タックルボックスの選び方
それでは、タックルボックスの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】タックルボックスの種類で選ぶ
【2】釣りのスタイルで選ぶ
【3】保管や持ち運びのしやすさで選ぶ
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】タックルボックスの種類で選ぶ
タックルボックスは、大まかに3種類に分けられるので、タイプ別の特徴を知っておきましょう。
アタッシュケースタイプ
持ち運びのしやすさにすぐれるのがアタシュケースタイプ。ルームも2つに分かれているものが多く収納しやすいのもメリット。収納するときと持ち運ぶ時とでは、中のものが移動するのでごちゃごちゃになりやすいところがある。
多段式タイプ
引き出し式になっているものや、フタを開けるとトレーがせり上がってくるものなど、トレーの動作はさまざまですが、収納したモノのほとんどを一目で確認できるのがメリット。持ち運びというよりは現場での見やすさ・使いやすさに重きが置かれている。
バケットタイプ
収納するモノのサイズや大きさに一番柔軟に対応できるのがバケットタイプ。細かい仕切りなどがあまりなく、大きな空間をフレキシブルに使えるのがメリット。使い方次第ではありますが、中のものが探しにくいところはある。
【2】釣りのスタイルで選ぶ
各釣りのカテゴリをはじめ、それぞれの釣り方にいたるまで釣りにはさまざまなスタイルがあります。カテゴリによって道具が異なり、釣り方によって道具の携帯方法と量が異なります。まずはどの釣りでどんな釣り方をするのかという点を明確にします。
ボートから釣りをする場合は収納力を
ボートで釣りをする場合、タックルボックスのサイズを気にすることなく荷物を持ち込めますので、大型のタックルボックスがおすすめです。また、1つで足りないようであれば、2つめに多段式タイプを追加するなどしてもよいでしょう。
陸から釣りをする場合は携帯性を
陸から移動しながら釣りをする場合やルアーでのランガンと言われる広範囲をスピーディーに探る釣りの場合には、携帯性を優先したタックルボックスを選びましょう。
【3】保管や持ち運びのしやすさで選ぶ
タックルボックスは釣り場で使うだけではなく、自宅保管や車内をメインで使う場合もあります。道具の整理方法を覚え、各所に適したタックルボックスを選ぶことでより釣りの効率がアップします。道具の整理はパソコンのフォルダ管理と同じです。
たとえばフィールドで今日使う一軍道具だけをしまうケースが、細分化したフォルダの最下層に該当します。最上層の「釣り道具」フォルダに該当する部分が自宅保管用の大型タックルボックスとなり、次に下の階層となる「今シーズンor特定のポイントの道具」フォルダに該当するのが車載用タックルボックスとなります。
できれば車載用とフィールド用のタックルボックスを別に用意し、車載用から厳選した道具だけを小分けにした「本日の一軍道具」フォルダに該当する道具のみを、フィールドで使うタックルボックスに収納します。フィールド用は移動に適したタックルボックスを選びましょう。「どこに保管する用途か?」という面にも注目して選ぶとより最適なタックルボックスが見つかります。
人気メーカー・ブランドの特徴
タックルボックスを発売している人気のメーカー・ブランドを一部ピックアップして紹介します。
MEIHO(メイホウ)
メイホウとは明邦化学工業のことで、1947年に大阪府で創業したプラスチック収納ボックスの企画製造販売を専門とする企業です。
プラスチック射出成型加工事業は1962年から行っており、同年に明邦化学工業所として改組されました。釣り用のバケットマウス、ルアーケース、ツールボックスなどの各種プラスチック収納製品を提供しています。
メイホウのタックルボックスは耐久性と機能性、リーズナブルな価格が魅力。プラスチック製でありながら、強度と耐久性を確保しており、長時間の使用や厳しい環境下でも性能を発揮します。また、多種多様なサイズと形状があり、釣り具の種類や量に応じて選ぶことができます。
