ヘルメットって必要?
ロードバイクを購入した場合、ほかに購入しなければならないものとしてヘルメットがあります。ですが、自転車だからあとで購入しても大丈夫だなと考えている人は少なくないでしょう。
ヘルメットの重要性はあります。なぜならロードバイクの場合平地では時速30km以上を出すことが可能です。山の下りでは一時的に時速50km以上となることもあります。自転車事故でも頭部の損傷によって重症化するケースも少なくありません。
ロードバイクを楽しむためにも、ヘルメットはバイクと一緒に購入しましょう。
ロードバイク用ヘルメットの選び方
ここからはロードバイク用ヘルメットの選び方について見ていきましょう。おしゃれなデザインのものもたくさんあります。しかし注目すべきなのはしっかりと頭部を保護できる製品です。
ほかにも日本人にあったアジアンフィットの製品や、きのこ頭に見えないものなども選ぶポイントして紹介します。自分の頭をよく見ながら検討してみましょう。
自分の頭にフィットするものを選ぶ
まずはヘルメットのサイズについてです。いろいろな製品がありますが頭の周囲の大きさを確認して、ジャストサイズの製品を選んでください。海外ブランドのヘルメットは、欧米人向けで大きくサイズが設定されていることがあるので注意しましょう。
欧米ブランドの場合には、ジャパンフィットもしくはアジアンフィットと呼ばれる製品かどうかを確認してみてください。国内ブランドの場合は、日本人に合ったサイズで作られていることが多いのでジャストの製品を見つけやすいでしょう。
通気性が高いタイプを選ぶ
ロードバイクで走ると当然ながら体が熱くなり、発汗します。夏場だけでなく、冬場においても上り坂を走ると汗をかいてしまうことがあります。汗がヘルメット内にたまると気持ちのいいものではありません。
通気性をよくしたい場合には、ヘルメットのシェル(表面)に穴が多く空いている製品を選ぶようにしましょう。走行中にヘルメットの中に風が通るので、ヘルメット内が汗で蒸れることが無くなるでしょう。暑い季節には重宝します。
ヘルメットの重量もチェック
ロードバイクに乗るときは、上半身を深く前傾させ、前を見るために頭を少し起こすようなフォームをとります。このときヘルメットが重いと、頭を起こすときの負荷になります。走行中に頭を起こすために必要な、首や肩の筋肉への負担が大きくなり、長時間フォームを維持するのがつらくなってしまいます。
ヘルメットの重量は、強度や安全性が保たれている前提で軽いに超したことはありません。目安としては200g~250gぐらいの軽いものがおすすめです。
安全性をチェック
言うまでもありませんが、ヘルメットは頭部を保護するために装着するもの。そのため、さまざまな基準をクリアして頭を保護できる製品であるかを確認することが重要です。
日本のレースに参加する人は「JCF認定」のヘルメットを購入しましょう。レースには出ない人でも「SG規格」や「CE規格」などの基準をクリアしている製品を購入すれば、事故にあったときのリスクを減らせるでしょう。
走るコースに合うものを選ぶ

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ロードバイクで走るところによっても、使いやすいヘルメットが変わってきます。平地の場合にはエアロヘルメットがよいでしょう。空気抵抗をうけにくい構造になっているので、スピードを上げて走ることができます。
ヒルクライムやロングライドを楽しみ人は軽量なヘルメットをおすすめします。汗のかきやすい走りになるので、軽量化のために、通気口が多く設定されているモデルを選ぶと通気性がよくて、気持ちよく走れます。
デザインで選ぶ
ロードバイクのヘルメットを選ぶ基準として、見た目も大事なポイント。機能をしっかり確認したうえで、ウェアやロードバイクに合う、個性的なデザインを選びましょう。
通勤・通学や街乗り用なら、普段着に合うカジュアルなデザインを選びましょう。たとえば、帽子タイプなどの形もよいでしょう。
もっと個性を出すなら、空気の流れを考えた魅力的なデザインの高級モデルもあるので、好みのデザインで探してみましょう。
ロードバイク用ヘルメット選びで大切なこと ほかにもあった!

