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スコッチウイスキーの特徴とは
スコッチウイスキーは、イギリス北部のスコットランド地方で蒸溜、熟成されたウイスキーのことです。5大ウイスキーのうちのひとつで、ウイスキー愛好家から愛されている銘柄がたくさんあります。
スコッチウイスキーは、麦のほかトウモロコシなどの穀物を使って作られます。麦芽を乾燥させる際にピート(泥炭)を使います。ピート由来のスモーキーな香りがスコッチウイスキーの最大の特徴です。
麦を使って作られたウイスキーはモルトウイスキー、穀物を使って作られたウイスキーはグレーンウイスキーといいます。モルトウイスキーのなかでも、1カ所の蒸留所の原酒だけを使って作られたウイスキーをシングルモルトといい、それぞれの蒸留所の個性が感じられるのが魅力です。
スコッチウイスキーは蒸留所によって、味わいが全く違うので慣れてきたらいろいろな蒸留所のウイスキーを試すとおもしろいです。
スコッチウイスキーの選び方 初心者から上級者まで好みが見つかる!
まずはスコッチウイスキーの選び方をチェックしていきましょう。JSA認定ソムリエの数寄monoライター・杉浦直樹さんのアドバイスもご紹介しています。自分の好みにぴったりのスコッチウイスキーを選ぶために参考にしてみてください。
原料に注目して種類から選ぶ
ウイスキーの原料には大麦、トウモロコシなどがあります。これらを使って蒸留したウイスキーは見事に味が異なります。原料の種類に注目して選ぶとわかりやすいです。
大麦を使った「モルトウイスキー」
モルトウイスキーは、大麦麦芽(モルト)だけを使って作られたウイスキーです。ピート(泥炭)を使って麦芽を乾燥させ、ポットスチルという単式蒸留器を使って蒸留します。とても手間がかかるウイスキーですが、非常に風味が豊かです。その豊かな風味から「声高な(ラウド)スピリッツ」と呼ばれることもあります。
モルトウイスキーのなかでも、ひとつの蒸留所の原酒だけを使って作られたものを「シングルモルト」と呼びます。シングルモルトは、蒸留所がある場所の気候や風土はもちろん、作り手のこだわりも詰まった個性豊かなモルトウイスキーです。
トウモロコシなどの穀物を使った「グレーンウイスキー」
グレーンウイスキーは、トウモロコシやライ麦、小麦といった穀物の麦芽を使って作るウイスキーです。モルトウイスキーよりも手間がかからず、連続式の蒸溜機で蒸留されます。モルトウイスキーよりも風味が軽く穏やかなので、初心者でも飲みやすいでしょう。
あまり個性が強くないので、「寡黙な(サイレント)スピリッツ」と呼ばれることもあります。
2つ以上のウイスキーをブレンドした「ブレンデッドウイスキー」
ブレンデッドウイスキーは、モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたウイスキーです。それぞれのウイスキーをブレンドすることで、豊かな香りと飲みやすさのバランスがよくなります。
シングルモルトウイスキーのように、ひとつの蒸留所のウイスキーだけを使わなければならないという決まりはなく、複数の蒸留所のウイスキーを混ぜて作られたものも多いです。個性が控えめで飲みやすいので、スコッチウイスキー初心者はまずブレンデッドウイスキーから試してみるとよいでしょう。
蒸留所の産地で選ぶ
スコットランドは小さな島国ですが、そのなかにたくさんの蒸留所が存在します。スコットランドの地方によって、大きく6地方に分けられています。味の特徴が全く違うので参考にしてみてください。
ハイボールにするなら「アイラ産」
スコットランドのヘブリディーズ諸島の最南端にある、アイラ島は、強烈な個性とスモーキーな味わいが特徴です。アイラ地方で作られるシングルモルトは「アイラモルト」と呼ばれることもあります。ピート(泥炭)の香りが強いスコッチウイスキーは、、一度飲んだら忘れられない人も少なくありません。
