スコッチウイスキーの特徴とは
スコッチウイスキーは、イギリス北部のスコットランド地方で蒸溜、熟成されたウイスキーのことです。5大ウイスキーのうちのひとつで、ウイスキー愛好家から愛されている銘柄がたくさんあります。
スコッチウイスキーは、麦のほかトウモロコシなどの穀物を使って作られます。麦芽を乾燥させる際にピート(泥炭)を使います。ピート由来のスモーキーな香りがスコッチウイスキーの最大の特徴です。
麦を使って作られたウイスキーはモルトウイスキー、穀物を使って作られたウイスキーはグレーンウイスキーといいます。モルトウイスキーのなかでも、1カ所の蒸留所の原酒だけを使って作られたウイスキーをシングルモルトといい、それぞれの蒸留所の個性が感じられるのが魅力です。
スコッチウイスキーは蒸留所によって、味わいが全く違うので慣れてきたらいろいろな蒸留所のウイスキーを試すとおもしろいです。
スコッチウイスキーの選び方 初心者から上級者まで好みが見つかる!
まずはスコッチウイスキーの選び方をチェックしていきましょう。ポイントは下記。
【1】原料に注目して種類から選ぶ
【2】蒸留所の産地で選ぶ
【3】熟成期間で選ぶ
【4】樽の種類にも注目して選ぶ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
JSA認定ソムリエの数寄monoライター・杉浦直樹さんのアドバイスも紹介しているので、自分の好みにぴったりのスコッチウイスキーを選ぶために参考にしてみてください。
【1】原料に注目して種類から選ぶ
ウイスキーの原料には大麦、トウモロコシなどがあります。これらを使って蒸留したウイスキーは見事に味が異なります。原料の種類に注目して選ぶとわかりやすいです。
大麦を使った「モルトウイスキー」
モルトウイスキーは、大麦麦芽(モルト)だけを使って作られたウイスキーです。ピート(泥炭)を使って麦芽を乾燥させ、ポットスチルという単式蒸留器を使って蒸留します。とても手間がかかるウイスキーですが、非常に風味が豊かです。その豊かな風味から「声高な(ラウド)スピリッツ」と呼ばれることもあります。
モルトウイスキーのなかでも、ひとつの蒸留所の原酒だけを使って作られたものを「シングルモルト」と呼びます。シングルモルトは、蒸留所がある場所の気候や風土はもちろん、作り手のこだわりも詰まった個性豊かなモルトウイスキーです。
トウモロコシなどの穀物を使った「グレーンウイスキー」
グレーンウイスキーは、トウモロコシやライ麦、小麦といった穀物の麦芽を使って作るウイスキーです。モルトウイスキーよりも手間がかからず、連続式の蒸溜機で蒸留されます。モルトウイスキーよりも風味が軽く穏やかなので、初心者でも飲みやすいでしょう。
あまり個性が強くないので、「寡黙な(サイレント)スピリッツ」と呼ばれることもあります。
2つ以上のウイスキーをブレンドした「ブレンデッドウイスキー」
ブレンデッドウイスキーは、モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたウイスキーです。それぞれのウイスキーをブレンドすることで、豊かな香りと飲みやすさのバランスがよくなります。
シングルモルトウイスキーのように、ひとつの蒸留所のウイスキーだけを使わなければならないという決まりはなく、複数の蒸留所のウイスキーを混ぜて作られたものも多いです。個性が控えめで飲みやすいので、スコッチウイスキー初心者はまずブレンデッドウイスキーから試してみるとよいでしょう。
【2】蒸留所の産地で選ぶ
スコットランドは小さな島国ですが、そのなかにたくさんの蒸留所が存在します。スコットランドの地方によって、大きく6地方に分けられています。味の特徴が全く違うので参考にしてみてください。
ハイボールにするなら「アイラ産」
スコットランドのヘブリディーズ諸島の最南端にある、アイラ島は、強烈な個性とスモーキーな味わいが特徴です。アイラ地方で作られるシングルモルトは「アイラモルト」と呼ばれることもあります。ピート(泥炭)の香りが強いスコッチウイスキーは、、一度飲んだら忘れられない人も少なくありません。
