を考えているなら、トリートメントのように使えるオイルタイプを選ぶといいでしょう。
馬油の原産地と品質もチェック
馬油を選ぶときは産地や品質にも注目しましょう。
馬油のおすすめを今すぐ知りたい方はコチラへ
原産地は日本だと安心
国産と表示されている馬油の多くは熊本や北海道が産地です。メーカーのこだわりで、馬脂のなかでも脂質がいい脂だけを厳選して品質を高めているアイテムもあります。
しかし馬油は動物性油脂であるため、鮮度や酸化の程度が気になる方もいるでしょう。『馬油100%』と明記されているアイテムはとくに、馬油の産地や製造年月日など製品の情報をきちんと確認しましょう。
「馬油100%」など純度の高いものがベター
馬油そのものの使用感・保湿感が欲しいときは、馬油100%の商品を選ぶといいでしょう。馬油はヒトの皮脂に近い組成であるといわれていますが、敏感肌の人で初めて使用する前にはパッチテストを行うことをおすすめします。
また、馬油の特徴である肌への浸透力も実感できるでしょう。ただし、肌質は個人によって異なるため、口コミなどもあわせて確認してください。
馬油以外の配合成分や効果にも着目を
馬油の効果と合わせてほかの美容効果も期待したい人は、馬油以外の配合成分があるかをチェックしてみましょう。馬油に加わっている成分として多いのは、スクワレンやヒアルロン酸、プラセンタなどの保湿成分です。これらが配合されていると、より肌の保湿力が高まります。
また、桜エキスやなまこプラセンタなど、最近話題になっている成分を配合した馬油にも注目です。
香り付きか、無香料タイプかで選ぶ
馬油は動物性油脂のため、独特の臭いがあります。そのため香料が強めに効いたアイテムもあるので、顔に馬油を使う人や匂いに敏感な人は、無香料タイプを選びましょう。
「どうしても動物性油脂の香りを強く感じる」という場合は、植物から抽出した精油を加え、香りを加えているタイプもあるので、好きな香りが配合されたアイテムを探してみるといいでしょう。
馬油のおすすめ3選【バームタイプ】 顔や全身の乾燥ケアに効果的!
ここからは、馬油のおすすめ商品をバーム、クリーム、オイル別に紹介します。薬局・ドラッグストアで手軽に購入できるアイテムもあるので、ぜひチェックしてくださいね。
人気のソンバーユ・無香料タイプ
ドラッグストアなどでも購入できる、人気の馬油です。国内産馬脂を100%使用した高純度タイプで、真空蒸気精製によって天然成分を抽出して仕上げています。
また、独自の技術で馬脂のにおいを除去。香料などの添加物も加えていないので、肌が敏感になっている時期や馬油のにおいが気になる人にもおすすめな商品です。
ローズのいい香りが加わった馬油
薬師堂がつくるソンバーユに、ローズの香りを加えたアイテムです。この馬油は、ソンバーユシリーズのなかでも女性人気が高い商品。ローズの香りがやさしく広がり、馬脂の独特のにおいを抑えてくれます。
原材料には国産の馬油を採用。純度100%の馬油ではありませんが、馬脂のにおいが気になる人におすすめです。
植物から抽出した精油で香りづけした馬油
原材料に熊本で育った馬の脂を採用した馬油。ホホバオイルを配合し、保湿力を高めています。
また、植物から抽出した精油をブレンドし、天然の香りを配合。ラベンダー、レモングラス、ユーカリの3種類から選ぶことができるので、香りで選びたい人にもおすすめの商品です。
パッケージデザインもおしゃれで、持ち運びも楽しくなりそうです。
馬油のおすすめ7選【クリームタイプ】 伸びのいいテクスチャーで塗りやすい!
