パワーラックとは 自宅でジムのような本格的なトレーニングができる
パワーラックとは、バーベルなどを設置できる台のことを指します。ジムのフリーウェイトエリアにあるパワーラックは順番待ちでも、自宅のパワーラックなら好きなときに好きなだけ使えるのも大きな魅力です。
パワーラックがあればジムに行かなくても、自宅でさまざまなトレーニングができるようになるので、筋トレをしている人はぜひチェックしてみましょう。
自宅用パワーラックの選び方 サイズ、タイプ、耐久性、セット内容をみる
自宅で使えるパワーラックを選ぶときのポイントを、アスレティックトレーナーの田子政昌さんに教えてもらいました。
パワーラックのサイズで選ぶ シャフトやプレートの幅も考えて
パワーラックを選ぶときは、あとで後悔しないように、サイズをよく確認しましょう。設置する部屋の広さに対して、大きすぎないものを選んでください。
大きすぎるパワーラックを選んでしまうと、トレーニングがしにくいだけでなく、行なえるトレーニングも限られてきてしまいます。
パワーラックを置くスペースは、シャフトやプレートを取りつけることも考えて、本体の大きさに2m程度の余裕をもたせましょう。懸垂などのトレーニングを行ないたい人は、パワーラックの高さと置く場所の天井の高さも忘れずにチェックしてください。
パワーラックのタイプで選ぶ ボックスタイプとハーフタイプ
パワーラックには、ふたつのタイプがあります。パワーラックを選ぶときは、タイプにも注目してみましょう。
ボックスタイプ:カゴのような形でオプションなどがつけられるのが特徴です。一方で、設置には広いスペースを必要とします。
ハーフタイプ:オプションを取りつけることはできず、シャフトを置くスペース程度しかありませんが、設置スペースが狭くても置けるのがポイントです。
それなりにトレーニングをしたいけれどパワーラックを置く場所が限られているという人は、場所を取らないハーフタイプのものを選ぶとよいでしょう。
設置スペースに合わせたタイプを選んで
自宅などにトレーニングスペースを作る際、箱型のパワーラックではスペースを取りすぎてしまい、使い勝手が悪くなったり、生活スペースを圧迫してしまったりすることがあります。
そこでおすすめしたいのは、片側だけのハーフラック。よほどの高重量でなければ、問題なくバーベル種目を行うことができます。さらに、フラットベンチを置くことで、ベンチプレスができるようになったり、ケーブル種目のオプションをつけたりすることができるタイプもあります。
自宅で行うトレーニングとしては、じゅうぶんすぎるほどの環境を整えることができます。高重量を扱うことがない場合は、ぜひハーフラックも検討してみましょう。
耐久性があるものを選ぶ 耐荷重は200kgを目安に
パワーラックは頻繁に買い替えるものではないので、耐久性があるものを選びましょう。とくに、スクワットやデッドリフトなど高重量を扱う種目を行なうのなら、荷重量200kg程度のものを選んでください。
本格的にトレーニングをしている人で荷重量が200kg以上になる場合は、さらに荷重量が大きなものを購入したほうがよいです。しかし、荷重量が大きなものはその分値も張りますので、より慎重な商品選びが求められます。
ウェイトを重くするなら頑強な作りのものを
個人で購入できるパワーラックには比較的安価なものもありますが、トレーニング上級者が購入する場合は注意が必要です。重量が100kgを超えたら、少しの重さのズレがパワーラックのガタつきや衝撃につながります。
より本格的な種目や高重量の種目を行う際は、少し高価でも頑強な作りのものを選びましょう。底面が広く作られ、はりの部分が太いタイプのほうが安定しやすいです。やはり安全第一ですので、ロープライスすぎるものは少し不安が残ります。
コスパを重視するならセット品を選ぶ シャフトやプレート、フラットベンチなど
コストパフォーマンスを重視するのであれば、パワーラックにシャフトやプレート、フラットベンチなどが付属してるセット品を選ぶとよいでしょう。
すでにシャフトやプレートを持っている人であれば手持ちのものが使えますが、これから本格的なトレーニングをはじめたい人にとってそれぞれのアイテムを別個にそろえるのは容易ではありません。別個にそろえるとなると10万円近くの出費になることもあります。
できるだけコストをかけずに自宅でのトレーニングをはじめたいのであれば、必要なものがセットになっている商品を選んでください。
ケーブルマシンを追加できるとさらに充実 プーリーやウエイトスタックなど
メーカーによってはオプションで、パワーラックだけでなく、後面にケーブル種目(ラットプルダウンやシーデットロー)を行うための設備、プーリーやウエイトスタックを取りつけることができるタイプもあります。
ケーブル種目を行えるようになることで、省スペースでも、トレーニングできる部位や負荷の種類を格段に増やすことが可能です。
最近では、比較的ロープライスなケーブルマシンつきパワーラックも増えています。しかし、上級者には少しもの足りない重さまでしか装着できないものもあるため、付属の重量がどの程度あるのか確認しておきましょう。
自作でもできるパワーラック 安く手に入れたい
本当はパワーラックセットが買いたいけれども高い。まずはじめに中古商品をネットで探すかたが多いのではないでしょうか。それでも高いと思う方は、自作でなんとかできないだろうかと考える人もいるはず。
実は自作も可能です。よく紹介されている作り方は、まずサイズ感など書き出した図面を作成します。材料は工事現場などの足場に使われる単管パイプとクランプと呼ばれる単管パイプをつなぐ役割の固定器具です。どちらもホームセンターで購入することが可能で、材料費だけで計算すると、安いと数万円程度で作成することができます。サイズも調整できるので、設置スペースのない場合には部屋の大きさに合わせることもできます。
自作をする場合は、組み立てが非常に重要な作業になります。詳細についてはインターネットでも検索できますので、ぜひ参考にしてみてください。また自作については、安全性や耐久性を補償できるものではありませんので、できる限り完成品を購入することをおすすめします。
自宅用パワーラックのおすすめ9選 人気のアイロテックほか、ハーフラックからセット商品まで、自宅筋トレに
ここまで紹介した、自宅で使えるパワーラックの選び方のポイントをふまえて、アスレティックトレイナーの田子政昌さんに選んでもらったおすすめ商品、編集部で選んだ商品を紹介します。