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ロードバイク用のヘルメットを選ぶときに、ほかにも気をつけるといいポイントを紹介します。長い目で見たうえで、適切なヘルメットを選ぶことが大切です。上記でご説明した選び方と合わせて参考にしましょう。
ヘルメットはずっと使えるわけではない ロードバイク用ヘルメットの劣化に注意
ヘルメットの使用可能期間は、約3年です。使っているうちに、汗や皮脂によって劣化が起こります。とくに、ヘルメットの内側にある発泡ライナーは、衝撃や水に弱いという性質があります。
そのため、地面に落とした衝撃で変形したり、汗や雨で劣化したりする可能性があるのです。さらに、未使用でも時間の経過とともに内部のガスが抜け、劣化していきます。
インナーパッドも消耗品 日頃のお手入れが重要
ヘルメット装着時の違和感を軽減する役割のあるインナーパッドは、汗を吸収しやすいという特徴があります。
長期間使用していると、汗や皮脂が染み込み、真っ黒になってしまうため注意が必要です。
手洗いしたり、汚れを拭き取ったりしてふだんから手入れすることが大切です。しかし、消耗品であるため頭部との摩擦によって破れてしまったり、フィット感が損なわれたりしてきます。
屋外での使用による材質の劣化 紫外線や直射日光もダメージに
屋外で使用するものであるため、紫外線や直射日光による熱、雨、土などによる材質の劣化もあります。これらのことから、購入から約3年が交換時期と言えるでしょう。
高額なものを購入しても、3年程度しか使えないため、無理のない範囲で買えるものを選ぶ必要があります。価格にも着目して選びましょう。
ロードバイク用ヘルメットの人気メーカー・ブランド
ここからはおすすめのヘルメットのメーカーやブランドをご紹介していきましょう。メーカーごとにこだわったデザインや機能性などがあるので、その特徴をよく見て自分に合った製品を選んでみてください。
欧米メーカーであれば、アジアンフィットのモデルの有無についても説明していきます。それでは早速見ていきましょう。
OGK KABUTO(オージーケーカブト)
OGK Kabutoは、日本の大阪で開業したメーカーが手がける製品です。1982年頃からオートバイや自転車用のヘルメットの製造を開始し、40年近い歴史を持っています。
フルフェイスやハーフタイプなどいろんなヘルメットを手掛けており、乗る状況によってヘルメットを選びやすくしています。日本のメーカーであることから、日本人にフィットする製品をコンセントにしているのでジャストサイズの製品が見つけやすいでしょう。
GIRO(ジロ)
アメリカのブランドであるGIROは、多くのライダーたちに支持されているメーカーです。ライダーの頭を保護することは当然として、心地よくツーリングなどを楽しめるように、通気性のよさや空気抵抗の少なさを追求した製品を作り続けています。
アジアンフィットのモデルも多数用意されており、日本人でもメーカーのこだわりのヘルメットを使うことができます。ライダーとともにロードバイクの将来を見据えているメーカーです。
BELL(ベル)
アメリカのロサンゼルスで1954年から小さなガレージで創業したメーカーです。1975年に世界ではじめての自転車用ヘルメットを発表したことでも知られています。
ボタンをスライドするだけで空気の取り入れを調整できる製品や、磁石でアイシールドを取り付けられるものを生み出しました。いままでにない製品を手掛け続けており、いまなおこの業界のパイオニアともいえる存在です。
ロードバイク用ヘルメットおすすめ10選
ここからは、おすすめのロードバイク用ヘルメットをご紹介します。

圧倒的な軽さを誇る超軽量モデル
日本のヘルメットブランド「Kabuto」の超軽量モデルです。
素材から部品構成にまでこだわって徹底した軽量化を図り、一般的S/Mサイズで170g(付属のノーマルインナーパッドと軽量アジャスター使用時)と同ブランド史上最軽量を実現しました。
「Kabuto」のヘルメットは、全モデルで日本人に多い横幅が広い頭の形にジャストフィットするジャパンフィットを採用し、かぶり心地も抜群です。
ロードレースやヒルクライムを楽しむ人に適しています。また、軽くて長時間かぶり続けても負担が少ないため、ロングライド志向の人にもおすすめです。
サイズ調節可能!大人から子供まで使える
