カービングナイフとは? 身近にある野菜やフルーツが美しく変身
もともとタイの伝統文化であり、王様の食事を華やかに飾りたてるため、野菜やフルーツに細かく彫刻を施したカービング。その際に使われるのが、カービングナイフです。スイカやメロン、きゅうり、大根、石鹸などに彫刻を施し、誕生日やハロウィン、クリスマスの時期のSNSで見かけた人も多いと思います。
通常のナイフと違う点は、細かい作業がしやすいように細長くなっている点。また、カーブしたものや尖ったものもあり、施す彫刻に合わせて刃の形を選ぶ必要があります。
カービングナイフの使い方は?
カービングナイフの握り方とペン持ちについて解説します。
ペン持ち:鉛筆やペンを持つように、親指人差し指、中指でカービングナイフを軽く握りますが、一点だけ異なる点があります。鉛筆やペンを握る際は、中指が手のひらに近い位置にありますが、中指で人差し指を支えるような形で削っていきます。
カービングナイフの選び方 フルーツや野菜、石鹸に彫刻を施す
ここからはカービングナイフの選ぶポイントを説明していきます。選び方のポイントを見て、ぜひあなた好みのカービングナイフを見つけ出してくださいね。ポイントは下記。
【1】種類や形状
【2】刃渡りと全長
【3】持ち手の材質
【4】セット商品
上記のポイントを押さえることで、よりほしい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】種類や形状で選沢
カービングナイフは、大きくわけて「ピーリングナイフ」「シーディングナイフ」「ペン型」「スプーンつき」の4種類があります。
それぞれに向いている作業や特徴があるので詳しくご紹介します。
ピーリングナイフ|初心者も扱いやすい
刃先がたいへん鋭く、三日月形の特殊な形状をしているのがピーリングナイフ。フルーツや野菜などの皮むきや、繊細な細工を施すのにちょうどいいカービングナイフとなっています。このナイフは、鉛筆を持つような持ち方をするとコントロールがしやすくなります。
使い方がカンタンで初心者の方にも適しています。また、慣れるまでは皮むきからはじめ、手になじませてから徐々に細工を施していくのがおすすめです。
シーディングナイフ|野菜や果物の種取りに
刃が少し太めで、緩やかな曲線をしているのがシーディングナイフ。おもに、カービングを施す前の種取りなどの下準備に使われることが多いナイフです。
ピーリングナイフのように、カービングを施すときに使うのもOKですが、その場合は扱いやすいペン状のものを選ぶことをおすすめします。
ペン型|中級者〜上級者向け
太く丸い持ち手に刃がついた形状が特徴的なのが、カービングナイフのペン型です。中級者から上級者向け。ペン型は持ちやすくコントロールが効きやすいため、より精密さが必要な作業をする場合に利用するのがいいでしょう。
ほかのナイフと比べて高価なものが多いので、ピーリングナイフやシーディングナイフではもの足りなくなってきた方におすすめです。
スプーンつき|カービングの幅が広がる
ほかとは違い、片側にスプーンがついているカービングナイフは、一般にスプーンつきタイプと呼ばれています。片方の刃はギザギザのついたV字型が多く、溝を掘ったり模様をつけたりするのに使用。もう一方のスプーン型のほうは、フルーツをくり抜くときに使います。
ほかのカービングナイフとセットで持つのがおすすめです。彫刻の幅を広げてくれるサブナイフとして活躍してくれるでしょう。
【2】刃渡りと全長を確認
カービングナイフの刃渡りや全体のサイズは使いやすさに影響します。もちろん用途によっても異なるので、どういう使い方をしたいのかイメージしてから購入するのがおすすめ。
「これからカービングをはじめてみたい!」という方は、初心者でも扱いやすい全長15cm、刃渡り5cmほどのカービングナイフを選ぶといいでしょう。
【3】持ち手の材質で選ぶ
カービングナイフの柄の種類で選ぶ方法もあります。持ち手に使われていることが多いのは、プラスチック製、ステンレス製、木製の3種類。
それぞれの材質によりメリットやデメリットがあります。ご紹介する特徴を見て、あなたにぴったりのものを選んでください。
プラスチック製|軽くて長く使える
プラスチック製はさびたり腐ったりしないため、比較的長く使用できます。そして、軽いのも特徴。ナイフ自体が軽いと使っていても手が疲れにくいので、カービングの練習をするのにぴったりです。
しかし、プラスチック製は耐久性があまりありません。落としたり熱に近づけてしまったりすると、カンタンにキズがついて変形する場合があるので注意が必要です。
ステンレス製|丈夫でさびにくい
ステンレス製はプラスチック製と違って熱に強く、劣化しにくいので比較的長持ちします。丈夫なので、不良品でもない限り買い換えることはめったにないでしょう。
ただし柄がかたく、ものによっては重量があるので、手が疲れたり痛くなったりしてしまうことも。とくに重さは、事前に確認したほうが無難です。
木製|滑りにくい
