ホッチキスの選び方と違い 綴じる枚数などをチェック!
文房具ライターのきだて たくさんへの取材をもとに、「何枚まで綴(と)じるものがいい?」「卓上とハンディタイプはどっちがおすすめ?」など、ホッチキスの選び方をご紹介します。
綴じ可能枚数は強力な「32枚綴じ」を選ぶ
文房具ライター
一般的に使用される10号針のホッチキスは、コピー用紙でだいたい2枚から20枚前後が基本的な綴じ可能枚数となっています。ただ、最近は機械の改良によって綴じ枚数は大きくアップし、最大で32枚綴じまで発売されています。
この最大綴じ枚数は大きくて困ることはないので、できれば32枚綴じを選んでください。また、特殊な11号針で最大40枚綴じというパワフルなものもあり非常に便利ですが、専用針が必要で10号針とは混在させて使えないので要注意です。
多用するなら分厚くても弱い力で綴じられるものを
文房具ライター
綴じる枚数が多くなると、今度はそれだけ針を打つのに力が必要になってきます。分厚い書類を綴じるのが一度なのであればともかく、何度も綴じていると手が疲れてしまいます。
最近発売されている綴じ枚数が多いホッチキスは、内部に小さな操作力で大きな力を生み出すことのできる倍力機構が搭載されているものが多いです。
「綴じる力50%オフ」などと謳われている製品であれば、軽い力でサクサクと厚い書類も綴じることができるので、ホッチキスを多用するなら便利な機能と言えるでしょう。
針が平らになるものを選ぶと書類の山にしたときに安心
文房具ライター
一般的なホッチキスで綴じた跡を裏から見ると、針がメガネ型に盛り上がっていることがわかります。同じ箇所を綴じた書類が何冊も積み重なっていくと、そのメガネ型の盛り上がりだけが高くなり、無駄に厚くかさばってしまいます。また、書類の山が崩れやすくなるというのもやっかいなところ。
しかし、フラット機構のホッチキスなら、針を打つと同時にメガネ型の盛り上がりを潰して平らにしてくれます(フラットクリンチなどメーカーによって呼び方は異なります)。書類の束がすっきり片付くのは大きなメリットです。
綴じる資料の種類・量によって適したものを選ぶ
卓上タイプ? ハンディタイプ? 違いと特徴
綴じる資料の厚みはホッチキスが針を通せるかどうかに関わってくるので、資料の種類や量を考えることが必要です。
綴じたい枚数が多い場合には、多くの資料を綴じることができる卓上タイプの製品のほうが適しています。それに対し30枚程度の比較的少なめの枚数を綴じることが多いのであれば、安価でかつ使いやすいハンディタイプのホッチキスのほうが適しているでしょう。
また、コピー用紙と画用紙では厚みが全然違うように、紙の質も考慮しなければなりません。このように、留めたい書類のおよその枚数や種類は大事な基準です。合わないホッチキスを無理に使うと、故障や紙に引っかかる原因になるので注意しましょう。
使用する場面や頻度に合わせて選ぶ
いつどんな場面で使うのかをしっかりと考えることも、ホッチキス選びの際には重要です。自宅やオフィスで据え置きのものとして使うのか、カバンに入れて常に持ち歩いて使うのかによって考慮すべきサイズや重量の範囲は大きく異なります。
また、たくさんの書類を短時間で処理しなければいけない場面が多いのか、たまに来る必要なときだけにしか使わないのかという頻度も考えましょう。それぞれの用途に即して最適な製品を準備することが、ホッチキス選びのコツです。
工作用ならタッカーがおすすめ
木工、建築やDIYに使うなら、工作用のホッチキスとのいえるタッカーがおすすめです。家具に布を貼ったり、木材同士をつなぎ合わせたりするときに使います。
文房具ライターからのアドバイス
文房具ライター
綴じ枚数・綴る力・フラットクリンチ機構を確認!
最初にも述べましたが、今から一般的なホッチキスを買うなら、32枚綴じ・綴じる力50%減・フラットクリンチ機構の3つは必要な機能といえるでしょう。
おすすめ商品としてはマックスのサクリフラットを紹介していますが、見た目やカラー、雰囲気を優先して他社の製品を選んでも、まず不満を感じることはないでしょう。
どの機能も一昔前のホッチキスと比べると格段に進化していますので、とにかく試してみてください。
ホッチキスのおすすめ13選 マックス、プラスなど有名メーカーの商品
ここまでに紹介したホッチキスの選び方のポイントをふまえて、文房具ライターのきだて たくさんと編集部で選んだおすすめ商品をご紹介します。

