初めての登山には30L前後のバックパックが便利 日帰りや一泊でも使える
バックパックは、「ザック」や「登山リュック」とも呼ばれ、登山や旅行からふだん使いまで幅広く利用されています。容量はL(リットル)であらわされ、30Lのバックパックはおもに、日帰りの登山や山小屋泊1泊の登山などに使用。日帰り登山でも防寒着や雨具などが必要になるため、30Lの容量があると安心。
また、旅行や出張などにも使えるサイズなので持っておくとたいへん便利で、登山初心者が購入するのにおすすめです。
登山におすすめの30L前後バックパックの選び方 最強の登山ザックを見つけよう!
登山用の30Lバックパックを選ぶ際に大切なのがフィット感、収納性、軽量さなど。また、雨天時にはレインカバーがあると重宝します。ここでは、基本的なバックパックの選び方についてご紹介します。
自分の体にフィットするものを
登山を快適にするには、バックパックがからだにフィットしていることが重要です。フィットさせるために必要な背面長のサイズ、ウエストハーネスなどについて解説します。
首から腰までの長さ(背面長)にあわせてサイズを選ぼう
背面長とは、首のつけ根から腰骨の上端までの長さのこと。ひとつのバックパックモデルに対し、XS・S・M・Lなど複数のサイズが用意されていますので自分の背面長に合ったサイズのものを選びましょう。
選ぶときは、メーカーによって各サイズの具体的な背面長の数値が異なりますので、サイズチャートなどで確認してください。男女別になっているメーカーであれば、自分の性別に合ったものを選ぶとなおフィットするでしょう。
ウエストベルトがあれば安定感増!
ウエストベルトを装着すると、バックパックの荷重を腰で支えることができるため、背負ったときの負担を減らすことができます。ウエストベルトはメーカーによりヒップベルトなどとも呼ばれます。
ウエストベルトの中心部が腰骨の出っ張りに合うようにセットすると、重心が分散されるため、疲労も軽減されます。自分の体に合ったところにくるかチェックするようにしましょう。
メンズ・レディース展開があれば選びやすい
バックパックには男女兼用モデルもあれば、メンズ、レディースを別々に展開しているモデルもあります。ショルダーハーネスが肩の位置にくる、ウエストハーネスが腰骨の出っ張り部分に合うなど、バックパックは体に合うものを選ぶことが大切です。
別々に展開されているモデルを選んで自分の性別用から選ぶと、より体にフィットするものを見つけられるでしょう。
使いやすい仕切りを選ぶ
バックパックには収納部分に仕切りのない一気室タイプと、上下に分かれ二層式になった二気室タイプがあります。二気室タイプは荷物を整理しやすい、取り出しやすいというメリットがあります。ただし、それぞれの収納部分が小さくなるため、寝袋などの大型荷物が収納できない場合も。
宿泊をともなう登山が多い場合は一気室に、日帰り登山で大きな荷物がない場合は二気室を選ぶといいですね。なお、なかには側面から内部にアクセスできるタイプや、一気室にも二気室にもできるタイプもあります。
雨カバーの有無もチェック
山の天気は変わりやすく、登山中に雨が降ることもあります。バッグパックは軽量化のため防水加工がされていないものが多く、雨ぶたも荷物を濡らさない点では心もとないことも。
専用の雨カバーが付属していれば安心ですが、別売りのものを購入して装着することもできます。商品に雨カバーがついているか確認しましょう。
負担にならないシンプルで軽量なものを選ぼう
登山中は重い荷物を背負って歩くため、負担を軽減するためにほとんどの登山用バックパックは軽量化されています。ただし、金属製の背面フレームで耐久性を強化している、ベルトや背面バッドのクッションを向上させているなど、機能が増えるほどに重くなります。
逆に、超軽量のものは背面のクッションが薄く、荷物を入れたときにデコボコして背負いにくく余計に負担になってしまうことも。自分に不要な機能はできるだけ少なく、軽量なバックパックを選ぶことが大切です。
【30L前後】登山向けバックパック12選|メンズ・レディース 人気ブランドも! 山歩きにぴったり
ここからは、登山におすすめの30L前後バックパックをご紹介します。自分に必要な機能が搭載されているバックパックを見つけてくださいね。
OSPREY(オスプレー)のザックは、どのサイズも機能性にすぐれているのが特徴です。『ケストレル 28(OS50152)』も、トレッキングポールをスピーディに固定できるアタッチメントやサイドアクセスができるなど、非常に使いやすいモデルです。
背面長が調整できるから登山の疲労が軽減できる!
