金属接着剤はどのようなもの?
金属接着剤は、金属同士や金属とほかの素材を接着できるもの。普通の接着剤では紙やプラスチック、布などが接着できることが多いですが、金属接着剤は金属を接着させられるので、DIYなどに使える便利な接着剤になり、家庭内から野外まで幅広く使用できます。
なお、耐久性や耐熱性、耐衝撃性、耐水性を持たせることも可能です。
金属接着剤の選び方 耐久性や耐熱性、耐衝撃性、耐水性を持たせる
金属接着剤の選び方にはいくつかのポイントがあります。ポイントは以下の5つです。
【1】金属とどんな素材を接着させるか
【2】弾性
【3】耐久性や耐熱性
【4】衝撃への耐性
【5】作業のしやすさ
上記のポイントを押さえることで、あなたに合った商品を見つけることができます。ぜひ参考にしてみてください。
【1】金属とどんな素材を接着させるのか
金属とどの素材を接着させるかによっても、接着剤の種類が違ってきます。たとえば、金属同士の場合は金属用の接着剤、金属と紙やほかの素材を接着させる場合は多目的用の接着剤を購入しまうしょう。
使う用途によって選ぶことで、しっかりとした効果が得られます。一方、素材によっては、接着が難しい場合もあるので注意が必要です。
【2】異なる素材には弾性がある接着剤を使用する
異なる素材を接着させると、熱膨張係数の違いによって剥がれたり、ひび割れが起きる可能性があります。そのため、異なる素材同士の接着には、弾性接着剤を使用するのがよいでしょう。弾性接着剤は乾燥したあとにかたくならず、弾性をたもったままにしてくれます。
安定した追従性と接着性能を発揮してくれるので、ムーブメントを受けやすいコンクリートなど厳しい施工環境で使われていることが多いです。
【3】耐久性や耐熱性はあるか
金属は力がかかったり、熱くなるなどの特徴があります。そのため、金属接着剤は耐久性や耐熱性の高さが重要で、少しでも熱くなると溶けてしまうような接着剤ではきちんと接着できません。
一般には70〜80℃に対応できる接着剤がよいとされており、高い耐熱性の商品では100℃まで対応できるものもあります。
【4】衝撃には強いのか
衝撃に強い接着剤は、かたい素材などもかんたんに接着できるので便利です。
衝撃に強いのは基本的に弾性の接着剤ですが、耐衝撃性が高い瞬間接着剤というのもあります。瞬間接着剤で衝撃に強いものを選びたい場合は、「耐衝撃」の記載がある商品を選ぶようにしましょう。
【5】作業のしやすさなら、ピストル型の接着剤
ピストル型の接着剤は、チューブ型やヘラで塗る接着剤と比べて、作業しやすいのが便利なポイント。引き金を引いて使用できる接着剤で、接着させたい箇所にピンポイントに付着できるので、仕上がりがきれいになります。
また、ピストル型の接着剤は手が汚れにくく、作業がしやすいのもメリットのひとつでしょう。
金属接着剤おすすめ8選 速乾性が高い、衝撃や振動に強い幅広い素材に使用可能など
ここからは、金属接着剤を8商品紹介します。どれも使い勝手がよく、さまざまな場所で使用できるので便利です。これから購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
アロンアルファはとても種類が多いです。なかでもこの『アロンアルフア プロ用耐衝撃(#31701)』は金属のような衝撃が、直接伝わるような素材にも対応できるよう、耐衝撃性を高めた瞬間接着剤。
また、接着剤は中粘度でツルツルの金属のうえでも垂れにくいため、失敗しにくく使い勝手がいいです。

衝撃や振動に強くて耐震性が高い
衝撃や振動に強い、耐震性にすぐれた金属接着剤。衝撃を受けやすい部分に使用できるので、接着後もすぐれた耐久性を保持してくれます。
金属だけでなく、陶磁器・硬質プラスチック・合成ゴムの接着など、幅広い素材に使用可能。逆に、シリコン樹脂・フッ素系樹脂・発泡スチロールなどには使えないので、注意が必要です。
金属同士もしっかり接着できる
高強度で衝撃に非常に強く、硬度の高い素材に使用できる金属接着剤。チタン・ステンレス・鉄・銅・亜鉛メッキ銅などの金属や、炭素繊維にも使用できるので便利です。
幅広い金属素材に対応できるため、ふだん使っている金属アクセサリーや家庭内にある金属製品に活用できるのがポイント。
接着面が小さいときに、周囲を盛りながら接着することができる『ミニグルーガン 小型』は活躍します。コード式のため安定した電力で使用可能なうえに、30本のグルースティック付属で多くの場所の接着が効率的に可能。
使い方はとても簡単で、無毒な素材なのでお子さんやDIY初心者の方でも使いやすい商品です。

速乾性が高くてすぐに乾く
速乾性があり、接着した後すぐに乾くのが便利な商品。使用する際は2〜3分で熱くなるので、作業効率を高めてくれます。また、ケーブルが160mmと長いので、操作中のグルーガンの可動範囲が広く使いやすいです。
この接着剤はグルーガンの形をしているので、手が汚れにくいのがポイント。またノズル部分が細いので、こまかい接着もかんたんにおこなえます。グルーガンプラグは日本PSE認証を受けており、安全性が高いです。
『オートウェルド(AW-20Z)』は主成分のほかに、こまかな鉄粉が含まれているのが特徴で、硬化後も削ったりねじ切りなどが可能というすぐれもの。
硬化後は、ガソリンなどの溶剤に対する耐性も高く、300℃の高温まで耐えれるため、車パーツの補修にも使用することができます。