木製はプラスチック製やステンレス製と違い、強度は温度や環境により変わります。湿ったところに置いておくと腐りやすく、反対に乾燥すると燃えやすくなるのが特徴。
ただし、使用されている木によっては軽量で滑りにくい素材のものもあるので、実際に手に取ってみるといいでしょう。
【4】これからはじめる方にはセット商品がおすすめ
これからカービングをはじめるという方におすすめなのがセット商品。セットなら、お得な価格で必要な種類のカービングナイフがゲットできます。
とくに初心者の方は、一般的なピーリングナイフとシーディングナイフがセットになっているものを選ぶといいでしょう。
カービングナイフおすすめ12選 選び方のポイントをチェックしながら選ぼう
カービングナイフの特徴や選び方のポイントをいくつか解説してきました。ここからは、おすすめのカービングナイフをご紹介していきます。
大体のカービンが可能な3本セット
果物の皮むきやカットに便利なペティナイフ、種取りなどに便利なシーディングナイフ、細かい作業がやりやすいカービングナイフがセットになった商品。
持ち手の形も緩いカーブになっているので持ちやすく、プラスチック製なので軽くて扱いやすいのが嬉しいポイント。
このセットがあれば大体のカービング作業ができるので、これからカービング初心者でどれを買えばいいかわからない方や、本格的にカービングを始めたい方におすすめです。
TRAMONTINA(トラモンティーナ)『カービングナイフ 8インチ ウルトラコルテ(23858/008)』は、切れ味が抜群な、大きいサイズのナイフです。刃渡りが長いため扱いが難しく、上級者におすすめ。
また、刃の大きさを活かして、カービング以外にもお肉のカットなどに使用できます。用途に汎用性のある商品です。

歴史が深く、世界中から愛されている商品
トラモンティーナは、ブラジル最南部にある小さな町の小さな鍛冶屋からはじまったといわれる、100年もの歴史があるメーカー。切れ味のよさが売りで、肉も難なく切ることができます。全長は約33cm、刃渡りは約20cmと、かなり大きめのカービングナイフです。大きくて少々扱いにくいため、初心者の方にはあまりおすすめしません。
ステンレス製なので丈夫で長持ち。食洗機に対応しているのでお手入れもラクです。
『フルーツ&ベジタブルカービングナイフ』は、大きさも価格もお手ごろで、扱いやすいのが魅力のナイフになります。カービング初心者におすすめ。刃先が鋭いのが特徴で、こまかな彫刻を施すことができます。はじめて購入する方にぴったりの一品です。

繊細な部分まで彫刻できる
全長15cm・刃渡り5cmの、初心者におすすめな標準サイズのカービングナイフです。刃先が鋭くしっかりとしているのが特徴。鋭い刃先は、こまかい彫刻に適しています。
また、手を出しやすいお手ごろ価格なので、カービング初心者向けの商品。これからカービングをはじめてみたいと考えている方には、このカービングナイフがおすすめです。
野菜や果物に負担をかけないカービングナイフ
長くて細い刃が特徴のシーディングナイフです。細く長めの刃は食材にキズをつけにくいので、野菜やフルーツに負担をかけずに下準備ができます。ステンレス製でさびにくく丈夫なので、長期間の使用が可能。
また、12g程度と軽量なので、長時間の使用でも疲れにくいでしょう。練習用に使える、丈夫なカービングナイフをお探しの初心者の方におすすめの商品です。
長時間の作業にも向いている
種取りなどの下準備に使うシーディングナイフで、持ちやすい形状が特徴。持ちやすさ重視のデザインでしっかりと握れるので、操作がしやすくなっています。重さは20gと比較的軽いタイプなので疲れを感じにくく、長時間の作業にも向いているでしょう。
また、柄には木製素材が使用されており、見た目に高級感があるのもおすすめポイントです。
Triangle(トライアングル)『カービングナイフ』は、2種類の刃がついており、使い分けができるナイフです。ひとつの商品で、さまざまな彫刻を施すことができます。用途に応じて、刃を使い分けたい方におすすめ。キャップがついているので、安全面も安心です。

カバーつきでお子さまがいても安心して使用できる
刃を隠せるカバーがついた、安全仕様のカービングナイフです。カバーがついていて保管の安全性が高く、小さなお子さまがいるご家庭でも安心して使用できます。
また、ナイフの両端には異なる形状でしなる刃・しならない刃がついており、用途に合わせて使い分けができる汎用性の高さが特徴。ステンレス製でさびに強く丈夫なので、長く使える商品をお探しの方におすすめです。
オリーブの木でできたハンドルがオシャレ
おもにプロシュートなど、お肉を切るために使用されているカービングナイフ。プロシュート用のナイフは日本ではなかなか珍しく、少し値が張ると感じるかもしれません。お肉もきれいにスライスできるほど、切れ味は抜群です。
また、グリップの部分にオリーブの木を使用しているのが特徴。高級感のある取っ手なので、贈りものにもおすすめします!