「IZUMIYA」のヘルメットは、約225gと軽量なのが特徴です。フリーサイズ(54~62cm)なので、大人だけでなく小学校高学年以上でも使用できます。アジャスターにダイヤルが付いており、簡単にサイズ調節ができます。
ロードバイクだけでなく、サイクリングや自転車通勤などさまざまなシーンで活躍します。カラーバリエーションが豊富なので、好みのデザインが見つかりやすいです。
JCF公認で、CEマークも取得しているヘルメット
JCF公認で、CEマークも取得している安全性に配慮されたヘルメットです。
内部のポリスチレンと外部のポリカーボネートの素材で、高い衝撃吸収性を実現させています。
Mサイズであればわずか220g、Lサイズであれば240gと軽量性にすぐれている点も魅力のひとつです。
すっきりシンプルなデザインのエントリーモデル
すっきりとしたシンプルなデザインのエントリーモデルですが、JCF公認モデルです。安全性を求めて、ハイエンドモデルと同様の技術で作られたヘルメット。
ヘルメット全体を覆う大型エアベントで、風通しもよく、かぶり心地も快適です。
ポニーテールなどの髪形でも被れるので、髪が長い女性でも使用しやすくなっています。
ジャパ ンフィット対応の快適なかぶり心地
サイクリングやタウンユースだけでなく、スケートボードなどのスポーツでも使えます。
従来のMACONを進化させ、15%の軽量化・強度アップを実現しています。また、ジャパ ンフィット対応で、フィット感がよく、快適なかぶり心地です。
サイズは6種類、色も11種類と選択肢が豊富なのもポイントでしょう。

空力重視にも通気性重視にもできる
ベルギーの老舗ヘルメットブランド「LAZER」。『CENTURY AF』は、日本人にフィットしやすいアジアンフィットを採用する上位モデルです。
ヘルメット前頭部の、ツイストキャップというパーツの向きを変えることで、通気性重視の一般的なヘルメットとしてだけでなく、空力性能重視のエアロヘルメットとしても使えるのが特徴です。
また、後頭部には充電式のLEDライトを標準装備しており、被視認性を高めることで事故を未然に防ぐことにも役立ちます。
空気の流れをよくするデザイン
ツール・ド・フランスで使用されたエアロヘルメット。ポリカーボネートのロウワーリングがヘルメットの強度を増し、衝撃から身を守ります。
空気の流れをよくするデザインで、ダイヤルアジャスターによる心地よいフィット感が魅力。
rh+ファイヤードライを使用した洗浄可能なパッドが、汗をはじき快適さを増してくれます。
BELL(ベル)『CREST(クレスト)』
60年以上の経験と知識から作られたヘルメット
60年以上のヘルメット製造経験の知識から生み出すクオリティーで作られた商品。バイザーを標準装備にしたスタイリッシュなフォルムになっています。
フィットネスや家族との街乗りなど、使い方はオールラウンドのヘルメットです。
サイズはワンサイズですが、ダイアルフィットシステムで、頭にフィットしやすい構造となっています。
充電式のLEDライトが搭載! 夜間の走行も安心
前面のバイザーは角度調整可能なので、強い日差しを避け、飛散物から目を保護してくれます。
ヘルメットの前方から後方に向けて青色、後方の両サイドに赤色のLEDライトが点灯し、夜間の走行時も高い視認性があります。
ちなみにLEDライトは、USBケーブルで充電でき、バッテリー残量表示もされるので使用しやすいでしょう。
衝撃から大事な頭部を守る覆う構造
衝撃から大事な頭部を守るため、後頭部やこめかみ部分をしっかりと覆う構造になっているユース向けヘルメット。
後頭部に装着できるLEDライトがついており、高い視点からも認識しやすいので、大型車が多い街中走行の際も安心感があります。
色は、落ち着いたブラック・ホワイトと、視認性の高いブルー・レッド系の4色展開です。
「ロードバイク用ヘルメット」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ロードバイク用ヘルメットの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのロードバイク用ヘルメットの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ヘルメットの正しいかぶり方とは? ロードバイク用ヘルメットを正しくかぶって安全に楽しもう
ヘルメットは正しいかぶり方をすることで、はじめて機能・効果を発揮します。とくに装着する際の角度は大事です。正しい角度で装着することをつねに意識しましょう。
