ビジネス手帳の選び方 ライター&コンサルタント・板垣政行さんがビジネス手帳の選び方をアドバイス
書き方や、携帯性など、とにかく種類が豊富にあります。下記のポイントを参考にして選ぶようにしましょう。
【1】使い方(綴じ型・システム型)
【2】サイズ(携帯性・書き込みやすさ)
【3】スケジュールのフォーマット
【4】素材(耐久性・使用期間)
【5】デザイン
それぞれのチェックポイントを詳しく見ていきましょう。
【1】使い方からタイプを選ぶ
ビジネス手帳は大きく分けて、ノートタイプとシステム手帳タイプに分かれます。どちらを選ぶかのポイントを見てみましょう。
1年ごとに使い切れる「綴じ手帳」
綴じ手帳はスケジュール、月間カレンダー欄、年間予定表、アドレス帳、メモ帳欄などがすべてまとまっているノートのようなものです。1年の使い切りタイプのため、1年ごとに新しい手帳へ切り替える必要があります。
すでに必要な項目がそろっているので、ビジネス手帳を購入してそのまま使いたい人に向いています。手帳の項目の数と手帳の厚みやサイズが比例するため、携帯性と項目の数どちらを重視するかで手帳を選びましょう。
自分好みにカスタマイズできる「システム手帳」
バインダー状になっていて、自分で好みのリフィルを挟んで多機能使いできるシステム手帳です。リフィルはいろいろな種類やデザイン、フォーマットがあるので自分で使いやすいもの、必要なものを選んで挟めます。
選ぶ際のポイントは、リフィルを挟み込むリング径の大きさです。自分の入れたいリフィルの枚数が入らないのでは、使い勝手が悪くなってしまいます。あらかじめ挟み込むリフィルの枚数を想定し、使い込むうちに追加したいリフィルがでてきた場合に備えて、少し余裕が持てるリング径を選ぶのがおすすめ。
リング内径は、15mm~20mm程度のものが多く、リフィルの紙の厚みにもよりますが、リング1mmで約10枚程度を目安に考えていきましょう。それでも入りきらない場合には、定期的に古くなってきたリフィルを抜いて新しいリフィルに取り換えるのもひとつです。工夫次第で、自分だけのビジネス手帳が完成します。
【2】「携帯性」と「書き込みやすさ」を考慮してサイズを選ぶ
ビジネス手帳にはいろいろサイズがあります。携帯性と書き込む量、そして書きやすさを考えてサイズを選びましょう。
持ち歩き重視ならA6サイズやスリムタイプ
薄型のビジネス手帳をズボンや上着のポケットに入れて持ち歩きたい、すぐに取り出したいなど携帯性を重視するなら小型版のA6サイズを選びましょう。A6は文庫本サイズともよばれる105×148mmサイズです。長財布と同じくらいのサイズのスリムタイプもあります。
ビジネス手帳としてはやや小さいサイズになります。その分書き込みできる量が限られるためご注意を。メモ帳のようにビジネス手帳を使いたい人に向いています。
バランスがよいサイズはB6やA5サイズ
かばんの内ポケットやオーガナイザーケースのなかに入れたい、さらにある程度書き込みもしたいときにはB6やA5サイズのビジネス手帳が選択肢になります。
B6は単行本サイズと呼ばれる128×182mmサイズ、A5は教科書サイズと呼ばれる148×210mmサイズです。かばんのなかにほかの書類と一緒に入れても取り出しやすいサイズで、ビジネス手帳にも多く採用されています。
たくさん書き込みたいならB5やA4サイズ
携帯性よりも書き込む量を重視したいときには、ノートサイズのビジネス手帳を選びましょう。B5は182×257mmサイズ、A4は210×297mmサイズです。
大型サイズになるため、携帯するのにはやや向きません。一方で、机のうえで広げて書き込みたいとき、スケジュールを細かく設定したいときにはぴったりのサイズといえるでしょう。
【3】スケジュールのフォーマットで選ぶ
ビジネス手帳には、主に次の6つのフォーマットがあり、目的に合わせて最適なものを選びましょう。
月間マンスリー:カレンダー同様、1か月が見開き
週間バーチカル:見開きで1週間。横軸→曜日、縦軸→時間
週間レフト:見開きで1週間。左頁→予定、右頁→ノート
週間ホリゾンタル:見開きで1週間。縦軸→曜日、横軸→時間
週間ブロック:見開きで1週間。予定が8マスに分かれている
デイリー:1日1ページ、2日で1ページなど1日あたりの書き込み量が多い
「予定管理」が目的であればマンスリー・バーチカルタイプが便利です。さらに「1日の行動予定も管理したい」となれば週間バーチカルタイプがよいでしょう。