切れ味抜群で使いやすい
切れ味抜群のステンレス製カービングナイフ。握りやすさ、滑りにくさ、衛生面を意識したトルネード模様のグリップが特徴の商品です。プロも愛用するクオリティの高い商品を、ぜひご家庭でも。料理好きの方や料理道具にこだわりたい方におすすめです。
また、さびを気にしなくてもいいステンレス製なので、メンテナンスがラクなところもうれしいですね。
ヨーロッパからきたオシャレな一刀
プロの理想の切れ味と使いやすさを追求したカービングナイフ。砥石による本格的な刃づけがされており、鋭い切れ味を長期間保ってくれます。
クロム18%とニッケル8%の、空気に触れてもさびにくいといわれる「18ー8ステンレス鋼」を使用。そのほか、ハンドル部分が空洞になっている「モナカハンドル」と呼ばれる構造が採用されているため、軽いのが特徴です。
ゆめ画材『SN カービングナイフ(520333)』
手に負担がかかりにくい一刀
スプーンやフォークなどの食器類(カラトリー)の彫刻用におすすめなカービングナイフです。全長17.5cmと、標準サイズより少し大きめ。しかし、刃渡りは4cmと比較的短めなので扱いやすいのが特徴です。
また、グリップに丸みがあり持ちやすいので、手に負担がかかりにくくなっています。長時間の製作におすすめの商品です。
初心者の方におすすめな5本セット
ドイツのカービング用品店「Triangle」の用途別に使い分けることができる5種類のカービングナイフがセットになった商品。
小ぶりなサイズ感で、それぞれ削り方別に歯の形が違うため、初心者の方でも扱いやすいでしょう。どの種類を買うか迷ってしまう方はセット商品がおすすめですよ。
木村商事『鋼メロンボーラーとフルーツカービングナイフ』
フルーツボール作りに便利!
果物をすくって、簡単かつキレイなフルーツボールを作ることができるアイテム。片側に簡単に果実を丸く削れるスプーンが、反対側にはフルーツをギザギザに切れるナイフがついています。
簡単にフルーツボールを作ることができるので、友達を家によく呼ぶ方や、パーティーをするときにも盛り上がるのでおすすめです。
「カービングナイフ」のおすすめ商品の比較一覧表
【関連記事】その他の刃物はこちら 砥石やペティナイフを合わせてチェック!
まずは作りたい作品をイメージしましょう フードコーディネーターがアドバイス
カービングナイフの利用用途は彫刻です。そのため、購入するときはまず、作りたい作品を考えるといいでしょう。
そのうえで、理想的な彫刻の線の幅や質感を実現するために、どんなナイフの形状、刃の太さがいいのかを判断しましょう。
また、ナイフのなかには、扱いに慣れていないと使用が難しい形もあります。自分の力量に合わせて使用するようにしましょう。
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フードコーディネーターと管理栄養士が立ち上げた料理研究家による会社、合同会社HITOOMOIのフードコーディネーターです。 大切な人のために手作りの料理を振る舞うシーンを作ることで、 生きててよかったと思える社会の実現を目指しています。 主にレシピの開発、記事執筆、栄養計算、商品開発、食・健康に関するコンサルティングを行っています。SNSで手作り料理を発信中。