くず湯とは?
くず湯(葛湯)とは、葛粉(くずこ)をお湯で溶かした飲みものです。葛粉は原材料である葛からデンプンを取り出し精製してつくられています。
葛は七草の一種で、古来より体にうれしい作用をもたらすとして日本の人々から多用されてきました。冷えると固まる性質をもっているため、葛きりや葛饅頭、葛もち、葛羊羹など和菓子の生地にも使われることがあります。
くず湯の効果や飲むメリットは?
くず湯は古くから体にうれしい効果や効能をもたらすといわれてきました。ここからは、くず湯を飲むメリットについていくつか紹介していきます!
低カロリーで腹持ちがいい
くず湯は商品によってこまかなカロリーは異なりますが、低カロリーの飲み物として人気があります。また、くず湯が含むデンプンによってとろみのある飲みものになるため腹持ちもいいでしょう。
そのため、くず湯はダイエット中の間食などにおすすめ! 夜中も勉強するような受験生のおやつや間食として取り入れるのもよいでしょう。
体にやさしく流動食にもなる
くず湯はとろっとした飲み物なので、食欲がないときや具合の悪いときなどの流動食にもおすすめです。体調が思わしくないときにエネルギー補給ができる飲みものとして、喉が痛いときや食欲がわかないときの栄養補給として活用してみましょう。
体を温めてくれる
くず湯は葛粉をお湯で溶かすため、おのずと温かい飲みものを口にすることになります。くず湯自体冷えにくいので、寒い季節や冷え性な方にぴったり! くず湯なら飲みものによる冷えを防ぐことができるでしょう。
また、夜になかなか寝付けない方は、寝る前にくず湯で体を温めてあげるといいですよ。
くず湯の選び方
たくさんメリットがあるくず湯ですが、どのように選べばよいのでしょうか・・・たくさんある商品の中から何を重要視すればよいか迷ってしまいますよね。そこでここからは、くず湯の選び方のポイントを紹介していきます。ポイントは下記4点。
【1】原材料で選ぶ
【2】用途で選ぶ
【3】味のバリエーションで選ぶ
【4】くず湯本来の味を楽しみたい人は無添加タイプを
それぞれ解説していくのでチェックしてみましょう。
【1】原材料を確認して選ぶ
くず湯の原料である葛は、本葛と呼ばれるタイプが使われています。本葛は葛の根のデンプンだけを原料としたものです。原材料には「葛でん粉」や「くず粉」と表示されます。一方、さつまいもなどほかの植物から取れたデンプンを混ぜ合わせたタイプも存在します。原材料には「葛でん粉・甘しょでん粉」と表記される種類です。整腸作用やコレステロールの吸収など、健康を気にして購入する方には、原材料に本葛が多く含まれている商品がおすすめです。
さらに成分表は記載順が早いほど多く含まれている意味になります。くず湯を購入する際は本葛が使われているか、原材料の何番目に記載があるかを確認するとよいでしょう。
【2】個別包装? 大袋? 用途で選ぶ
くず湯は個包装されたタイプと大袋に入ったタイプがあります。1回分が入った個包装タイプなら、決まった量のお湯を入れるだけなので手軽にくず湯がつくれます。「どんな味なのか試し飲みしたい」という人にもおすすめです。
一方、大袋タイプは葛粉やお湯の量を毎回量る必要があります。しかし、好きな分量でつくることができるので自分が満足するだけ飲めるでしょう。また、くず湯を毎日飲む人にとっては買い足す手間が省けるタイプです。
【3】味のバリエーションで選ぶ
甘味を加えたくず湯は定番の味でもおいしく飲めます。しかし、毎日飲む方はずっと同じ味だと飽きてしまうことも。飽きがこないように定番以外の味を用意しておくといいでしょう。
各メーカーは抹茶やしょうが、きな粉、ゆずなどほかの風味を加えて味のバリエーションを増やしています。くず湯を間食やおやつとして食べたり、病人の流動食として数日用いたりするならさまざまな味を試すのがおすすめです。
【4】くず湯本来の味を楽しみたい人は無添加タイプを
添加物は、長持ちさせる目的と価格が安いというメリットが。その一方で、多く含まれることによりくず湯本来の味が変わってしまうというデメリットもあります。また、安全性を考慮しても、無添加タイプがおすすめです。
本来の味を楽しみたい人は、なるべく無添加タイプ、もしくは添加物が少ないものにすると、安心して楽しめるでしょう。添加物の有無は成分表で確認できます。
くず湯のおすすめ10選
ここからは、フードアナリスト・市岡充重さんと編集部が選んだ、くず湯のおすすめ商品を紹介します。

毎日手軽にくず湯を楽しみたい方には、井上天極堂『[葛の里葛湯]24個入』。4種類の味が楽しめる個包装タイプです。
4種類の味がセットになったくず湯
1870年に奈良県で創業した、老舗の井上天極堂が販売するプレーン、抹茶、おろし生姜、おしるこの4種類を詰め合わせにした商品です。各味を6個ずつ(合計24個)セットしています。1杯分ごとの個包装タイプなので、ひとり分のくず湯が手軽につくれるでしょう。また、毎日くず湯を飲みたい人も1食ずつ味わいが変えられるため、飽きずに続けることができます。
原材料には井上天極堂がこだわっている吉野本葛が採用されているので、本葛の本格的な風味も堪能できます。
11種類のフレーバーから好きなものを選べる!