DAIWA(ダイワ)
世界的な釣り具メーカーのダイワは、もちろんタックルボックスも製造しています。質実剛健さが売りのダイワのタックルボックスですが、耐久性や丈夫さだけでなく、便利な仕組みやおしゃれなデザインも特徴です。
使い勝手のよい両開きタイプのフタを備えたタックルボックスは釣り場で即座に道具の出し入れができるように工夫されています。また、それでありながらフタをしめれば座ることもできる堅牢性が魅力です。
デザイン的にも印象的なレッドがワンポイントとなっている製品から、紅牙ピンク、鏡牙パープルといった極めて印象的なカラー豊富です。
SHIMANO(シマノ)
シマノは、もともと自転車部品の製造で世界的に知られる企業ですが、その技術力と製造力を活かして、釣り用品の分野でもトップレベルのメーカーです。
多種多様な釣り用品を製造・販売していることで知られるシマノですが、タックルボックス自体のラインナップは多くありません。
ハードタイプのタックルボックスは事実上1製品のみとなっています。ですが、『タックルバッグ』という名のもとに、肩掛けができるベルトがついたタックルボックスが多数販売されています。
PLANO(プラノ)
プラノ・モールディングは、1932年にアメリカのイリノイ州で設立されたプラスチック製品の専門メーカー。プラスチックのインジェクション技術を活用し、多様なプラスチック製品を製造しています。
1950年代にはフィッシャーマン向けのタックルボックスを、1981年には高品質なポリプロピレン製ツールボックスを発表し、世界的なブランドとして認知されるようになりました。
現在、プラノは釣り具やハンティング用品の収納ケースの製造で知られ、特にタックルボックス(釣り具箱)の分野で高評価を得ています。
JACKALL(ジャッカル)
ジャッカルは、釣り好きのための日本のブランドで、特にルアーフィッシングで有名。そのデザインの斬新さと品質の高さで、釣り好きから愛されています。
ジャッカルの商品はたくさんあり、ハードルアーやソフトルアー、スピナーベイト、バズベイト、ジグ、ライン、フックなど、いろんな釣り具を提供。
そして、タックルボックスをはじめその商品は全部、科学的な考え方と実際に釣り場で試してみることで作られているのが特徴です。
タックルボックスおすすめ17選
ここまで紹介したタックルボックスの選び方のポイントをふまえて、アウトドアライター・夏野 栄さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。
タックルボックスはメーカーにより、その特徴や機能が違います。こちらでは商品ごとに特徴をまとめてあるので、自分のスタイルに合ったタックルボックスを選ぶ参考にしてみてください。

カスタマイズ性が高くマルチに使える
携帯性と収納力、サイズ感などトータルのバランスがいいタックルボックスです。オーソドックスなアタッシェケース型で、2段の層に分けて収納できます。上の層は仕切りをカスタマイズすることでプラグやワームなど、さまざまな形状やサイズの道具を小分けに収納できます。
また下の層は深さがあり、ラックを使用することでスピナーベイトを縦向きに収納できます。本体は耐衝撃性コーポリマー製で強度があり、車内でも野外でも気兼ねなく使用可能。またカスタマイズ性が高いため、バス釣りだけではなく、さまざまな釣りの道具箱として機能します。
椅子の代わりにも使えるタックルボックス
メイホウが提供する座れる収納BOXでお馴染みの「バケットマウス」シリーズの最少サイズモデルです。収納量も多く「座れる」というコンセプトにピッタリの一品です。
疲れた時に座るのには十分な耐荷重性を誇り、その頑丈さには定評があります。別売のオプションパーツを実装してカスタマイズも可能です。

座れてランガンに最適
国内のタックルボックスシーンで独創的かつ精力的に商品開発をおこなっている「メイホウ」。なかでも主力ともいうべきランガンに特化して開発されたタックルボックスが「バケットマウスシリーズ」。