アメリカ生まれで、小型~大型までさまざまな高性能な登山用バックパックを製造するオスプレーの登山30Lバックパックです。背面には通気性のいいエアースケープバックを採用し、長さを調整できるのが特徴です。
自分にぴったりの背面長にできるので、背負い心地がいっそう快適になるでしょう。フロントパネルにはストレッチ性のあるポケットがついているため、脱いだ上着や濡れたタオルなどの出し入れがかんたん。
ウエストベルトにはジッパーつきポケットがあるので、スマートフォンや飴、ティッシュなどの小物の収納に便利です。さまざまな機能を備えつつ良心的な価格で、日帰り登山におすすめのバックパックです。
かゆい所に手が届く便利機能が満載の商品です
実用性とデザインを両立させた物づくりをテーマに、優れたパックを生産し続けている、バックパックの専門ブランド「オスプレー」の商品です。背面には雪が付着しにくい素材を採用し、雪の季節の登山にも快適に使用できるのが特徴です。臀部を支えるヒップベルトは、身体の動きにフィットするつくりになっています。
ショルダー部分には、登山には欠かせないハイドレーションやGPSを固定できるポイントがあり、利便性も抜群です。
取り外し式ウエストベルトは日常でも活躍
ウエストベルトを取り外すことができるため、日常使いにも便利なノースフェイスの登山用バックパックです。ショルダーハーネスにはホイッスルのついたストラップがあり、可動式のため自分の体に合わせて調整できます。
雨蓋はついていませんが、レインカバー付属のため、雨天時にも安心です。シンプルな構造は日常や旅行などでも使いやすく、登山だけでなくふだんも使用したいと考えている方にとくにおすすめです。
初心者でもパッキングがしやすく背負い心地もいい
1921年にフランスで創立された、山岳向けのテクニカルな製品開発をおこなうミレーの登山用30Lバックパック。背面がフラットになっていて、ウエストベルトが広く覆ってくれるため荷重の分散がしやすい点が特徴です。
二気室仕様なので登山初心者でもパッキングがしやすく、ファスナーの開閉により一気室に変更ができる自由度の高さも魅力。本体は型崩れしにくく、体の中心に重心がくる背負い心地は、登山の疲れを軽減してくれるでしょう。
付属のレインカバーにはストラップがついているため、バックパック本体に取りつけておけば強風時にもあわてずにカバーを装着することができるところもポイントです。
ザックのフィット感に悩んでいる女性は多いと思いますが、MILLET(ミレー)『ウェルキン 30 W(MIS2179)』は、小柄な日本の女性にも背負いやすいと好評。
機能性や耐久性にもすぐれ、長く使えます。悩んだらまずこれを背負ってみてください。
超軽量で豊富なポケットは収納性もバッチリ
フランスでテクニカルな山岳むけ製品を展開する有名メーカー、ミレーの女性向け登山用バックパックです。女性の体形に合わせて設計されており、通気性が高く、耐久性がありながら超軽量な点が特徴です。
ウエストベルトにはジッパーポケットがあり、飴やティッシュなど小物を収納することができるほか、サイドはメッシュポケットで飲みものの取り出しもスムーズ。軽量でさまざまな機能が搭載されているため、初心者にもおすすめのバックパックです。
クッション性がよく女性の体にフィットする形状
バックパックを製造する、歴史あるフランスのミレーが誇るロングセラーの登山30Lバックパックです。女性の体にフィットする形状で、肩と腰部分にはクッション性のあるフォームを採用。背中は蒸れを防いですばやく乾燥する素材なので汗をかいても快適です。
二気室構造でウエストポケットもあり、パッキングもしやすいです。さらに、レインカバーや雨蓋、立ったまま飲みものが取り出せるサイドのストレッチポケットなど使い勝手もよく、登山初心者におすすめのバックパックです。
狭い山道も通りやすいスリムなシルエット
「丈夫で使いやすいリュックサックをお求めやすい価格で」をスローガンに掲げるアウトドアブランド「アコンカグア」のバックパックです。比較的手頃な価格で高品質な商品のため、ビギナーの方には特にオススメです。
全体的にスリムなボディは、細い山道で他の登山者とすれ違う際にも邪魔にならず、スムーズな移動を可能にします。小物用のポケットがいたるところにあるので、見た目以上に収納力があるのも嬉しいポイント。
クッション性があり快適性に優れています
アメリカのオレゴン州で誕生した、スポーツウェアカンパニー「コロンビア」のバックパックです。メッシュ加工がされた通気性の良いウェーブパットが身体にフィットし、長時間の登山をしっかりとサポートしてくれます。開口部は大きく開くU字のファスナータイプで、荷物の整理がしやすく、ビギナーの方でもパッキングしやすい仕様です。
ウエストウイングを取り外せば、通勤・通学や休日のお出かけにも使える汎用性の高さもポイントです。
ロングトレイルに適した超軽量型
総重量は約620gと、「モンベル」のバックパックシリーズの中でも驚きの軽量性を誇る商品です。ナイロン糸に延伸加工を施したオリジナルシェル素材「バリスティック®ナイロン」を使用することで、軽量ながら高い強度を実現しました。
外側に6個、内側に1個それぞれポケットが付いているので収納性もバツグンです。さらに、サイドストラップを併用すれば、荷物が少ない時の微調整や、ポール類の収納も簡単に行えます。
フィット感や通気性がよく快適な背負い心地
世界中のアウトドア愛好家から高い評価を得る、ドイツのアウトドアブランドの登山30Lバックパックです。通気性がよく快適さを保つメッシュネットや、腰を包むようにフィットするベルトによって実現した背負い心地のよさが特徴です。
さらに、ショルダーハーネスの胸部分のストラップはズレを防ぎ、ウエストベルトのクッション性のあるパッドは負担を軽減します。
ジッパー式の仕切りで一気室を二気室にもできるので、重いものを上にしてパッキングすると、歩きやすくなります。高い機能が搭載された日帰りハイキングやトレッキングが快適になるバックパックです。
快適なバックパックの決定版!フューチュラシリーズ
ドイターのSLモデルは女性用に設計された商品が揃います。快適性を追求するドイターならではの工夫を凝らされた背面メッシュとライトウェイトで、ハイキングに新たな快適性をもたらすバックパック。
二気室構造ですが、ジッパー式の仕切りのため、一気室のように使うこともできます。デイハイクや、軽い山登りにピッタリです。
『ズール30』は、ザック界のロールスロイス「GREGORY(グレゴリー)」のパネルローダータイプです。背面の通気性やベルトの快適性はさすが。荷物を収納した時の美しさも、このザックの美点です。
U字ジッパーで荷物の出し入れがかんたん!
