ベビー枕はいる? いらない?
「赤ちゃんに枕は必要?」と思う方もいますよね。新生児は背骨がC型に曲がっているため、大人と違って枕を使わなくても負担なく眠ることができます。
また、乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐためにも、新生児や低月齢の赤ちゃんの周りには、枕などのやわらかいものを置かないことが推奨されています。
新生児から使用できるベビー枕は、向き癖が気になるときやミルクの吐き戻しを防止するために使用しましょう。かわいいデザインの商品がたくさんあるので、写真映えもするアイテムです。
いつからいつまで使う?
睡眠の習慣として枕を使うのは、首や腰がすわって背骨に負担がかかる1歳前後が目安。それ以外の目的の場合は、新生児や低月齢でも使える枕を用途に応じて選びましょう。
ベビー枕は、はっきり「いつまで」使うと決まっている商品ではありません。寝返りをし始める6カ月頃には使わなくなるママもいれば、子どもが2歳頃まで使っているママもいます。
ベビー枕の選び方 枕の形状、中身やカバーの素材をチェック!
では、どのように選べばよいのでしょうか? まずは、ベビー枕の選び方をおさえておきましょう!
枕の形状から選ぶ
ベビー枕は、大きく分けてドーナツ型、くぼみ型と傾斜型があります。ベビー枕を使いたい目的に応じた形のものを選びましょう。
向き癖防止に役立つのは「ドーナツ型・くぼみ型」
生まれたばかりの赤ちゃんの頭はとてもやわらかく、同じ方向ばかり向いて寝ていると片方の頭が平らになってしまうことがあります。そんな「絶壁」が気になる方にはこちらのタイプがおすすめ。
少しの変形なら首すわりとともに丸い形になることが多いですが、どうしても気になるならドーナツ型やくぼみ型のベビー枕を取り入れましょう。ママやパパがこまめに赤ちゃんを確認できる時間に使うのがポイントです。
ミルクの吐き戻し防止に役立つのは「傾斜型」
母乳やミルクを飲んだあと、赤ちゃんは吐き戻しをしやすいものです。飲ませたあとに横にさせると、胃から母乳やミルクが逆流してしまうためです。吐き戻しをしやすい赤ちゃんのために、傾斜のついた形のベビー枕を使うことがあります。
赤ちゃんの上半身を起こした状態になるので、吐き戻しを防げます。使うときには、ドーナツ型と同じくママやパパがこまめに確認できる時間帯にしましょう。
中の素材で選ぶ
ベビー枕は、中身につめものとしていろいろな素材が使われています。ふかふかで赤ちゃんの頭が沈むような枕は赤ちゃんの口が塞がれてしまう恐れもあるので、注意するようにしましょう。
適度な反発力で寝姿をサポートする「軟質ウレタンフォーム」
軟質ウレタンフォームとは、ポリオールとポリイソシアネートを主成分にした気泡を含んだプラスチック発泡体です。軽くてやわらかく、復元性が高い素材のため、クッション性の高い素材として枕やクッション、椅子などに採用されています。
軟質ウレタンフォームは、かたすぎず沈み過ぎないため、自然な寝返りをサポートしてくれるのが特徴です。
お手入れしやすく衛生的な「ポリエステルわた」
手にしやすい価格のベビー枕に多く使用されているのが、ポリエステルわたです。人工繊維のためカビやダニが繁殖しにくい、自宅で丸洗いできるなどお手入れしやすいのがメリット。洗濯しても乾きやすいため、衛生的に使用できます。
また、赤ちゃんが寝ている間に汗をかいてもムレにくいので、寝汗によって頭部に湿疹ができてしまうことを防止することもできるでしょう。
ふんわりとやわらかく、ボリューム感のあるベビー枕がそろっています。沈みやすい枕の場合、使用しているときは赤ちゃんから目を離さないようにしましょう。
