立つペンケースの選び方 文房具ライターに聞く
スタンドペンケースとも呼ばれる立つペンケース。勉強で文房具を使う小学生から高校生まで幅広く利用されています。文房具ライターきだて たくさんに選ぶときのポイントを教えてもらいました。
【1】タイプ
【2】使いやすさ
【3】サイズ
【4】デザイン
これらのポイントを抑えて、自分好みのアイテムを見つけましょう。一つずつ解説していきます。
【1】使い心地のいい開閉タイプを選ぶ
立つペンケースの使い心地は、勉強やビジネスの書類作成など作業効率にも影響します。一言で「立つ」といっても、立たせ方はさまざま。ここでは、代表的な3つのタイプを紹介します。
安定感バッチリな「折り返しタイプ」
ファスナーを開いて折り曲げるタイプは、立つペンケースの元祖です。上部分を折り曲げると、そこのマチ部分も広がってペン立て状になります。
完全に折り曲げてスタンド状にしてもいいですし、少しファスナーを開けて必要な文具だけ取り出すこともできるので便利です。ファスナーを閉めれば、フラットになるため、コンパクトに持ち運びたい人に向いているタイプになります。
かぶせてスタンド状に使える「スライド型タイプ」
ファスナーを開けて、上部を下部へスライドさせるように引き下げるとペンスタンドになります。その仕組みからスライドペンケースとも呼ばれています。
見た目がコンパクトになるだけではなく、長さのあるペンや定規、ハサミなども取り出しやすいのも魅力。
雨が降っても問題ない「プッシュタイプ」
筒状態のプッシュタイプは、上部のファスナーを開けて、底をぐっと押しつければスタンド状になります。上部の蓋に消しゴムをはさんで収納できるため、底に落ちてしまって取り出しにくいというトラブルもありません。
容量は少ないため、多くの本数を収納することにはあまり向いていませんが、必要なものだけ持ち運びたい人におすすめです。シリコン素材を使用しているタイプが多く、水にぬれるようなことがあっても安心です。
【2】使いやすさで選ぶ
立てて収納できる立つペンケースは、ペン以外の収納にも活用できます。ガジェット(電子機器)や化粧品、メガネなどの収納にも使える立つペンケースの選び方のポイントを紹介しましょう。
「ポケット収納」や「仕切り板」で小物を整理
消しゴムやふせんなどを収納できるポケットがついている立つペンケースだと、探す手間が省けて便利ですよ。
また、こうした機能を生かして、メイクブラシやリップなどを入れて化粧ポーチとしての利用もできます。クッション性のあるペンケースを選べば、入れたアイテムを衝撃から守ってくれるので安心です。
「底のマチ」が大きければ安定感アップ
立つペンケースの種類は豊富で、使われている素材もさまざまです。ボックスタイプのように底のマチが大きいタイプやプラスチックのようなかたい素材でできたタイプなら、デリケートなアイテムの収納にも役立ちます。
衝撃から守ってくれるのでメガネケースとしても便利ですし、カバンのなかで押しつぶされることがないので、絵筆入れにも適しているでしょう。
「閉じたまま自立」するのが便利
閉じたままで自立できるタイプであれば、ちょっと机の端に移動させるときも、そのまま状態のまま動かして移動できます。
折り返したり、スライドさせたりすることなく、自立すれば、デスクに置いていても邪魔になりにくいですよ。
【3】収納するものをイメージしてサイズ選ぼう
コンパクトタイプ、ラージタイプ、大容量タイプまで、サイズごとの用途と特徴を紹介します。
必要最低限なら「コンパクトタイプ」
ペンケースをシンプルにしたいという方は、コンパクトタイプを選びましょう。なかには2~3本しか入らないタイプもあり、余計なペンを増やさないことを前提としたミニマリストな思考の方にもおすすめ。
また、ペンをそのままカバンの中にいれてしまうと、なかなか見つからないなんてことも。カバンの中をガサゴソ探しているうちに、インクが漏れてカバンが汚れてしまう可能性もあるので、しっかりペンケースにいれておきましょう。
ハサミや定規なども入れるなら「ラージサイズ」
ペンだけでなく、そのほかの文房具も入れたいという方におすすめです。とくに仕事で利用するものは、ペンだけではありませんよね。ハサミやホチキス、スティックのりなどもよく使うものではないでしょうか。そこまで収納したい場合には、ラージサイズがおすすめです。
文具以外も収納するなら「大容量タイプ」
ラージサイズより更に大きいサイズを選択する場合は、身だしなみを整えるような、化粧品なども一緒に収納してしまいたい場合です。意外と化粧品ポーチよりも、ポケットや内側の仕切りなどが使いやすく、細かなブラシなども整理整頓できるのでおすすめですよ。
【4】デザインで選ぶ
使うシーンに合わせてデザインを選ぶようにしましょう。ビジネスシーンであれば、品の良さをアピールできるシンプルなものがおすすめ。色は、落ち着いた印象のブラックやブラウンなどがいいですね。
プライベートで使う場合は、好みに合わせて選びましょう。動物のフォルムをしたタイプや、ディズニーやサンリオなどのキャラクターが描かれているタイプもあります。
筆記具以外の文房具が沈まない工夫に注目
立つペンケースを立たせて使っているときに、細長いペン型以外の小さな文房具(消しゴムやふせんなど)が底に沈んで取りにくくならないような工夫が施されているかチェックしましょう。
多くは専用のポケットが付属していますが、位置によっては取り出しにくかったり、容量が足りなかったりすることもあります。
立つペンケースを使うシーンを想像して、収納するポケットの位置や形状を確認しておくことで、立つペンケースとしての機能をより生かすことができるでしょう。
立つペンケースおすすめ11選 文房具ライター厳選
ここまで紹介した立つペンケースの選び方のポイントをふまえて、文房具ライター・きだて たくさんと編集部で選んだおすすめ商品を紹介します。

