ホッチキスの選び方 綴じる枚数などをチェック!
ホッチキスにも、さまざまなタイプがあり、用途によって適したホッチキスが変わります。いつどんな場面で使うのかをしっかりと考えることも、ホッチキス選びの際には重要です。自宅やオフィスで据え置きのものとして使うのか、カバンに入れて常に持ち歩いて使うのか、また、たくさんの書類を短時間で処理しなければいけない場面が多いのかなど、それぞれの用途に即して最適な製品を準備することが、ホッチキス選びのコツです。
【1】綴じ可能枚数は強力な「32枚綴じ」を選ぶ
一般的に使用される10号針のホッチキスは、コピー用紙でだいたい2枚から20枚前後が基本的な綴じ可能枚数となっています。ただ、最近は機械の改良によって綴じ枚数は大きくアップし、最大で32枚綴じまで発売されています。
この最大綴じ枚数は大きくて困ることはないので、できれば32枚綴じを選んでください。また、特殊な11号針で最大40枚綴じというパワフルなものもあり非常に便利ですが、専用針が必要で10号針とは混在させて使えないので要注意です。
【2】多用するなら分厚くても弱い力で綴じられるものを
綴じる枚数が多くなると、今度はそれだけ針を打つのに力が必要になってきます。分厚い書類を綴じるのが一度なのであればともかく、何度も綴じていると手が疲れてしまいます。
最近発売されている綴じ枚数が多いホッチキスは、内部に小さな操作力で大きな力を生み出すことのできる倍力機構が搭載されているものが多いです。
「綴じる力50%オフ」などと謳われている製品であれば、軽い力でサクサクと厚い書類も綴じることができるので、ホッチキスを多用するなら便利な機能と言えるでしょう。
【3】針が平らになるものを選ぶと書類の山にしたときに安心
一般的なホッチキスで綴じた跡を裏から見ると、針がメガネ型に盛り上がっていることがわかります。同じ箇所を綴じた書類が何冊も積み重なっていくと、そのメガネ型の盛り上がりだけが高くなり、無駄に厚くかさばってしまいます。また、書類の山が崩れやすくなるというのもやっかいなところ。
しかし、フラット機構のホッチキスなら、針を打つと同時にメガネ型の盛り上がりを潰して平らにしてくれます(フラットクリンチなどメーカーによって呼び方は異なります)。書類の束がすっきり片付くのは大きなメリットです。
【4】ホッチキスの種類で選ぶ
ホッチキスの中にもさまざまな種類があります。コンパクトで携帯性の高いものから、力がいらず自動で動くものなど、使う場所や使い方によって選ぶホッチキスは変わってきます。
仕事で資料作成がたくさんあるなら作業効率がアップするものがいいでしょう。自分がどんな場面にどれくらいの頻度で使うのかを考えて、ホッチキスの種類を選びましょう。
「ハンディタイプ」ひとつ持っておくだけで便利
ホッチキスと聞いてこのハンディタイプのものを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。自宅や職場でときどき使用するという方は一般的なハンディタイプがおすすめです。手のひらサイズで使いやすく、常備品としてもぴったり。
20枚ほど綴じられるものが多く、たくさんの書類を綴じるためには不向きですが、40枚ほど綴じられるホッチキスもありますよ。
「卓上タイプ」綴じる枚数が多いときに活躍
机の上に置いたまま使用する卓上タイプは、たくさんの書類を綴じたい方やよく使用する方におすすめ。あまり力を入れずにたくさんの枚数を綴じることができます。卓上タイプでも綴じれる枚数はバラバラなので、確認してから購入しましょう。
机の上に置きっぱなしでも邪魔にならない小型のものから、力のいらない電動のものまであります。どんなものが使いやすいかチェックしてみましょう。
