アウトドア用ガスバーナーの選び方 キャンプ時の料理や登山時の湯沸かしなどに
アウトドアライターの高橋庄太郎さんに、ガスバーナーを選ぶときに注目したいポイントを4つ教えてもらいました。アウトドアのプロがどんな点に注目してガスバーナーを選ぶのかをチェックして、商品選びに活かしてみてください。
ガスバーナーは大きく分けて山用とキャンプ用の2種類!
山岳/アウトドアライター&プロデューサー
どんな使い方をする予定か検討してから購入する
アウトドアで使うガスバーナーには、実にさまざまな種類のものがあります。しかし、「重量」と「収納時のコンパクトさ」などから、タイプは大きく2つに分けられます。
1つ目は「キャンプ用」で、少々重くてかさばりますが、安定性が高くて調理しやすいのが特徴です。2つ目は「山岳用」で、使い勝手のよさは「キャンプ用」ほどではありませんが、軽量でコンパクトに持ち運べます。まずは自分の主な用途がどちらに近いのかを考えて、商品を選んでみましょう。
人数によって火口の数を選ぼう!
独立した2つの火口があるタイプの本格的なバーナー。ダッチオーブンを乗せても安定するほど丈夫な作りです。
山岳/アウトドアライター&プロデューサー
人数が多いならツーバーナーがおすすめ
火口がひとつのものをワンバーナー、もしくはシングルバーナーといいます。火口がふたつのものはツーバーナー、またはダブルバーナーです。
軽量コンパクトになるワンバーナーは、ソロキャンプやソロ山行に向いており、一度に複数のクッカーを使えるツーバーナーは、グループや家族での使用に適しています。
なお、アウトドア用には火口が3つのものはほとんど見られず、調理が多い場合はいくつかのバーナーを併用して使うのが現実的です。
本格的な料理をするなら分離式が便利!
山岳/アウトドアライター&プロデューサー
分離式は安定性が高い
ガスバーナーの火口がついている部分はバーナーヘッドと呼ばれています。この部分をガスカートリッジのノズルに直接接続するタイプが「直結式」ガスバーナー、ノズルから長くのびたチューブをバーナーヘッドに接続するタイプが「分離式」ガスバーナーです。
シンプルな構造の「直結式」は軽量で故障が少なく、ガスカートリッジとバーナーヘッドが離れている「分離式」はクッカーを置いたときの安定性が高いため安心して使えます。
ガスカートリッジにもCB缶とOD缶の2種類がある!
山岳/アウトドアライター&プロデューサー
高い火力なのはOD缶
燃料となるガスカートリッジにはふたつの種類があります。ひとつは自宅での鍋や焼き物のときにも活躍する、細長い形状の「CB缶」。火力はそれほどではないものの、安価で手軽に使えてスーパーやコンビニで入手できます。
もうひとつは半球形の「OD缶」で、ガスの量が多く「CB缶」よりも高い火力を出せるのが特徴です。また、基本的にはノーマルガスが使われる「CB缶」に対し、「OD缶」は低温でも火力が安定するように、イソブタンやプロパンガスを混合しているものが多くなっています。
ちなみに、CBとはカセットボンベ、ODはアウトドアの略称です。
自分の目的に応じたタイプを選ぼう! アウトドアライターからアドバイス
山岳/アウトドアライター&プロデューサー
カートリッジ内に充填(じゅうてん)された液化ガスを燃料にするという点では共通しているものの、実際のガスバーナーはさまざまな方向で開発されています。
ここで紹介したものは「キャンプ用」「山岳用」「火口の数」「直結式」「分離式」といったキーワードで分類したうえでの、代表的な一例です。
それぞれがさらに多様なバリエーションを持っていますので、まずはこの中から自分の目的にあいそうなタイプを探しましょう。
アウトドア用ガスバーナーおすすめ8選 アウトドアライターが厳選
上で紹介した注意点やポイントを踏まえて、アウトドアライターの高橋庄太郎さんに選んでもらったおすすめのガスバーナーを紹介します。使用するシーンを思いうかべながら、最も自分にあった商品を選んでみてください。

PRIMUS(プリムス)『トゥピケ』

出典:Amazon
サイズ | 幅475×奥行295×高さ82mm |
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重量 | 約4,250g |
出力 | 2500kcal/h |
スタイリッシュなルックスのキャンプ用
ガスバーナーには無骨なイメージのものが多いなか、ステンレスと木材を使ったルックスは実にスタイリッシュ。
自宅での保管時も2つある火口にはそれぞれガスカートリッジをつけることができ、同時に燃料ホースで連結されているため、たとえガスカートリッジの残量が片方しかなくても両方同時に使うことが可能です。
また、気温が低いとガスが気化しにくくなり、火力が低下してしまうというガスバーナーの弱点を「レギュレーター」で補ってくれます。見た目・機能ともにすぐれた商品です。
さらに、サイドの風防はマグネットで固定でき、ハンドルにも「セルフロッキング機能」を搭載。初心者でも安全に使うことができるキャンプ用ツーバーナーです。

SOTO(ソト)『アミカス』

出典:Amazon
サイズ | 幅76×奥行100×高さ86mm |
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重量 | 81g |
出力 | 2,600kcal/h |

EPI(イーピーアイ)『QUO STOVE』

出典:Amazon
サイズ | 幅105×奥行105×高さ79mm |
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重量 | 98g |
出力 | 2600kcal |

Coleman(コールマン)『パワーハウス LP ツーバーナーストーブⅡ』










出典:Amazon
サイズ | 幅640×奥行325×高さ52mm(使用時サイズ) |
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重量 | 約4,200g |
出力 | 約3500kcall/h |