個性が強いウイスキーを試してみたい、ピーティー(ピートの香りが強い)なウイスキーが飲みたい人にぴったりではないでしょうか。
初心者でも飲みやすい甘さが引き立つ「スペイサイド産」
ハイランド北東部にあるスペイサイドは、地域を流れるスペイ川流域に50もの蒸留所が集まっているスコッチウイスキーの産地で、その数はスコットランドにある蒸留所の約半数にあたります。
スペイサイドで作られるシングルモルトは、蜂蜜や花のような香りがするのが特徴。エレガントでフルーティーな味わいで、初心者でも飲みやすいウイスキーがそろっています。
ピート感に疲れたらスッキリ飲める「ハイランド産」
スコットランド北部ハイランド地方のスコッチウイスキーは、まろやかな味わいが特徴です。古くからウイスキーの蒸留が盛んで、現在も40あまりの蒸留所がウイスキーを蒸留しています。
まろやかではありますが、しっかりと蒸留所の個性が感じられるのもハイランド産スコッチウイスキーの魅力。蒸留所の数が多いため、ウイスキーの味わいもバラエティに富んでいます。
フレッシュで軽い飲み口の「ローランド産」
ローランド地方は、かつてたくさんの蒸留所があった地域で、グラスゴーやエジンバラといったスコットランドの大きな都市が集まっています。
質の高い大麦を使ったウイスキーが多く蒸留され、その味わいはやわらかく、初心者でも飲みやすいのが特徴。シングルモルトでも口当たりが軽いものが多いので、飲みやすいスコッチウイスキーを探している人はぜひローランド産のものから選んでみましょう。
フルーティーな甘みが感じられる「キャンベルタウン産」
アーガイル地方にある小さな港町・キャンベルタウンには、かつてたくさんの蒸留所がありましたが現在残っているのは3カ所のみです。とくに19世紀には良質な水と大麦、燃料の石炭が近くで手に入ったことから、ウイスキーの産地として栄えました。
海沿いの町のウイスキーらしく、しっかりとした塩気が感じられます。ほかの産地のウイスキーよりも、重たい飲み口が特徴です。
塩気やスモーキーさが目立つ「アイランズ産」
アイランズとは、アイラ島を除くヘブリディーズ諸島の島々の総称です。地域には7つの蒸留所があり、潮の香りが感じられる個性的な味わいのスコッチウイスキーをつくっています。
ピート(泥炭)の香りも強く、好きな人にはたまらない風味です。かすかに香る潮の香りは、魚介類との相性がよいので、ぜひシーフードと合わせて味わってみましょう。
熟成期間で選ぶ
ウイスキーは、樽のなかで何年も熟成させてから瓶詰・出荷されます。蒸留されたばかりの液体は「ニューポット」または「ニューメイクスピリッツ」と呼ばれ、度数も高く、かたくとげとげしい味わいです。このニューポットに水を加えてアルコール度数を下げ、樽の中で熟成させることで香り豊かな琥珀色のウイスキーになります。
熟成させる期間は、銘柄によってさまざまです。熟成期間が長いものは、樽の香りや風味が溶けだし、それぞれの味わいや個性が際立ってきます。同じ銘柄でも熟成期間で味わいが異なるので、自分の好きな熟成期間のものを探してみるのもよいでしょう。
熟成年数が書かれていないものは、「ノンエイジドウイスキー」と呼ばれます。熟成年数を問わず、複数の原酒をブレンドしているためバランスがよく、初心者でも購入しやすい価格が魅力です。
樽の種類にも注目して選ぶ
▶フルーティーな味わいのオーク樽
北米産のホワイトオークを使った樽で熟成させると、甘くフルーティーな風味のウイスキーになります。バニラやココナッツといったニュアンスが感じられるのが特徴。これは、ホワイトオークに含まれるタンニンが少なく、バニリンやオークラクトン(甘味)が多いためです。
最近は、セシルオーク(フレンチオーク、ヨーロピアンオーク)製のオーク樽で熟成させたスコッチウイスキーも増えてきています。
▶香り豊かなミズナラ樽
