ロングユースのチャイルドシートとは?

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「チャイルドシート」というとき、ベビーシートやジュニアシートを指す場合もあります。一般的な呼び方と使える期間をまとめました。
チャイルドシートは使用する時期によって、「乳児用のベビーシート(新生児から使えるタイプ)」、「幼児用のチャイルドシート」、「学童用のジュニアシート」の3種類があります。
新生児から4歳ごろまで使える「乳児&幼児兼用のチャイルドシート」の商品が多いのですが、この記事でご紹介するのは、それよりも長い使用期間のロングユースのチャイルドシートです。
商品によって、7年間ほど使えるもの、12年間ほど使えるものなど異なります。小さな乳児から小学生になるまで使えるチャイルドシート。大きく体が成長することを念頭において、商品選びを行いましょう。
ロングユースのチャイルドシートの選び方 新生児もOK? デメリットはある?
公認チャイルドシート指導員の加藤久美子さんに、ロングユースのチャイルドシートを選ぶときのポイントを教えてもらいました。長期間使用するロングユースタイプだからこそ、選び方のポイントをおさえて目的に合ったものを購入してくださいね。
汎用性の高いものを選ぶ
ロングユースが可能なチャイルドシートのなかには、長いものだと10年以上使えるものもあります。10年間も1台で使えるのはオトク!と思いますよね。ただし、10年の間には車を買い替える可能性もあり、車種が変わって取り付けができなくなるとチャイルドシートが使えなくなるというデメリットも。
そうならないように、できるだけ汎用性が高い、適合車種が多いものを選ぶのがおすすめです。たとえば、ISOFIX(固定金具による連結方法)※とシートベルト両方で装着できる、できるだけコンパクトでサポートレッグがないものがいいでしょう。
※ISO(国際標準化機構)で定められたチャイルドシートの固定方法の規格。
カバーの脱着や洗濯しやすいものを選ぶ
ロングユースチャイルドシートは長く使うことが前提なので、洗濯回数も増えます。洗濯しやすい素材で、脱着がかんたんなタイプがおすすめです。また、ロングユースに限らずチャイルドシートは清潔さを保つため、1~2カ月に1度はカバーを外して洗濯をしましょう。
とくに、車内で飲食する機会が多いと、食べこぼしなどがダニ発生の原因になる場合もあり、衛生上も好ましくありません。
成長しても背もたれつきで使えるものを選ぶ
身長150cmくらい(12歳ごろ)まで使えるロングユースのチャイルドシートのなかには、身長120cm(7~8歳)を超えると背もたれを外して、座面だけのブースターシートで使うタイプがあります。
ただ、安全性を考慮するなら、背もたれなどの保護性能は大事です。そのため、身長120cmを超えても頭まわりを保護するヘッドサポートや、肩まわりを保護するショルダーサポートがついた状態で使えるタイプを選びましょう。
耐久性のいいものを選ぶ
ロングユースのチャイルドシートとして長く使うことを考えると、耐久性は重要です。また長く使うには、洗濯がしやすい、掃除がしやすいなど、清潔に使い続けられることも大事。シートのカバーは摩擦(まさつ)に強いしっかりした素材がおすすめです。
ロングユースタイプへ買い替える選択肢も
後部座席が狭く、とくに前後方向に余裕がない車の場合、後ろ向きで使う乳児モードでは使えない場合があります。このような車の場合は、新生児や乳児期には場所をとらない、マキシコシ『ぺブル』や、レーマー『ベビーセーフ』などの乳児専用シート(体重13kg、だいたい2歳過ぎくらいまで)を使用しましょう。
そして、前向きで使う幼児用から、身長150cmごろまで使えるロングユースのチャイルドシートへ買い替えるのがおすすめです。
ロングユースのチャイルドシートのおすすめ11選 isofix固定や、12歳ごろまで使えるタイプなどをご紹介
うえで紹介したロングユースのチャイルドシートの選び方のポイントをふまえて、公認チャイルドシート指導員の加藤久美子さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。取り付け方や使い方など、それぞれの特徴を詳しく紹介します。

GRACO(グレコ)『マイルストーン』


























出典:Amazon
使用対象 | 体重:2.5~36kgまで(新生児から11歳ごろまで) |
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サイズ | 後ろ向き使用時:W480×D725~885×H516~711mm |
重量 | 8.3kg(カップホルダー除く) |
固定方法 | シートベルト固定 |
新生児から12年間使える超ロングユース
一般的にロングユースのチャイルドシートは、幼児、学童兼用のタイプが大半を占めます。こちらは、新生児から11歳ごろまで使える、希少な超ロングユースのチャイルドシートです。
体重10kgまでは後ろ向き、10kgを超えたら前向きの幼児用として18kgぐらいまで使え、それ以降はジュニアシートとして使用できます。使用期間の中でもっとも長いジュニアシートが、ヘッドサポート&背もたれつきの状態で安全に使えることがこのシートの素晴らしいところです。
さらに、ジュニアシートでは不要となるハーネスが、本体内にかんたんに収納できるのもポイント。左右どちらにもつけられるカップホルダーも、標準装備されています。

cybex(サイベックス)『パラス Sフィックス』










出典:Amazon
使用対象 | 体重:9~36kgまで(9カ月ごろ~12歳ごろまで) |
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サイズ | W500×D430×H685mm |
重量 | 10kg |
固定方法 | ISO-FIX、シートベルト固定 |