高価だけどメリットも多い「ジェルトロン」
ジェルトロンとは、水の浮力をコンセプトに開発された立体格子型グミ状ジェルです。宇宙船内用衝撃緩衝材がもとになっていて、まるでグミキャンディーのようなやわらかい感触が特徴。
体圧分散性や体のずれの吸収性、さらに通気性、耐久性、衛生特性にすぐれた、寝心地の面でもお手入れの面でもメリットの多い枕です。やや高価ですが、その分だけよいものを赤ちゃんに使いたい、という人に向いています。またこの素材の枕は赤ちゃんの頭を優しく、しっかりと支えてくれるので、枕からずれ落ちるのを防いでくれるので絶壁頭の対策にもなるという声もあります。
新生児から使えるものなら「3Dポリゴンメッシュ」
3Dポリゴンメッシュとは、たて、横、ななめ、さらには浮く、沈む動きにもフィットするポリエステル製の三次元構造体です。首がまだすわらない、新生児や生後生後1ヶ月など低月齢の赤ちゃんの頭もぐらつかず、やさしくフィットします。
通気性も高いため、むれにくいのも特徴。夏場や寝汗をたくさんかく赤ちゃんでもサラサラの状態で眠れます。「新生児まくら必要なの?」と疑問に思うママ・パパは多いと思います。この素材であれば1つもっておくのもいいと思いますよ。
カバーの素材で選ぶ
枕の中身と同じく、カバーもいろいろな素材が使われています。肌触りやお手入れなど、重視したいポイントでカバーの素材にも注目してみましょう。
「綿100%」なら赤ちゃんの肌にやさしい
赤ちゃんの肌着の素材にも多く採用されている綿は、ふんわりとした肌触りと吸水性の高さが特徴の天然素材です。赤ちゃんの寝汗を吸収し、やわらかい肌触りが続きます。
また、綿素材のなかでも今治タオルのようなとくに吸水性の高いものや、オーガニックコットンを使ったものもあります。できるだけ肌にやさしいものを選びたいときにも向いています。
「パイル地」なら吸水性抜群
パイル地とは、一般的にタオル素材に使用される織り方です。綿の糸をループ状に織り上げているため、ふわふわとしたやわらかい肌触りが特徴。赤ちゃんのやわらかい頭もふんわりとやさしく包んでくれます。
また、ループ状で糸の面積が大きめのため、吸水性が高くなっています。寝汗が多い赤ちゃんも、寝ているときに枕でべたつくことがないでしょう。
「ガーゼ」なら洗濯に強く乾きやすい
ガーゼとは、甘撚りの綿糸を縦、横ともに粗く織った素材です。速乾性にすぐれているため、吐き戻しなどでベビー枕が汚れてしまっても、洗濯してすぐに乾きます。
平織の素材のため肌当たりがやわらかく、赤ちゃんのデリケートな肌にもやさしいです。ガーゼ素材の場合、1枚では薄いためダブルガーゼなどで重ねて作られた素材が多くなっています。
「メッシュや竹繊維」ならいつでもサラサラに保ってくれる
目の粗いメッシュ素材のベビー枕のカバーは、速乾性が高いのが魅力。夏場でなくても汗っかきな赤ちゃんの枕の寝汗が気になる人も多いでしょう。メッシュ素材ならいつでもサラサラ、汗によるむれも起きにくくなっています。
寝汗対策のほか、夏場に使用したいなら冷感枕カバーが採用されたものもあります。赤ちゃんが暑くなく快適に眠れる素材を選びましょう。
日々使うものだからお手入れしやすいものを選ぼう!
吐き戻しやよだれなどにより、ベビー枕は汚れやすいものです。汚れたときでもお手入れしやすいベビー枕を選ぶと、衛生的に使用できます。
ベビー枕のカバーを外して丸洗いできるものなら、気軽にカバーだけを洗濯できます。また、ベビー枕本体も丸洗いできるものを選ぶと、カバーの下までしみ込んでしまった汚れもしっかり落とせます。洗ったあとにすぐ乾く素材のものなら、毎日洗うこともできますよ。
ベビー枕のおすすめ25選 西松屋やエスメラルダ、サンデシカなど!
