エギングの魅力 イカ釣りに!

Photo by Vince Fleming on Unsplash
初心者も気軽に楽しめるエギング。まずはその魅力やエギングリールの特徴をおさえておきましょう。
エギングとはエギと呼ばれる疑似餌を使用し、おもにアオリイカを狙う釣りのことです。最盛期は春と秋ですが地域によっては年間を通して楽しむことができます。船からはもちろん、堤防や磯などの岸からかんたんな仕掛けで手軽に楽しめることや、季節や釣り場によって攻め方が変わる奥深さが、釣り初心者でも楽しめるポイントです。
また、イカは触手を使って抱きこむようにエサを捕らえるので、ほかの魚とは違った独特なかけひきも魅力です。
エギングリールの特徴 普通のリールとの違い
エギング専用のリールは普通のリールに比べてスプールの溝が浅くなっています。エギング専用のリールでは、細めのPEラインを使用するため、浅溝でラインキャパシティ(糸巻量)が少ないスプールの機種を選んだほうが、飛距離が稼げてライントラブルも少なくなります。
また、「エギング専用」として販売されているものもありますが、基本的にエギングにしか使えないというわけではありません。エギング以外にも楽しみたいという方は、このことを頭に入れておくといいでしょう。
エギングリールの選び方 重量や番手など
ここからは、フィッシングライター/職業釣師の田澤 晃さんのアドバイスをもとに、エギングリールの選び方を紹介します。ポイントは下記の6つ。
【1】重量
【2】番手・サイズ
【3】ギア比
【4】ハンドルの形状
【5】ライン
【6】スプール
上記の6つのポイントをおさえると、より具体的に自分に合うエギングリールを選ぶことができます。ほかにもシマノ、ダイワなどの「主要メーカー」で選ぶこともできますよ。一つひとつ解説していきます。
まずは重量を確認
使いやすいエギングリールの条件のひとつとして重要なのは、ロッドと組み合わせたときのバランスで、「持ち重り」しないことです。200g前後であれば問題ないでしょう。
エギングではロッドを頻繁に操作しますので、重いなと感じたりバランスが悪いと、俊敏なアクションが難しくなってしまいます。
迷ったら、番手・サイズは2000番から3000番
エギングに使用するリールのサイズ「番手」は、メーカーによっても変わりますが、2000~3000番が適しているといわれています。数字が大きくなればリールのサイズも大きくなり、リール自体の重量も重くなっていきますが、そのぶん糸を巻ける量が増えます。
エギングでは極細のPEラインを使用しますが、慣れていないという方は、リールのスプール部分にラインの巻ける目安が書いてありますので参考にしてください。
ギア比で選ぶ
エギングリールにはギアの比率によって「ノーマルギア」「ハイギア」とわかれています。ハンドルを回したときのラインの巻取り量が、ハイギアのほうが多くなります。
どちらのギアにもメリットとデメリットがありますので、自分の体力と攻め方や釣り方で選ぶといいでしょう。
安定したライン操作ができる「ノーマルギア」
ノーマルギアは、ラインの巻取り量が少ないので、ラインを巻き取りすぎず安定した操作ができ、潮流の抵抗が大きくてもラクにラインを巻くことが可能。一方、ラインスラック(糸のたるみ)が大きい場合や、エギをハイピッチでしゃくる必要がある場合などは、リールを巻くスピードを速くする必要があります。
釣りに慣れていない方は、安定して操作できるノーマルギアから入ったほうが無難でしょう。
素早くラインを巻ける「ハイギア」
ハイギアのリールは巻取り量が多いので、ラインスラックの回収を頻繁に行なう場合にラクです。また、エギを素早く回収できるため手返しがよくなり、エギをすぐに打ちなおすことが可能。
一方、潮流の抵抗が強いところでは、ラインの巻き取り負荷が大きくなることに。巻きすぎによるロッドティップの破損には注意しましょう。
ハンドルの形状で選ぶ
エギングリールを選ぶ際、ハンドルにもぜひ注目してみてください。ノブがひとつだけのシングルハンドルタイプ、ふたつついたダブルハンドルタイプがあります。
エギングにはダブルハンドルが有利といわれることもありますが、特徴を知って自分に合ったものを選びましょう。
重量の軽い「シングルハンドル」
シングルハンドルはよくある一般的なタイプ。ダブルハンドルに比べてやや軽量で、一般的にグリップも大きめなので、巻き取りのときに手にかかる負荷が小さくて済みます。また、回転にブレが生じやすいので慣れが必要です。
動作が遅れない「ダブルハンドル」
ダブルハンドルはハンドルの重量バランスが取れているため、自重で回転してラインスラックを作ることもなく、回転のムラもありません。また、一定のスピードで安定したリトリーブが可能なので、エギの動きにムラがなく、イカに警戒心を与えないという大きな特徴があります。
ラインで選ぶ
エギングリールでは、PEラインが主流です。PEラインは細くても強度があり、伸びが少ない特徴があります。エギを遠くまで飛ばしたり、機敏にアクションをさせやすくします。
強風にも備えて、PEラインは細いタイプだけでなく太いラインと使い分けるようにしましょう。
スプールもチェック!
エギングリールでは、スプールがシャロスプール(浅溝)であることも重要なポイントです。エギングでは、糸巻量の少ないシャロースプールがおすすめ。
選び方としては、番手のあとに【S】が記載されていることで確認できます。
メーカーをチェック コスパが高い人気商品も
実際に釣具店や通販サイトを見るとさまざまなメーカーを目にすると思いますが、名前がよく知られているメーカーから選んでいくこともひとつの手です。
