セニングシザーとは?
片刃または両刃に凹凸があるハサミのことで、ギザギザに切ることができるハサミのことを「セニングシザー(すきバサミ)」といいます。毛量を減らしボリュームダウンするときや、切れ目をやわらかくナチュラルになじませるときに使われることが多いです。
自分にあったセニングシザーを選ぶことでパフォーマンスも上がるので、ぜひ参考にしてみてください。
美容師用セニングシザーの選び方
sugar.c サロン代表・福島康介さんへの取材をもとに、美容師用セニングシザーを選ぶときのポイントをご紹介します。自分にあったセニングシザーを選ぶことでパフォーマンスも上がるので、ぜひ参考にしてみてください。
【1】スキ率で選ぶ
【2】刃先の長さで選ぶ
【3】刃先のタイプで選ぶ
【4】刃先の形にも注目
【5】ハンドルで選ぶ
【6】素材で選ぶ
【7】利き手に合うものを選ぶ
それぞれ解説していくのでチェックしてみましょう。
【1】スキ率で選ぶ
スキ率をチェックしてみましょう。スキ率とは1回のカットで切れる髪の毛の量の割合を、パーセンテージで示してあるものです。セニングシザーの説明書にも記載してあり、「これはなんだろう?」と思った方もいるのではないでしょうか?
初心者の方はスキ率15~30%程度がおすすめ。すける量をかんたんに調整できるため、使いやすいです。慣れている方はスキ率50%以上のものでもよいと思いますが、すきすぎる可能性もあるのでテクニックが必要になります。
【2】刃先の長さで選ぶ
つぎは刃先の長さを見ていきましょう。作業効率にも関わってくる刃先の長さは、とても重要なポイントです。
刃先が長ければ長いほど、たくさんの髪の毛がカットできます。また、短いほどカットできる量は少なくなりますが、微調整がしやすいです。ただ、長さに比例して重量も重くなるので、取りまわしがききにくいことも。自分の手の大きさに合わせて選んでみるとよいですね。初心者の方は、できるだけ刃先が短いものを選ぶと使いやすいです。
【3】刃先のタイプで選ぶ
次は刃先のタイプで選んでみましょう。刃先のタイプには「正刃」「逆刃」の2種類があります。2種類にはどのような特徴があるのでしょうか?
それぞれの特徴をおさえて、使い方に合わせたセニングシザーを選んでください。
毛量調節やぼかしに使うなら「正刃」
毛量の調節やぼかしで使いたいなら「正刃」がおすすめです。
セニングするときは櫛刃部分を薬指で固定してから、棒刃を親指で動かしていきます。上から徐々に髪の毛をすけるので、表面をきれいにカットしやすいです。オールラウンダーとしても使い勝手が抜群!
刈り上げなどに使うなら「逆刃」
刈り上げなどに使いたいなら「逆刃」がおすすめです。「正刃」は棒刃を親指で動かして使いますが、「逆刃」の場合は櫛刃部分を親指で動かして使います。
下から上に向けてカットしやすく、刈り上げやふわっと仕上げたいときにもピッタリです。内側の髪の毛をすけるので、全体的に軽く仕上げることもできます。
【4】刃先の形にも注目!
自分が思い描いた完成図に近づけるためには、刃先に注目してみることも大切です。刃先には「クシ刃」「V・U溝刃」「段刃」の3種類があります。
それぞれの切れ方も違ってくるので、自分の技量や仕上がりイメージに合わせて選んでみましょう。
髪の毛をスキながら整えたい方は「クシ刃」
髪の毛をスキながら全体的に整えたい方は「クシ刃」がおすすめです。
クシ刃は刃先の端部分が平らになっており、棒刃と噛み合わせると髪の毛が逃げやすいようになっているのが特徴。ほどよく逃げさせることで切りすぎてしまうことがないので、微調整もしやすく、初心者の方でも安心です。
ざっくりとスキとるなら「V・U溝刃」
ざっくりとスキとりたいなら「V・U溝刃」がおすすめです。溝が深ければ深いほどたくさんの髪の毛がすけるので、毛量が多い方をカットするときも便利。一度にざっくりとカットできるから作業効率もアップしますし、仕上がるスピードも早くなります。
ただし、多くの髪の毛をすけるぶん髪の毛が引っかかりやすくなるので注意!ハサミの入れ方でニュアンスが変化するので、リズムよくシャキシャキと動かすことがポイント。
カットラインが目立たない「段刃」
カットラインを目立たせないようにしたいなら「段刃」がおすすめです。櫛先が斜めになっているのが特徴で、W字やL字型の溝がついています。刃先にも溝が入っていることで髪の毛が逃げやすくなり、カットラインが目立たなくなるのがポイント。
ナチュラルな雰囲気になりますし、仕上がりがきれいです。毛の断面にダメージをかけることもなく、髪質をたもたせたいときにもぴったり!