個性が強いウイスキーを試してみたい、ピーティー(ピートの香りが強い)なウイスキーが飲みたい人にぴったりではないでしょうか。
初心者でも飲みやすい甘さが引き立つ「スペイサイド産」
ハイランド北東部にあるスペイサイドは、地域を流れるスペイ川流域に50もの蒸留所が集まっているスコッチウイスキーの産地で、その数はスコットランドにある蒸留所の約半数にあたります。
スペイサイドで作られるシングルモルトは、蜂蜜や花のような香りがするのが特徴。エレガントでフルーティーな味わいで、初心者でも飲みやすいウイスキーがそろっています。
ピート感に疲れたらスッキリ飲める「ハイランド産」
スコットランド北部ハイランド地方のスコッチウイスキーは、まろやかな味わいが特徴です。古くからウイスキーの蒸留が盛んで、現在も40あまりの蒸留所がウイスキーを蒸留しています。
まろやかではありますが、しっかりと蒸留所の個性が感じられるのもハイランド産スコッチウイスキーの魅力。蒸留所の数が多いため、ウイスキーの味わいもバラエティに富んでいます。
フレッシュで軽い飲み口の「ローランド産」
ローランド地方は、かつてたくさんの蒸留所があった地域で、グラスゴーやエジンバラといったスコットランドの大きな都市が集まっています。
質の高い大麦を使ったウイスキーが多く蒸留され、その味わいはやわらかく、初心者でも飲みやすいのが特徴。シングルモルトでも口当たりが軽いものが多いので、飲みやすいスコッチウイスキーを探している人はぜひローランド産のものから選んでみましょう。
フルーティーな甘みが感じられる「キャンベルタウン産」
アーガイル地方にある小さな港町・キャンベルタウンには、かつてたくさんの蒸留所がありましたが現在残っているのは3カ所のみです。とくに19世紀には良質な水と大麦、燃料の石炭が近くで手に入ったことから、ウイスキーの産地として栄えました。
海沿いの町のウイスキーらしく、しっかりとした塩気が感じられます。ほかの産地のウイスキーよりも、重たい飲み口が特徴です。
塩気やスモーキーさが目立つ「アイランズ産」
アイランズとは、アイラ島を除くヘブリディーズ諸島の島々の総称です。地域には7つの蒸留所があり、潮の香りが感じられる個性的な味わいのスコッチウイスキーをつくっています。
ピート(泥炭)の香りも強く、好きな人にはたまらない風味です。かすかに香る潮の香りは、魚介類との相性がよいので、ぜひシーフードと合わせて味わってみましょう。
【3】熟成期間で選ぶ
ウイスキーは、樽のなかで何年も熟成させてから瓶詰・出荷されます。蒸留されたばかりの液体は「ニューポット」または「ニューメイクスピリッツ」と呼ばれ、度数も高く、かたくとげとげしい味わいです。このニューポットに水を加えてアルコール度数を下げ、樽の中で熟成させることで香り豊かな琥珀色のウイスキーになります。
熟成させる期間は、銘柄によってさまざまです。熟成期間が長いものは、樽の香りや風味が溶けだし、それぞれの味わいや個性が際立ってきます。同じ銘柄でも熟成期間で味わいが異なるので、自分の好きな熟成期間のものを探してみるのもよいでしょう。
熟成年数が書かれていないものは、「ノンエイジドウイスキー」と呼ばれます。熟成年数を問わず、複数の原酒をブレンドしているためバランスがよく、初心者でも購入しやすい価格が魅力です。
【4】樽の種類にも注目して選ぶ
▶フルーティーな味わいのオーク樽
北米産のホワイトオークを使った樽で熟成させると、甘くフルーティーな風味のウイスキーになります。バニラやココナッツといったニュアンスが感じられるのが特徴。これは、ホワイトオークに含まれるタンニンが少なく、バニリンやオークラクトン(甘味)が多いためです。
最近は、セシルオーク(フレンチオーク、ヨーロピアンオーク)製のオーク樽で熟成させたスコッチウイスキーも増えてきています。
▶香り豊かなミズナラ樽
戦後、サントリーが作りだしたミズナラ(ジャパニーズオーク)製の樽は、香木の伽羅やビャクダンのような香りのウイスキーができあがる樽です。ミズナラは水分を吸収しやすく、水が漏れやすいため加工が難しいとされています。
