腰痛ベルトとは? 効果や使うメリットは?
腰に巻き付けて着用することで腰回りをサポートをする腰用ベルトや腰痛コルセット。腰の負担を軽減したい方におすすめですが、なかでも医療機器に該当する商品のみ、腰痛に対する効果が認められています。
そんな医療機器の腰痛ベルトの着用時の効果は、大きく4つあります。腹圧上昇作用、姿勢制御作用、筋肉の活動の制御作用、および保温作用です。
なかでも腹圧上昇作用はよく知られており、ベルト装着により腹圧をあげ上半身の荷重を支える柱の役割をするというもの。着用することで腰椎(ようつい)にかかる負担を骨盤に分散し、腰の負担を軽減するという仕組みです。
腰痛ベルトの選び方
まずは腰痛ベルトや腰痛コルセットの選び方をチェックしていきましょう。
目的や用途に合った固定力を選ぶ
腰痛ベルトの各メーカーは、ソフト、ミドル、ハードサポートなど固定力・サポート力に違いを設けており、好みの着用感を選べることがほとんどです。用途に合わせて適切な固定力を選びましょう。
ソフトタイプ|なんとなく腰に不安があるという方に
日常生活の立ったり座ったりといった動作を軽くサポートしたいといった場合には、縦幅のあまり広くないソフトタイプが役立ちます。ソフトタイプは伸縮性があるのでスリムで動きやすいといった特徴があります。
腰を圧迫しすぎないので長時間つけやすく、立ち仕事の多い方にぴったり。また、就寝時にも使いやすいタイプでしょう。
ミドルタイプ|サポート力と動きやすさのバランスがいい
ミドルタイプは、名前のとおりソフトタイプとハードタイプの間に該当する商品。ハードタイプのようにがっちりとした固定があるタイプを使うほど腰痛がひどいわけではないけど、ソフトタイプでは不安という方は使ってみるとよいでしょう。
ソフトタイプよりもサポート力が高いので、動きやすく、さらに腰のサポートがしっかりとほしいという方にも向いています。
ハードタイプ|しっかり腰を固定したい方に
がっちりと腰まわりを固定したい人は、幅広で腰椎の上部から骨盤までサポートできるハードタイプがいいでしょう。腰全体をサポートしてくれるタイプなので、骨盤を正しい位置に導いてくれます。運送業などの力仕事や体を動かす仕事の方にもおすすめです。
動きにくいというデメリットもありますが、動きやすさを重視したい場合は、腹部側のベルトが細めのものを選んでみてください。
固定力を調整できるものを選ぶ
腰痛ベルトを選ぶときに重視する点といえばやはり固定力。固定方法にもさまざまありますが、シーンによって固定力が調整できるものを選ぶと使い勝手がいいです。
たとえば、面ファスナーで装着するものや、ベルトの上に補助ベルトがついているものなど。とくにお年寄りや女性は弱い力でも固定できるかをチェックしておきましょう。
フィット感と動きやすさで選ぶ
いくら固定力があるベルトでも、フィット感がイマイチだとつけているのが苦痛になります。また、動きやすさに制限があると、仕事中などには使えなくなってしまうかもしれません。
フィット感や動きやすさで選ぶのであれば、プレートが入っているものなどは避けたほうがよいでしょう。薄手で伸び縮みしやすいものは、動きやすいうえにズレにくくなっています。
生地の厚みや素材で選ぶ
腰痛ベルトをつけていることがわからないようにしたい場合は、目立ちにくい薄手のベルトを選ぶといいでしょう。薄手の腰痛ベルトはかさばらないので収納時も便利です。
暑がりで着用時のムレが気になる人は、通気性の高いメッシュタイプがぴったりです。なかには肌に直接つけても問題のない特殊な生地を使用した腰痛ベルトもあります。
サイズも忘れずチェックを
自分にあった腰痛ベルトを選ぶためには、サイズ選びも重要なポイントです。S、M、Lなどのサイズ展開がありますが、多くのベルトは胴囲でサイズが決まっています。自分のサイズが分からない場合はおへそ周りのサイズを測っておきましょう。
もし2つのサイズに該当する場合は、ゆったりと使える大きい方のサイズを選んでおくのがおすすめです。
腰痛への効果を求めるなら「医療機器」認定されたものを選ぶ
腰痛緩和など、腰痛に対する効果で選ぶなら商品分類に着目を。雑貨ではなく、腰痛への効果が認められている医療機器認定された腰痛ベルトを選ぶのがよいでしょう。
上述した通り、腹圧上昇作用、姿勢制御作用、筋肉の活動の制御作用、保温作用などの効果が期待できます。
腰痛ベルトおすすめ4選|医療機器 腰痛に効く! 予防や腰痛サポートに!