「針なしタイプ」子どもやちょこっと使いにぴったり
少ない枚数を綴じるなら針なしタイプもあります。お子さんが使う場合や、乳幼児がいるご家庭にもおすすめ。針を使わないので綴じた部分がかさばらず、書類を重ねたいときに便利です。
小さな穴をあけて折るタイプと、圧着するだけで綴じるタイプがあります。圧着するタイプは穴の跡が残らないので、仮綴じとしても便利です。針を買わなくていいので、コスパがよくエコロジーです。
「電動タイプ」力を使わずに綴じれる
大量の資料を作成したい時には、電動のタイプがおすすめ。綴じる力はほとんどいらず、自動的に綴じてくれます。10号針に対応しているものも多く、針のチャージ量も多いので交換する回数が少ないのも嬉しいポイントです。
他のタイプのホッチキスに比べると価格は高くなりますが、作業効率を上げたい方におすすめです。
中綴じには中綴じ専用か回転式のホッチキスを使おう
冊子などを作りたいときには、中綴じ用のホッチキスが必須です。普通のホッチキスでは届かない冊子の真ん中部分にまで届き、タテに綴じることもできます。
中綴じだけに使うのであれば中綴じ専用のものの方が綴じる力が強いのでおすすめです。回転式のものは、中綴じだけでなく一般的なホッチキスとしても多様に使用することができます。
工作用ならタッカーがおすすめ
木工、建築やDIYに使うなら、工作用のホッチキスとのいえるタッカーがおすすめです。家具に布を貼ったり、木材同士をつなぎ合わせたりするときに使います。
【5】軽い力で綴じられるホッチキスも
握りやすいデザインになっているかをチェックするのもポイントです。自分の手に合わないものを使うと、余計な力を使って疲れてしまいます。また、失敗しやすくなり、針を外して綴じ直すことになるので余計な労力がかかります。
握りやすく手にフィットするデザインのものは、失敗が減りスピーディーに作業を進めることができます。
【6】綴じ位置が確認できると使いやすい
綴じる針の位置をそろえてきれいに仕上げたい方は、綴じ位置ガイド付きのものがおすすめ。針の位置が違ったり、斜めになってしまったり、針の位置を揃えてきれいに綴じるのは案外難しいのです。
奥行きをそろえてきれいに綴じたいのであれば、綴じ位置ガイドがついているものがいいでしょう。綴じ方がきれいだと相手に好印象を与えることができます。ちょっとした工夫で差をつけましょう。
【7】リムーバー付きだと便利

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リムーバーがついているホッチキスは、針を外すことができて便利
針で綴じるタイプのホッチキスを使うなら、リムーバーつきを選ぶのがおすすめです。綴じるのに失敗したときや、綴じられた書類をシュレッダーにかけたいときなど針を外す場面は割とあるのです。
リムーバーつきのものであれば、スムーズに取ることができますし、爪を傷めることもありません。ハンディタイプのものはリムーバーがついているものが多いですが、ついていない商品もあるので確認しましょう。
【8】持ち運ぶならコンパクトなタイプも
カバンなどに入れて、携帯したい方は持ち運びがしやすいかもチェックしましょう。バックなどに入れて常に携帯していると、いざ必要な時にすぐに取り出せて便利です。
ただしコンパクトさを求めるあまりに、小さすぎると使いづらくなるので、丁度いいサイズ感のものを選びましょう。ロック付きのものにすると、カバンのなかで針がおちる心配もいりませんよ。
綴じ枚数・綴る力・フラットクリンチ機構を確認! 文房具ライターからのアドバイス
最初にも述べましたが、今から一般的なホッチキスを買うなら、32枚綴じ・綴じる力50%減・フラットクリンチ機構の3つは必要な機能といえるでしょう。