しかし、そのオリエンタルな香りはホワイトオークやフレンチオークにはなく、世界中のウイスキーファンが注目する樽といえるでしょう。
▶濃厚な甘みが感じられるシェリー樽
シェリー樽は、もともとシェリー酒を貯蔵するために作られた樽です。細長くスマートなかたちの樽で、この樽でウイスキーを熟成させると、シェリー酒の香りや色、味がウイスキーに移り、甘味とフルーティーな香りが特徴のウイスキーができあがります。
シェリー樽のなかでも、スパニッシュオークでできた樽を使うとドライフルーツやチョコレートのような濃厚な香りと味わいになるのが特徴です。
▶カラメルのような甘味が加わるバーボン樽
バーボン樽は、もともとバーボンを熟成させるために作られた樽です。バーボン樽を使って熟成させることで、バーボンのような赤みと華やかな香りがウイスキーに移ります。カラメルのような甘さが加わり、まろやかな口当たりになるので、飲みやすいウイスキーに仕上がるのが特徴です。現在、スコッチウイスキーはおもにバーボン樽で熟成されています。
万人向けから個性派まで豊富なラインナップ JSA認定ソムリエの数寄monoライターがアドバイス
今や世界的に高い評価を得、世界5大ウイスキーのひとつにも数えられる日本のウイスキーですが、お手本となったのはスコッチウイスキー。その産地であるスコットランドは100以上の蒸留所を擁し、名実ともに世界一です。誰にでも飲みやすく万人受けするブレンデッド・ウィスキーから、蒸留所ごとに強烈な個性を放つシングルモルトウイスキーまで、バラエティに富んだ味わいから好みの一本を見つけてください。
【シングルモルト】おすすめ人気ランキング 初心者にも飲みやすい銘柄を紹介
ここからは、みんなが選んだスコッチウイスキーのおすすめ人気銘柄をランキング形式でご紹介しています。まずは、おすすめのシングルモルトスコッチウイスキーです。ぜひ蒸留所ごとの個性豊かなウイスキーを味わってみましょう。
こだわりのシングルモルトウイスキー
豊かな口あたりのシングルモルトウイスキーです。厳選されたシェリー樽で12年間以上熟成した原酒のみを使った贅沢な1本。原料となる湧水や麦芽には、専用のものだけを使用しています。
人気で高級感のあるウイスキーで、上級者からも評価が高い一本ですので、プレゼントにもどうぞ。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・友人に勧められて飲んだが好みにあっていた(男性 58歳)
・余韻がある(女性 44歳)
自然と共存する蒸留所ならではの力強い味わい
厳しい自然環境で知られる「スカイ島」で唯一生き残った蒸留所を代表する1本。煙るようなスモーキーさと力強いモルトの香味がクセになる美味しさ。煙たさの中にも甘さがあり、ほのかに感じるペッパーが食欲をそぞります。香りは、「MADE BY THE SEA」とも言われるのにふさわしい海水の塩を感じる力強いピートのスモーキーな香りです。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・まろやかだと思うから(女性 59歳)
・香りが好きで飲みやすい(男性 46歳)

『ボウモア』の蒸留所は、海岸沿いにあるため、強い潮の香りが特徴。そこでストレートで飲んで楽しむだけでなく、生牡蠣にソース代わりとして数滴垂らし、ソーダ割りと一緒に楽しむのもおすすめです。
アイラ島の力強いシングルモルト
バーボン樽で12年間熟成させた原酒を、オロロソ・シェリー樽で3年間寝かせた15年熟成のシングルモルトです。深い木の香りと、蜂蜜やレーズンを思わせる濃厚な甘さが感じられます。アイラ地区のスコッチウイスキーらしく、スモーキーなピート香と潮の香りも健在。力強い飲み口ながら、しなやかな甘さもあり、飲みやすいアイラのシングルモルトといえるでしょう。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・フルーティな香りと味わいが好み(男性 29歳)
・とても飲みやすくて美味しいから(男性 37歳)
・スモーキーな風味が際立っているから(男性 52歳)
水割りにアレンジするとたまらない…!