幅広い素材に使用できる
鉄・アルミ・金属など、幅広い素材に使用できる接着剤。2液混合タイプで、主剤と硬化剤を混ぜて使用します。
かたいものが接着できることで、家庭内のものの修理が自分でできるようになるので、活用しやすいでしょう。硬化するまで6時間と時間は必要ですが、硬化したあとはしっかりと接着されているので安心できます。
さまざまな家庭用品に対応
金属・プラスチック・木材・石・レンガ・セラミックなど、幅広い素材に対応していて、家庭内での使用にも便利な接着剤。ふだん身につけるアクセサリーの修理や、DIYなどでも使用できるのでとても便利です。
コンパクトな形で、持ち運びや保管が便利な商品。耐熱性は低いですが、温度が関係ない場所では使用しやすいので、室内でも屋外でも使用できるでしょう。
ピストル型で使いやすい
人間工学にもとづいたピストル型で握りやすいグリップは、持ちやすさと手の疲れにくさを追求し設計されています。
接着剤が出てくる部分の上には硬化用UVのLEDライトがついており、こまかい作業もラクラクとおこなえるので便利です。
ハイスピードで乾く瞬間接着剤
速乾性にすぐれている接着剤で、一度接着するとずれることがなく、ハイスピードで接着することが可能。衝撃に非常に強く、接着した部分がしっかりと硬化されます。
内容量は20gと多めに入っており、硬質プラスチック・合成ゴム・金属などの接着が行えます。幅広い素材に使用できるので、家庭内でも活用しやすいでしょう。
クリア素材でさまざまな用途に使用できる
クリア素材で、接着部分が目立たずに使用できる接着剤。色のあるものや透明なものまで幅広く使えるので、これひとつあればどんなものにも使用できます。
耐水性があり、水がかかりやすい場所でも問題なく使える商品です。水の使用が欠かせない観葉植物や、屋外のガーデニングアイテムの補修にも適しています。
おすすめ商品の比較一覧表
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そのほかの接着剤をまとめて紹介! 【関連記事】
金属接着剤を使う時には表面の処理もお忘れなく!
金属接着剤を使う時には、くっつける金属に適した接着剤を選ぶことも必要ですが、それと同じほど、使用する金属の表面を金属ごとに適した処理することも重要です。ここではその方法をご紹介します。
表面処理のポイント
金属接着剤の性能を十分に発揮するためには、表面の「不要なもの」を取り除く必要があります。不要なものは例えば「ゴミ」や「ホコリ」、「水分」、そして「サビ」など目に見えるものから、表面に塗布されている「酸化被膜」や「油」があります。
ゴミやホコリ、水分などは拭き取ればOKですし、サビであればヤスリ(200〜80番台)で削り落としましょう。塗装が表面全体に施してある場合は、ヤスリでは大変なので、サンドブラストなどで剥がしておきましょう。
一方、目には見えないような酸化皮膜や油分はシンナーやアルカリ性の洗浄剤を使うと落とすことができます。
金属ごとの注意点
上記の表面処理方法を代表的な金属ごとに当てはめてみると、汚れ落としはどの金属でも共通で行いますが、「鉄」や「アルミニウム」、「銅」などの場合はサビを落として、表面の酸化皮膜や油分を落とすだけで大丈夫です。
ただし、錫や亜鉛、ブリキなど表面がメッキ加工されているものはサンドブラストやヤスリで表面の塗装や被膜を剥いでおきましょう。
接着後の環境も考慮して選ぶのがポイント DIYアドバイザーがアドバイス
金属同士の接着をする際は、硬化後に硬くなる接着剤、金属と別の素材を接着する際は、硬化後に弾性が残る接着剤を選びましょう。
また、接着後にどのような環境で使われるかもしっかりと確認し、商品の「耐性」を環境に合わせることで、接着後も長く安全に使うことができます。一概に金属がつくという点だけではなく、接着後の環境も視野に入れることが、金属用接着剤を選ぶうえで大切なポイントです。
まだある! そのほかの便利な接着剤はこちら 【関連記事】
金属接着剤でDIYを楽に
金属接着剤の選び方やおすすめ商品を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
自分が何をDIYしたいかに合わせて選ぶと、作業がぐっと楽になります。この記事で紹介したポイントを参考に、自分に合ったものを選ぶようにしてくださいね。
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徳島県の家具メーカーにて木製家具の製造に携わり、機械加工、仕上げ、組み立て、塗装など木工全般と家具製造ノウハウを培いました。 その後東京では業界新業態の体験型DIYショップで店長として勤務。店頭ではお客様の相談に乗りつつ、一人一人にぴったりのDIY用品を提案してきました。 同時にDIYレッスンの企画と講師を行い、日本のDIY文化発展のために努めてきました。 現在は大学のデザイン学部の助手として大学内工房に在中し、 学生に対しデザインやモノづくりの手法などを主に教えています。