マックス『サクリフラット(HD-10FL3K)』












出典:Amazon
綴じ枚数 | 約32枚 |
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質量/サイズ | 106g(針200本収納時)/H66×W28×D83mm |
カラー | ピンク、ブルー、ホワイト、ライトグリーン |
綴じ奥行き | 29mm |
使用針 | No.10 |
専門メーカーならではの使いやすさ
現在では、各メーカーともに「10号針で32枚綴じ」「フラットクリンチ機構」「綴じる力50%減」のすべてを備えたホッチキスを発売していますが、使いやすさで頭ひとつ抜け出しているのは、やはり専門メーカーであるマックスのものでしょう。
たとえば、使っていて地味にありがたみを感じるのが、マガジン内の針置き台。これは装填(そうてん)する際に針がまっすぐ入って、なかで転がらないようになっています。
ほかにも、本体上部に予備の針が100本入るポケットや、針の残り本数が外から見える残量ゲージ、外した針が飛び散らないリムーバーなど、こまかい工夫が随所に施されていてとても便利です。

マックス『バイモ11フラット(HD-11FLK)』












出典:Amazon
綴じ枚数 | 40枚 |
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質量/サイズ | 165g/H68×W30×D107mm |
カラー | ブルー、イエロー、ホワイト、ブラック、レッド |
綴じ奥行き | 28mm |
使用針 | No.11 |
小さいのに高品質&高機能! 強力40枚綴じを実現
マックス独自規格である11号針(10号針より少し針足が長い)を使うということで、やや針の入手が面倒ですが、それでも小型ホッチキスで最強との呼び声が高いバイモ11フラット。
10号針の針足をギリギリいっぱいまで使っている32枚綴じに対して、足の長い11号針でしっかり綴じられて40枚綴じという点で、やはり優位性が高いです。
また、綴じる際に針がぶれないように、内部のパーツに分厚い鋼板を使っているなど、作り込みも高品質で安心感があります。もちろん、軽い力でサクッと綴じられる倍力機構やフラットクリンチ機構もあり、とにかくこれ一台あればホッチキスで困ることはあまり無さそうです。

プラス『ピタヒット(ST-010XH)』

出典:Amazon
綴じ枚数 | 2~20枚 |
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質量/サイズ | 50g/H48×W25×D96mm |
カラー | ブルー、グリーン、ピンク、レッド、ホワイト |
綴じ奥行き | 3~20mm、7段階で調整 |
使用針 | No.10 |

マックス『ホッチくる(HD-10V)』












出典:Amazon
綴じ枚数 | 15枚 |
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質量/サイズ | 69g/H51×W23×D113mm |
カラー | ダークグレー、ピンク、ブルー |
綴じ奥行き | 70mm(通常時、回転時の針中央より) |
使用針 | No.10 |

コクヨ『電動フラットクリンチステープラー(SL-CF20LM)』
















出典:Amazon
綴じ枚数 | 20枚 |
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質量/サイズ | 310g/H71×W41×D187×(mm) |
カラー | ライトグレー |
綴じ奥行き | 4~20mm 2mmピッチ |
使用針 | No.10 |
マックス『HD-10D』












出典:Amazon
綴じ枚数 | 20枚 |
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質量/サイズ | 94g/H50×W23×D103mm |
カラー | ピンク、ブラック、ブルー、ライトグリーン |
綴じ奥行き | 58mm |
使用針 | No.10 |
マックス『バイモ80(HD-11UFL)』












出典:Amazon
綴じ枚数 | 2~80枚 |
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質量/サイズ | 690g/H153×W63×D202mm |
カラー | レッド、ホワイト |
綴じ奥行き | - |
使用針 | No.11 |
プラス『フラットかるヒット(ST010VN)』














出典:Amazon
綴じ枚数 | 約2~32枚 |
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質量/サイズ | 106g/H60×W30×D81mm |
カラー | グリーン、ピンク、ブルー、ホワイト |
綴じ奥行き | 30mm |
使用針 | No.10 |
マックス『シリコンホッチキスVol.1 みずべのいきもの しりこん さめ(HD-10NX/S SH)』