アジャスターつきの場合は、いったんアジャスターを緩めて、ヘルメットが眉毛の上にくるように、左右均等に深めにかぶります。
ヘルメットが上を向いたり、傾いていないか確認して、しっかりとフィットさせましょう。あご紐は、人差し指が入るくらいが適切な締め具合なので覚えておきましょう。
ヘルメットも定期的に管理しよう 小まめなお手入れを心がけて
ヘルメットは、濡れていたり、汚れがあるときはすぐに拭き取りましょう。また、定期的にぬるま湯を使って布やスポンジで、しっかりふき取りきれいにしましょう。汚れがひどい場合は、中性洗剤を使うのもひとつの手です。
あご紐や脱着可能なインナーパッドは、水に浸して軽く揉んで、水洗いするとよいでしょう。
ヘルメットの保管の仕方もじつはとても大切です。保管する際は、直射日光や高温を避けて、風通しのいい、湿気の少ない場所に保管するようにしましょう。また、落下するような場所には置かないように気を付けましょう。
知っておいたほうがいいヘルメットの安全基準 目的と効果は様々
ヘルメットの安全基準についてご紹介します。知っておいたほうがいいヘルメットの安全基準がありますので、ポイントをご説明しておきます。
PSCマークとは PSCマークがないヘルメットの販売は違法
PSCマークは、消費者生活用製品安全法の特定製品に指定されている製品に表示しなければなりません。乗車用ヘルメットのほかに、石油給湯器や圧力鍋など10品目が特定製品となっています。
特定製品は、国が決めた技術基準に適合しているか、事業者が自主検査を行なうことが義務付けられているのです。そのため、PSCマークがないヘルメットの販売は違法であり、安全性がじゅうぶんでない可能性が高いです。
SGマークとは 安全基準と製品認証、事故賠償が一体に
SGマークは、(財)製品安全協会が定めたマークです。「Safe Goods(安全な製品)」の略で、安全性が高いことを示しています。
「SGマーク制度」は、安全基準と製品認証、事故賠償が一体となっているものです。かつては、消費生活用製品安全法によって定められていたマークです。
JCF公認とは (財)日本自転車競技連盟や加盟団体の自転車競技で使用
JCF認定は、(財)日本自転車競技連盟公認を意味するマークです。公認モデルのヘルメットには、認紙というシールがつけられており、(財)日本自転車競技連盟や加盟団体の自転車競技で使用することができます。
CEマークとは EUの基準に適合した製品
CEマークは、製品がEUの基準に適合していることを表すマークです。
「CE」はフランス語の「Conformité Européenne(英語:European Conformity)」の略です。安全性だけでなく、環境への配慮もしている製品にマークがつけられています。
自分の頭に合ったロードバイク用ヘルメットを選びましょう
髪型に合うかもチェックしておきましょう
ヘルメットはジャストサイズのものを正しくかぶってはじめて本来の性能が発揮されます。
仮にサイズが自分の頭の大きさと一致しても、ヘルメットの形が頭に合わず、かぶると特定の場所が痛いなどのケースもあり得ますので、購入前には試着をおすすめします。
また、髪の長い女性は髪を結ってヘルメットをかぶることになりますが、試着する際には結い目がヘルメットのアジャスターに当たらないようにできるかもチェックしましょう。
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安全性に配慮したヘルメットを選びましょう 楽しく安全にロードバイクに乗るために
ロードバイクのヘルメットは、日本製、海外製などたくさんの種類があります。自分に合ったものを選ぶことで、より快適にロードバイクを楽しむことができるでしょう。安全にロードバイクに乗るためにも、ヘルメットは重要なアイテムです。デザインだけでなく、安全性にも配慮して選び、安全で快適な走行をしましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
自転車専門誌やウェブサイトなどで活動する自転車専門のライター。 ロードバイクやサイクルパーツ、サイクルアパレル、自転車用デジタルデバイスなどのインプレッション記事、トレーニング系の記事、ロングライドの実走レポートなどを得意とする。 執筆活動の傍ら、Jエリートツアーの選手としてロードレースやタイムトライアル、ヒルクライムなど幅広いレースに参戦。 自転車版の耐久レース・エンデューロも好きでよく出場している。