短手方向にはメイホウのクリアケース「VS3020シリーズ」のサイズが、長手方向には「VS3043シリーズ」がジャストで収納できる設計。座れるほど強靭なつくりで、ランガンを意識し持ち運びやすいハンドルや作業台にできる天板など、各種使い勝手を計算されたギミックが満載。
シーバス釣りでは、タックルベストに入れて持ち出すクリアケースの母艦として、車内ストレージとしての使い方もおすすめです。ロッドスタンドやドリンクホルダー、ベルト等の拡張パーツも多数販売されているためそれぞれのスタイルに合わせて最適化できる点も魅力です。ランガンスタイルのルアーマンはもちろん、さまざまな動きのあるスタイルの釣りにマッチするタックルボックスです。
35ℓの大容量で頑丈なハードボックス
900kgの重石にも耐えられる頑丈な作りになっており、座ったりステップ台としても使うことができます。両開きの蓋は取り外しが可能で、水しぶきが中に入りにくい構造です。
徹底的な強度設計が施されている他にも、大容量で多くの道具を詰め込むことができるのも特徴です。
コンパクトで使い勝手抜群
陸っぱりに最適な、持ち運びやすさ抜群のタックルボックスです。ボックスを開けば上段をトレースタンドとして使用することも可能で、エリアでも大活躍してくれます。仕切り板も計5枚付属しており、コンパクトでありながら収納力を確保しているのも嬉しいポイント。気軽に釣りをしに行く際にも、このボックスがあれば必要なものだけを詰めてすぐ出かけることができますよ。
カスタムパーツで自分好みにカスタマイズ
カスタムパーツを組み合わせて自分好みのスタイルにできます。オプションパーツによってはバランスの悪いものもあった従来品と比較して、ハンドルストッパー機能を用いることで、安定したバランスで持ち運ぶことが可能です。
ツートンカラーを用いたデザインも注目ポイントで、スタイリッシュな雰囲気を演出します。
アングラーに嬉しい機能が豊富でおしゃれ
嬉しい機能が多く搭載されているタックルボックス。上蓋は開くことでトレースタンドになるので、使うモノをそのまま置くことができて非常に便利です。また、スベリ止めの付いたインナートレーも付属しており、プライヤーなどの小物を仕分けして収納することができます。本体横はロッドスタンドを取り付けられるようになっているので、拡張性もバッチリです。
収納性と堅牢性を兼ね備えたタックスボックス
工具や仕掛けなどの小物を置いておけるインナートレーは、現場ではとても重宝します。フタは両開きが可能、そして開けたフタが約90度で止まるので、仕掛けの調整などちょっとした作業がしやすいのも使いやすさのひとつです。別売りのロッドスタンドも装着できます。
上下両面ともに収納スペースがあるマルチケース
ルアーや仕掛けなど、小物を収納するのに最適なマルチケースです。上面と下面の両方が使用可能で、さらに折り畳みもできるので持ち運びやすいのがポイント。両面ともに5セル分の収納スペースがあるので、小物を細かく分けて仕舞いたい方には特にオススメです。普段のタックルボックスにプラスして使ってみてはいかがでしょうか。
とにかく頑丈で使いやすい
過酷な環境でも使い続けられる強度や耐久性を備えた、シマノのタックルボックス。海水がかかったりモノがぶつかったりすることが多い船上でも中身をしっかりと守ってくれます。また、シンプルな構造で収納力もあり、椅子としての使用もできて非常に使い勝手が良いのも嬉しいポイント。ハードに扱っても壊れないボックスが欲しい方にオススメです。
塩ガミしづらい太番手ファスナーを採用
グリップ部分にラバーを配置した設計で、握りやすい形状を実現しました。使いやすさを重視したこだわりの設計が取り入れられています。
また、ファスナーの目が大きく塩ガミしづらい太番手ファスナーを採用しているので、素早い開閉ができます。コストパフォーマンスに優れたおすすめの一品です。

収納力が高く世界観も魅力
「プラノ」といえばバス釣りからミリタリー界隈まで幅広く注目を集めるストレージブランド。「オールドプラノ」という言葉があり、旧モデルにはプレミア価格がつくほど世界で人気のタックルボックスです。現在購入できて幅広い用途にハマり、かつプラノの世界観を楽しめるのがこちら。