続いて、伸びのいいテクスチャーでハンドクリーム代わりとしても使えるクリームタイプの馬油のおすすめを紹介します。
たてがみ下の脂を100%使用した贅沢な一品
たてがみの下の脂(こうね)の、上質な部分だけを原材料にした馬油です。こうねは一頭の馬からわずかしか採取できないためとても貴重。そのこうねが使用された馬油は、角質層への浸透性が高く、少量でもスーッと伸びるのが特徴です。
口に入れても大丈夫なほど品質が高いため、口まわりのケアや赤ちゃんにも使うことができます。
不純物が入らないように精製を繰り返したアイテム
原材料に熊本県産の馬脂を使用したアイテムです。食用国産馬のたてがみや腹部、全身から取れる馬脂などから純度100%に仕上げています。
また、不純物が残らないように精製を繰り返しているため、馬脂特有のにおいも気にならない程度に抑制。
ベタつかず、すばやく肌になじむテクスチャーも魅力です。
馬油のほかに3つの美肌成分を配合
国産の良質な馬油に、尿素、馬プラセンタ、コエンザイムQ10など肌にうれしい成分を配合したアイテム。尿素がかたくなった角質をやわらかくして、ほかの成分の浸透を助けます。
また、ナノ化された馬プラセンタは浸透性や吸湿性にすぐれており、コエンザイムQ10はツヤとハリを与えてくれる成分です。スパチュラも付属しているので、クリームを清潔な状態にたもてます。
赤ちゃんの肌にも使える馬油クリーム
赤ちゃんや子ども、敏感肌の人にも使えるように開発された馬油クリームです。無香料、無着色、パラベンフリー、シリコンフリーにこだわった商品で、アレルギーテスト済みです。
顔をはじめ全身のかさつきにおすすめ。ワンタッチキャップが搭載されたチューブ容器を採用しているので、使う分だけサッと取り出せます。
携帯して外出先でも使いたくなる馬油
国産の良質な馬油を原材料に採用したアイテム。さらに、北海道日高地方の競走馬サラブレッドから採取した馬プラセンタエキスも配合しています。馬プラセンタはアミノ酸が豊富で、ナノ化されているので角質層への浸透性や吸湿性にすぐれた成分です。
この商品は馬油と馬プラセンタの力で顔や手足をしっかりうるおしてくれます。50gのミニサイズなので、外出先のスキンケアアイテムとしてもおすすめです。
馬油のおすすめ5選【オイルタイプ】 ヘアケアにも使いやすい!
最後に、軽いつけ心地のオイルタイプの馬油を紹介します。
馬油100%のオイルタイプ
ソンバーユでおなじみのメーカー・薬師堂がつくるオイルタイプの馬油です。馬油を抽出する際に比重が軽い液状部分を精製して、オイルタイプとして仕上げています。
原材料は日本の馬脂を100%使用。ベタつきが少ないため、夏のスキンケアアイテムや朝の化粧下地としてもピッタリです。
髪の毛の保湿ケアもでき、枝毛や帯電を防いでくれます。
熊本県産の馬脂を原材料に採用
ユウキ製薬が販売するオイルタイプの馬油です。熊本県産の馬脂を採用し、国内工場で精製しています。原材料が馬脂だけなので純度は100%です。余計な添加物は含まれていません。
液状でテクスチャーがサラッとしているので、マッサージでの使用もおすすめです。
「馬油」のおすすめ商品の比較一覧表
実際に使ってどうだった? 口コミをチェック! 馬油の評価評判は?
ここで何商品か、実際に使ってみての口コミを見てみましょう。※口コミはあくまで個人の感想です。
薬師堂『ソンバーユ無香料』の口コミをチェック!

出典:LIPS
始めてから2週間経つのですが、めちゃくちゃ化粧ノリが良くなりました全然乾燥しなくなりました。
わたしはクレンジング後と朝に使用しています。馬油を肌に伸ばして、くるくるマッサージをしてその後拭き取り化粧水で拭き取りをしています!
毛穴の詰まりが結構ある方は顔から砂利が出てくるそうなのですが、わたしはまだじゃりが出てきません。出てきたら楽しそうなんですけどね…
薬師堂『ソンバーユ ローズの香り』の口コミをチェック!










出典:LIPS
馬油は安全性が高く、様々な使い方があります。
中でも私がおすすめするのはブースターとしての使用!
馬油は保湿力がある上、その後のスキンケアが浸透しやすくなります。
まだエイジングが気にならない年齢の方や、ブースターにエイジング効果を求めない方、
安いブースターをお求めの方、乾燥肌で保湿力を求める方・・・に、おすすめ!めちゃくちゃコスパが良いです。
最初は無香料を使い切ったのですが、ちょっと油っぽい匂い(?)が気になったのでローズに変えました。ローズは良い香りで使いやすいです。
馬油のおすすめランキングTOP5を発表! 美容のプロが選ぶ!