ここからは、市販の腰痛ベルトや腰痛サポーター、腰痛コルセットのおすすめ人気商品をご紹介。ここでは腰痛への効果が認められている「医療機器」に該当する商品を厳選しました。腰痛に悩みを抱えている方はチェックしてみてください。

磁力による腰痛が緩和できる製品を探しているなら、こちらの腰痛ベルトのように広範囲に磁石が埋め込まれているものがおすすめ。使用上の注意をよく読み使用しましょう。
腰のホールド感とフィット感を得られる磁気ベルト
磁力が点ではなく面で、広い範囲に作用するコラントッテの腰痛ベルトから、メッシュタイプを紹介します。メッシュ素材に加えて磁石シートを取り外しでき、ムレにくい腰痛ベルトを探している人にぴったりです。
約19cmと幅広ですが、段ベルト仕様なので体へのフィット感が高いのがポイント。腰にはパットが入っておりホールド感も得られます。
※この商品は「医療機器」です。
面ファスナーつきのストレッチ生地で着脱しやすい
130mT(1300G)のフェライト永久磁石16個を、N極S極交互に配列した腰痛ベルト。こうすることで、磁力をより広範囲に作用させることが可能になりました。磁石が点でなく面で腰に作用するのがポイントです。
通気性の高いスカラ織りを採用しているため、長時間使用してもムレにくく快適に着用できます。やわらかくフィットするのでアウターにも響きません。
※この商品は「医療機器」です。
就寝時に磁石で腰をケアしながら浮いた腰をサポート
寝ているときに着用できる腰痛ベルトを探している人におすすめ。浮いた腰にやさしくフィットする腰まくらなので、血行を阻害せず寝ている間にも使用できます。100mT(1000G)の医療用磁石を4カ所にあしらい、寝ている間にやさしく腰をケアします。
耐久性と通気性にすぐれ、しかも洗えるエアースプリングを使用。外側生地は肌ざわりのいいパイル仕立てで、心地よく眠れます。
※この商品は「医療機器」です。
腰用ベルトおすすめ7選|ソフト・ミドルタイプ 男性も女性も日常的に使いやすい!
続いて、腰にかかる負担をサポートする腰用ベルトや腰用コルセットをご紹介。ここでは腰を固定しながら動きを妨げず、日常生活の動作をサポートしてくれるソフトタイプやミドルタイプを厳選しました。
しゃがむ、座る、立つなどの動作にトラブルを感じたときや、長時間の運転や荷物を持つなどの作業に着用したい人はチェックしてみてください。

着用時にしっかりと腰をサポートして腰の違和感を軽減したいという方は、この商品のような、加圧力にすぐれている腰ベルトを選びましょう。
下腹部を支えるV字型装着形状と補助ベルトで固定
生活テーピング理論で関節の動きをしっかりサポートする、バンテリンコーワサポーターシリーズ。こちらは、クロステーピング構造で背面の腰上部から下腹部にかけて加圧しながらサポートする腰用ベルトです。
背部のハードパネルがまるで手で腰を支えるようで、腰の曲げ伸ばしにつらさを感じている人にぴったり。かわいいパステルピンクが気持ちを高めてくれます。

着用時に骨盤の位置を正して腰をサポートしたいときはゴム製のものがおすすめ。こちらはワンタッチで着用できるので便利です。ただし、ゴムに敏感な方の使用は控えましょう。
骨盤を固定して整えたい人にぴったりなベルト
数ある中山式の商品のなかでも、ロングセラーの天然ゴム製の骨盤ベルト。骨盤を固定させると腰への負担が軽くなり、立ち上がったり座ったりといった動きがスムーズにできるようになります。伸縮性の高い天然ゴムには穴をあけることで通気性を確保。
ワンタッチで着脱できるので、締めつけ具合の調整もかんたんです。骨盤を引き締めたい人にぜひ検討してほしい商品です。
腰用ベルトおすすめ8選|ハードタイプ 腰サポート&しっかり保護!