4段式で収納性と収納力が高く、ジャストサイズのクリアケースがセットなのでインナーストレージを買い足す必要もありません。バス釣りにはもちろん、ほかの釣りからキャンプやガレージの道具収納にもぴったりです。趣味の部屋の道具箱として、車内ストレージとしてもジャストなタックルボックスです。
仕切り板を使えば最大44個の小物入れに
左右両開きの上フタを開けると、中のトレーが自動的に左右3段ずつ、計6段のトレーが左右にせり上がって広がります。トレー全体が一目瞭然で、収納したものがとても探しやすいのが最大のメリット。さまざまな大きさの物入れに対応できるので、釣りだけにとどまらず、アウトドア、スポーツなど、あらゆるシーンで活用することができます。
水を弾くEVA素材を採用した絶妙なサイズのモデル
開閉しやすいファスナーと中身が確認できる透明な上蓋が採用され、EVA素材で水も弾くので釣りに最適のモデルとなっています。
小物を入れるインナーボックスとして使用するのにピッタリで、常に使うものとそうでないものに整理することができるので非常に便利です。
微調整が可能な収納システムを搭載
アレンジ性抜群の小物用マルチケースです。4列の収納スペースには5.5mm間隔で仕切り板用の溝があり、ルアーの大きさに合わせて仕切りを微調整することができます。また、仕切り板がしっかり固定されるのでズレの心配が少なく、歪み・変形に強いのも魅力です。ルアーを衝突などによるダメージから保護するケースとして重宝しますよ。

タフでシンプル、良コスパのシステムボックス
こちらもメイホウのバケットマウス同様、自社メーカーのクリアケースがジャストで収納可能なシステムボックスです。やはり座れる強度で、さらに左右両開きのダブルオープン仕様がうれしいポイント。
ジャストなインナーの母艦にしたい場合にはリングスターのクリアケースですべてそろえることをおすすめします。バケットマウスのような拡張性はないものの、その分シンプルデザインで釣り以外の用途や、DIY塗装などの独自のカスタマイズに向いているタックルボックスです。
軽量でありながら多くの道具が収納可能
多様なニーズに応えるために複数階層に分けられたインナーボックスデザインを取り入れ、餌や釣り針等、様々なものを収納することができます。合理的なサイズとデザイン性を兼ね備え、持ち運びにも便利です。
また、高強度のABSプラスチック材料で作られており、60kgまでの負荷に耐えられる強度を持ち、座ることもできます。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする タックルボックスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのタックルボックスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
エキスパートからのアドバイス スタイル・道具の量・収納場所で選ぶ
タックルボックスにはさまざまなサイズや形、特徴をもったタイプがあります。まずはどういう釣りに使うかを事前に設定します。そして収納する道具の量と、もっともよく使う場所から選びます。
フィールド用、車内用、自宅用の3タイプを用意するのが理想です。フィールド用はタフでモバイルに適したタックルボックスがベストです。車載用には今シーズン、あるいは頻度高く行くポイントの一軍道具をすべて収納しておく収納力のあるタイプがおすすめです。
また、タックルベストを使うシーバスやクリアケースのみを持ち出す釣りの場合、クリアケースの母艦として収納できるシステムボックスを車載用に選びましょう。残りの道具やシーズン外、ポイント外の道具をすべて収納する目的として、自宅保管用には大容量のタックルボックスがおすすめです。
いっしょにチェックしたいアイテム
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。