戦後、サントリーが作りだしたミズナラ(ジャパニーズオーク)製の樽は、香木の伽羅やビャクダンのような香りのウイスキーができあがる樽です。ミズナラは水分を吸収しやすく、水が漏れやすいため加工が難しいとされています。
しかし、そのオリエンタルな香りはホワイトオークやフレンチオークにはなく、世界中のウイスキーファンが注目する樽といえるでしょう。
▶濃厚な甘みが感じられるシェリー樽
シェリー樽は、もともとシェリー酒を貯蔵するために作られた樽です。細長くスマートなかたちの樽で、この樽でウイスキーを熟成させると、シェリー酒の香りや色、味がウイスキーに移り、甘味とフルーティーな香りが特徴のウイスキーができあがります。
シェリー樽のなかでも、スパニッシュオークでできた樽を使うとドライフルーツやチョコレートのような濃厚な香りと味わいになるのが特徴です。
▶カラメルのような甘味が加わるバーボン樽
バーボン樽は、もともとバーボンを熟成させるために作られた樽です。バーボン樽を使って熟成させることで、バーボンのような赤みと華やかな香りがウイスキーに移ります。カラメルのような甘さが加わり、まろやかな口当たりになるので、飲みやすいウイスキーに仕上がるのが特徴です。現在、スコッチウイスキーはおもにバーボン樽で熟成されています。
万人向けから個性派まで豊富なラインナップ JSA認定ソムリエの数寄monoライターがアドバイス
元歌舞伎役者・JSA認定ソムリエの数寄monoライター
今や世界的に高い評価を得、世界5大ウイスキーのひとつにも数えられる日本のウイスキーですが、お手本となったのはスコッチウイスキー。その産地であるスコットランドは100以上の蒸留所を擁し、名実ともに世界一です。誰にでも飲みやすく万人受けするブレンデッド・ウィスキーから、蒸留所ごとに強烈な個性を放つシングルモルトウイスキーまで、バラエティに富んだ味わいから好みの一本を見つけてください。
スコッチウイスキー【シングルモルト】おすすめ15選 初心者にも飲みやすい銘柄を紹介
おすすめのシングルモルトスコッチウイスキーを紹介します。ぜひ蒸留所ごとの個性豊かなウイスキーを味わってみましょう。
元歌舞伎役者・JSA認定ソムリエの数寄monoライター
『ボウモア』の蒸留所は海岸沿いにあるため、強い潮の香りが特徴。そこでストレートで飲んで楽しむだけでなく、生牡蠣にソース代わりとして数滴垂らし、ソーダ割りと一緒に楽しむのもおすすめです。

ハイボールが最強!さわやかな甘さがより美味しい
洋ナシやパイナップルといったフルーツのほか、花の香りも感じられるシングルモルト。スコッチウイスキーを代表する銘柄「バランタイン」の原酒としても知られています。
バニラのようなとろみのある甘さとメロンのようなさわやかな甘さが特徴で、フィニッシュはさわやかな甘さが長く続きます。ハイボールにすればさわやかな甘さがいっそう引き立ち、オン・ザ・ロックスで味えば時間とともに変化する複雑な味わいが堪能できるでしょう。
ハイボールに合うウイスキーに関して、もっとくわしく知りたい人は「ハイボールにおすすめのウイスキーをランキング発表|割合が大事!おいしいハイボールの作り方も紹介!」を参考にしてください。
スコッチウイスキー【グレーン】おすすめ2選 軽やかな味わい!
おすすめのグレーンスコッチウイスキーを紹介します。軽やかな味わいのグレーンスコッチウイスキーは、初心者でも飲みやすいウイスキーです。ぜひ商品選びの参考にしてください。
元歌舞伎役者・JSA認定ソムリエの数寄monoライター
グレーンウイスキーはシングルモルトよりもライトで優しい味わいのものが多いですが、この『シングルグレーン』はナッツ香やレザー香を感じるヘビーな味わい。1:1のトワイスアップ(氷なしの水割り)で。

スコッチウイスキー【ブレンデッド】おすすめ9選 シーバスリーガルやカティーサークも
モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたブレンデッドウイスキーは飲みやすいものが多いです。ぜひお気に入りの1本を探しましょう!