メーカーを決めてから、ハンドルやギアを見るという順番でもいいでしょう。今回は代表的な3つのメーカーの特徴を紹介します。
シマノ(SHIMANO)
釣りに関するあらゆる製品を扱うメーカーのシマノ。エギングリールも多数扱っており、特徴的なロゴや名前は釣り番組などで目にすることも多いでしょう。
ホームページに釣り具のメンテナンス動画を上げていたり、修理やオーバーホールの相談を受け付けていたりと、釣り愛好家への手厚い対応が特徴です。
ダイワ(DAIWA)
スタイリッシュで凝ったデザインの製品が特徴的な、フィッシンググッズの総合メーカーです。独自のアプリ配信などで、釣りを愛する人のための情報発信を積極的に行なっています。
Abu Garcia(アブ・ガルシア)
シックなデザインに、自然でシンプルなカラーリングアイテムが特徴のアブ・ガルシア。元々は懐中時計などの精密機械メーカーでしたが、釣り具も手がけ、アブの時代にはスウェーデン王室御用達になった実績もあります。
豊かな歴史に裏づけられ、多数のプロとともに時代をリードし、価値ある製品を作り上げているメーカーです。
エギングリール1万円以下おすすめ5選 低価格ではじめてに!
釣りや魚の知識を吸収するのも楽しいですが、やはり見て触れて釣ってほしい。そんな願いを込め、ここからはエギングリールのおすすめ商品をご紹介していきます。
まずは、低価格で初心者の方におすすめしたい1万円以下のエギングリールをご紹介します。
PEラインが巻かれているからすぐに使えて便利
エギング初挑戦で「とにかく安価なリールで始めてみたい」という方には、低価格で初心者も購入しやすいこの製品がぴったりです。
エギングで主流となっているPEラインがはじめからスプールに巻いてあるので、購入してすぐに使えます。ラインの巻き方がわからないからと、釣りのスタートを遠慮していた方も安心です。
エギングのみならず幅広い魚種に対応可能
手ごろな価格ながら、エギングのみならず幅広い魚種に対応可能な、使い勝手のいいリールです。魚がヒットした後にラインが切れないよう、一定の力がかかるとラインを放出してくれるドラグシステム「ATD」を搭載しているので、調節を頻繁に行なう手間が省けます。
番手2500、重さ220gと軽量なのもポイントで、釣り慣れしていない方にも使用しやすいように設計されています。
高性能ベアリングを使用! さびを防げる
ギアの大型化と配置の見直しを図り、強力な巻き上げが可能になった「X-SHIP」を搭載した汎用性の高いエギングリールです。高性能ベアリングを使用しているので、さびを防ぐことができます。
ロッドとの一体感を向上させた「Gフリーボディ」を採用し、投げやすさをアップ。ほかにもスプールまわりの部品配置を改良し、操作性が向上しています。価格が手ごろなので初心者でも購入しやすいですね。
はじめてでも使いやすいエギングリール
低価格で基本性能が充実しているのが特徴のリールです。PEラインもセットでついてくるので、はじめての方でも比較的使いやすくなっています。
また、シングルハンドルで軽いため、力のあまりない方や女性でも扱いやすい製品です。イカ釣りを気軽に味わいたい方や、初心者に向いているエギングリールといえるでしょう。
アブ・ガルシア『Cardinal II STX(2500SD)』
エギングリール1万円台おすすめ5選 機能性重視で経験者に
次は、中級者向けに高い機能性で1万円台のエギングリールをご紹介します。
水没させても使用感が衰えない! マグシールド採用
2019年7月にリリースされたこの製品。糸が切れにくい「ATD(オートマチックドラグシステム)」や、海水や異物の侵入を防ぐ「マグシールド」を採用しており、水没させても使用感が衰えない、初心者にも扱いやすい多機能設計です。
番手2500と3000の各サイズにローギアとハイギアがあり、どの季節でも快適なエギングを可能にしたリールといえるでしょう。
軽量だから女性でも使いやすい!
リールとしてのバランスや安定感にすぐれている製品です。カーボンを使用しているので軽量で、女性でもかんたんに扱うことが可能です。軽量な割にタフで耐久性があるため、長時間や過酷な環境での使用にも耐えられます。
スプール構造によってラインがトラブルなく放出されることで飛距離が伸びやすく、うまく遠投をしたい方にぜひ試していただきたいリールです。
悪天候でも安心して使える防水機能を搭載
切削なしの高圧プレスで仕上げを施した、高強度な「HAGANEギア」を搭載したエギングリールです。ギアの大径化、適切なギア配置設計によって、軽快で滑らかな巻き心地が長期間続きます。
ダブルハンドルを採用しているのでラインスラックの量をコントロールしやすく、防水性能を向上させる機能「コアプロテクト」により悪天候でも安心して使用可能です。
すぐれた耐久性で過酷な環境でも使用可能
スプールの素材に高精度な加工が可能なアルミを使用し、リールを巻き続ける釣りをする方にぴったりなエギングリールです。滑らかな回転が持続する防水テクノロジーにより、異物や海水の侵入をケア。ラインがローラーまでスムーズに流れる「エアベール」機能により、糸絡みのトラブルを大幅に軽減します。
さらに、タフデジギアを使用しているので耐久性にすぐれ、長期間の使用や過酷な環境での使用も可能です。
ダイワ『カルディア(LT2500-XH)』
エギングリール2万円以上おすすめ7選 プロ並みの上級者に
最後に、プロ御用達で上級者向けの2万円以上エギングリールをご紹介します。

