油性ペン・油性マーカーの選び方
文房具のエキスパートである他故壁氏さんに、油性ペン・油性マーカーを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
【1】用途と種類で選ぶ
【2】太さで選ぶ
【3】カラーで選ぶ
【4】その他の機能性をチェック
書きやすくて手になじむお気に入りの1本を見つけたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
【1】用途と種類で選ぶ
油性ペン・油性マーカーは、「顔料インク」と「染料インク」の2種類に分かれています。それぞれの特徴を理解して目的に合ったインクタイプを選びましょう。
「顔料インク」は水や日光などに強い
対象物の表面に定着するのが顔料インクの特徴。耐久性が高く、雨風や日光にさらされても消えにくいです。
ポリ袋やガムテープ、机、コンクリートなど、水が掛かりやすい対象物や、油分を含んだ対象物に使いたい場合、顔料インクがおすすめです。
また、速乾性にも優れているので、インクが手についてしまうことも少ないでしょう。
繊維を染めるなら「染料インク」
その名のとおり、繊維に染み込んで着色するのが特徴。ゼッケンや運動靴など布地の衣類に使用するのがおすすめです。
別の色と混ぜ合わせて新しい色を作ることもできるので、イメージの色を再現したいならこちらのタイプを選びましょう。
ただ、日光に弱く長時間屋外で使っていると色が褪せてきます。
【2】極細や極太などの太さで選ぶ
趣味などで、ガラスやプラスチック、陶器などに文字やイラストを書きたいときもありますよね。
この場合は「ルモカラー」(ステッドラー)のような、極細から極太まで太さが選べる油性ペン・油性マーカーを選びましょう。
先端がチゼル(くさび型)チップの中字タイプの油性ペンは、丈夫で太くはっきり書けるため、広い面積に文字を書きたい場合にはピッタリですよ。
【3】趣味で楽しむなら、カラー豊富な油性ペンを選ぶ
カラー展開も豊富な油性マーカーを選ぶといいでしょう。主に漫画家さんなどがイラストのカラーリングに使う、「コピック」(Too)というアルコール系の油性マーカーもあります。
このように、油性マーカーには事務用や業務用だけでなく、プライベートでも楽しめるラインナップがあります。趣味のアートで使いたいときやペンをコレクションするのが好きな人は、色展開が豊富な製品を探してみましょう。
【4】その他の機能性をチェック
これまでに紹介してきたポイント以外にも、使い勝手に関わる機能はさまざまあります。自分が使いやすいと思える機能を確認してみてください。
「直液式」ならインクの残量がわかる
工作などで油性ペンを使う場合、文字やイラストがかすれてしまったらせっかくの作品も台無しです。
ペン本体にインキが直接充填されている直液式の油性ペンなら、文字のかすれも起こりにくく安心して使用できますよ。もうひとつのメリットとして、インキ残量がわかることや、最後までインキが使用できることです。
「カートリッジ式」なら手を汚さずインク交換!
ペンは使い終えたら捨てるものというイメージが強いかもしれませんが、インクカートリッジ式もあります。ペンそのものを買い替える必要がないので、コスパに優れていますよ。
またかカートリッジ式なら手が汚れることもないのでスムーズにインク交換できるはずです!
「ノック式」なら片手で使える
油性ペン・油性マーカーは、キャップを着脱して使うタイプ以外に、ノックでペン先を出し入れできるタイプもあります。使うたびにキャップを着脱する手間が省けますし、片手で操作できるのでスムーズに使えるでしょう。
キャップをなくしてしまう心配もないので、お子さんにもおすすめですよ。
太さの異なるペン先を使える「ツインタイプ」
両端に異なる太さのペン先を備えたツインタイプは便利です。太い&細い、細い&極細など、商品によってさまざまな組み合わせがあるので、よく使う太さが搭載されているものを選びましょう。
一品二役と考えればペンの数を大幅に減らすことができるので、ペンケースがパンパンになることもないですよ。
油性ペン・油性マーカーのおすすめ
うえで紹介した油性ペン・油性マーカーの選び方のポイントをふまえて、文房具のエキスパートである他故壁氏さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。どんな素材にも書ける商品やインク機能が素晴らしい商品など、多機能で使いやすい商品ばかりですので、お気に入りを見つけるために役立ててくださいね。
こちらからすぐチェック!
▼おすすめ3選|大きい文字を書くなら「極太・中太」
▼おすすめ8選|細かい作業にも対応する「極細・細字」
▼おすすめ2選|黒地に書ける「白色」
▼おすすめ3選|大きい文字を書くなら「極太・中太」
まずは、大きい文字を書くときや、広い面積に着色したいときに便利な「極太・中太」タイプをご紹介していきます。