元歌舞伎役者・JSA認定ソムリエの数寄monoライター
『オールドパー12年』は吉田茂や田中角栄といった、昭和を代表する宰相も愛したスコッチウイスキー。それだけに和食との相性もよく、水割りやハイボールで食中酒として楽しむのがおすすめです。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする スコッチウイスキーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのスコッチウイスキーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
スコッチウイスキーの美味しい飲み方 オン・ザ・ロックや水割りなど
涼しげな音が魅力の「オン・ザ・ロック」
氷を入れたグラスにスコッチウイスキーを注ぐだけのオン・ザ・ロックスは、ひと口飲むごとに氷とグラスが涼しげな音を奏でます。ストレートで飲むよりも風味が和らぎ、時間の経過とともに移り変わる味わいを楽しむのにぴったりです。
オン・ザ・ロックスを作るときは、グラスをよく冷やしておくのがポイント。氷はかたくて溶けにくいものを使いましょう。製氷皿を使えば、かたくて溶けにくい氷がかんたんに作れます。
また、オン・ザ・ロックスを飲むときは、強いお酒から胃を守り、口のなかをリセットしてくれるチェイサーを用意しておくとよいです。ミネラルウォーターや炭酸水をチェイサーとして提供するお店が多い印象です。
料理の味わいを引き立てる「ハイボール」
スコッチウイスキー本来の味わい・コクを引き出したいなら、ハイボールを作りましょう。ハイボールは爽快なのどごしで、料理との相性もよいです。
作り方はかんたんで、冷やしたグラスにウイスキーを適量注ぎ、ウイスキー1に対して3~4の炭酸水を注いで軽く混ぜるだけ。
混ぜすぎると炭酸ガスが抜けて爽快感が失われてしまうので、混ぜすぎないように注意してください。よりウイスキーの甘みやうまみを楽しみたいときは、氷なしで作ってみてもよいでしょう。
トニックウォーターやジンジャーエールで割ったり、レモンの皮で香りづけしたりすると、炭酸だけで作るのとは違った味わいが楽しめます。
ゆったり味わうのにぴったりな「水割り」
スコッチウイスキー1に対して、ミネラルウォーターを2~2.5注いで作るのが水割りです。水で割ることでスコッチウイスキーの個性がやわらぐので、初心者でも飲みやすくなります。好みに応じで濃さが調整できるのも魅力です。
ストレートでは飲みにくいスコッチウイスキーも、水で割ることでぐっと飲みやすくなり、食事に合わせやすくなります。ぜひ水割りを飲みながらゆったりとした時間を過ごしてください。
「ゴッドファーザー」などカクテルにして楽しむ
同名の映画が由来の「ゴッドファーザー」や「錆びた釘」という意味の「ラスティネール」といったカクテルにしてスコッチウイスキーを楽しむのもよいでしょう。カクテルにすることでウイスキーの味わい方が広がり、さまざまなシーンで楽しめるようになります。
ウイスキーを使ったカクテルの種類は多く、チェリーリキュールと合わせるだけのシンプルなものもあります。ぜひ、さまざまなカクテルにチャレンジしてみてください。
ジャパニーズウイスキーや高級ウイスキーはこちらをチェック
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初めて飲むウイスキーを楽しんでください
ピート(泥炭)を使ったことによるスモーキーなフレーバーが魅力のスコッチウイスキーは、初心者にはハードルが高いウイスキーと思われがちです。しかし、初心者でも飲みやすいスコッチウイスキーはたくさんあるので、ぜひ気になる銘柄を見つけて味わってみましょう。
スコッチウイスキー選びに迷ったときは、記事中で紹介した選び方のポイントや杉浦さんのアドバイスを思い出してみてください。
個性豊かなスコッチウイスキーを、ハイボールやカクテルなどさまざまな飲み方で楽しみましょう。
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
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コピーライター、歌舞伎役者、シトロエンのトップセールス、支配人兼ソムリエとしてフレンチレストラン経営、モノ系雑誌の編集ライターを経て現在好事家フリーライター。 編集時代は文房具やスーツケース、ガジェットなどに関するコンテンツを多数担当。 またブルゴーニュとシャンパーニュの「古酒」専門フレンチレストラン、オーセンティックなカウンターBarを経営していたため、ワインはもちろん、スピリッツ・リキュール・日本酒・焼酎にも造詣が深い。