ロードバイク用サングラスの選び方 フィット感、高さ調整、スペア、度つきレンズ
自転車ライターの浅野真則さんにお話をうかがい、ロードバイク用サングラスを選ぶときのポイントについて教えてもらいました。
顔にきちんとフィットするか フレーム形状とサイズ、テンプルの締め付け具合
アイウェアは目を守るための保護アイテム
ロードバイク用のアイウェア(サングラス)は、単なるファッションアイテムではありません。走行中の風による目の乾き、紫外線、砂ぼこり、木の枝などから目を守るための保護アイテムです。
本来の機能を正しく発揮するためには、顔にフィットするものを選ぶことが重要です。
ポイントとしては、フレームの形状が顔に合っているか(頭周の形にフィットするか)、フレームのサイズが適当か、テンプル(つる)の締め付けは適度か、フレームやテンプルがヘルメットに干渉しないか、レンズが正しい位置にくるか、レンズが頬に当たらないか、などがあげられます。
これらに注目し、気になる点があれば調整をしてください。
装着位置(おもに高さ)などの調整はできるか ノーズパッド、テンプルの角度
正しい位置にレンズが来るように調整する
ロードバイク用のアイウェアは、自転車に乗るときのライディングフォームで着用するため、やや上目遣いの状態で前を見ることになります。
これを踏まえて顔の正しい位置にレンズが来るように、ノーズパッドの高さを調整したり、テンプルの角度を調整することが必要です。
また、ノーズパッドでレンズと目の距離を調整し、まつげがレンズに当たらないように調整する必要もあります。
使用状況に応じたスペアレンズがあるか 夏の強い日差しや夜間走行など
スペアレンズが1~2枚標準で付いてくるものも
ロードバイク用のアイウェアは、夏の強い日差しを想定した色の濃いレンズや夜間にも使える透明に近いクリアレンズなど、さまざまなコンディションを想定したレンズが用意されています。
ユーザーがコンディションにあったレンズに交換して走ることが必要です。使用状況に応じたスペアレンズが用意されているかをチェックしてください。
製品によってははじめからスペアレンズが1~2枚標準で付いてくるものもあります。そういったモデルを選べば、あらゆるコンディションに対応できます。
また、周囲の明るさによってレンズ濃度が変わる調光レンズ搭載モデルを選ぶのもひとつの方法です。
度つきレンズに対応できるか 純正品またはオーダーする
視力が悪い場合は度つきレンズを作ろう
視力が悪いサイクリストの場合、コンタクトレンズを併用するか、アイウェア専用の度つきレンズを作る必要があります。
アイウェア専用の度つきレンズは、アイウェアメーカーが純正の度つきレンズを用意しているケースや、スポーツサングラス取扱店でオーダーするケースが一般的です。
モデルや度数の強さによっては度つきレンズを作れない場合もあるので、気になる方はスポーツサングラス取扱店に相談してみましょう。
ロードバイク用サングラスおすすめ18選 オークリー、スミスほか人気メーカーからおしゃれなものまで
ロードバイク用サングラスの選び方のポイントをふまえて最適な商品を紹介します。

日本ブランドによる日本人にフィットするアイウェア
ヘルメットでおなじみのKabutoの手がけるアイウェア。日本ブランドらしく、日本人の顔にジャストフィットする形を採用しています。
通常モデル『101シリーズ』は、おもに雨天時をカバーする、はっ水スペクトルモーブミラー。
くもりの日や夜間もクリアな視界をたもつ、はっ水ライトピンクの2枚のレンズがセットになっていて価格もお値打ちです。
周囲の明るさ(紫外線の強さ)でレンズ濃度が変化し、あらゆるシーンをカバーする、はっ水調光レンズ仕様のものもあります。
いずれのモデルもSサイズとM/Lサイズを用意し、度つきレンズにも対応しています。

ライディングフォームでも視界すっきり
スポーツ用アイウェアのトップブランド、オークリー。『フライトジャケット』は、縦の幅が広い一眼レンズを採用しています。
フレームをレンズの下部に持ってくる独特のデザインにより、ロードバイクに乗るときの深い前傾姿勢でもすっきりとクリアな視界が保たれるのが最大の魅力です。
また、レンズも大きいので、走行中に風を巻き込んだりすることも少なく、目のプロテクション効果が高くなっています。
ロードバイクに特化した「プリズムロード」というレンズカラーもあり、まさにロードバイク乗りにふさわしいアイウェアです。

ノーズパッドのないアイウェア
ノーズパッドの代わりに、ほほ骨のところに当たるサイドパッドでアイウェアを支える独自のシステムを採用する『AirFly(エアフライ)』。ノーズパッドをなくすことで、通気性を高め、レンズを曇りにくくする設計です。
女性サイクリストの場合は、メークを崩れにくくするというメリットもあります。
『AF-301シリーズ』は、リムレスタイプの一眼レンズモデル。専用のアダプターを使えば度つきレンズにも対応するので、視力の悪いサイクリストにもイチオシです。
豊富なカラーバリエーションも魅力で、周囲の明るさ(紫外線の強さ)でレンズの濃度が変わる調光レンズもラインナップされています。
アウトドアに最適な調光偏光機能付きサングラス
紫外線に反応してレンズカラーが自動調整する調光サングラスなので、晴天の湖岸沿いやトンネルなどさまざまな場所を走るサイクリング時に最適です。また、偏光レンズにより反射光をカットするので、スキーやフィッシングなどのアウトドアスポーツ全般で活用できるでしょう。
フレームカラーの異なる3種類から選べます。
独自技術のプリズムレンズ
色調やコントラストを強調するというOAKLEY独自の技術を搭載したプリズムレンズにより、はっきりとした視界を実現しました。
デザインも革新的なだけでなく、高めのレンズで上部視界が広く見やすくなっています。カラーバリエーションも豊富なので、好みのデザインを選べるのもポイントです。
3段階調整が可能なテンプルアームを採用
一般的なサングラスよりも視野が広く、高い安全性を誇る6ベースのシングルレンズになっています。また、テンプルアームは3段階に調整できるようになっているため、使用者に合わせた最適なフィッティングが可能です。
さらに紫外線を100%カットしながらクリアな視界と通気性を確保します。