抹茶や生姜、しるこやコーヒー、ココアやチョコなど11種類のフレーバーから選べるくず湯。毎日摂り入れたい方も味に飽きることなく続けられそうですね。
1回分が入った個包装タイプなので、手軽にくず湯を作ることができるのもうれしいポイント。見た目がかわいいので、プチギフトなど贈答用にもおすすめです。
国産本葛使用。クセが少なく飲みやすい
国産の本葛は時間をかけて乾燥させることでクセを抑えたまろやかな味わいを実現しています。国産の砂糖を使用した、甘さが特徴の商品。くず湯として飲んでもよし、とろみと甘さをいかしたあんかけの調味料として使用してもよし!
甘めがお好きな方にぴったりの商品です。
井上天極堂『[葛の里葛湯]葛 プレーン』
吉野本葛を使用した商品
奈良県の吉野地方で採れる吉野本葛を原材料に採用した商品です。吉野地方独特の製法で精製し、葛粉に仕上げています。
井上天極堂が発売するプレーンは吉野本葛本来の風味をいかしながらやさしい甘さを加えていることが特徴です。上品な味わいや香りが堪能できるでしょう。1,000gの大袋入りで販売しているので、毎日くず湯を飲んだり料理の材料として使ったりする人に適したくず湯です。
なめらかな食感とさつまいもの甘みが広がる
吉野本葛に九州産紫さつまいも粉末を加えた風味豊かな紫芋くず湯。とろみが強いため、食べる感覚で味わえるのが特徴です。1食分ごとに個包装になっていて、計量の手間が省けるのもうれしいポイント。
とろみの強さをいかして冷蔵庫で冷やしてデザートとして食べても美味しくいただけます。

日東食品工業 ニットーリレー『十八穀くず湯』なら、十八種類の雑穀がブレンドされているので、寒い冬のおやつや夜食としても楽しめます。
十八種類の穀物をブレンドした変わり種のくず湯
吉野本葛に十八種類の穀物がブレンドされたくず湯です。十八種類の穀物は丹念に焙煎することで香ばしい風味に仕上げました。十八種類のひとつである発芽うるち玄米は、粉砕せず形状を残しているので食感も楽しめるでしょう。
原材料はすべて国産のものを使用しこだわってつくられています。お腹が空いたときの間食や夜食にぴったりです。
乳酸菌が加わったくず湯
吉野本葛と葛由来の植物性乳酸菌をミックスさせた商品です。1杯あたり1,000億個の乳酸菌が含まれています。きび糖のやさしい甘さを加えているので口当たりがよく、子どもから高齢の人まで飲むことができるでしょう。
作り方は、一般的なくず湯と変わらずお湯に溶かすだけなので難しくはありません。個包装されたくず湯が5袋入っているので、お試しに飲んだみたい人はぜひチェックしてください。
きな粉好きに適したくず湯
きな粉の香ばしい味わいが楽しめるくず湯です。国産のきな粉を採用しているので、きな粉の香りがひときわ際立っています。くず湯にはほかの植物のデンプンを加えず、吉野本葛だけを使用するなど原材料にこだわった商品です。
くず湯の上質な粘りによるとろみと、香ばしいきな粉の風味によってお腹も満足するでしょう。個包装タイプなので1杯ずつ楽しみたい人にもぴったり。
抹茶に小豆を加えたくず湯
京都府産の石臼挽き抹茶を使用し抹茶風味に仕立てたくず湯です。和三盆をミックスしており、上品な甘さと深い味わいを生み出しています。さらに、抹茶と相性のいい北海道産小豆も加えていることが特徴です。
お湯で溶かしてくず湯として飲むほか、温めた牛乳を混ぜると小豆抹茶ラテが完成します。大袋タイプなので好みの分量でつくれるでしょう。
手軽に違う味のくず湯が楽しめるセット
日東食品工業が販売するくず湯のセットです。プレーン、抹茶、ほうじ茶、小豆抹茶、十八穀の5種類の味が楽しめます。「ほうじ茶や十八穀など気になるけれど大量に買う勇気がない」という人や「味の違いを楽しみたい」という人に検討してほしい商品です。
1袋15g入りの個包装タイプのため、1杯分を手軽につくることができます。
「くず湯」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする くず湯の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのくず湯の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
アレンジ!くず湯の美味しい飲み方
くず湯はシンプルな味なので、飲み方をアレンジするだけでさらに美味しく飲むことができます。ここからは、くず湯の美味しい飲み方レシピを紹介していきます!