【5】ハンドルで選ぶ
商品によってハンドル部分も違ってきます。自分の手の大きさに合わせて選ぶことで、使い勝手も変わってきますよ。
「オフセット型」「3D型」「メガネ型」の3種類があり、手が大きい方でも小さい方でも使いやすいようにハンドルの種類がそろっています。
手の小さい方は「オフセット型」
手が小さい方は「オフセット型」がおすすめです。持ち手の穴の位置がずれているので持ちやすく、腕への負担も軽減させられるので腱鞘炎の方にもおすすめ。
手の大きさに合わないものを選んでしまうと、腕にも負担がかかりやすくなるので注意して選びましょう。
悩んだら安定感がある「メガネ型」
どれを選ぼうか迷ったときは安定性のある「メガネ型」がおすすめです。オーソドックスなタイプでもあり、多くの美容師の方が持っています。
メガネ型は初心者からプロまで幅広く使われ、正刃と逆刃を切り替えながら使用できるのもポイント。コスパも抜群です。
【6】素材で選ぶ
使われている素材にも注目してみましょう。セニングシザーに使われている素材は「ステンレス」「コバルト」「ステライト」の3種類があります。
それぞれの特徴を説明していきましょう。自分に適した素材を見つけてくださいね。
リーズナブルな「ステンレス」
リーズナブルで手軽に手に入りやすいのが「ステンレス」です。
価格が安いということもあり、こまめなメンテナンスが必要になります。メンテナンスをしっかりしておけば、長もちするので安心してくださいね。
メンテナンスの負担が少ない「コバルト」
メンテナンスの負担が少なく、使い勝手がよいのが「コバルト」です。
切れ味や耐久性も備わっており、半永久的に使えるのでコスパも抜群。美容師のなかでも好評の声が多くあがっており、支持率も高いです。
耐摩耗性・耐酸化性がある「ステライト」
「ステライト」はコバルトに、タングステンやクロムなどを合体させたものです。耐摩耗性と耐酸化性にすぐれており、サビてしまう心配もありません。
ただし、ほかのふたつと比べても価格が高く研ぎにくさもあるので初心者にはおすすめできません。メンテナンスの仕方を考えながら、自分が使いやすいものを選びましょう。
【7】利き手に合うものを選ぼう!
左利きの方が右利き用のセニングシザーを使うと、パフォーマンスも劣ってしまいます。利き手に合わせて選ぶのも重要なポイントです。セニングシザーには右利き用がほとんどですが、左利き用の商品も販売されています。
左利き用は特別な焼入れをしないといけないので価格は高くなってしまいますが、うまくなるためにも利き手に合わせることが大切です。
使用する目的に合わせて選んでみて
美容師用セニングシザーを選ぶポイントとして大事なのは、なにを「重要視するか」ということです。スキ率でいうと、いろいろな場面でオールラウンドに活用したいのなら20%前後、とにかくスピード重視なら50%、ラインが出ずぼかし用なら10%と用途によりさまざま。また刃の形によって抜けのよさも変わりますし、材質によって耐久性や値段も変わってきます。
まずは、いま必要なのがセニングのどの要素なのかを決めてから選ぶようにしましょう。
美容師用セニングシザーおすすめ9選
美容師用セニングシザーの選び方のポイントをまとめたところで、ここからはおすすめの商品をご紹介していきます。
初心者でも使い勝手がよいものから、プロにぴったりのパフォーマンスをあげてくれるものまで厳選しました。気になる商品があればぜひチェックしてみてください。
高いスキ率でスピード感のあるカットを可能に!
高いスキ率で、スピード感のあるカットを可能にしてくれます。一度に多くの髪の毛をすくことができ、作業効率も格段にアップするでしょう。カットに慣れてきた美容師の方にもぴったりです。
美容ハサミ専門メーカーである富士山シザーが提供しているハサミなので、安心して購入しやすいのもポイント。価格も抑えられているので、お財布にもやさしいですね。オフセットハンドルを採用しており、カットのときでも安定して動かせるすぐれものです!
