サイクルパンツとは 伸縮性で動きやすい
サイクルパンツとは、サドルが当たる位置にパッドが埋め込まれたスポーツパンツです。レーサーパンツ(レーパン)とも呼ばれ、サドルのかたさからくるお尻や股間への痛みを抑えることができ、より効率的にサイクリングを楽しめるアイテムとなっています。
サイクルパンツの選び方 目的・素材・デザイン
ここではサイクリングの目的や走行シーンに合わせて、適切なサイクルパンツの選び方をご紹介します。ポイントは以下です。
【1】走行距離や目的に応じたタイプ
【2】パッドの機能
【3】フィット感とデザイン
【4】季節に合った素材
【5】安全性に配慮した色選び
それぞれ詳しくみていきましょう。
【1】走行距離や目的を意識してタイプを選ぶ
サイクリングとひとくちにいっても、本格的な運動から気軽な観光まで人によって目的はさまざま。そのときによって移動距離も変わってきます。そのため目的や移動距離に応じて、適切なサイクルパンツを選ぶことが重要です。
ここでは、代表的な4つのタイプをピックアップして解説します。
気軽さが魅力のショートパンツ
サイクルパンツ定番の形状であるショートパンツは、ひざ上までの丈の長さで着脱しやすいのが特徴。初心者でも扱いやすいタイプです。
暑い日でも気軽に使いやすいメリットがありますが、脚が日焼けしやすいので長距離走行のときは紫外線対策が必要になります。寒い日はレッグカバーなどを重ね着すればオールシーズン対応可能です。
パンツのずれを防いでくれるビブショーツ
ショートパンツと肩ヒモが一体化しているのがビブショーツ。このタイプはウエストの締めつけ感が少なくすむので、長距離でも快適に走行することができます。
トイレ使用時の着脱が少し面倒ですが、走行中にサイクルパンツが下がってくる心配をしなくていいのも大きなメリットです。丈がひざ下やくるぶしまで長いタイプもあり、こちらはビブタイツと呼ばれています。
紫外線にも強いロングパンツ
タイツと呼ばれることもあるロングパンツは、紫外線対策に適しています。脚全体を覆いますが通気性が考えられているアイテムが多いので、暑い日でもムレにくく快適にサイクリングできます。
逆に寒い日に使うことを前提として、保温性や防風性に配慮したロングパンツもあります。冬も走行を楽しみたいという方にも心強いタイプです。
下着のような感覚で履けるインナーパンツ
サイクルパンツで出歩くのはまだ恥ずかしいと感じる方は、インナーパンツからはじめるのもいいでしょう。このタイプはふだん履いているボトムスの下に下着として着用するだけで、目立たずにお尻の痛みを軽減できます。通勤や通学時にも活用しやすいタイプです。
メッシュ素材のものが多く、汗による不快感も少なく走行できます。ただし、ほかのサイクルパンツよりもパッドがうすかったり、カバー範囲がせまいアイテムが多いので短距離向けといえるでしょう。
【2】パッドの機能に注目してより快適に
お尻や股間への痛みを軽減させるのがサイクルパンツの重要な役割。快適に走るために、搭載されたパッドの機能もしっかり確認したいところです。
パッドに使用されている素材や性能などにも注目し、ご自身のスタイルに適したものを選んでみてください。
短距離なら通気性を重視したパッド
短距離であればサドルによる痛みも少なくすむことが多いので、うすめのパッドでもしっかり役立ってくれます。うすいパッドは通気性を向上させたものが多く、素材はポリウレタンなどが代表的です。
なかでも伸縮性があるものはゴワつきが少ないので、初心者でも違和感なく着用しやすいのがメリット。もしクッション性をプラスしたい場合は、厚めのパッドで通気性がある素材を使用したものを選ぶといいでしょう。
長距離はやわらかく立体的なパッド
長距離であれば、長時間かたいサドルにまたがることで起こる圧迫感や、痛みを軽減することに注目しなくてはいけません。そのため、できるだけクッション性のあるパッドを選ぶことが重要です。
クッション性があり、振動をしっかり吸収してくれるパッドはゲルを入れた立体構造のものが代表的です。お尻や股間への圧迫感もやわらげてくれるので、快適に長距離走行しやすくなるでしょう。
【3】フィット感に注目してデザインを選ぶ
サイクルパンツと肌の間にズレが生じてしまうと、ぺダルをこぐときの摩擦で肌をキズつけてしまう可能性も。そのためサイクルパンツは肌へのフィット感も大切なポイントです。
フィット感に注目してデザインをどのように選ぶべきかをご紹介していきます。
太さが実は重要なポイント
サイクルパンツを選ぶ際は長さだけでなく太さも重要。骨盤部や太もも部分がしっかりフィットしていないと肌すれが起きやすく、肌を傷める原因になってしまいます。
走行の途中でサイクルパンツのズレが生じないよう、太さもしっかりチェックしましょう。実際に試着できない場合は、ズレ防止の加工が施されたアイテムもあるので、そのようなサイクルパンツを選ぶのもひとつの方法です。