立つペンケースの元祖! 薄くて持ち運びに便利
コクヨのネオクリッツは、立つペンケースブームの先駆けといわれており、ここで紹介する製品はネオクリッツの進化版です。容量はほとんど変わらず、厚みを約40%スリム化しました。
使い方もこれまでのネオクリッツと同じで、ファスナーを開けて上部を折り曲げることでスタンド状に変形します。狭い机でも文房具が素早く取り出せるというメリットも変わりません。
『ネオクリッツフラット』は薄くなったことでカバンに収納しやすくなり、書類や本と一緒に持ち運びやすくなっています。

おしゃれで丈夫な大容量のペンケース
ペンが約35本とたっぷり収納できるポーチタイプのペンケースですが、ファスナーを開けて側面のタブを引き下げるとペンスタンドとして自立します。
立つペンケースとしては、最大級の容量になるのでカラーペンセットの収納や文房具以外に化粧品ポーチなど、さまざまな収納ケースとして使い勝手がいいです。
シリーズ全体として、ポップな色づかいや花柄などガーリーなデザインが多く、エコファーやコーデュロイなどデザイン性にもすぐれたラインナップが特徴です。帆布やデニムなど、男性が使いやすい素材でも展開しています。
水や汚れに強く、滑りにくいシリコン製!
水をはじき、汚れに強い、柔らかいシリコン製のペンケース。使うときは底面を本体に押し込んでペンスタンドにします。しまうときは押し込まれた部分を手で引っ張れば元に戻ります。
フタの裏側には消しゴムホルダーが付いているので、持ち歩いているときに消しゴムが沈んでしまうこともありませんよ。色はレッドやオレンジ、グリーンなど6色を展開しているので、好みを選べます。

スマホスタンドにも! 安定感のある立つペンケース
半円筒形のやや変わった形状ですが、ファスナーを開けて蓋を折り曲げるとペンスタンド状に変形します。さらに、折り曲げた蓋部分にスマホを差し込むと、スマホスタンドとしても使えます。(6.5インチスマホにも対応)
カフェや狭い机での作業は、ペンケースとノートを広げるとスマホをおくスペースがありません。ペンケースにスマホを立てておければ、メールやSNSのチェックもすぐにできるので便利です。
容量はペン20本前後と充分にあり、スマホを立てないときは蓋の内側のポケットに消しゴムや小さいふせんなど小物類も収納できます。
コンパクトなスタンドペンケース!
使い心地だけでなく、見た目にもこだわったコクヨミーシリーズのペンケースです。非常にスリムな形状で、持ち歩くペンの数が少ない方におすすめ。
コンパクトでありながらも、15cm定規を収納できたり、消しゴムなどを収納できる内ポケットが備わっていたりと機能性も十分!
フェイクレザー製なので大人っぽい見た目でオフィス用としてもぴったりですね。