ダンボールに書いて開けられる2つの機能
ゼブラはダンボールに「書く」+「開ける」のふたつの機能を持ったマッキーを発売しました。細芯側のキャップについた黄色いパーツは、ガムテープを切り裂くオープナーです。
通販をよく使うご家庭でしたら、普段のマッキーに加えて、マッキーワークも1本ぜひご用意ください。お子様がいらっしゃるご家庭など、カッターやハサミを持ち出すより安心して箱を開けられますよ。

ペン先の乾燥に強くて交換もできる
「乾きまペン」はその名の通り、ペン先の乾燥に強い油性マーカーです。特殊インキの採用により、ペン芯の表面に薄い皮膜を作り出し、2週間キャップをしなくても書けることが実験で証明されています(普段は必ずキャップを閉めて使用とのこと)。中字丸芯と太字角芯の2種類があり、インクの補充とペン先交換も可能です。
使っていないのにペンが乾いて書けなくなっていたという、わずらわしさから解放されたい方におすすめの油性ペンとなっています。

濃い筆記線で長く使える
ぺんてるの直液式の油性マーカー。特徴は、後端部に設置されたノックボタン。書いていて「インクがかすれてきたな」と思ったらノックボタンを1回プッシュしてみてください。カートリッジから適量のインクがペン先に押し出され、また筆記線が復活します。
直液式だと、筆記距離が中綿式のものより長いというメリットがあります。ノックルは使い切りの製品ですが、濃い筆記線で長く使用できる優れた油性マーカーです。
▼おすすめ8選|細かい作業にも対応する「極細・細字」
極細、細字の油性ペン・油性マーカーのおすすめ商品を紹介します!

コンクリートブロックにも書けるプロ用
油性ペンでは定番のマッキー。実は「プロ用」があるのをご存知ですか? 通常のマッキーとは異なり、ペン先に摩耗に強いチップを採用しています。そのため、コンクリートブロックや木材といった、通常ではペン先のほうが負けて削れてしまうものにも安心して書けるのです。
また、特殊インクが使用されていて、水で濡れた表面への書き込みも可能。いろいろな材質の資材や水をたくさん扱う工事現場など、ハードな場面での使用におすすめです。
細かい作業にはこれ一択!
1本で、0.3mmの超極細と、0.7mmの極細のペン先を使えるツインタイプです。まるでボールペンやシャープペン感覚で細かい字を書けますよ。
紙に書く分には非常に乾きやすいのも嬉しいポイント。ただ、裏写りはするので、注意して使いましょう。
カートリッジ式の12色セット!
黒や青、赤など12色がセットになったカートリッジ式の油性マーカー。専用のカートリッジをセットすれば繰り返し使うことができますよ。
それに加えて、細字と極細のツインタイプなので、使い勝手は抜群。紙や布、段ボール、プラスチックなどさまざまな対象物に使うことができるのも魅力のひとつ!

布にサラサラと書ける
幼稚園や小学校に通うお子様がいるご家庭では、体操服のゼッケンや上履きなど、何かと布に文字を書く機会があるでしょう。でも使用頻度はそんなに高くないですよね。そんなときは、パイロットの「タフウォッシュ」!
ペン先がボールチップ仕様の油性マーカーです。油性ゲルインキ採用で乾燥や蒸発に強く、長持ちするのがポイント。ペン先のボールチップが回転してインクが乗っていくため、布でもサラサラと、紙に書くような感覚で使えます。たまに使いの布用油性ペンとして、持っておきたい1本です。

定着性と乾燥防止機能がすぐれている
ステッドラーの「ルモカラー」は、カラーとペン先の細さのバリエーションが豊かな油性マーカーです。
キャップを外してもペン先に皮膜をつくり、約2日間もインクの乾燥を防ぐドライセーフインクを採用。優れた定着性と乾燥防止機能をあわせ持っています。インクの補充が、ボトルに先端を入れるだけという手軽さも魅力的。
イラストやポップを描くなど、細書きでカラーの種類がほしい方におすすめです。

3つの特徴があってスタイリッシュ
キャップをしない状態で24時間放置してもペン先が乾かない特殊インク「CSPインキ」を使用しています。また、キャップ先端が膨らんだ「太鼓型キャップ」を採用し、キャップが開けやすくなっています。国産のノンドライ性能を持った油性マーカーとしては安価です。
太さは、中字丸芯と太字角芯の2種類。ボディがスタイリッシュなので、ある程度の太さがあってもペンケースに入れやすい油性マーカーがほしいという方にピッタリです。

