バーベキュー用の炭の選び方 キャンプなどのアウトドアに活躍!
キャンプライターの中山一弘さんに、バーベキュー用の炭の選び方を教えてもらいました。
バーベキュー炭の種類は4タイプ 黒炭、白炭(備長炭)、成型炭(オガ炭)の違い
黒炭
黒炭はナラやマングローブといった木材を原料にしたものです。値段はリーズナブルでホームセンターなどでも手軽に購入できます。比較的着火しやすいのでキャンプ初心者向けですが、燃焼時間は短めなので定期的に炭の追加が必要になります。煙の量が多いので広い場所での使用がおすすめです。
白炭(備長炭)
ウバメガシなどの木材を原料を高い温度で焼いて冷却した炭で「備長炭」が有名です。着火にやや時間がかかる反面、長く燃焼するので炭の継ぎ足し少なく済みます。黒澄と比較すると着火に少し時間がかかるので着火に慣れている人向けです。
オガ炭
オガ屑などを集めて固めたもので「オガ炭」とも呼ばれるタイプの炭です。四角形や六角形、オガライトという棒状のタイプがあります。お値段はリーズナブルで臭いも少なく、日も長持ちするのでバーベキューやキャンプに人気です。
着火加工型成型炭
着火加工がしてあるタイプの炭で、形はハチの巣型やちくわ型などがあります。火おこしに手間がかからないことと、炭で手が汚れにくいのでキャンプやアウトドア初心者などにおすすめです。なかには粘着剤などで固めてある分臭いがきついものもあります。
使用する場所・目的で選ぶ
炭を使う場所にはキャンプ場や家の庭でのバーベキューなどさまざまです。場所や目的に合わせて炭を選ぶことが大切です。
キャンプ場でバーベキューをするなら燃焼時間が長い炭を
バーベキュー場やキャンプ場など周りに人との距離が十分取れる場所で使用する炭は多少煙や臭いが出てもさほど気にならないでしょう。バーベキューを長時間楽しむなら燃焼時間が長い白炭備長炭がおすすめ。ファミリーキャンプで子どもと楽しみたいなら着火しやすい黒炭がおすすめです。
自宅の庭でバーベキューをする場合は煙や臭いの少ない炭を
自宅の庭など狭い場所で炭を使う場合は、ご近所迷惑にならないように配慮する必要があります。庭などでバーベキューをする場合は、煙や臭いの少ない『成形炭』を使うことをおすすめします。服などに臭いが付くことも防止できるので部屋に入った後でも気にならないでしょう。
着火しやすい炭なら初めてでも使いやすい
室内で普通に調理する環境とは違い、野外では風が吹いたり小雨がぱらついてきたり、周囲の状況が刻々と変化してきます。
バーベキューをやっている人たちを眺めていると、火付けに苦労している方が意外といることに気づきます。着火剤などを上手に使うのが一番なのですが、最近では着火性のよい炭も市販されているので、そういうものも活用しながら組み合わせていくとよいでしょう。
火の粉が舞いにくい炭を選ぶ
炭の内部に残っていた水分などが膨張して、爆発的に破裂することがあります。爆発すると火の粉が一気に舞います。舞った火の粉が肌や服に飛び火してやけどすることもあります。また火の粉が木の葉にうつって火事になることもあります。水分量の少ない備長炭ではあまり起きませんが、ホームセンターなどで販売されている安い黒炭だと爆発しやすいものもあるので注意してください。
炭量は大人ひとり1kgとして考えよう
大人ひとりあたり1kgを目安にして、炭を買っておくとよいでしょう。たとえば大人6人であれば6kgを用意しておく、という考え方です。
ホームセンターなどでは、黒炭の場合は3kgか6kgの箱で販売されていることが多いと思います。足りなくなったら困るので、5kg必要であれば6kgを1箱買っておくという感じでいいでしょう。炭は余ってもしばらく保管しておけますので、少し余裕のある買い方をしましょう。
バーベキュー用の炭おすすめ4選【黒炭】 おがくずが原料アウトドアに活躍で着火しやすい