くるくる丸めて持ち運べる便利なペンケース!
フリオはデスクまわりの整理に活用できる収納アイテムシリーズ。フリーアドレス制のオフィスでは、こうした収納アイテムで整理すると便利です。
フリオの『スタンドロールペンケース No.8401』は、必要な文房具をポケットに入れたら、くるくると巻いてコンパクトに持ち運ぶことができます。移動したら、広げて上半分を折り返すと、磁石でパチッと固定されて自立します。
文房具が横一列にキレイに並んで立っているので、視認性はペンスタンド以上。必要な文房具にすぐ手が伸ばせるので便利です。ただし、自立状態ではスペースを必要とするため、狭い机だと使いにくいこともあります。

猫のデザインがかわいい!やわらか素材のペンケース
プニプニとやわらかなシリコン製のかわいい動物がモチーフの立つペンケースです。蓋を開けて底部を机に押しつけると、収納した文房具が飛び出してペンスタンドとして自立します。
容量はペン15本ほどで蓋の内側には、消しゴムを固定するゴムバンドもついています。ラインナップはクマや柴犬、パンダ、ミケネコ、セキセイインコなど10種類。とにかくかわいいのと、シリコンのプニプニとした手触りのよさで女子からの人気が高い製品です。
小物類が沈まない! バリエーション豊富なポーチ
化粧ポーチの『sussu(スッス)シリーズ』は高さが15cmあるので、一般的なペンならコンパクトに収納できます。半円状のポーチは「青海波ポケット」で仕切られており、ファスナーを開ければ底までしっかりと見えるので小物類が迷子になることもないでしょう。
全55種類(柄物含む)とバリエーションも豊富で、半円型以外にもスクエア型もあります。豊富なラインナップなので、お好みの柄を見つけやすく、誰かとデザインが被るということも少ないでしょう。どことなく和を感じるデザインが品質の高さを感じます。
吸着して倒れない! 最新型の立つペンケース
机に立てておく立つペンケースは便利ですが、うっかり倒してしまいそう……と不安な人もいるかもしれません。しかし、キングジムの『OCTOTATSU(オクトタツ)』なら底面に吸着パッドと衝撃低減バネが内蔵されているので倒れる心配がないでしょう。
使い方は底蓋を開けて吸着し、開いた底にペンケースのキャップを重ねます。キャップには小物が入れられるので、消しゴムなどの小さいものを入れておくと便利です。
カバンに入れていてもつぶれにくく、よくペンケースを落としてしまう人にもぴったりです。
「立つペンケース」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの人気ランキング ペンケースの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのペンケースの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
立つペンケースを賢く活用するアイディア ペンケースとしてだけではない!
立つペンケースはペンだけではなく、日常に必要な身の回りのものを収納するのにも便利です。ここからはそんな便利な立つペンケースの活用術をご紹介します。
かさばる化粧品や小物入れに

Photo by Amy Shamblen on Unsplash
化粧品は特に長さや大きさがさまざまなので、ブラシやマスカラなどの長さがあるものを収納するときには立つペンケースが役に立ちます。シリコンタイプの立つペンケースを選べば、化粧品で汚れてしまっても拭き取りが簡単なのでおすすめです。
また、小物入れとしても活用できます。こちらも長さが比較的あるハサミやホチキス、のりなどまとめて収納しておけば取り出しやすくなります。そのほかにもペンチやドライバーなどの工具もたつペンケースを工具入れとして使ってもOK!入れ場所に困ってしまう小物をキレイに収納できるのでおすすめですよ。
モバイルスタンドやケースとして
カバンの中でかさばりやすいのが、イヤホンやUSBコード、充電器など。コードが絡まってしまって取り出しにくいと感じている方も少なくないはずです。そんなときには、スマホなどのモバイル機器と一緒に立つペンケースに収納してみましょう。
しっかりファスナーを閉めておけばカバンの中で行方不明になることもありません!また、スマホで動画を見たいときにモバイルスタンドとして活用できる商品もあるのでチェックしてみてくださいね。
そのほかの文房具はこちらから 【関連記事】
文房具以外に使っても便利! エキスパートのアドバイス
立つペンケースは、狭い机のうえでも文房具が取り出しやすいことが最大のメリットとして挙げられます。ということは、文房具以外のものを入れても取り出しやすいはずです。
携帯用の化粧ポーチとしても使えますし、スマホのケーブルやモバイルバッテリーをまとめたガジェットポーチとしても便利ではないでしょうか。
収納方法と自立スタイルは製品ごとに異なりますが、それぞれのスタイルにあわせて活用方法を考えてみてもおもしろいですよ。
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最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。 極端な悪筆と工作下手がコンプレックスゆえに自分を助けてくれる便利な文房具を探し求め続けており、その活動の結果得られた情報を雑誌・WEBなどの媒体で公開している。 文房具に関する著書多数。近著には『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(共著 スモール出版)がある。