梅酢の効果とは
梅干しを作る過程でできる梅酢ですが、梅酢には梅干しに負けないいろいろな働きがあります。
梅干しと同様にさっぱりとした風味が食欲を増進させ、消化も助けてくれるので、夏バテなどで食欲がないときなどにぴったりです。殺菌作用もあるので、お弁当に入れるおにぎりを作るときに手水として使用するのもおすすめ。梅酢でまな板のにおい消しなどにも使えます。
また、美肌を作ったり老化を防ぐことが期待できる抗酸化作用のあるポリフェノールもたっぷり含まれています。
市販の梅酢の選び方 梅の種類に注目
料理研究家・松本葉子さんに、市販の梅酢を選ぶときのポイントを3つ教えてもらいました。
梅の産地や品種で選ぶ
料理研究家&食専門ライター
梅酢は梅干しを作るときの副産物です。そのため、梅干し(梅)の産地で多くの商品が作られています。
梅の収穫量で全国一位を誇る和歌山県をはじめ、日本各地の梅の名産地で梅酢が市販されているので、産地にこだわって選んでみるのもおすすめです。
とくに、梅の品種や生産者までわかる商品であれば、より味わい深く感じられるでしょう。
竹内農園『竹内農園特製 有機白梅酢』
紀州南高梅(きしゅうなんこううめ)の梅酢。本場の味わいと、芳醇(ほうじゅん)な香りが楽しめます。
>> 楽天市場で詳細を見る色で選ぶ
料理研究家&食専門ライター
梅酢には梅を塩で漬けたときにしみ出してくる「白梅酢」と、白梅酢に赤紫蘇(あかじそ)を加えて深紅(しんく)にした「赤梅酢」があります。
白梅酢は熟した梅の甘い香りと酸味が鮮やかで、赤梅酢は紫蘇の風味が生きているのが特徴です。
梅干しを漬けるときに梅酢が足りない場合などは白梅酢を。紅しょうが漬けなど色も楽しみたいときには赤梅酢のように、使い方によって白と赤を選んでください。
塩分で選ぶ
料理研究家&食専門ライター
梅酢の塩分濃度は、梅干しを漬けるときの塩分濃度に比例します。つまり、塩分の強い梅干しからできる梅酢ほど塩辛いというわけです。
市販品の梅酢の塩分は商品によって差がありますが、15~20%程度のものが多いです。
梅干し作りや漬物用として、防腐効果も期待するなら塩分20%以上の梅酢がおすすめ。薄めて飲用にするなら、減塩タイプの梅酢が使いやすいでしょう。
横山食品『うす塩梅酢』
素材のよさがストレートにあらわれた優しい味わいが特徴。塩分は約12%と、減塩タイプの白梅酢です。
>> 楽天市場で詳細を見る市販の梅酢おすすめ7選 料理研究家がセレクト
上で紹介した選び方のポイントをふまえて、料理研究家・松本葉子さんと編集部が選んだおすすめの市販梅酢商品を紹介します。
梅農家が手作りする赤梅酢
大分県大山町産の梅農家が手作りする昔ながらの味の赤梅酢です。塩分濃度は22%と濃いめなので漬物を作るのにぴったり。しっかりとした梅と紫蘇の風味がつき、おいしく仕上がります。
ほかには焼酎のお湯割りに少し入れたり、夏の暑い時期の水分補給用に水で割って飲んだりするのもおすすめ。夏バテで食欲がないときは、そうめんのめんつゆに梅酢を足して食べてみてください。さっぱりとしていて食欲がすすみますよ。
塩分18.5%で酸味のバランスがいい赤梅酢
奈良県吉野産の有機梅と紫蘇を使用して作った赤梅酢です。大根やれんこん、生姜などの野菜を漬けると、きれいな赤色に漬けることができます。塩加減や酸味のバランスも絶妙で、おいしい漬物が作れます。
漬物以外にも揚げ物にかけたり、サラダのドレッシングの隠し味として使用したりしてください。有機材料を使った有機JAS認定商品です。




有機梅、有機紫蘇を使った梅酢
有機梅干しを作る過程でできた梅酢に、有機もみ紫蘇で紫蘇の香りと赤い色味がつけられた赤梅酢です。有機JAS認定商品なので、オーガニック商品を選びたい方におすすめ。
ドレッシング作りに使ったり、煮魚や炒め物の隠し味として使用すると、さっぱりとした風味が食欲を高めてくれるでしょう。ご飯に混ぜるとほのかにピンク色の酢飯ができるので、ちらし寿司用にぴったりです。