ホームジム作りの大本命!これ一台ですべてが揃う
パワーラック単体だけでなく、角度調節が可能。また、レッグエクステンションやレッグカールが実施できるベンチやケーブル種目設備、ディップスバー、チンニングバーがセットになっています。ありとあらゆるトレーニングを、パワーラック内で行うことができます。
プーリー種目のハンドル2種類、28mmバーベル(シャフトの直径が28mmで、長さは1.8mまたは2m)とプレート140kg分もセットになっており、別途購入する必要のあるものは、ほぼないといっていいでしょう。
行うことができるトレーニングが多いので、結果的に省スペースにもなるという、もっともおすすめしたいアイテムです。
好きな時間にしっかり鍛える
場所を取らないサイズ感でコスト面もよく、一つで多種多様に使用してトレーニングができます。ベンチプレス、ダンベルカール、レッグエクステンション、シットアップなどのトレーニングで、胸・肩・腕・脚・腹の気になる部分が家庭で効率的に鍛えられます。
プロのように高度なトレーニングで大胸筋、上腕三頭筋、三角筋などを鍛えてみたい方は必見です。理想のボディに近づくために、家庭で楽しくコツコツとトレーニングをしてみてはいかがですか。

ラットタワーも増設できる優秀ハーフラック
スタイリッシュさを強調するカラーリングが特徴の、POWERTECのパワーラック。なかでもハーフラックは、小ぶりでシンプルなスタンドタイプの形状ながら、450kgもの重量にも対応可能なので、上級者でも使用可能です。セーフティーバーも備わっており、通常のスクワットなどを行うには十分でしょう。また、オプションでラットタワー(ケーブル種目の設備)を追加することが可能です。
省スペースで、本格的なトレーニングスペースを作りたい人にぜひともおすすめしたいアイテムです。なお、ラットタワーの仕様上、対応できるプレートは50mmのものとなりますので注意しましょう。

ラックを超えた使い心地! コンパクトなホームジム
パワーラックとしての機能だけでなく、マルチに各部位のトレーニングを行いたい人には、ステーションタイプの機能を持った商品がおすすめです。ケーブル種目だけでなく、通常のパワーラックとして、ベンチプレスやスクワットを行う際のスタンドラックとしても使用することができます。一般的なスポーツジムに設置してある種目のほとんどが行えます。
とくにおすすめなのは、ペクトラル(バタフライ)を行えるなど、バーベルシャフトがなくてもほぼ全身をトレーニングすることが可能な点です。幅広いレベルの方に対応しているといえます。

左右にもケーブルタワーのついた家庭用スミスラック
予算とスペースに余裕がある人におすすめしたいのは、同じパワーラックでもバーベルトレーニングをスミスマシンとして行うタイプ。レール上でバーベルを可動させるスミスマシンなので、より安全にバーベル運動ができます。そして、なんといっても充実したケーブルトレーニングが行えるよう、左右にもプーリーのついた作りとなっており、全身に多方向から刺激を与えることが可能。
バーベルを使ったフリーウエイトが苦手な人や、ケガをしないか不安という人でもしっかりとトレーニングできるので、トレーニングジムで人気の高い種目をホームジムでも行うことができます。