ベビー枕のおすすめ商品を紹介します。形やお手入れのしやすさなどで幅広く選んでいるので、目的に合ったベビー枕選びにぜひ役立ててください。
向きぐせや絶壁、寝はげ対策に!
赤ちゃんの頭の形をケアする3Dメッシュ構造のベビー枕です。真ん中あたりに少しくぼみがあり、頭の重さの圧力を分散させ、しっかりフィット。首から頭にかけて赤ちゃんが快適な姿勢に支える構造になっています。向きぐせなどが気になる方におすすめです。
枕の中材は通気性のいいメッシュ素材で、じゃぶじゃぶと丸洗いもOK! 頭が直接触れるカバーは、韓国発祥で人気のイブルガーゼが使われています。やさしい風合いとかわいいモチーフを散りばめたデザインで、寝ている赤ちゃんはもちろん、ママやパパも癒やされますよ。
吐き戻しや鼻詰まりを和らげるまくら
赤ちゃんの胃の形に合わせて角度がつけられたまくらで、吐き戻しや鼻詰まりを解消してくれます。呼吸をスムーズに整えて、赤ちゃんを快適な眠りへと導くのです。
まくらの裏面には滑り止めがついているので、シーツの上でもずれにくく、しっかりと赤ちゃんのサポートをしてくれますよ。カバーを取り外して洗うことができるのでいつでも清潔に保てるでしょう。

寝返りや身動きが活発になった赤ちゃんや、頭部の摩擦が気になる場合には、肌のズレや圧迫が軽減できるパシフィックウェーブ『ジェルトロン ベビーまくら(ドーナツタイプ)』。
赤ちゃんの頭や首をやさしく支える
ジェル状の素材である、ジェルトロンを使用したベビー枕です。ドーナツ型のジェルトロンが、赤ちゃんの不安定な頭や首へ柔軟に形を変えてやさしく支えます。赤ちゃんの向き癖対策用枕を探しているときに向いています。
ジェルトロン自体が通気性にもすぐれているため、汗っかきの赤ちゃんもむれずに快適。カバーはもちろん本体も丸洗いできます。
向きグセ防止枕!絶壁頭や寝はげ対策にも◎
枕の中央部にくぼみがあり、赤ちゃんの頭が歪な形にならないようにしてくれる枕です。360度でフィットして絶壁頭や斜頭を防止し、理想的な寝姿勢を作り出します。
また、通気穴が設けられているので、寝ている間の汗を取り除き汗によるトラブルも防止。頭の形が変わってしまうのが心配な方におすすめの枕です。
頭の形や寝ハゲの対策に
おしゃれなデザイン展開の多い育児ブランド、エスメラルダ製のベビー枕です。赤ちゃんの頭の形が気になったときや寝ハゲ対策にぴったりのドーナツ型。新生児には使用できず、対象年齢は3カ月からになりますが、すでに絶壁が気になりはじめているときからでも使えるのが魅力です。
カバーのデザインも豊富にあるため、好みやインテリアに応じて選べます。
西松屋は表面はパイル、裏面はメッシュの快適素材
西松屋のベビー枕は、1,000円でおつりが返ってくるコスパ抜群の商品。新生児から使用できます。
表面はパイル生地、裏面はメッシュ生地を使っており、汗を吸い取って湿気を逃してくれます。
寝かせるとかわいいしずく形
表面素材にオーガニックコットンを採用した、サンデシカのベビー枕です。肌当たりがやわらかい素材、かつできるだけ赤ちゃんの肌のためにやさしいものを選びたい人の選択肢になります。
赤ちゃんの頭にフィットするドーナツ型の枕は、寝かせるとまるで帽子をかぶっているようなしずくの形になっているのが特徴。かわいい寝姿を楽しめるのも魅力です。
自宅でも、お出かけでも使える枕
糸を撚らずに作ることで、ふわふわとしたやわらかい肌当たりの無撚糸タオルを使用したベビー枕です。吸水性にもすぐれているため、赤ちゃんの寝汗もすばやく吸い取り、快適に過ごせます。
裏側には通気性のよいメッシュ素材、さらに保冷剤の入れられるポケットもついています。ベビーカーに通せるベルトループもついているため、自宅からお出かけのお昼寝用としても使用できます。
通気性抜群で赤ちゃんのために設計されたベビー枕