Coleman(コールマン)『アウトランダー マイクロストーブ』

出典:Amazon
サイズ | 約幅110×奥行95×高さ95mm |
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重量 | 約200g |
出力 | 約2,500kcal/h |

PRIMUS(プリムス)『エクスプレス スパイダーストーブ 2』

出典:Amazon
サイズ | - |
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重量 | 167g |
出力 | 2,400kcal/h |

SOTO(ソト)『G-ストーブ』

出典:Amazon
サイズ | 幅153×奥行195×高さ77mm |
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重量 | 380g |
出力 | 1800kcal/h |

EPI(イーピーアイ)『SPLIT STOVE』

出典:楽天市場
サイズ | - |
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重量 | 234g |
出力 | 4,200kcal |
アウトドア用ガスバーナー【コンパクト】おすすめ6選 持ち運びに便利!
コンパクトに収納できて、持ち運びに便利なアウトドア用ガスバーナーをご紹介します。
Iwatani(イワタニ)『ジュニアコンパクトバーナー』

出典:Amazon
サイズ | 幅155×奥行155×高さ127mm(本体サイズ) |
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重量 | 約274g |
出力 | 2,300kcal |
CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)『オーリック 小型ガスバーナーコンロ』

出典:Amazon
サイズ | 幅125×奥行125×高さ82mm |
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重量 | 約300g |
出力 | 2,700Kcal |
PRIMUS(プリムス)『153ウルトラバーナー(P-153)』












出典:Amazon
サイズ | 幅75×奥行30×高さ88mm(収納サイズ) |
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重量 | 116g |
出力 | 3,600kcal/h |
EPI(イーピーアイ)『NEO STOVE』






出典:Amazon
サイズ | 幅84×奥行82×高さ132mm(収納サイズ) |
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重量 | 185g |
出力 | 4,500kcal |
MSR(エムエスアール)『ウィスパーライトインターナショナル』






出典:Amazon
サイズ | 幅90×奥行90×高さ150mm(収納時) |
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重量 | 316g |
出力 | 2,772Kcal/h |
UNIFLAME(ユニフレーム)『ミニバーナー(US-700)』










出典:Amazon
サイズ | 幅93×奥行77×高さ115mm |
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重量 | 315g |
出力 | プレミアムガス:3,000kcal/h、レギュラーガス:2,400kcal/h |
キャンプで大活躍間違いナシ!
キャンプなどで大活躍のシングルバーナー。荷物が多くなりがちなアウトドアレジャーでは、そのコンパクトさと軽さがとても魅力的です。アウトドアライター・キャンプブロガーで、星のソムリエでもあるSAMさんのアドバイスをもとに、おすすめのシングルバーナーをご紹介していきます!
アウトドア用ガスバーナー【風に強い】おすすめ3選 高火力が魅力!
高い火力で幅広い料理に使えるうえ、持ち運びも便利なアウトドア用ガスバーナーをご紹介します。
SOTO(ソト)『レギュレーターストーブ(ST-310)』

出典:Amazon
サイズ | 幅166×奥行142×高さ(使用時) |
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重量 | 350g |
出力 | 2,500kcal/h |
Iwatani(イワタニ)『カセットフー マーベラス2』










出典:Amazon
サイズ | 幅380×奥行329×高さ110mm |
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重量 | 2,800g |
出力 | 3,000kcal/h |
snow peak(スノーピーク)『ギガパワーツーバーナー スタンダード』






























出典:Amazon
サイズ | 563×293×383mm(風防装着使用時) |
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重量 | 7,000g |
出力 | 2,800kcal/h |
アウトドアライターの大森弘恵さんへの取材をもとに、キャンプやアウトドアで活躍するツーバーナーの選び方とおすすめ商品をご紹介します。ツーバーナーコンロを使って、家庭のキッチンで料理するような環境をアウトドアでも手軽に再現してみましょう。
さらに深掘り! 特徴的なガスバーナーを紹介 【番外編】
ガスバーナーは調理に使用するものだけではありません。調理以外の用途にも使えるアウトドア用ガスバーナーをご紹介します。
SOTO(ソト)『ライドガストーチ(ST-480)』








出典:Amazon
サイズ | 幅35×奥行18×高さ110~185mm |
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重量 | 55g |
出力 | ー |
「アウトドア用ガスバーナー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする アウドドア ガスバーナーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのアウドドア ガスバーナーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
アウトドア用ガスバーナーについて5つのおさらい 目的や用途をはっきりと決める!
1)調理のしやすさならキャンプ用を、コンパクト重視なら山岳用を選ぶ
2)人数によってシングルバーナーかダブルバーナーかを決める
3)本格調理派は分離式、軽量なものを求めるなら直結式のバーナーヘッドを選ぶ
4)「CB(カセットボンベ)缶」は安価で手軽に使える
5)「OD(アウトドア)缶」はガスの量が多く高い火力が出せる
ガスバーナーには、それぞれ得意とする環境や使い方があります。ソロの山登りであれば火口が1つで充分ですが、家族とのキャンプであれば数人分の料理を一気に作れる2口タイプのほうが便利です。ゴトクの幅を調節できるものであれば、大きい鍋も使うことができます。
このように、使うシチュエーションや人数を考慮して、自分にとって最適な商品を選んでください。
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※2020/12/10 コンテンツ修正のため、記事を更新しました(マイナビおすすめナビ編集部 平野慎也)
1970年宮城県仙台市出身。高校山岳部で山歩きを始め、早稲田大学卒業後は出版社に勤務。 その後、フリーランスのライターに。著書に『山道具 選び方、使い方』(枻出版社)、『テント泊登山の基本』(山と渓谷社)などがあり、近年はテレビ番組やイベントへの出演も増えている。また、アウトドアメーカー各社とのコラボレーションを行なう自身のブランド「SCREES」を立ち上げ、製品開発にも取り組んでいる。