予算が許すなら、「間違いのない」リールです。巻き心地のよさ、剛性の高さ、耐久性にすぐれ、初心者からベテランまで納得の一台。とくに、ストッパーに高負荷がかかるエギングでは、キャストからアクション、ランディングまで、スムーズに行なえるトータルバランスのよさがなによりも魅力です。

初心者からベテランまで扱いやすい人気モデルです。メタルボディなので、大きな負荷でも変形しにくい剛性の高さも◎。40gほど軽量で、冬季でもボディが冷たくならないCl4+の19年モデルもおすすめです。オールマイティに使いたいなら3000番がおすすめ。

ダイワの中堅モデルで、コストパフォーマンスのよさが魅力です。モノコックボディ+大口径ギアの巻き心地のよさは特筆もの。エギングだけでなく、ほかの釣りにも兼用するのであれば、巻き上げパワー重視のノーマルギアという選択肢もありです。
「エギング リール」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする エギング リールの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのエギング リールの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
エギングリールに関するQ&A よくある質問
リールの品名にある数字は何の意味?

リールの品名にある「2500」や「4000」といった数字は、リールの大きさを意味しています。
PEラインはどれくらい巻けばよい?

エギの平均飛距離が30m程度だとすると、最長範囲以上の糸巻き量が必要となるため、余分を取ることも考えて、自分が探る最長+20m程度の糸巻き量が理想です。最長範囲が30m+20なら、50mを巻けばよいでしょう。
エギングリール関連のそのほかの記事も参考にしてみてください
アオリイカは居付きと回遊の2タイプ
アオリイカには、居付きと回遊の2タイプがいます。居付きは、夜に沖から堤防周りなどで、隠れてエサを待ち伏せしています。回遊は、普段は沖で生活していますがエサを求め、潮の流れに乗って回遊してきます。
居付きと回遊は、それぞれ狙い方も違うので釣り時の状況でどちらを狙うのか攻略が必要です。
各メーカーHPには詳しい説明動画も
エギングリールのおすすめ商品をご紹介しました。
各メーカーのホームページを見ると、商品説明や海に行ってロッドを振ってみたくなる動画が満載なのでぜひチェックしてみてください。
この記事を参考に、ぜひあなたにぴったりのエギングリールを探してみてくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
北海道生まれ東北育ち、釣り歴50年、ライター歴32年の職業釣師。 既存の釣りに飽き足らず、常に最先端の釣りを模索し続けることを生きがいにする。 東北を拠点にフレッシュウォーターからソルトウォーター、餌釣りからルアーフィッシングまで幅広いジャンルをこなし、釣り雑誌や新聞を中心に書籍、MOOK本など多数を執筆。 近年はカヤックフィッシングチームの代表として、釣り以外のイベント等にも積極的に参加し、地域活性化に努める。