おすすめ商品としてはマックスのサクリフラットを紹介していますが、見た目やカラー、雰囲気を優先して他社の製品を選んでも、まず不満を感じることはないでしょう。
どの機能も一昔前のホッチキスと比べると格段に進化していますので、とにかく試してみてください。
ホッチキスのおすすめ15選 マックス、プラスなど有名メーカーの商品
ここまでに紹介したホッチキスの選び方のポイントをふまえて、文房具ライターのきだて たくさんと編集部で選んだおすすめ商品をご紹介します。

専門メーカーならではの使いやすさ
現在では、各メーカーともに「10号針で32枚綴じ」「フラットクリンチ機構」「綴じる力50%減」のすべてを備えたホッチキスを発売していますが、使いやすさで頭ひとつ抜け出しているのは、やはり専門メーカーであるマックスのものでしょう。
たとえば、使っていて地味にありがたみを感じるのが、マガジン内の針置き台。これは装填(そうてん)する際に針がまっすぐ入って、なかで転がらないようになっています。
ほかにも、本体上部に予備の針が100本入るポケットや、針の残り本数が外から見える残量ゲージ、外した針が飛び散らないリムーバーなど、こまかい工夫が随所に施されていてとても便利です。

小さいのに高品質&高機能! 強力40枚綴じを実現
マックス独自規格である11号針(10号針より少し針足が長い)を使うということで、やや針の入手が面倒ですが、それでも小型ホッチキスで最強との呼び声が高いバイモ11フラット。
10号針の針足をギリギリいっぱいまで使っている32枚綴じに対して、足の長い11号針でしっかり綴じられて40枚綴じという点で、やはり優位性が高いです。
また、綴じる際に針がぶれないように、内部のパーツに分厚い鋼板を使っているなど、作り込みも高品質で安心感があります。もちろん、軽い力でサクッと綴じられる倍力機構やフラットクリンチ機構もあり、とにかくこれ一台あればホッチキスで困ることはあまり無さそうです。

軽量設計で携帯性抜群! コンパクトで使いやすい
綴じ枚数こそコピー用紙20枚と一昔前の性能ですが、プラスのピタヒットは約50gという超軽量設計のホッチキスです。たまご1個分ほどの重さなので、カバンに入れても全く気にならないほど。
筆箱に入れるにはややサイズが大きいですが、それでも針が100本装填できる実用サイズのホッチキスを持ち歩きたいなら、これが最適でしょう。
また、針の綴じ位置をそろえて調整できるガイドの奥行きナビも付いているので、見た目がそろった資料を作るのにも便利です。

回転する特殊な綴じ方も可能、冊子用としても
見た目は全く普通のホッチキスですが、本体内部のマガジンから打ち出し口までの部分をくるりと回転させることで、冊子の中綴じ(ページ中央を針で綴じたもの)ができるという特殊機能を備えています。
中綴じ以外にも、工作の筒止めや紙箱の留め合わせといった特殊な綴じ方に使えるので、同人誌の作成やペーパークラフト用のツールとして密かな人気を誇るロングセラー商品でもあります。
100連針でサクサク使える! 安心のメーカー
ホッチキスの有名メーカー「マックス」の、スタンダードなタイプのホッチキスです。機能面で言えばとてもシンプルですが、とても使いやすい商品です。
針も100連のものを入れることができるので、交換作業が少なくて済むのはうれしいところ。カラーバリエーションも豊富。
業務用にも!軽い力で80枚の資料を綴じられる
綴じ可能枚数が2~80枚と、幅広く綴じられる卓上タイプのホッチキスです。50枚以上の大量の紙を軽い力で綴じることができ、万能型と呼べるでしょう。
また、卓上タイプでありながらもコンパクトな作りで、パワーと軽さを兼ね備えています。
コンパクトながらも32枚綴じにも対応!