自前のピートを使った、力強いスモーキーフレーバーが特徴のアイラモルトです。薬やヨードをイメージさせる香りは好き嫌いが分かれますが、ピーティーなウイスキーを求めている人にはたまらない1本となるでしょう。
イギリスのチャールズ皇太子も、このウイスキーの香りに魅了されたひとりで、プリンス・オブ・ウェールズ御用達の勅許状も授けています。
味わいを引き立てる飲み方は、ストレートまたは少量の冷水で割る水割り。舌のうえで転がすように味わえば、口いっぱいに力強い土の香りと大麦由来の甘い木の実の香りが広がります。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・飲み口が良い(男性 56歳)
・飲み慣れているから(男性 60歳)
さわやかな柑橘の香り! 毎日楽しめる大容量
スコットランドの北ハイランドで醸造されたシングルモルトで、さわやかな柑橘の香りが特徴的です。ウッドフィニッシュという、樽を移し替えながらの熟成で、驚くほどにフルーティーな味わいとなっています。上品な甘みとフローラルな香りで、スモーキーさは控えめ。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・深い味わいが楽しめる(女性 34歳)
・まろやかだと思う(女性 59歳)
香り高さとピリッとした塩気で人気
スプリングバンクは香り高いスコッチを探している人にぜひおすすめしたい1本です。「モルトの香水」と呼ばれるほど香り高く、バニラのような芳醇さとかすかなピートの香り。シングルモルトの中で一番塩辛いとも言われ、ぴりっとした塩気とあとからくるバニラやシナモンの濃厚な風味で人気なキャンベルタウンモルトの看板を背負うスコッチです。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・澄んだ味わいがよい(男性 58歳)
ラム樽仕上げのエキゾチックなニュアンス
カリビアンラム樽でしあげたまろやかな味わいのシングルモルトです。最低21年以上熟成されたヨーロピアンシェリー樽原酒とアメリカンオーク樽原酒をブレンドしたあと、約4カ月カリビアンラム樽で寝かせました。
よく熟成されたまろやかな味わいに、ジンジャーやイチジク、ライムなどのエキゾチックな風味がアクセントを添えています。
バニラやフローラル、イチジクといった甘く華やかな香りのウイスキーが好きな人にぴったりです。
フルーティでバランスの取れた味わいで初心者にも◎
バランスの取れた飲みやすいものを探している方におすすめのスコッチです。トロピカルフルーツを思わせる爽やかな香りと、バニラ、はちみつの甘さを伴う芳醇な風味は、フルーティで初心者でも飲みやすく仕上がっています。使用するモルトにピートの香りをつけないことで実現するこのエレガントな味わいは、創業時から変わらない製法と選び抜かれた原材料、熟練した職人のなせる技です。
ピーティーなスコッチウイスキーを探している人に
アイラ島のピートの香りをたっぷり含んだ麦芽で作られたヘビーピーテッドタイプのシングルモルトです。オロロソシェリー樽で熟成させたことで、ピートのほかオレンジマーマレードや塩キャラメル、焼きパイナップル、バニラなどの香りがします。
味わいはなめらかですが、甘やかなモルトフレーバーのあとにしっかりとピートが香ってくるのがポイント。シェリー樽熟成の特徴が色濃く出ているアイラモルトです。
キャンベルタウン産らしい潮気がポイント
キャンベルタウンにある3つの蒸留所のなかでもっとも新しい蒸留所・グレンガイル蒸留所で作られているシングルモルトです。バーボン樽とシェリー樽で熟成させることでやわらかく甘い香りに変化しています。