出典:Amazon
綴じ枚数 | 20枚 |
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質量/サイズ | 106g/H52×W120×D30mm |
カラー | グレー(びーばーはブラウン、わにはグリーン) |
綴じ奥行き | 51mm |
使用針 | No.10 |
プラス『針なしホッチキス ペーパークリンチ 卓上型 12枚とじ(SL-112A)』
















出典:Amazon
綴じ枚数 | 約12枚 |
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質量/サイズ | 343g/H110×W70×D130mm |
カラー | ピンク、ブルー、グリーン |
綴じ奥行き | 17.8~23.5mm |
使用針 | - |
無印良品『ステープラー(82114560)』

出典:Yahoo!ショッピング
綴じ枚数 | - |
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質量/サイズ | - g/H40×W90×D21mm |
カラー | ホワイト |
綴じ奥行き | - |
使用針 | - |
マックス『サクリキッズ(HD-10NLCK)』












出典:Amazon
綴じ枚数 | 20枚 |
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質量/サイズ | 85g/H55×W26×D80mm |
カラー | ブルー、イエロー、ピンク |
綴じ奥行き | 26mm |
使用針 | No.10 |
マックス『ホッチキス 卓上タイプ(12号シリーズ・大型特殊用途)(HD-12N/17)』












出典:Amazon
綴じ枚数 | 30~70枚(1210FA-H使用時)、 50~110枚(1213FA-H使用時)、110~170枚(1217FA-H使用時) |
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質量/サイズ | 2160g/H215×W90×D390mm |
カラー | グレー |
綴じ奥行き | 68mm(最大) |
使用針 | No.12(1210FA-H、1213FA-H、1217FA-H) |
「ホッチキス」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ホッチキスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのホッチキスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ホッチキスのとめ方にはルールがある?
資料をホッチキスで留める時には、留める位置にルールがあるということを知っていましたか?
実は横書きの資料の場合は「左上」を留め、縦書きの資料の場合は「右上」を留めるというのがマナーといわれています。
これは縦書きの文章は右から左に読み、横書きの文章は左から右にかけて読み、読み終えた側をめくるためです。つまり、無駄なストレスを与えないように読む人のことを考えたマナーなのです。
とくにビジネスなどの場面では、針の位置まで読み手の目線で考えることができればベストな気配りといえるのではないでしょうか。
ホッチキスでとめた紙をゴミ出しするときは?
業者に古紙回収で使用済みの書類を渡す前に、リサイクルのために分別しようと1束ずつホッチキスの芯を取ることを煩わしいと思う方も多いかもしれません。
しかし、なんと実際は、古紙回収に出すのであれば芯を取る必要はないのです。これでホッチキスを外すのに使っていた時間をほかに有効活用することができますね。
ただ、燃えるゴミとして出す際には、芯を取って分別しなければいけないので注意してください。
「リサイクルの際には芯を取らなくてもよい」とホッチキスの針の箱の裏に書いてある製品もあるので、もし手元にあればチェックしてみてもいいかもしれません。
「ホッチキスリムーバー」をお探しの方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
文房具ライター・きだて たくさんに取材をしてホッチキスリムーバーの選び方とおすすめの商品を教えていただきましたので、紹介します。
「針なしホッチキス」をお探しの方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
文房具ライターの「きだて たく」さんへのインタビューをもとに、「針なしホッチキス」の選び方とおすすめ商品について紹介します。
書類・資料作成の強い味方を探そう!
文房具ライターのきだて たくさんへの取材をもとに、ホッチキスの選び方とおすすめ商品をご紹介しました。大量の書類や資料を作成する人にとって、ホッチキスは欠かせない道具ではないでしょうか。高頻度に使うものであればあるほど、少しでも効率化すれば大きな時間と労力の節約になります。
また、細かい作業でストレスを溜めないということも大きなポイントのひとつです。力を使わずに綴じることができるもの、自分の用途に合ったものを選び、資料・書類作成をより効率的に行いましょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2021/01/18 コンテンツ追加のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 矢部栞)
最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。 極端な悪筆と工作下手がコンプレックスゆえに自分を助けてくれる便利な文房具を探し求め続けており、その活動の結果得られた情報を雑誌・WEBなどの媒体で公開している。 文房具に関する著書多数。近著には『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(共著 スモール出版)がある。