とてもコンパクトな本体サイズですが、32枚綴じまで対応している商品です。軽い力で綴じることができる「パワーシストメカニズム」を採用し、力の弱い方でもかんたんに書類を留めることができます。
加えて綴じ方がかさばりやすいメガネ型ではなく、平たく綴じることができるフラット機構を搭載しているので、たくさんの書類もスリムにまとまります。
ひと押しで12枚、針がいらない卓上型
プラスからは、針がいらないホッチキスが3種類販売されています。こちらはコンパクトサイズでデスクに置きやすい卓上型の商品です。プラス独自の機構である「パワーアシストメカニズム」を搭載し、ひと押しで12枚を綴じることが可能。連続作業に威力を発揮してくれます。
金属の針を使わないホッチキスのメリットには、ゴミの分別がラク、ケガや誤飲の心配が少ない、消耗品が不要といった点が挙げられます。一方で穴が大きくなってしまうなどのデメリットもあるので、使うシチュエーションをよく考えてから購入するようにしましょう。

電動でラク! 自動で綴じられるフラットホッチキス
大人数が参加する会議の資料作りは、ホッチキス留めも大変な作業量になります。綴じる力が50%とはいえ、終わるころには握力も尽きて手はプラプラに。そんな場合におすすめなのが電動ホッチキスです。
紙束を差し込み口に入れると自動で針を打ってくれるので、力は全く必要ありません。綴じ枚数こそ最大20枚と少ないですが、その代わりに単三電池駆動のコードレスタイプなので、使う場所を選ばないのもメリットです。
フラットクリンチ機構を搭載していて書類の見た目もスッキリ仕上がります。
いつもいっしょにいたい、かわいいホッチキス
かわいい文具が好きな方におすすめしたいのがこちらの商品。デスクに置いておくだけでほっこりしそうなサメの形をしたホッチキスです。シリコンカバーはプニプニさらさらの手触りで、いつも握っていたくなる感触。もちろん、愛らしいデザインでも耐久性や品質に抜かりはありません。
ほかに「びーばー」と「わに」があり。さらに今後も続々と新しい仲間が登場するというから楽しみですね。数量限定販売なので、通販サイトに在庫があるうちにゲットしましょう。
「ホッチキス」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ホッチキスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのホッチキスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ホッチキスのとめ方にはルールがある?
資料をホッチキスで留める時には、留める位置にルールがあるということを知っていましたか?
実は横書きの資料の場合は「左上」を留め、縦書きの資料の場合は「右上」を留めるというのがマナーといわれています。
これは縦書きの文章は右から左に読み、横書きの文章は左から右にかけて読み、読み終えた側をめくるためです。つまり、無駄なストレスを与えないように読む人のことを考えたマナーなのです。
とくにビジネスなどの場面では、針の位置まで読み手の目線で考えることができればベストな気配りといえるのではないでしょうか。
ホッチキスでとめた紙をゴミ出しするときは?
業者に古紙回収で使用済みの書類を渡す前に、リサイクルのために分別しようと1束ずつホッチキスの芯を取ることを煩わしいと思う方も多いかもしれません。
しかし、なんと実際は、古紙回収に出すのであれば芯を取る必要はないのです。これでホッチキスを外すのに使っていた時間をほかに有効活用することができますね。
ただ、燃えるゴミとして出す際には、芯を取って分別しなければいけないので注意してください。
「リサイクルの際には芯を取らなくてもよい」とホッチキスの針の箱の裏に書いてある製品もあるので、もし手元にあればチェックしてみてもいいかもしれません。
ホッチキスに関するアイテムをさらにご紹介! 【関連記事】
書類・資料作成の強い味方を探そう!
大量の書類や資料を作成する人にとって、ホッチキスは欠かせない道具です。高頻度に使うものであればあるほど、少しでも効率化すれば大きな時間と労力の節約になります。また、こまかい作業でストレスを溜めないということも大きなポイントのひとつです。力を使わずに綴じることができるもの、針のチャージ量が多く交換が少ないものは作業の効率をアップできます。自分の用途に合ったものを選び、資料・書類作成をより効率的に行ないましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。 極端な悪筆と工作下手がコンプレックスゆえに自分を助けてくれる便利な文房具を探し求め続けており、その活動の結果得られた情報を雑誌・WEBなどの媒体で公開している。 文房具に関する著書多数。近著には『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(共著 スモール出版)がある。