ピートやバニラの香りのなかに、ライムやレモンの皮、ホワイトペッパーといったニュアンスも感じられるのがポイント。
口に含むと蜂蜜やメロンの甘さにかすかな潮気とピート香が混じり合い、フィニッシュはコーヒーとチョコレートのようなほろ苦い甘さが感じられます。
甘さのなかにさわやかさを感じる味わい
3種の異なる樽で熟成させた原酒をブレンドしたトリプルカスクのシングルモルトです。ヨーロピアンオークのシェリー樽、アメリカンオークのシェリー樽とバーボン樽をブレンドすることで、複雑な味わいに仕上がっています。
バニラやメロンの甘い香りのなかに、レモンピールのさわやかな香りが感じられるのがポイント。長く続くスパイシーな余韻が心地よいです。
良水を生かしたこだわりの1本
創立された1836年から一貫してこだわっている、ガスバーナーによる直火炊き蒸留と100%シェリー樽熟成。時代に左右されないスコッチづくりを続けており、ヨーロッパ最大の酒類コンペティションでは約5,000点の酒類の中から金賞受賞をしたほど信頼と評価の高いスコッチです。清涼な空気と良水に恵まれた地で作られる、癖のないスッキリとした飲みやすいスコッチです。
スモーキーさでは頂点に立つ受賞歴も持つウイスキー
スモーキーさで人気のアイラモルトの中で最もスモーキーと言われるアードベック。「世界で最も偉大な蒸留所」「完全な味わい」とウィスキー評論家にも評されるほど、一度味わったらクセになる強烈なスモーキーさの中に繊細な甘さと複雑さを併せもつ究極のバランスです。2008年にシングルモルトとして初めてワールド・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、かなりの実力派。
やわらかなスパイシーさとすっきりとした味わい
ホワイトマッカイのキーモルトとしても知られるシングルモルトです。バーボン樽で熟成させることで、やわらかなスパイシーさと、バニラや梨のような甘い香りが加わります。軽やかな飲み口ですっきりとした味わい。
余韻は、レーズンとタフィーの甘みが長く続きます。正統派のハイランドモルトを探している人はぜひ味わってみてください。
軽やかなスモーキーさで人気の銘酒
スモーキーとして人気の高いアイラのスコッチ。口に含んだときの甘いスモーキーさは紛れもなくアイラのスコッチの特徴ですが、カリラは軽やかなスモーキーさのある味わいです。また、柑橘系のフルーツの香りがあり、重すぎない食欲をそそるような味わい。アイラモルトの中では飲みやすく、知る人ぞ知る人気の銘酒です。
ハイボールが最強!さわやかな甘さがより美味しい
洋ナシやパイナップルといったフルーツのほか、花の香りも感じられるシングルモルト。スコッチウイスキーを代表する銘柄「バランタイン」の原酒としても知られています。
バニラのようなとろみのある甘さとメロンのようなさわやかな甘さが特徴で、フィニッシュはさわやかな甘さが長く続きます。ハイボールにすればさわやかな甘さがいっそう引き立ち、オン・ザ・ロックスで味えば時間とともに変化する複雑な味わいが堪能できるでしょう。
ハイボールに合うウイスキーに関して、もっとくわしく知りたい人は「ハイボールにおすすめのウイスキーをランキング発表|割合が大事!おいしいハイボールの作り方も紹介!」を参考にしてください。
繊細な香りが魅力のローランドモルト
複雑に重なり合った繊細な香りとスムーズな飲み口が特徴のローランドモルトです。アーモンドやキャラメルの甘さのなかに、シトラスの甘酸っぱさが感じられます。
通常2回蒸留のところを3回蒸留にすることで純粋なアルコールに近づくため、軽やかですっきりとした味わいになっているのがポイント。
カジュアルにシングルモルトを楽しみたい人にぴったりの1本です。
【グレーン】おすすめ人気ランキング 軽やかな味わい!