フィッティングを重要視して、高品質な製品を南カリフォルニアで生産しているバックパックの専門会社・グレゴリーの登山30Lバックパック。
背面長を調整できるため、自分にあったサイズに調整できるのが特徴です。さらに、バックパネルは通気性も高く、フィット感のよさと蒸れにくさは背負ったときの負担を軽減してくれるでしょう。
メインの入り口は上から下まで開くU字ジッパーのため、衣類などの大きな荷物の出し入れがかんたんなのもポイント。ウエストベルトには特大ポケットがついていて、携帯電話やカメラなどを収納するのに便利です。登山やキャンプなど幅広く活用できるでしょう。
「登山30Lバックパック」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 登山におすすめの30L前後バックパックの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの登山におすすめの30L前後バックパックの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
登山向け30Lバックパックに関するQ&A よくある質問
バックパックのお手入れ法は?

登山に使えば汗を吸ったり泥などの汚れがつきますので、お手入れが大切です。汚れたままでは虫が集まってきたりと非衛生的なことも。素材に注意して洗うなどお手入れはまめにしましょう。
ちょっとした汚れは部分洗いで対応。全体をお手入れするなら手洗いがいいでしょう。パッド部分やパーツなどをすべて外して、洗濯用の中性洗剤などを入れたぬるま湯に浸して押し洗いをし、よくすすいで洗剤を落とし、陰干しします。
洗濯機で洗う場合は、洗ってはいけない部分を取り外し、型崩れがしないように注意して洗いましょう。
荷物の詰め方は?

荷物の詰め方の基本は、背負ったときの重心が体の重心よりも高くなるように、重いものは背中に近づけるように、そして、左右のバランスをとること。また、取り出す頻度を考えて使用頻度の低いものは下側に詰めるようにしましょう。
詰める際には、デッドスペースが少なくなるように、食器などは重ねてコンパクトにし、洋服などは防水も兼ねて袋に詰めて圧縮。またゴミとなるものは詰める前に取り去ってしまいましょう。いろいろと工夫をして快適な登山ができるようにしたいものですね。
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中古やレンタルでコスパをよく 気軽に試す
登山用バックパックは決して安いものではありませんし、気軽にお試しができるものでもありません。
そのため、本格的なものの購入を考えているのであれば、レンタルで使用感を確認したり、中古品の購入も検討してもいいかもしれません。
30Lはもっとも汎用性の高いサイズ エキスパートからのアドバイス
30Lのザックは、もっとも汎用性の高いサイズです。日帰り登山や1泊2日の山小屋泊の山行に、さらに普段使いもこなしてくれます。二〜三気室あるモデルを選ぶと、日常ならPCやステーショナリーなどを分類できますし、登山なら食料や水、衣類、雨具などを仕分けて収納できます。
タウンユースのモデルはショルダーやヒップのベルトは簡易的なものですが、登山に使うならクッションが入った厚手のものを選びましょう。
自分に必要な機能を見極めよう
本記事では、登山30Lバックパックの選び方とおすすめ商品をご紹介しました。
登山用バックパックは軽量モデルが多いものの、多機能なものほど重くなる傾向があります。そのため、自分に必要な機能を見極めることが大切です。
ぜひ、あなたにあったバックパックを選んでくださいね。
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自動車雑誌編集長を経て、フリーの編集者に。登山やクライミングが趣味で、アウトドア雑誌「フィールダー(笠倉出版社刊)」にて連載中。悩みは増え続けるアウトドア用品などの遊び道具の収納場所で、愛車のJeepラングラーもすっかり倉庫代わりに。昨今は車中泊にもハマり、住居をキャンピングカーに変えるか真剣に悩み中。