ノック式なのでキャップをなくさない
ぺんてるのノック式油性マーカーは、その名の通りキャップの取り外しがないので、取り出したまま片手で書けて非常に使い勝手のよいペンです。
クリップを使用するとペン先が引っ込む設計になっているため、ペン先のしまい忘れをしにくく安心。先端にはボールシャッター機構が施され、キャップがなくてもペン先が乾かないように工夫されています。
カートリッジ式で経済的なのもうれしいポイント。キャップの取り外しが面倒、あるいは外したキャップをすぐ失くしてしまう、という方におすすめです。

イラストに便利なカラーバリエーションが豊富
漫画家やイラストレーターが色塗りに使用するペンですが、このコピックもアルコール系の油性マーカーです。コピックは全部で350種類ものカラーバリエーションを揃えています。ペン先・インク交換が可能で経済的なのもうれしいですね。
趣味としてアナログイラストを描かれる方など色彩豊富な油性ペンを求めているなら、ぜひコピックは手にとっていただきたい製品です。
▼おすすめ2選|黒地に書ける「白色」
黒地の紙に書ける白色の油性ペン・油性マーカーのおすすめ商品を紹介します!
人気文具メーカーぺんてるの真っ白の油性マーカー
真っ白の油性マーカーは、目立たせたい場所に書くときに役立ちます。マーカータイプのペンなので、太い線でしっかり文字やマーカーをひくことができます。黒いベースの下地に書くとより一層映えるでしょう。
スクラップブックもおしゃれにきまる!
ゼブラのロングセラー商品のマッキーからペイントマーカーが登場。金属、ガラス、プラスチック、ゴム、木材にもはっきりと書ける油性マーカーです。黒いスクラップブックにメッセージを書き込むととたんにおしゃれに見えます。
「油性ペン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 油性ペンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの油性ペンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
油性ペンが服や顔などについたときの落とし方
小さなお子様がいると窓ガラスやテーブルなどに落書きしてしまうことも。。。でも、とても簡単なもので油性ペンを落とすことができます。
油性ペンが服についた時の落とし方
【用意するもの】
・洗濯洗剤
・あて布(色移りしない程度の厚みが必要)
【落とし方】
1.汚れた面を上にしてあて布をあてて、洗剤を直接染み込ませます
2.歯ブラシなどでトントンとやさしく汚れを浮かすようにたたく
3.なんどか1と2を繰り返し、石鹸で汚れた箇所を揉み洗いする
4.いつも通り洗濯する
あくまで軽い汚れの場合の応急処置なので、お気に入りの服に油性ペンがついてしまった場合は、クリーニングに持っていくようにしましょう。
プラスチックやガラスについた油性ペンの落とし方
【用意するもの】
・消しゴム
・除光液
【落とし方】
油性ペンが少しついてしまった程度なら、消しゴムでこするだけで簡単に落とすことができます。油性ペンがたくさんついてしまった場合は、ガラスやプラスチックにはネイルなどを落とすときに使用する除光液が便利です。コットンなどに含ませて拭き取りましょう。
顔に油性ペンがついた時の落とし方
【用意するもの】
・サラダ油、オリーブオイル
・ハンドクリーム
・クレンジングオイル
・日焼け止めなど
【落とし方】
適量を油性ペンがついた部位に馴染ませるだけ。油分と油分が反応し汚れを浮き上がらせてくれます。子供の場合は肌に優しくなじませてあげましょう。
その他のペンや修正液をチェック!
使い分けで作業効率もワンランクアップ!
ただノートに文字を書くのとは違い、油性マーカーを使う目的が常に一緒とは限りません。洗濯するものには耐水性のある油性ペン、キャップをなくしがちならノック式の製品を選びましょう。イラストを描くならたくさんのカラー展開がされているものがいいですね。
ほかにも作業で使うのに適したものや、屋外作業に最適なものなど、油性マーカーひとつをとっても使い道はさまざま。そのため、自分の想定している用途に合った製品を賢く使い分けていけるといいですね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
文房具トークユニット「ブング・ジャム」のメンバー。 文房具ユーザーとして数多くの文房具に触れ、その便利さを世に伝えたいと切望する。 筆記具と紙、その周辺の文房具を中心としたパーソナル文具全般に興味がある。 コレクターではないので所有点数は多くないが、文房具は買ったら必ず試す。