おすすめのグレーンスコッチウイスキーを紹介します。軽やかな味わいのグレーンスコッチウイスキーは、初心者でも飲みやすいウイスキーです。ぜひ商品選びの参考にしてください。

グレーンウイスキーはシングルモルトよりもライトで優しい味わいのものが多いですが、この『シングルグレーン』はナッツ香やレザー香を感じるヘビーな味わい。1:1のトワイスアップ(氷なしの水割り)で。
ロックやハイボールで味わいたい1本
大麦麦芽を使い、カフェスチルで連続蒸留したユニークなシングルグレーンウイスキーです。大麦を使っていても連続式蒸留器で蒸留するため、グレーンウイスキーの扱いになっています。とても複雑な味わいが特徴です。
りんごのようなフルーティーでふくよかな甘みと、樽由来のほのかなバニラの香りで、ロックやハイボールにするとおいしさが引き立ちます。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・一番味に深みがあると思う(男性 52歳)
・飲み口が良い(男性 56歳)
・深い味わいを楽しめるので気に入っている(女性 34歳)
ジュース割りでカクテルにしてもおいしい
元イングランド代表のスーパースターのデイビッド・ベッカム氏とミュージシャンのサイモン・フラー氏がコラボして作ったグレーンウイスキーです。キャメロンブリッジ蒸留所のグレーン原酒をエキストラ・バーボン樽で熟成させました。
トフィーやポップコーンのような香ばしい香りと、塩キャラメルやクレームブリュレの甘さのなかに、りんごやレモンのようなさわやかさも感じます。コーラなどと合わせてカクテルにしてもおいしい1本です。
【ブレンデッド】おすすめ人気ランキング シーバスリーガルやカティーサークも
モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたブレンデッドウイスキーは飲みやすいものが多いです。ぜひお気に入りの1本を探しましょう!
長い熟成期間を経て生み出される深いコク
最低21年以上の熟成されたウイスキーをブレンドしたウイスキーです。長期間熟成されたウイスキーをブレンドすることで、深く複雑なコクが生まれます。
リンゴや花々、蜂蜜のような甘い香りと、ほのかにスパイスがアクセントを加える洗練された味わいが特徴。フィニッシュには、ドライシェリーのような味わいが長く続きます。
・高級感があってよい(男性 50歳)
・高級な香り(男性 50歳)
個性と個性が織りなす複雑な味わい
甘くスパイシーでありながらマイルド。それぞれのモルトの個性と個性が織りなす複雑な味わいが魅力の1本です。
東海岸の軽いウイスキーと西海岸のピーティーなウイスキーをブレンドすることで、深く奥行きのある印象に仕上げられています。奥深い味わいのウイスキーを探している人にぴったりです。
口に含んだ瞬間シナモンやペッパーなどのスパイスの香りが弾け、続いてフルーティーな甘みととろけるようなコクが広がり、スモーキーな余韻が全体を包み込みます。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・口当たりがスモーキーで、柔らかな甘みが追いかけてくる(男性 56歳)
・飲み慣れている(男性 51歳)
日本のウイスキーファンのためのスコッチ
名誉マスターブレンダー コリン・スコット氏が日本のウイスキーファンのためにブレンドしたスコッチウイスキーです。厳選されたウイスキーを、ミズナラの樽で熟成させました。
香りはオレンジや洋ナシのようなフルーティーな香りのなかに、クリーミーな甘さが感じられます。全体的にスムースなテクスチャーで、甘さが強く感じられるのがポイント。トゲのないなめらかな余韻が長く続く1本です。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・ミズナラの樽は品がある(男性 44歳)
・個性的な味わいがある(男性 42歳)
ダブルエイジ製法によりスムースな味わい
1846年にスコットランド・ハイランド地方で誕生して以来、170年以上にわたって世界で愛され続けるブレンデッドスコッチです。手間と時間を惜しまないダブルエイジ製法によりどこまでもなめらかな味わいが続きます。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・香りが好き(女性 54歳)
・バランスの取れた味わいとふくよかな香り(女性 43歳)
軽い口当たりで飲みやすい
1923年の発売以来、軽く飲みやすいウイスキーとして親しまれている銘柄です。スペイサイドの「グレンロセス」のほか、「マッカラン」や「ハイランドパーク」といったモルトをブレンドしています。シェリー樽で熟成させたウイスキーの味わいを大切にしながら、エレガントなフレーバーにブレンドされているのがポイントです。
香りはハーブやバニラのベースにミルクチョコレートのような甘さが感じられます。余韻は穏やかでフルーティーです。
ハイボールにしておいしいウイスキー
アードモア蒸留所で作られるモルトをベースにしたブレンデッドウイスキーです。スモーキーな香りが特徴で、熟したリンゴや洋ナシの香りも感じられます。力強いコクがありながらも、なめらかで丸みを帯びた口当たりです。フィニッシュのバランスがよいのもポイント。ほどよい余韻がしばらく続いたあと、きれいに消えていきます。
スモーキーな香りとなめらかなテクスチャーを堪能したいなら、ハイボールにしてみましょう。
【選んだ理由(アンケート回答)】
・料理にあうから(男性 45歳)
・味わいが好き(男性 53歳)
『オールドパー12年』は吉田茂や田中角栄といった、昭和を代表する宰相も愛したスコッチウイスキー。それだけに和食との相性もよく、水割りやハイボールで食中酒として楽しむのがおすすめです。

吉田茂や田中角栄といった、昭和を代表する宰相も愛したスコッチウイスキー。それだけに和食との相性もよく、水割りやハイボールで食中酒として楽しむのがおすすめです。
つまみは和食で贅沢に。バランスも良い!