北欧ブランドらしいポップなデザインと高い機能性
ヘルメットのほか、スキー用のゴーグルで培った技術を活かしたアイウェアを展開する、スウェーデンブランドのPOC。
ブランド設立10周年を記念してロードサイクリング用のアイウェアとして登場したのが『Do Blade』です。
グリルアミド製のフレームは、軽くて耐久性があり、しなやかさも兼ね備えています。
レンズはカメラなどの高性能レンズでおなじみのカール・ツァイス社製の球面レンズを採用し、ゆがみが少なくくっきりとした視界を実現しています。
別売のスペアレンズへの交換も容易にできます。
北欧ブランドらしい、ポップなデザインとカラーがマッチした、高いファッション性も魅力です。

カール・ツァイスレンズ採用の本格派
ヘルメットでおなじみのKASK(カスク)のアイウェアブランド、KOO。
『OPEN』はロードレースなどのプロ選手とともに共同開発された同ブランド初の自転車用アイウェアで、折りたたんだときにコンパクトになる回転式アームなどを採用しています。
高性能レンズの代名詞であるカール・ツァイスのレンズを使い、比較的手の届きやすい価格に収まっているのが魅力。
各モデルとも、おもに眩しさを防ぐ防眩(ぼうげん)効果の高い色の濃いレンズと透明なクリアレンズを標準装備しているので、レンズ交換することであらゆるシーンに対応できます。

「ロードバイク用サングラス」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ロードバイク用サングラスの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのロードバイク用サングラスの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ロードバイク用サングラスに関するQ&A よくある質問
すべてのサングラスは度つきに対応していますか?

ほとんどのサングラスが度つきに対応しています。ただし、レンズサイズが極端に大きいサングラスは、度つきにできない場合があります。
プラスいくらで度つきにできますか?

2万円弱から度つきにすることができます。ただし、度数や調光・色つきなどの付加機能、レンズの取り付け構造、レンズの大きさなどにより価格は変わってきます。
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レンズ機能の特徴と違いとは? 調光レンズと偏光レンズ
ロードバイク用サングラスのレンズにはさまざまな機能が搭載されています。よく見られるのが、調光レンズと偏光レンズです。
調光レンズは紫外線や温度によって色が変わるレンズです。強い光を浴びると濃い色に、室内に入ると薄い色になるため、場所によってサングラスをかけたり外したりすることなく眩しさを抑えてくれます。
一方、偏光レンズはレンズのコーティングに含まれるヨウ素が、直射光だけでなく反射光を吸収してくれます。地面からの照り返しやギラっとした乱反射をカットできるため、アウトドアやスポーツだけでなく、車の運転時の路面反射などにも最適です。
偏光レンズも調光レンズも、レンズの寿命は永久ではありません。コーティングされているヨウ素などは紫外線を浴びると効果が弱まるため、3~4年で買い替えましょう。
レンズカラーの特徴と選び方 ブラウン系、グレー系、ブルー系、その他
サングラスのレンズカラーにはいろいろなものがあり、色によって機能が変わります。自分の好みや走行目的に合わせて選びましょう。
ブラウン系は青色の光を遮断するため、眩しさを防ぎ、周囲がより鮮明に見えるカラーです。
グレー系は眩しさを防ぐ効果が高く、光を平均的にカットすることで景色が自然に見えます。
ブルー系はまぶしさを感じる暖色系の光をカットして、コントラストを下げてくれます。長時間かけていても疲れにくいカラーです。
そのほかのカラーにも特徴がありますので、サングラスを選ぶ際にはぜひチェックしてみましょう。
レンズ交換のしやすさもチェック フィット感のよさが最重要!
ロードバイク用のアイウェアは、単なるファッションアイテムではなく、目を守るための重要なアイテムです。アイウェアを選ぶ際は、デザインやカラーばかりに注目しがちですが、自分の顔にフィットするかどうかを最優先しましょう。
また、ライド時のコンディションによってはレンズを交換する必要もあるので、レンズ交換のしやすさもチェックすべきポイントです。
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自転車専門誌やウェブサイトなどで活動する自転車専門のライター。 ロードバイクやサイクルパーツ、サイクルアパレル、自転車用デジタルデバイスなどのインプレッション記事、トレーニング系の記事、ロングライドの実走レポートなどを得意とする。 執筆活動の傍ら、Jエリートツアーの選手としてロードレースやタイムトライアル、ヒルクライムなど幅広いレースに参戦。 自転車版の耐久レース・エンデューロも好きでよく出場している。