LEAMAN(リーマン)『カイナS』
















出典:Amazon
使用対象 | 体重:25kgまで(新生児~7歳ごろまで) |
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サイズ | W412×D507×H617mm |
重量 | 5.3kg |
固定方法 | 3点式シートベルトによる固定 |

Combi(コンビ)『ジョイトリップ AMZ(Amazon限定モデル)』




















出典:Amazon
使用対象 | 体重:9~36kgまで (1歳ごろ~11歳ごろまで) |
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サイズ | W440×D450×H670mm |
重量 | 5.3kg |
固定方法 | シートベルト固定 |

Aprica(アップリカ)『フォームフィット』








出典:Amazon
使用対象 | 体重:9~36kgまで(1歳ごろ~11歳ごろまで) |
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サイズ | W440~485×D518~580×H644~822mm |
重量 | 12.4kg |
固定方法 | ISOFIX |

AILEBEBE(エールベベ)『サラット3ステップ クワトロプレミアムW』
















出典:Amazon
使用対象 | 体重:9~36kgまで(1~11歳ごろまで) |
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サイズ | W440×D405×H660mm(ヘッドレスト最低位置時) |
重量 | 5.2kg |
固定方法 | シートベルト固定 |
Joie(ジョイー)『every stage(エブリステージ)』














出典:Amazon
使用対象 | 体重:2.5~36kgまで(新生児~12歳ごろまで) |
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サイズ | L545×W580×H760mm |
重量 | 8.86kg |
固定方法 | シートベルト固定 |
Joie(ジョイー)『elevate(エレベート)』










出典:Amazon
使用対象 | 体重:9~36kgまで(1歳半~12歳ごろまで) |
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サイズ | L500×W508×H630~830mm |
重量 | 5.47kg |
固定方法 | シートベルト固定 |
Neb:o(ネビオ)『PoPPit(ポップピット)』












出典:Amazon
使用対象 | 体重:9~36kgまで(1歳~12歳ごろまで) |
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サイズ | L440×W460×H670mm |
重量 | 4.8kg |
固定方法 | シートベルト固定 |
日本育児『ハイバックブースター ECⅢ』




















出典:Amazon
使用対象 | 体重:9~36kgまで(1歳~12歳ごろまで) |
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サイズ | L440×W440×H670~770mm |
重量 | 6.5kg |
固定方法 | シートベルト固定 |
evenflo(イーブンフロー)『シュアライド』






出典:楽天市場
使用対象 | 体重:2.3~29.4kgまで(新生児~8歳ごろまで) |
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サイズ | L470×W711×H610mm |
重量 | 4.76kg |
固定方法 | ISOFIX、シートベルト固定 |
「ロングユースのチャイルドシート」のおすすめ商品の比較一覧表
ロングユースのチャイルドシート以外も検討したい方はこちらの記事もご覧ください!
新生児~学童期までのチャイルドシートを比較検討したい方はこちらへ
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自動車生活ジャーナリストの加藤久美子さんへの取材をもとに、2020年版ジュニアシートおすすめ17選をご紹介します。チャイルドシートから買い替えを考えている人に役立つ、ジュニアシートをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
長く使うから、しっかり選ぼう
ロングユースのチャイルドシートは長く使える点でコスパに優れていますが、使いづらい商品を選んでしまう失敗もあります。
回転式の機能は備えていない商品が多いので、新生児や乳児期にお世話がしやすい回転式がいいという方は、しっかり検討してみてくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。
※2020/11/19 コンテンツの追加のため、記事を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 中村亜紀子)
下関市出身 大学在学中に車に目覚め、大学時代は神奈川県内のトヨタディーラーで納車引き取りのアルバイトを経験。大学卒業後、日刊自動車新聞社に編集記者として入社。 1989年FIA 公認のクロスカントリーラリー「オーストラリアン・サファリ」に出場。 1995年会社を辞めてフリーランスの道へ。 1999-2000日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。 2000年に第一子出産後、妊婦のシートベルト着用を推進する会を立ち上げ、チャイルドシートと共に胎児と赤ちゃんの命を守る啓発活動を展開している。 月刊誌『MONOQLO』(晋遊舎)、All About、citrus、オートックワン、乗りものニュース、くるまのニュース、JAFMATEなどに自動車生活関連(運転マナー、車の税金、維持費、メンテナンス、カスタム、海外車事情など)の記事を年間300本以上寄稿している。 また、(一財)日本交通安全教育普及協会公認チャイルドシート指導員としてチャイルドシートの正しい装着や子連れドライブの楽しみ方と危険回避に関する講演、啓発活動なども積極的に行っている。