続いて腰の広範囲をしっかり固定し、過度な動きから腰を守るハードタイプの腰ベルトのおすすめを紹介します。薬局・ドラッグストアなどで気軽に購入できる商品もありますよ。

腰周辺をしっかりホールドし、動きによる刺激を軽減したいなら広範囲をサポートできるこちらがおすすめ。使用用途に合わせてサポート範囲にも注目してみましょう。

通気性にすぐれた腰用ベルトで、夏場の暑い時期に活躍します。ただし、着用による息苦しさを感じる場合は室内の涼しい場所だけで使用するなど、熱中症対策もしましょう。

腰用ベルトも使用者の体型に合わせたサイズを選ぶのが大切です。こちらはサイズ展開が豊富なので、自分に合うものを医師などと相談して決めるといいでしょう。
腰用ベルトおすすめ3選|スポーツ用 ゴルフやトレーニングのサポートに!
続いて、運動用やスポーツ時、筋トレ時の腰サポートのために着用したい腰用ベルトを紹介します。
腰用ベルトおすすめ2選|妊婦・マタニティ用 辛さ軽減に! おしゃれベルトも!
最後に、妊婦さんが使える腰用ベルトを紹介します。マタニティ期は腰まわりに違和感を感じやすくなるため、ベルトを利用して辛さをやわらげましょう。
「腰痛ベルト」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 腰痛ベルトの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの腰痛ベルトの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
腰痛ベルトの正しい付け方・巻き方
ここでは、腰痛ベルトの正しい付け方・巻き方や装着時の注意点を解説します。腰痛ベルトの多くは、その機能を生かすために効果的な使い方を知ることが大切です。
支柱が腰椎を包み込むように装着を 正しい付け方1
腰用ベルトの多くはボーン、あるいはステーと呼ばれる支柱がそなわっています。装着するときは、このボーンやステーが腰椎を包み込むようにしましょう。
またベルトの背面に中心線があれば、背骨のうえに中心線がくるように装着することも気をつけたい点です。腰用ベルトを装着した際に、違和感、ゆるみやズレがあれば再度装着し直しましょう。
妊婦さんは骨盤まわりに装着を 正しい付け方2
妊娠中や産後の腰まわりの違和感を軽減するために開発された腰痛ベルトは、基本的に骨盤を引き締めるためのものです。そのため腰のまわりではなく、骨盤のまわりにまきます。
メーカーによって仕様がさまざまなので、腰痛ベルトの前後や上下を間違えないようにチェックして使用しましょう。帝王切開の場合は、キズやカラダの治癒を優先し、骨盤ケアをしたい場合は産婦人科医に相談するようにしてください。
取り扱い説明書を事前によくチェックして 正しい付け方3
腰痛ベルトは、製品開発のコンセプトによって装着方法が大きく異なります。骨盤に働きかけるものから、腰椎上部から骨盤にかけて幅広くサポートするものまでさまざま。
腰痛ベルトを購入したら、装着する前に取り扱い説明書に書かれている使用方法は一読しましょう。せっかくの機能をうまく活用できず残念な思いをしないためにも、説明をよく読んで使用することが大切です。
腰痛ベルト使用時の注意点
ここでは、腰痛ベルトを使用するときに注意したい点について解説します。誰もが迷いやすい疑問点ばかりですので、参考にしてみてください。
寝るときは外しましょう