バランスのよい、やわらかな味わいが特徴のウイスキーです。上品で甘やかな香りと、スモーキーな余韻が心地よく感じられます。水を加えても味のバランスが崩れないので、ウイスキー初心者でもさまざまな飲み方でおいしく飲めるのがポイント。
和食との相性もよいので、ぜひ水割りやお湯割りにして、料理と合わせて味わってみてください。
長く続く芳醇な余韻はリラックスタイムにぴったり
10年以上熟成させたモルトウイスキーに、5年以上熟成させたグレーンウイスキーをブレンドしたウイスキーです。どっしりとした重さが感じられる味わいなので、料理と合わせるときはハイボールなど爽快感が感じられる飲み方で楽しむとよいでしょう。
花のような甘く穏やかな香りと、角がないなめらかな飲み口が特徴です。豊かな余韻が長く続くので、ぜひゆったりと味わってみてください。
ドライな味わいのブレンデッドウイスキー
日本でもおなじみの歌「蛍の光」を作詞した詩人ロバート・バーンズの名前を冠したウイスキーです。アランモルトをメインにすることで、スムースな口当たりとドライな味わいに仕上がっています。ピート香はそれほど強くないので、初心者でも飲みやすいです。
香りはラズベリーやアーモンドタルト、トフィーなどフルーティーななかに香ばしさを感じる印象。ぜひ、常温の水と1:1で割ったトワイスアップという飲み方で楽しんでみてください。
香りがよくコクがある味わい
約35種のモルトをブレンドし、オーク樽で半年寝かせたあと、グレーンウイスキーを加えてオーク樽でさらに熟成させたウイスキーです。2回に分けて熟成させることで、シルクのようなスムースなテクスチャーが生まれます。熟成用の樽にはシェリー樽も使われているため、ウイスキーの色が濃いです。
モルトの香りだけでなく、シェリー酒の香りやフルーツの香りも存分に感じられる華やかなニュアンスです。香りとなめらかな口当たり、しっかりとしたコクを堪能してください。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする スコッチウイスキーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのスコッチウイスキーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
みんなの好きなウイスキーの飲み方は?