リーズナブルな価格を実現したスタンドラック
パワーラックの購入に対してスペースや予算が不安な人は、スタンドラックがおすすめです。ベンチを別途用意し(角度調節ができるタイプがおすすめ)、スタンドの高さを変えることによりスクワットやベンチプレス、ショルダープレスといった各種バーベル種目を十分に行えます。
FIELDOORのパワーラックは小ぶりながら耐久重量が250kgまであるため、中級者以上の本格的なバーベル種目のトレーニングにも対応可能。ホームジムを作りたいけれど、スペースとの兼ね合いが難しいという人に、ぜひ候補に入れてほしいアイテムです。
家庭で本格的な体作りを
『ホームビルダーパック』 は、ベンチプレスやバタフライ、バーベルカール、レッグカールなど、一台で豊富なメニューをこなせル本格的なマシンです。胸・肩・腕・脚・腹など、それぞれ部位を効率的にトレーニング。全身の筋肉強化ができる、ワンランク上のパワーラックです。
ラバーバーベルセットは防音性に優れており、音を気にせずに使用できます。床面を傷つける心配もありません。初めての方も、トレーニング好きの方も満足できますよ。
トレーニング初心者の方におすすめ
シンプルな作りで、使い方も簡単なのでこれからトレーニングをはじめようと思っている方に最適です。肩・胸・腕・腹が鍛えられます。ラック部の高さ調節をして、持ちやすい位置にシャフトを動かすことが可能。自分の体重を負荷に、腹筋を広範囲に鍛えたいときにも有効です。
ワンタッチでシート部に角度をつけて、無理なく自分に合った腹筋運動もできます。折り畳みができるので、使用後はコンパクトに収納し、生活スペースをしっかりと確保できますよ。
海外でも支持されている本格的なマシン
Body Solidがプロデュースした、本格的な家庭用トレーニングマシン。 誰もが自宅で簡単に、快適なトレーニングができる環境を実現するために開発されたブランドです。頑強な造りでありながら、省スペースに設置できます。
フラット、インクライン、ディクラインでトレーニングが行えるマルチなベンチです。ベンチの高さと座シートのポジションを調節できるので、さまざまな体格のユーザーにあわせることが可能です。
「自宅用パワーラック」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする パワーラックの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのパワーラックの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
騒音をできるだけおさえるための方法 自宅でパワーラックを利用
自宅でパワーラックを置くときに気になるのはやはり音。とくに集合住宅にお住まいの方でパワーラックを置く場合は注意が必要です。近隣の住民から騒音でトラブルになってしまうことは避けたいですよね。
パワーラックを利用すると、どうしてもバーベルを置くときや、器具が接触するときに金属音が鳴ります。対策としては、金属ラックやセーフティー部分にタオルやゴムなどをひくことが一般的です。衝撃を吸収する素材をつかうことで、金属音が鳴るのを防ぎます。
なお利用する場合には、基本的には夜や早朝のみんなが寝静まる時間に、パワーラックの利用は控えたほうがよいかもしれません。
そのほかのトレーニング器具関連の記事はこちら 【関連記事】
トレーニングレベルやスペース、床をもとに検討 アスレティックトレーナーからのアドバイス
自宅でパワーラックの購入を検討している人のほとんどは、ジムに行く時間や待ち時間をなくして、自分のペースでトレーニングをしたいのではないでしょうか。行うトレーニング種目などをふまえて、必要なアイテムやオプションを追加していくのですが、やはりスペースの確保が難しいという人が多いかもしれません。
また、ウエイトトレーニングの場合は、上級者用のバーベルシャフトやプレートも必要でしょう。しかし、トレーニングをするなら、ある程度の枚数が必要なため、それを保管するスペースを確保しなければいけません。さらに、パワーラック本体以上に予算がかかったり、納品まで時間がかかるケースもあります。購入する際は、自分のレベルや部屋のスペースなどを考慮したうえで検討しましょう。
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日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーをはじめ国内外の数多くの指導ライセンスを保有しており、神奈川県内でランニング・かけっこのスクール事業を展開しながら、パーソナルジムの経営を行っています。 現在も現役で陸上競技大会に出場しており、選手としての自身の目線や大手スポーツ量販店での社員経験・これまでの運動指導経験を活かして様々なスポーツ関連の記事執筆に関わってきました。 各種スポーツ教室・健康運動教室・講演会などのご依頼もお請けしております。