肌すれを防ぎやすい縫製にも注目
ふだん着で縫い目が肌にあたって気になった経験はないでしょうか。同じことがサイクルパンツで起きた場合、長時間走行していると不快感はもちろん、肌すれを起こす原因にもつながります。
糸を使わずに作られたシームレス縫製のアイテムなら、肌すれを防ぎやすくなるので安心です。また、生地の凹凸を少なくしているフラット縫製で作られたアイテムも、肌にフィットしやすく快適に着用できるでしょう。
【4】季節に合った素材を選ぶ
どの時期にサイクリングするかによって、サイクルパンツに適した素材が異なります。たとえば、暑い夏には通気性が高いナイロンやポリエステルを選ぶのがよいでしょう。
一方、寒くなってきたら風を通さないフリース素材や、保温性のある裏起毛などを選ぶのがポイント。また、季節を問わず体温調節の観点から、吸汗性や速乾性のある素材かどうかも注目しておきましょう。
【5】安全性に配慮した色選びも重要
カッコよくサイクリングするために、ファッション性にも注目したいもの。ですが同時に安全性に配慮した色選びも心がけなくてはいけません。
たとえば黒のサイクルパンツは太陽の光から肌を守りやすいカラーなので、日中のサイクリングに適しています。ですが夕方以降の走行は黒だけだと目立たず危険です。その場合は目立つカラーリングのものや、光を反射する再帰反射機能があるものを選ぶと安心です。
サイクリングシーンに合った機能性のものを選ぶ スポーツトレーナーがアドバイス
サイクリングは足を踏み込む連続の動きとなるため、身体には生活活動以上の負荷がかかることは間違いありません。短距離のサイクリングであればデザインやファッション性、価格が重要視され、長距離であれば快適な肌触りなど機能性を重要視したり、肌すれやお尻の痛みを軽減したりする素材を最優先に考えることが賢明です。どちらのサイクリングのシーンでも、トレーニング的な筋疲労が必ず発生することを念頭に入れて選ぶことをおすすめします。
サイクルパンツおすすめ10選 これで快適にサイクリング!
快適なサイクリングを楽しみやすいサイクルパンツをご紹介します。ここまで紹介した選び方を参考に、肌へのフィット感や着用シーンをイメージしながら選んでみてください。
初心者も扱いやすいバランスのいいアイテム
さまざまな乗車姿勢に対応した「3D-Eパッド」が搭載され、初心者にも扱いやすいバランスのとれたサイクルパンツ。状況に応じてこまめに姿勢を変える方も、安定した走りを実現できます。
全体的にシンプルなデザインのため、目立つサイクルパンツは避けたいという方でも抵抗なく着用できるでしょう。ワンポイントに反射素材が配置されており、夕方以降の走行でも視認性を高めてくれます。
長時間走行も可能な肉厚ゲルパッド搭載
肉厚のゲルパッドが搭載されており、長時間のサイクリングもサドルまわりをしっかりサポート。吸汗性や速乾性はもちろん、背面ポケットなど機能面も充実しています。
ショートパンツはウエストの伸縮を調整できないものが多いですが、こちらはひもつきで調整可能なのもうれしいポイント。裾まわりに滑り止めがついているので、走行中の股ずれ防止にも役立ちます。
吸汗速乾で暑い日でも快適な走りを実現
汗を素早く吸収し、早く乾かす機能を備えているビブショーツ。肩ひもは伸縮性のあるメッシュ状になっており、背中部分の通気性もしっかり確保されています。
太もも部分にはすべり止め加工が施されており、走行中のめくれ上がりを防ぎやすくなっているのもポイント。暑い日のサイクリングでも快適に走りやすく、汗をかきやすい方でも使いやすさを感じれるでしょう。
独自構造でパッドのフィット感を実現
ニワトリのロゴでおなじみのフランスブランドのサイクルパンツ。独自のハンモック構造により、サイクルパンツにありがちなパッド目立ちがないのがこの商品の大きな特徴です。フィット感を確保しつつ、スタイリッシュに快適な走りを楽しむことができます。
左もも部分に配置されたロゴは小さめにでデザインされてスタイリッシュ。このブランドのトップスと合わせれば、さらにおしゃれに決まるでしょう。
衣服内温度をたもつ設計でサイクリングを快適に
創業から100年近くを経ている老舗国内メーカーが手がけたアイテム。快適性とフィット感の両方を実現したサイクリングパンツです。フラットシームのアナトミックパターンでスムーズなペダリングをサポート、伸縮性のあるグリッパーバンドがずり上がりを防ぎストレスを軽減してくれます。また、イタリア製GITAとプログレッシブ4wayストレッチパッドを組み合わることで、体へのフィット感を高め、快適なライディングを実現します。
パッドなしでアウトドア全般に活用できる
ジャージのような見た目で、気軽に着用することができるロングパンツ。体のラインが浮き出るサイクルパンツを敬遠していた方も、これならカジュアルにサイクリングを楽しむことができます。