「プライベート兼用」「ライフログに使いたい」ということであればホリゾンタルやブロックが使いやすいといえます。デスク仕事がメインなら、卓上カレンダーと併用してデイリーフォーマットを使うのもひとつの手です。
また、4月始まりや10月始まりなど、ページ構成もアイテムごとに異なるので注意しましょう。
【4】耐久性や使用期間を考えて素材を選ぶ
ビジネス手帳はどのような使い方をするのかで、選ぶ素材も異なってきます。ノート式で毎年ビジネス手帳を取り替える前提であれば、頻繁な開閉に耐えられる素材を選びましょう。システム手帳のようにカバーは数年使用する場合、使うほどに味が出てなじむ本革や、汚れても手入れしやすいフェイクレザータイプやPVC(ポリ塩化ビニル)製のものがおすすめです。
【5】デザインはTPOに合わせて選ぶ
毎日使うからこそ、シーンにあったものや気に入ったデザインのビジネス手帳を選びましょう。オーソドックスなデザインやカラー以外にも、メタリックやプリント柄など、ビジネス手帳にはさまざまなデザインがあります。ビジネスシーンにふさわしいものならシンプルなもの、好みで選べるならいろいろなデザインのものを試してみましょう。
最後に|専門家からのアドバイス ビジネス手帳は持つ人の品格をも表す重要アイテム
コンサルタントである私がクライアントさんと面談するとき、着席してシステム手帳を広げる瞬間が試合開始の合図です。最近は予定やメモなどデジタルで管理するのが主流となりつつありますが、接客やミーティングのさなかにスマホ・タブレットをポチポチするのは少々気が引けます。
服装や腕時計などと同様に手帳もビジネスパーソンの品格を表すものですので、そのスタイルに合わせたものを選びましょう。
2023年版ビジネス手帳おすすめ10選【綴じ手帳】 レディース・メンズどちらも!
あらかじめ必要な項目がそろっているためすぐに使える、1年での買い替え前提となるノートタイプのビジネス手帳を、ライター&コンサルタント・板垣政行さんとおすすめナビ編集部で選んだおすすめ商品をご紹介します。

全ページ方眼で図の書き込みがしやすい
ビジネス手帳のなかではめずらしい、全ページが方眼レイアウトになっているアイテムです。月間予定ページも方眼になっているため、図やイラストなどを書き込む機会が多い人に向いています。
180度しっかり開くマーブル製本になっているため、大きな図や多数の書き込みをしたいときにも便利です。クリアポケットやペンホルダーなどの機能も充実しています。
日記や業務日誌として使いやすい
日本能率協会マネジメントセンターからリリースされている、ロングセラー手帳がNOLTYです。こちらは1日ごとに書き込めるスペースが大きく取られたタイプ。
スケジュールや目標のほか、その日あったことを振り返ったり、整理して書き込んだりするのにもぴったり。日記や業務日誌としても使いやすいビジネス手帳を求めている人に向いています。
1年を晴れにするがコンセプト
使いやすい定番B6サイズのビジネス手帳です。1年を晴れにする、というコンセプトで作られているため、仕事はもちろんプライベートも充実させるための機能も豊富に盛り込まれています。
年間の見通しが分かる年間ページや、記入スペースが多くとられたマンスリーページ、情報整理やメモにも便利なセミバーチカルフォーマットのウィークリーページと、ビジネスとプライベートの予定や計画が把握しやすい手帳です。

スタイリッシュ!シャイニーな定番ロディアの手帳
世界87ヵ国以上で愛用される、ブロックスタイルメモからスタートしたフランスの文具メーカーロディア。日本でもファンが多いスタイリッシュなロディアのビジネス手帳のなかでも、このシャインシリーズは光沢のあるカバーがシンプルかつスタイリッシュで、男女問わずどんなビジネスパーソンにも馴染みます。
書きやすいMade in Franceのベラム紙を使用した無駄を削ぎ落としたマンスリーレイアウトの手帳は日々のスケジュール管理は主にスマホで、というビジネスパーソンのサブツールとしておすすめです。
大判サイズで広げて書きたい人に
ビジネス手帳サイズとしては大きめのB5サイズのアイテムです。レイアウトは1週間分のスケジュールが左側、フリースペースが右側にあるレフト式になっています。スケジュール欄には1時間ごとのタイム目盛りも記載されているため、1日のスケジュールが過密気味のときにも整理しやすいのが特徴。
地下鉄路線図や年齢早見表、常用漢字表などが付録されていますので、さっと調べたいときに便利です。
世界の名だたる芸術・文化人が愛したビジネス手帳