紹介した商品のなかから、美容のプロ・さくらさんがおすすめする馬油ランキングを5位から1位の順に発表していきます!
5位 横濱馬油商店『生馬油ゴールド こうね100%』
横濱馬油商店『生馬油ゴールド こうね100%』
4位 YUiNO『Horse Balm 馬油 25g』
YUiNO『Horse Balm 馬油 25g』
3位 北海道天然堂『精粋アマ純馬油/70ml』
北海道天然堂『精粋アマ純馬油/70ml』
2位 リシャン『ベビー馬油クリーム 無香料 100g』
リシャン『ベビー馬油クリーム 無香料 100g』
『ベビー馬油クリーム』は赤ちゃんにも使えるやさしい使い心地が魅力。ワンタッチキャップタイプでさっと出せるのもうれしいですね。
1位 薬師堂『ソンバーユ 液状特製 55ml(0207)』
薬師堂『ソンバーユ 液状特製 55ml(0207)』
オイルタイプでさらっとした使い心地の『ソンバーユ 液状特製』は、化粧下地としても使えるのがポイントです。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 馬油の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの馬油の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ネットや口コミで話題! 馬油洗顔とは?
ネット上や口コミで話題となっている馬油洗顔。その名の通り、馬油で洗顔をするのですが、「顔から砂利が出る」といわれるほど古い角栓を浮き上がらせる効果があるようです。ここでは、馬油洗顔のやり方を紹介します!
STEP1.馬油を顔全体に塗り広げて馴染ませる
STEP2.そのまま手でくるくると優しくマッサージして肌の奥まで浸透させる
STEP3.全体をマッサージし終えたら、3~5分間放置する
STEP4.最後に、化粧水をたっぷりとしみ込ませたコットンを使って優しく馬油をふき取る
毎日行うと逆に肌に負担をかけてしまう可能性があるため、スペシャルケアとしてまずは週1回から試してみましょう。
馬油の保存方法や使用期限は?
馬油に多く含まれている不飽和脂肪酸は、熱や光、空気の影響で酸化しやすい成分です。そのため、馬油は直射日光を避けて涼しい場所に保管するようにしましょう。
酸化が進むので、開封後はなるべく早めに使用するのが望ましいです。ただし使い切れないこともありますよね。馬油の使用期限は、商品にもよりますがだいたい1~2年とされています。その間、温度が高い場所で保管するとバームタイプでも液状になる可能性があります。反対に、寒いところでは固形状に固まります。溶けたり固まったりを繰り返すと酸化が進み、臭いが出ることもあるので注意しましょう。気になる場合は、夏場など気温が上がる季節には冷蔵庫での保管がおすすめです。
肌の保湿に欠かせないスキンケアアイテムはこちらで紹介 関連記事
ボディクリームやフェイスクリームなど、秋や冬など乾燥する季節に欠かせない保湿ケアアイテムはこちらの記事で紹介しています!
そのほかの馬油化粧品のおすすめ記事はこちら
馬油シャンプーや馬油石鹸のおすすめは、こちらの記事で紹介しています。
馬油だけで美肌も叶えられる! 効果的にケアに取り入れて
馬油の選び方と、美容のプロ・さくらさんと編集部で選んだおすすめ商品を紹介しました。馬油のみのスキンケアでもきれいなお肌を目指せます。
馬油はバーム、クリーム、オイルそれぞれで使い心地が異なるため、特徴を踏まえたうえで自分に適した馬油を選んでください。効果的な使い方で美肌を叶えましょう!
なお、馬油クリーム効果として「シミが消える」「馬油を塗り続けた結果シミが消えた」などの口コミが見受けられる商品もありますが、馬油自体に美白やシミを消す効果効能はないので注意してくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
化粧品メーカーにて、化粧品に配合されるエキスの開発や薬事申請業務に従事。 退職後は美容コラムの執筆や監修、コンサルタントとして幅広く活動。 これまでに100種類以上のスキンケア化粧品を実際に試した経験をいかしておすすめのアイテムをご紹介していきます。 日本化粧品検定1級、コスメコンシェルジュ。