「毎日同じ味は飽きる」「赤ちゃんの離乳食に混ぜたい」といった方は、ぜひ試してみてくださいね。
すりおろしりんご×葛湯
すりおろしたりんごをくず湯に加えるだけで完成! レモン汁を加えるとスッキリした味わいになり、風邪をひいて食欲がないときにもおすすめです。
ミルク葛湯
くず湯に適量の牛乳を加えるだけ! かんたんにできるので、毎日摂り入れたい方にもぴったりでしょう。甘さが足りないときは、砂糖を少量加えたり、甘酒を入れるのもおすすめです。
ダイエット中の間食に摂り入れたい方は、砂糖を入れすぎるとかえって太る原因にもなるので、気を付けましょう。
抹茶葛湯
こちらもくず湯に抹茶を加えるだけで完成します。抹茶の濃さを好みで調節できるので、味のついた市販品とはまた違った楽しみがあります。甘さを加えたいときは砂糖を加えましょう。
常備品でくず湯ができる!
くず湯は、自宅にある材料で簡単に作ることができます。
【材料】
・片栗粉
・砂糖
・水
・熱湯
【作り方】
片栗粉、砂糖、水を適量マグカップに入れ、よく混ぜます。沸騰したお湯をかけてさらによく混ぜて完成です。熱湯を使わずレンチンで作る方法もあります。お好みできなこや牛乳、はちみつなどを加えるのもおすすめです。
くず湯に関するQ&A
お湯を注いでもとろみがでない!

お湯の温度が低い、くず湯を入れるお椀などの容器が冷えているととろみがでない場合も。再度鍋に入れて混ぜながら弱火で加熱したり、電子レンジでゆっくり加熱などして温めるとよいでしょう。
熱湯が多すぎる場合にもとろみがでないことがあるので、商品のパッケージやメーカーの公式サイトが推奨する作り方に従って作りましょう。
くず湯はお菓子作りに使える?

くず湯はお菓子作りにちょい足しすることもできます。ホットケーキやパウンドケーキなどに加えるとふわふわもっちりとした食感になりますよ。くず湯が余ってしまった、というときに試してみてくださいね。
くず湯に関するそのほか記事はこちら 【関連記事】
いろいろなくず湯を味わってみましょう
この記事では、くず湯の選び方とフードアナリスト・市岡充重さんと編集部で選んだおすすめ商品を紹介しました。くず湯はどのような原材料が使われているのか確認してください。
また、毎日飲む人は味のバリエーションを増やすと飽きずに続けることができます。いろいろな飲み方にアレンジすることもできるので、「買ってみたけどまずい……」と口に合わなかったときや、味を変えたいときなどに試してみてください。包装タイプもメーカーによって異なるので、自分にとって使い勝手のいいタイプを選びましょう。
くず湯はどのスーパーやコンビニでも購入できるとは限りません。「どこに売ってるの?」と思っている方は通販を利用するといいですよ。この記事で紹介したおすすめ商品も参考にして、自分の好みに合うくず湯を見つけてください。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
2005年、朝日新聞地域情報誌のライターとして取材執筆活動をスタート。2014年、フリーライターとして独立、個人事務所iworks を設立。 2013年にフードアナリスト、及び日本箸教育講師の資格を取得し、以後、数々の飲食店や生産者、料理人を取材し、食にまつわる情報や食の魅力を高いレベルで発信。 2020年2月、エゾシカ産業に挑戦する北海道釧路市の人々の奮闘を綴った『北海道ジビエ物語』(シーソーブックス)を共著で出版。