クリエイター御用達ブランド、「モレスキン」のビジネス手帳。現在のモレスキン・ビジネス手帳は、ゴッホやヘミングウェイ、ピカソなど名だたる芸術・文化人から愛されていたフランスの小さな製本会社が製造していたシンプルな手帳を、イタリア・ミラノの出版社がよみがえらせたもの。横向きの見開きに、左側に月曜〜水曜、右側に木曜〜日曜の予定をダイアリーのように書き込むスタイルです。
スケジュール部分にノート機能も備え、また週間予定と同時に確認ができる年間カレンダーが折り込みでそなわっており、その研ぎ澄まされたデザインだけでなく、機能的で用途が広いビジネス手帳です。
時間管理がしやすいマンスリー手帳
月間予定が見開きとなっており、1日ごとに時間がきちんと刻んであるマンスリータイプの手帳です。12時と18時のメモリ部分に罫線があるため「午前」「午後」「夜間」の予定が管理しやすくなっており、時間管理の見える化を実現。
フリーページが140ページもあるので、打ち合わせ用のノートやアイディアを書き留めておくのにもおすすめです。
こまかく書き込めるビジネス手帳
文具やオフィス用品メーカー、コクヨから発売されているビジネス手帳です。シンプルなデザインと書き込みのしやすいフォーマットで、ビジネスに関する詳細な情報を整理しやすくなっています。
進捗管理に便利な月間プロジェクト欄や約束したことリスト、お金の管理に関するリストなどが充実。使い終わったあとは1年を振り返る欄もあります。
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通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ビジネス手帳の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのビジネス手帳の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ビジネス手帳の上手な使い方 活用法
ビジネス手帳は予定を書き込むだけでなく、仕事を効率よく進めるのにも役立ちます。仕事にビジネス手帳をもっと活用できるポイントを解説します。
計画以外の項目も書き込もう
ビジネス手帳の基本的な使い方といえば仕事上での計画や予定を書き込むことです。現在決まっている予定だけでなく、仮の予定も書きこんでおくとよりスケジューリングがしやすくなります。その際には、(仮)とつけるなど、確定した予定と区別して書き込むと分かりやすいでしょう。
計画や予定以外でも、週間や月間の目標を書き込むのもよいでしょう。仕事に前向きに取り組めたり、やるべきことが整理できたりします。
付箋や蛍光ペンを使って管理しやすく
ビジネス手帳に多くの項目を書き込んでしまうと、見づらくなってしまいます。一見して内容が把握できるように、ビジネス手帳に見やすく書き込めるアイテムを活用してみましょう。
予定、目標など項目に応じてペンの色を変える、重要事項には蛍光ペンなどでマーキングするのも有効です。ほかにも、メモ代わりに付箋を使ってそのまま貼り付けると、手帳に再度書き込む必要がありません。
文房具関連の記事はこちら こちらもチェック
マイナビおすすめナビではいろいろな文房具の記事も取りあつかっています。ビジネス手帳を見やすく活用するためのアイテム探しに、こちらもぜひ参考にしてください。
管理しやすく、自分好みのデザインの手帳を選ぼう いかがでしたか?
カラー・素材・デザイン・フォーマットなど、とにかく豊富な種類があるビジネス手帳。ビジネス手帳の選び方ひとつで仕事のモチベーションがあがったり、タスク管理がしやすくなったりするなど、ビジネスパフォーマンスにも影響します。
また、書き込むことが前提のビジネス手帳は、ほどよい大きさや書きやすさも大切です。開いたときに中心部であっても書きやすいか、フォーマット部分の紙質や厚さなどを確認しておきましょう。なかには180度フラットに開くビジネス手帳もあります。
自分がどのように手帳を使いたいか考え、目的に合ったビジネス手帳を上手に選んでくださいね。
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二輪メーカー脱サラ後、スキーや登山・アウトドア専門誌での企画・取材・執筆に加え、文芸出版社での文庫本解説・漫画評論などを手掛けてきたマルチライター。 同時に空気環境及び防災セキュリティ関連など硬めな領域でのコンサルタントでもあり、特に受動喫煙防止対策の測定コンサルとしては日本で唯一無二。 阪神淡路大震災ののち防災士・メンタルケアカウンセラー等の資格を取得、趣味は剣道・空手といった武道系と鉄道旅行。