使いやすく切りそろえられた国産黒炭の高級品
岩手県は木炭の生産量が日本一で、すぐれた品質の木炭を販売しています。ホームセンターなどでも、『岩手切炭』という名前でよく見かけることがあります。原材料に国産のナラや樫を使って、爆跳もほとんどない使い勝手のいいものです。
この製品の場合は、約6cm程度に切りそろえられているので、バーベキューコンロに積み上げたりして使うにも便利です。同サイズの木炭がぎっちり入っているので輸送中にも崩れにくく、砕けて粉になっているものも少ない印象です。
価格は高めですが、一度使ってみることをおすすめします。家庭で消臭効果や除湿効果を期待して、これを使う人もいるようです。
煙やニオイが少ない黒炭!
北海道のかたいミズナラを使用しており、煙少なめでニオイも気にならず、さらに爆跳も少ないので屋内でも利用できるほど。黒炭の火付きのよさと白炭のような火持ちのよさをあわせ持っているので、使い勝手もいいです。
サイズは不均一ですが、小さめなものは囲炉裏や火鉢で使用することもできますよ。バーベキュー以外にも幅広いシーンで活躍してくれそうです。
火起こししやすい黒炭
火の付きも良く、燃焼時もにおいが少ないのが特徴の黒炭。火持ちも良く高温を保ってくれるので、バーベキューやキャンプなどで活躍しますよ。

バーべキュー用の炭おすすめ2選【白炭】 ウバメガシ木の備長炭も
独自の製法で、より扱いやすい白炭
炭の表面を柔らかく仕上げるという独自の製造方法を採用しており、爆跳も極めて少なく安定した火力が持続してくれるのがポイント。
備長炭よりもリーズナブルですが、火力も劣らず、初心者の方でもご家庭でも扱いやすい作りになっています。炭火の遠赤外線でじっくり焼き上げれば、いつもとは違うおいしさに出会えるかもしれません。
高品質の備長炭! 炭火だけでなく空気浄化も可能
高品質木炭の備長炭。見た目もまっすぐで形もそろい、焼きムラが少なく中身がみっちり詰まっているものを選別しています。
炭火としての性能はもちろん高いのですが、それだけでなくお部屋に置けば空気清浄、水に入れれば水の浄化にも使えるので、使用シーンはかなり広いです。バーベキューからインテリアまで幅広く使える高品質備長炭です。
バーべキュー用の炭おすすめ3選【オガ炭備長炭】 おがくずが原料で着火しやすい
高火力で長時間燃焼!
煙の少なさやニオイ、火力の高さなど、備長炭の特徴に限りなく近く作られており、商品名にも「備長炭」と入っているほど。
オガ灰なので爆跳することもなく、燃焼時間も長時間と、備長炭とオガ炭のいいとこ取りです。だれにでも扱いやすく地球にもやさしい炭でキャンプを楽しんでみるのはいかがでしょうか。

火持ち抜群な松100%のオガ炭!
粉上木材を圧縮した成型炭で着火には時間がかかりますが、火持ちは2時間~3時間と抜群。煙や爆跳が少ないので、七輪でお魚やお肉を焼いたり、囲炉裏での使用も可能です。
扱いやすい長さもポイント。炉端料理などで使用すれば見た目も美しく、ますます食が進みそうです。価格も比較的リーズナブルなので、初心者の方はここから炭火デビューしてもいいでしょう。
バーべキュー用の炭おすすめ4選【成型炭】 燃焼時間が長いのでキャンプに最適
バーベキューやキャンプが初めての人でも扱いやすい成形炭を紹介します。