こちらはパッドが内蔵されていないのでタイプなので、少し長めの走行のときはインナーパンツと併用するといいでしょう。通気性や速乾性が備わっており、登山などアウトドア全般で転用できる1枚です。
男女問わず使えるリーズナブルな1枚
ユニセックスデザインで男女問わず使えるインナーパンツ。リーズナブルな価格が魅力的で、サイクルパンツを試しに購入してみたい方や、通勤や通学などふだん使いするために複数枚持ちたい方に適しています。
パッド部分はポリエステル素材を使用しており、通気性をたもちやすい仕様。吸水速乾性も良好なので、さりげなく快適な走行環境を作り上げてくれます。
フラットシーム縫製で着心地のよさが魅力
縫い目が平らなフラットシーム縫製を取り入れているのが特徴のビブショーツ。肌にナチュラルにフィットし、走行中の不快感や股ずれを防ぎやすくしています。
ビブショーツといえばひざ上丈のものが多いですが、こちらは七分丈なので肌寒さが残る季節でも使いやすい長さ。さらにUVカット機能つきで紫外線対策もでき、幅広い季節で活用できるので便利です。
防風生地とフリース裏地で寒い日に使える
寒い日に使用することを想定された、防風生地を使用したロングパンツ。内側は保温性のあるフリース生地でありながら、通気性も考慮されていて汗を逃がしやすい構造になっています。
3Dゲルとウレタンの2重パッドでお尻の痛みを軽減してくれるのも強み。背面ではなく側面にポケットがついていたり、冬にありがちな静電気を防止するテープが装着されていたりと、機能が充実しています。
履き心地よく日常での着用も可能
日常生活の着用にも違和感のないデザインのロングパンツ。買いものの移動手段として自転車を利用するときや、気分転換に公園に出かけたいときにも気兼ねなく履きやすいのが便利です。
デザイン性のみならず、短距離向けのサイクルパンツの機能もしっかり備わっています。高ストレッチ素材や、防臭抗菌が施されたパッドも取り入れられ、快適な履き心地をたもつことができるでしょう。
「サイクルパンツ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする サイクルパンツの売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでのサイクルパンツの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
サイクルパンツに関するQ&A よくある質問
サイクルパンツの洗濯方法は?

サイクルパンツを洗濯するときは、ネットに入れてから洗いましょう。サイクルパンツは伸縮性があるので、普通に洗濯すると伸びてしまいます。
洗濯不可と記載の商品があるのでそのような場合は、洗濯の使用を控えます。生地が伸びてしまうことに抵抗がある人は手洗いをしましょう。
フィット感を確認する方法は?

サイクルパンツを選ぶときはフィット感が大切なポイントのひとつでしたが、試着時や購入時に見落としがちなのが「前掲姿勢で確認する」という手順。ロードバイクやクロスバイクに乗るときは前かがみの姿勢になるので、このときのフィット感をしっかり確認しておくことが重要です。
前掲姿勢で確認すると、立った状態のときには気にならなかったキツい部分や、股ずれの原因になりそうなゴワつきなどがわかりやすくなります。ご自身が自転車に乗った姿勢に近い状態で確認し、しっかりフィットしたサイクルパンツで快適なサイクリングを楽しみましょう。
そのほか関連商品の情報はこちら 【関連記事】
走行する距離や目的、その時期に合ったものを選ぼう
この記事では、サイクルパンツのおすすめ商品をご紹介しました。
サイクルパンツを選ぶときは4つのタイプの違いやメリットを把握したうえで、ご自身が走行する距離や目的、その時期に合ったものを選ぶのがポイントです。
この記事を参考に、あなたにぴったりのサイクルパンツを選んでくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
1971年生まれ。茨城県出身。日本大学卒業後、立命館大学に進学。立命館大学在学中に運動生理学などを学び、その後、米国の栄養学修士課程を経る。 現在は、女性や高齢者向けの生活習慣病予防プログラムの開発、フィットネストレーナーの育成、生涯フィットネスに関する講演や運動指導などを行う。 健康管理士一般指導員、健康運動指導士、京都造形芸術大学非常勤講師。大相撲の貴乃花親方との共同開発プログラム「シコアサイズ」を販売。株式会社フィットネス・ゼロ代表取締役。シェアスタジオ「コア・フォレスト」フィットネス・ゼロ公式オンラインレッスン運営責任者。 フルマラソン歴21年。ベストタイムは2 時間45 分01 秒。 2010年より、国内外のマラソン&ランニングイベントにワーケーション参加する“旅ラン”企画を実施し、各メディアに記事を出稿している。