腰痛ベルトを就寝中は外すべきかどうか悩む人もいるのではないでしょうか。答えは「外す」です。着用中は腰まわりを圧迫している状態で、実は血流の循環は妨げられています。日常生活でカラダを動かしているときは、筋肉のポンプ作用があるので血流がとまる心配はありません。
ただし、就寝中は寝返り程度しかカラダを動かすことがないため、腰痛ベルトは血行不良の原因となることも。そのため寝るときは腰痛ベルトを外すのを忘れないようにしましょう。
痩せるために使うものではありません
腰痛ベルトは、その仕組みから痩身を目的に使用するものではありません。ただ着用時に骨盤の位置を正しいポジションに整えると、肩こり、腰痛、股関節痛などがやわらぐことがあります。これは骨盤ベルトと呼ばれるもので、骨盤を整えてカラダの不調の軽減を目指すものです。
骨盤がゆがむと、冷え・むくみのほか 太りやすくなるとことも。そのため骨盤を整えた結果、自然に体重の減少を経験する人がいるかもしれません。
治療のために使うものではありません
腰痛ベルトとは、着用時に腹圧を上昇させたり、姿勢・筋肉の動きを制御したり、冷えを防いだりして腰のつらさをやわらげる仕組みです。そのため腰痛の原因を取り除く治療を目的に使用するものではありません。
中腰などの無理な姿勢を要求される自動車の組み立てラインや介護・看護の現場では、腰痛の防ぐ目的で使用されています。このように腰痛の防止や、同じ姿勢をつづけることで生まれる身体への負荷を軽減するためのものです。
腰痛がひどいようなら病院へ
腰痛のほとんどは特別な治療をしなくても経過が良好ですが、注意をしなければならない腰痛もあります。安静にしているにもかかわらず腰痛が長期間つづいたり、夜寝ている間にひどくなるときは炎症が起きていることも。
転んだり強くぶつけたあとに起きる腰痛が、日常生活に支障がでるほどであれば圧迫骨折の可能性もあります。強いしびれなど、症状の程度がひどいときは病院で診察を受けるようにしましょう。
腰痛には「ぎっくり腰」と呼ばれる急性腰痛と慢性的な刺激をともなう慢性腰痛があります。いずれの場合でも、腰痛による刺激がある場合には整形外科を受診して診察を受けましょう。
慢性腰痛には腰ヘルニアなどの神経が刺激することで腰痛を引き起こしているものもあります。まずは受診してしっかりと検査を受けたうえで、専門家と相談し腰痛ベルトを使用するようにしましょう。
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腰痛ベルトを使ってイキイキ笑顔で過ごそう
腰に違和感を感じて日常生活の動きにつらさを感じるときは、腰痛ベルトを使いましょう。重たい荷物を運んだり、介護をしたりしてカラダに負荷がかかるときには、あらかじめ腰痛ベルトを装着しておくと腰をケアできます。座りっぱなしや立ちっぱなしなど、同じ姿勢がつづくときも、腰痛ベルトで腰をサポートしてみてください。
腰をがっちり広範囲で固定するもの、軽くサポートするものや骨盤を引き締めるものまで種類もさまざま。腰のつらさを抱え込む前に、腰痛ベルトをじょうずに活用し笑顔で過ごしましょう。
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臨床工学技士国家資格保有。大学病院勤務後、ライターへ転身。現在は『kakotto.』を立ち上げ、医療・バイオ・ヘルスケア分野を中心に紙・WEB問わず執筆編集に携わっています。「難しい話を分かりやすく」をモットーに、心をじんわり温めるような記事作成をお届け。当サイトでは健康にかかわるグッズや医療機器などを紹介し、皆さまの健康増進のお手伝いを致します。