「市販の梅酢」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 梅酢の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの梅酢の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
梅酢の作り方
食塩のかわりに食酢と氷砂糖を使って、自宅で梅酢を作ることができます。梅雨から夏にかけて旬の梅が手に入るころに梅酢を作って、梅酢パワーで夏の暑さがきびしい時期を乗り切りましょう。
【作り方】
1.きれいに洗ったガラス瓶をアルコールで消毒しておきます。青梅はよく洗ってへたをとり、乾いた清潔な布巾で水気を拭きとってください。
2.ガラス瓶のなかに青梅 1kgと氷砂糖を交互に入れます。氷砂糖は0.8から1kg(甘めがお好みなら1kg)程度使います。
3.食酢を1.8リットル程度注ぎ入れ、ふたをして冷暗所にて1カ月ほど保管するとできあがりです。
梅酢をつかった『梅酢うがい』はスッキリしますよ! 料理研究家からアドバイス
料理研究家&食専門ライター
梅干し、料理に、梅酢うがいも。いろいろ使える梅酢
梅干しづくりのために梅酢を買う方や、それ以外の用途を考えている方も購入量で迷われることがあるでしょう。そんなときは大きめのサイズの購入をおすすめします。
なぜなら梅酢は、梅干し以外にも、季節の野菜を漬ける、ドレッシングやたれに使う、ご飯を炊くときに加える、寿司酢にする、水や炭酸水、牛乳などで割って梅酢ドリンクにするなど、いろいろな使い方ができるからです。
料理や飲用のほか、梅の産地でよく行なわれている水で薄めた梅酢をうがいに使う「梅酢うがい」も試してみてください。すっきりして心地よいですよ。
梅酢を使ったレシピ
梅酢は水やお湯で割って飲んだり、おにぎりを作るときに手水として使ったりできますが、料理に加えるとさっぱりとした風味がアクセントになったり、野菜などとあえて常備菜にしたり、漬物などにすることができます。
ここではいくつかの梅酢を使ったレシピをご紹介します。上手に梅酢を使って料理のレパートリーをぜひ広げてみてください。
みょうがの梅酢漬け
みょうがの梅酢漬けは、夏の暑い時期の常備菜としておすすめです。薬味として冷やっこにのせたり、冷たい麺類と一緒にぜひお召しあがりください。
【作り方】
1.みょうがを千切りにして水にさらしておきます。
2.みょうがの水気をきり、梅酢と混ぜ合わせます。みょうがに味がしみて、しんなりしてきたらできあがりです。
しじみの梅酢風味スープ
しじみのうまみとさっぱりとした梅酢風味が体にしみるスープです。栄養がたっぷりのしじみスープを梅酢で風味づけすることで、暑い日でも飲みやすくなります。
【作り方】
1.しじみを真水に1時間以上つけておいて砂出しをしておきます。
2.だし汁を鍋で沸騰させ、しじみを入れて貝の口が開くまで煮ます。
3.梅酢を入れて味をととのえたあと、青ネギを散らしかけたら完成です。
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梅酢を活用して毎日を健やかに過ごしましょう
この記事では梅酢のいろいろな働きや使い方、おすすめの商品などを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。たくさんの利点があってさまざまな料理に使える梅酢ですが、梅酢を今まであまり使ったことがない方も多いかと思います。
この記事で紹介した梅酢の使い方やレシピを参考に、もっと毎日の生活に取り入れてもらえたらうれしいです。とくに食欲が落ちがちな夏の暑い時期にぴったりの万能調味料として梅酢をうまく活用して、元気に毎日を過ごしてくださいね。
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紙媒体およびwebで食関連記事を執筆するほか、食物学専攻の学生時代から継続している料理研究および多くの料理人や飲食店、生産現場を取材してきた経験を生かして食品メーカーや飲食店などにレシピ提供・メニューアドバイスを行っている。 また、毎日のように取り寄せる食品・調理関連品の中から厳選した「価値あるお取り寄せ情報」を限定読者に発信していたが、近くブログとして公開予定。