自然な仕上がりのカットが可能! 失敗しにくい
アヒルの形に似たフォルムがかわいらしく、見ているだけでも気分があがります。つらい練習でも愛らしいフォルムが癒やしてくれるでしょう。440超合金素材使用で、重厚感があり耐久性も抜群です。
刃面が自然な仕上がりにカットできるようになっているので、初心者の方でも失敗することはありません。切れ味もよく、カットしやすいのもポイントです。
人間工学に基づいたデザインで負担がかかりにくく!
人間工学に基づいたデザインでつくられており、長時間使い続けていても疲れることはありません。ハサミが指にあたり続けることで負担がかかり、マメができてしまうこともあるでしょう。その負担も減らしてくれるので、いつでも最高のパフォーマンスが発揮できます。
また、髪の毛をいためにくい刃先になっているので、髪の毛に負担を与えることもありません。髪の毛だけではなく、カットする側にもやさしいセニングシザーです。
プロ用スタンダードシザー!
美容ハサミ専門メーカーである富士山シザーが提供している正刃・すきバサミ。スキ率20〜30%で、ほど良く毛を逃すことで自然に仕上げることができます。
調整しやすいので、オールラウンドに使えるセニングシザーです。
サロンジャパン・シザース『ドクターオレンジ』
安価かつ耐久力もあるため営業前後の練習用にも!
原料にステンレスが採用されており、サビに強いセニングシザーです。酸性の液体を使うこともある美容師ですが、万が一ハサミを濡らしてしまったときでも安心。耐久性にすぐれており、かつリーズナブルな価格なので買いやすいのがポイントです!
ハンドルはオフセット型を採用。カット時でもしっかり固定感があり、正確なカットがしやすいようになっています。髪の毛へのいたみを減らせるようにも設計されているので、お客様の髪の毛も守ってくれますよ。
コバルト合金により心地よい切れ味が長期間変わらず
コバルト合金を採用しており、長期間変わらず心地よい切れ味を体感させてくれます。刃もちも抜群で、耐久性にすぐれているのでながく使い続けられますね。
このセニングシザーひとつでウェットもドライなカットも可能! 自由自在にカットを変えることができ、あなたもカットのマジシャンになれるかもしれませんね。パフォーマンス力の向上もサポートしてくれ、初心者の方にもおすすめです。シンプルで飽きのこないデザインも魅力的。
オフセットハンドルで安定感のあるカットが可能に
ハンドルはオフセット型を採用しており、カット時でも安定したパフォーマンスを発揮できます。長時間ハサミを握っていても疲れることはなく、カットする時間がながいプロの美容師の方にもおすすめ。
また、刃先には階段上の溝が入っているので髪の毛をいたませにくいです。お客さまの髪の毛をしっかり守りながら、きれいなカットが可能! ハンドメイドで作られたセニングシザーは、一度使うとやみつきになってしまうでしょう。
髪の細胞をつぶさずにやわらかな質感でカットできる
ハンドルにはメガネ型を採用しており、こまかなカットにも対応できるようになっています。毛量の微調節にも活躍してくれますし、使い勝手が抜群!
なんといっても魅力的なのは、髪の毛の細胞を潰すことなくカットできるところです。1本1本の髪の毛をいたませることなくカットできるので、仕上がりもきれいになるでしょう。左利きの方専用のセニングシザーもあるので安心ですね。日本刀の製造技術をベースにしたセニングシザーは切れ味もよく、快適な使い心地を可能にしています。
日本刀の製法を活かしているためより長もちな切れ味
日本刀の製法を活かして作られており、切れ味も長持ちするセニングシザーです。髪の毛に絡まることなく、切りたい部分だけをきれいに切れるのでカットも楽しくなってくるでしょう。
刃先は特殊な形になっており、自分の技術を思う存分発揮できます。パフォーマンス力の向上にもつながるでしょう。長時間使っていても疲れにくいので、練習用の1本にいかがでしょうか?
「美容師用セニングシザー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 美容師用セニングシザーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での美容師用セニングシザーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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自分の手や指にフィットしたものを
セニングシザーは美容師にとって欠かせないアイテムです。美容師用ですから切れ味もスパっと快適。きれいな仕上がりにするためにも、自分にあったセニングシザーを選ぶのが重要なポイント。自分の手や指にフィットしたセニングシザーで指名率の高い美容師を目指してみましょう。
あなたのカットでたくさんのお客様をかわいく、かっこよく変身させてあげてくださいね!
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
表参道のサロンにて店長/ディレクターを経て、月島・勝どきエリアにヘアサロン「sugar.c」をオープン。 サロンワークを中心に、美容サイトでのヘアガイドや、商品開発・アンバサダーなど幅広く活躍中。