低反発素材でできた赤ちゃんのためのまくらで、向き癖や絶壁頭を防止してくれます。通気性にも優れていて、寝汗をかきやすい赤ちゃんでも快適な眠りにつくことができます。洗い替えに便利な枕カバーがついているので、清潔に使うことができるのもポイント。
また、ホルムアルデヒドが検出されていないため、シックハウス症候群やアトピーを防ぐことができます。

Gonogo『ベビー枕』は寝返りやしやすい形状の低反発枕であり、寝返りや身動きが活発な赤ちゃんにおすすめです。
赤ちゃんの頭に合わせてフィット
低反発のポリウレタンフォームを使用したベビー枕です。首がすわらない、不安定な赤ちゃんの頭や首にやさしくフィットします。枕本体にも寝違いを防止するエリア、首を支えるエリアにわかれた構造になっています。
枕カバーの素材にはオーガニックコットンが使用されて、できるだけ肌にやさしいものを選びたい人にも向いています。
萬祥『赤ちゃん専用枕ジオピロー』
「ベビー枕」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ベビー枕の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのベビー枕の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ベビー枕を手作りするのもおすすめ SNS映え!
お昼寝アートやSNS映えなどを目的に、見栄えのよいおしゃれなベビー枕がほしいなら手作りする方法もあります。
かわいらしい生地がたくさん販売されているので、選ぶところから楽しめますよね。手芸が好きな方や、SNS映えしたい方は、ガーゼ生地や綿などを用意して手作りのベビー枕を作るのもおすすめです。
ベビー枕に関するQ&A
ここからは、ベビー枕に関して気になることをQ&A形式でお答していきますので気になる方は参考にしてみてください。
Q:赤ちゃんの頭の形を直したり整えたい場合はどんな枕を使えばいいの? 赤ちゃん向き癖防止に役立つ枕を知りたい!
ドーナツ型枕や向き癖を矯正できる枕がおすすめです。
ただし、ドーナツ枕だけで向きグセを矯正するのは難しいという意見も。効果に過度な期待はせず、どうしても気になる場合は専門機関などへの相談を検討しましょう。
赤ちゃんの頭の形の整え方ってほかにどんな方法があるの? 治し方や予防方法を知りたい!
ふかふかでやわらかすぎるベビー枕だと、赤ちゃんの口が塞がれてしまう恐れもあります。赤ちゃんの頭の形を整えるためには、ベビー枕を使う以外にも寝るときの頭の向きや抱っこの向きなどを頻繁に変える「体位変換」を行うという方法もあります。頭の同じ面ばかりがベッドなどに接することを避けてあげることが大切です。
赤ちゃんの頭のゆがみの多くは向き癖によるものと言われているので、なるべく同じ姿勢をとらないようにしましょう。どうしても気になる場合は、小児科医に相談してくださいね。
ほかのベビー用寝具のおすすめはこちら 【関連記事】
ベビー枕を上手に選べば赤ちゃんも快適に
この記事ではベビー枕の選び方とおすすめ商品を紹介しました。寝具として毎日枕を使用するのは1歳以降からですが、頭の形が気になるときや、吐き戻し防止のために新生児や低月齢の赤ちゃんにベビー枕を使用することがあります。
ベビー枕を使用する目的にあわせて形を選び、赤ちゃんが快適に過ごせたり、お手入れがらくにできたりする素材のものを選ぶのが重要です。赤ちゃんから目を離さず、様子をこまめに見られる状態でベビー枕を使いましょう。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
10年以上病院や施設、クリニック等で看護師として勤務。 現在は看護師をしながら兼業ライターをしています。なかでも小児科領域で働いた期間が長く、保育園勤務の経験や学校行事の引率などで子どもやその家族と接することが多いです。 看護師向けメディア以外でも、子育てに関するメディアなどで執筆・監修者としても活動中。