さて、ここからは、マイナビニュース・ウーマン会員の中から、スコッチウイスキーが好きと答えた方に聞いた「好きな飲み方」アンケートの結果をご紹介していきましょう。


みんなに好まれている飲み方は、ロック、ハイボール、水割り、ストレートの順番となりました。多少の差はありますが、ロックとハイボール、水割りが人気を分け合うかたちとなりました。ハイボールや水割りは、ストレートやロックよりもさわやかでまろやかな飲み口で、ウイスキーを気軽に楽しむことができるため、初心者はもちろん、中上級者にとっても今や定番の飲み方になっているといえるでしょう。
続いてのグラフは、中上級者が好む飲み方となりますが、ウイスキーに慣れた人は、飲み方にもこだわりがあるようです。


ウイスキー好きの中級者・上級者だけに聞いた好きな飲み方アンケートでは、ストレートの割合はそれほど変わりませんでしたが、ロックが圧倒的に増える結果となりました。
ピート由来のスモーキーな香りが共通する特徴とはいっても、蒸留所ごとに味わいは違ってくるため、その違いをじっくり楽しめるのがロックで飲む良さであり、まろやかに変化していく味わいも楽しめます。ウイスキーを存分に楽しみたいと考える人にとっては、これ以上にない飲み方なのかもしれませんね。
スコッチウイスキーの美味しい飲み方 オン・ザ・ロックや水割りなど
みんなの好きな飲み方が分かったところで、ここからはおいしい飲み方を解説していきます。
涼しげな音が魅力の「オン・ザ・ロック」
氷を入れたグラスにスコッチウイスキーを注ぐだけのオン・ザ・ロックスは、ひと口飲むごとに氷とグラスが涼しげな音を奏でます。ストレートで飲むよりも風味が和らぎ、時間の経過とともに移り変わる味わいを楽しむのにぴったりです。
オン・ザ・ロックスを作るときは、グラスをよく冷やしておくのがポイント。氷はかたくて溶けにくいものを使いましょう。製氷皿を使えば、かたくて溶けにくい氷がかんたんに作れます。
また、オン・ザ・ロックスを飲むときは、強いお酒から胃を守り、口のなかをリセットしてくれるチェイサーを用意しておくとよいです。ミネラルウォーターや炭酸水をチェイサーとして提供するお店が多い印象です。
料理の味わいを引き立てる「ハイボール」
スコッチウイスキー本来の味わい・コクを引き出したいなら、ハイボールを作りましょう。ハイボールは爽快なのどごしで、料理との相性もよいです。
作り方はかんたんで、冷やしたグラスにウイスキーを適量注ぎ、ウイスキー1に対して3~4の炭酸水を注いで軽く混ぜるだけ。
混ぜすぎると炭酸ガスが抜けて爽快感が失われてしまうので、混ぜすぎないように注意してください。よりウイスキーの甘みやうまみを楽しみたいときは、氷なしで作ってみてもよいでしょう。
トニックウォーターやジンジャーエールで割ったり、レモンの皮で香りづけしたりすると、炭酸だけで作るのとは違った味わいが楽しめます。
ゆったり味わうのにぴったりな「水割り」
スコッチウイスキー1に対して、ミネラルウォーターを2~2.5を注いで作るのが水割りです。水で割ることでスコッチウイスキーの個性がやわらぐので、初心者でも飲みやすくなります。好みに応じて濃さを調整できるのも魅力です。
ストレートでは飲みにくいスコッチウイスキーも、水で割ることでぐっと飲みやすくなり、食事に合わせやすくなります。ぜひ水割りを飲みながらゆったりとした時間を過ごしてください。
「ゴッドファーザー」などカクテルにして楽しむ
同名の映画が由来の「ゴッドファーザー」や「錆びた釘」という意味の「ラスティネール」といったカクテルにしてスコッチウイスキーを楽しむのもよいでしょう。カクテルにすることでウイスキーの味わい方が広がり、さまざまなシーンで楽しめるようになります。
ウイスキーを使ったカクテルの種類は多く、チェリーリキュールと合わせるだけのシンプルなものもあります。ぜひ、さまざまなカクテルにチャレンジしてみてください。
ジャパニーズウイスキーや高級ウイスキーはこちらをチェック
初めて飲むウイスキーを楽しんでください
ピート(泥炭)を使ったことによるスモーキーなフレーバーが魅力のスコッチウイスキーは、初心者にはハードルが高いウイスキーと思われがちです。しかし、初心者でも飲みやすいスコッチウイスキーはたくさんあるので、ぜひ気になる銘柄を見つけて味わってみましょう。
スコッチウイスキー選びに迷ったときは、記事中で紹介した選び方のポイントや杉浦さんのアドバイスを思い出してみてください。
個性豊かなスコッチウイスキーを、ハイボールやカクテルなどさまざまな飲み方で楽しみましょう。
◆アンケート情報
調査時期: 2023年4月27日〜2023年4月28日
調査対象: マイナビニュース・ウーマン会員
調査数: 合計307名
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※マイナビニュース・ウーマン会員とは、Tポイントが貯まるアンケートやキャンペーンの参加、メールマガジンの購読などができる「マイナビニュース・マイナビウーマン」の会員サービスです。(https://news.mynavi.jp/lp/2018/present/present/register_campaign/)
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