登山用バックパックとは? 登山時に便利な機能が充実、普段使いにも
登山がしやすい専用のリュックとして作られたのが登山用バックパックです。登山することをアシストしてくれる機能や装備が含まれているリュックになっています。仕様としてポケットなどが充実しているのも。
体にフィットするように設計されているので登山の動作にセーブがかからないようになっている。そのほかにも工夫がたくさんされています。
登山用バックパックの選び方 フィットとサイズ、容量、機能面、目的シーンなど
アウトドアライター・夏野 栄さんに、登山で使うバックパックを選ぶときのポイントを4つ教えてもらいました。使い勝手がいい登山用バックパックを見つけるためにも、詳しく見ていきましょう。
フィットとサイズから選ぶ 背面長のマッチングが重要
作家/アウトドアライター
登山用バックパックを背負った際の「疲れ」は体に合っているかどうかで大きく変わります。そのため登山用バックパックを選ぶ場合、ウエア以上にフィットに気を配る必要があります。
はじめにチェックすべきポイントは背面長のマッチング。自分の「背面長」を知る必要があります。まずは腰骨の上端を探し、次に第七頚椎(首の後ろの最も出っ張っている骨)を探します。第七頸椎を起点に、腰骨上端までの長さを背骨のアーチに沿うように計測すると「背面長」が測定できます。
対応サイズの目安は、41~46cm=S、46~51cm=M、51~56cm=Lとなります。登山用バックパック側のサイズはメーカーによっても異なるため商品詳細を確認してみてください。
容量から選ぶ 30L以下、35~45L、50L以上の区分を目安に
作家/アウトドアライター
荷物を運ぶための登山用バックパックは、荷物容量に合わせたサイズのものを選びます。ここでは大は小を兼ねません。合致した量の荷物をパッキングすることで、その登山用バックパックのもつ本来のスペックが発揮されます。
全荷物量を事前に把握している方は、荷物量に合致する容量のサイズから選びます。またまだ荷物量がイメージできないという場合には、想定している山行日程からだいたいのマッチする容量が計算できます。
日帰りなら30L以下、1泊2日の週末山行なら35~45Lほど、3泊以上なら50L以上の登山用バックパックが該当します。
機能面から選ぶ チェストベルト、気室、トップリッド、ポケットなど
作家/アウトドアライター
チェストベルト、メッシュ、ミニマルデザインなど
より快適な登山用バックパックを選ぶ際に、機能面のチェックも重要になります。まず背負い心地にも関連する部分では「チェストベルト」の仕様に注目してみてください。細部まで微調整が可能なものからざっくりした調整しかできないもの、おまけ程度の頼りないものまでさまざまあります。なるべくチェストベルトの微調整が可能でつくりがしっかりした登山用バックパックを選びましょう。
また外部ポケットやメッシュ装備といった部分は、行動中の使い勝手につながります。同時に、クライミングやアクティビティで使用する場合には、「なるべく外部になにもなくつるんとした」ミニマルなデザインが安全です。想定する用途から、マッチした機能を選んでみてください。
気室の数で確認する
登山バックパックの内部は気室と言います。気室が2つに分かれている場合は2気室です。大きく1つになっているのが1気室となっています。使う道具の数によって気室の仕様を選ぶのがよいでしょう。
気室の仕切りはジッパーによって封をすることで空間ができます。自分にはどれくらいの容量があるとよいか考えながら2気室がよいのか、1気室でよいのかを選んでみましょう。
トップリッドが装備されている
バックパックは装備として口の部分から雨や水分などが入らないようにトップリッドがついている製品があります。収納スペースがたくさんトップリッドの周りについていることがあります。
アウトドアでよく使う道具などはトップリッド周りのスペースにいれてなるべく口を開けない設計がされています。着脱式の製品もあるのでいろいろ確認してみましょう。
ポケットについて確認する
登山バックパックを選ぶときにはポケットの数なども見てみましょう。製品の横にポケットがついているとかんたんな軽食や水筒などを入れておけて、取り出しやすいのでよいです。
ウエスト部分にポケットがくる製品もあります。入れているものの確認がしやすいので貴重品や地図などといった身の近くに置いておきたいものをいれておくとよいでしょう。
目的シーンから選ぶ 縦走やクライミング、水辺でも使うかなど
作家/アウトドアライター
登山用バックパックには容量以外に「キャラクター」の違いがあります。それぞれの個性には、利用シーンにマッチする特性が与えられています。縦走やクライミング、水辺を強く意識したタイプから軽量性に特化したタイプまで、幅広い個性の登山用バックパックが各社からリリースされています。どういうシーンやアクティビティでメインで使うのかを意識して選びましょう。
クライミングや獣道、藪漕ぎ(やぶこぎ)などで使う可能性が高いなら、耐摩耗性と耐靭性(たいじんせい)の高い生地を選びたいところ。また引っ掛け防止のため、外部にポケットやコードがあまりついていない登山用バックパックがおすすめです。
オープンなルートを歩くことがメインなら、軽量バックパックもおすすめです。
登山用バックパックのおすすめ10選 モンベル、グレゴリーほか、人気のアウトドアブランドも
うえで紹介した登山用バックパックの選び方のポイントをふまえて、アウトドアライター・夏野 栄さんに選んでもらったおすすめ商品、編集部で選んだ商品を紹介します。




モンベル『アルチプラノパック20』


「登山用バックパック」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 登山用バックパックの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での登山用バックパックの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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フィット感の次に大切なのは容量と機能! アウトドアライターからのアドバイス
作家/アウトドアライター
登山用バックパック選びの際には、ウエア以上にフィットを重視して選んでください。フィットは「背面長」が基本になりますが、ショルダーハーネスやヒップベルトもフィットするかどうかチェックしていただきたいポイントです。
登山用バックパックを背負った際に、肩まわりから背面に隙間や違和感はないか? またヒップベルトを緩(ゆる)すぎずきつすぎず締められるか? ベルト位置に違和感はないか? まずは体に合うかどうか、徹底的にチェックしてみてください。
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作家、マルチクリエイター、アウトドア・ファッションのライター・エディターとして活躍。 アウトドア誌やファッション誌でジャンルを超えて連載。ライトノベルやゲームシナリオを執筆。 アウトドアでは『キャンプチャリ』の制作やキャンプ場プロデュースを手掛ける。またファッションマーケットの企画運営からプロダクト開発まで幅広く活動。山岳部出身、海育ちのテンカラ師。 『BE-PAL』や『camp hack』、『OCEANS』や『MonoMax』『Fine』といったメンズ誌のほか、女性ファッション誌にも参加。