時間で必要枚数がわかる便利な成型炭
総合アウトドアメーカーのロゴスはバーベキュー用品も幅広く販売しています。ユーザーの声などを受けて登場したのが、手軽で使いやすいうえに環境にもやさしいという成型炭です。
円盤状の成型炭なのですが、「1個で180gのステーキが4枚焼ける」というわかりやすい説明が面白いところです。燃焼時間は1個あたり30~45分程度とされます。これで換算していけば、燃料がちょっとだけ足りないというときに追加する予備としても使いやすいでしょう。
転がらない形状なので、ダッチオーブンの上蓋に載せる炭としても適しています。廃棄されるヤシガラが主原料なので、環境にも優しいものだといえます。

バーベキューコンロ用の炭
丸形で均一な形により安定した温度を可能にしました。長時間高温を保つことができるのでヤキムラもおこりにくいです。また、点火が早いのでバーベキュー初心者の人にもおすすめです。
着火材としても使用できる成型炭!
着火剤としても使えるほどの着火性がある成型炭。こちらの成型炭に着火させてから、火がつきにくい白炭などを上に置けば、かんたんに白炭にも着火させることもできます。 キャンプ初心者や炭火がはじめてという方にとってまさに朗報です。
1つずつがコンパクトなため、熱量がコントロールしやすいのもうれしいポイント。シーンを問わず使える便利な着火炭です。
「バーベキュー炭」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする バーベキューの炭の売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのバーベキューの炭の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
バーベキューコンロが気になる方はこちら 【関連記事】
バーベキュー炭の起こし方【炭の置き方や着火方法】 初心者にもわかりやすい
1 まずはコンロに着火剤を置きその周りを囲むように炭を置きます。空気が通り抜けるような空間を作っておくのがポイントです。
2 着火剤に火をつけて風をうちわなどで送ります。火の粉などが舞うので注意しましょう。
3 ある程度炭に火が回ったら、火がついた炭を平らにしてその上に新しい炭をのせて、再びうちわで火を送ります。
4 炭の炎が落ち着き白っぽくなったらOK。
バーベキュー炭の継ぎ足しと着火剤による注意点
炭の火力が弱まってきた際、継ぎ足ししながら火力を維持していくのが通常ではなりますが、その際絶対に着火剤は追加しないように注意してください。
とくにジェルタイプの着火剤は要注意です。燃えてる炭に対し着火剤を追加投入したことで、いっきに火が増しやけどをおう事故も発生しています。そのため必ず炭のみの継ぎ足しにするようにしてください。
バーベキュー炭の処理道具も活用しよう バーベキュー炭の始末や捨て方など
キャンプ場などで灰捨て場があるのであれば、きちんと消火したことを確認して、ルールに従って捨てましょう。河原などでやっているとき、「自然にかえるから」などと言って埋める人がいますが、これもNGです。炭は何年たっても黒いままで、自然にはかえりません!
キャンプ用品メーカーなどから、断熱性・密封性のある火消しツボが販売されているので、燃え残りはそれに入れて持ち帰れば、自動車でも安心して運べますし、次回再利用することもできます。
バーベキュー用の炭に関するQ&A
ここからはバーベキュー用の炭に関するQ&Aをご紹介します。
バーベキュー用の炭の選び方は?

バーベキュー用の炭の選び方のポイントは下記5つ。
(1)バーベキュー炭の種類
(2)使用する場所・目的
(3)着火しやすい炭かどうか
(4)火の粉が舞いにくいかどうか
(5)炭量
詳しく知りたい人はこちらをクリックしてみてください!
炭の種類で楽しいキャンプが過ごせるか決まる まとめ
バーベキュー用の炭といっても様々な種類があり特徴も違うことがわかりましたね。使う場所や目的、自分の火起こしレベルに合わせて炭を選ぶことで、楽しく快適なバーベキューやソロキャンプなどが過ごせるようになるでしょう。炭起こしのマスターになれる日も近いかもしれませんね!
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青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。