NASとは 家庭用ネットワークやRAIDが構築できる

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ノートパソコンやスマホなどデータがいっぱいで容量が足りないならNASがあると便利!
Network Attached Storageの略であるNAS。ネットワークに接続すればケーブルなどで物理的につなぐことなく、複数台のパソコンで共有できる外付けハードディスクです。
NASは単にデータ置き場所としての役割のほか、複数台のパソコンから同時に接続し、ファイルを共有することができます。大きく分けてHDD内蔵型とNASキットの2種類があります。
また、上級者向けになりますが、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks:レイド)という、複数のHDDを組み合わせてデータの保存を強固できる仕組みを構築することもできます。
自分に合ったNASを見つけるポイントと選び方 HDD内蔵型かNASキットか
HDD内蔵型とNASキットに分けることができるほかにも、RAIDやメーカーなど注目すべきポイントが多数あります。
快適に利用するためにも、自分がどのようなシーンで使うかをイメージしましょう。NASの選び方のポイントは下記の6つ。
【1】HDD内蔵型かどうか
【2】多機能を求めるなら「NASキット」
【3】家庭用ネットワークとして利用できる
【4】RAIDとは
【5】「DNLA対応」の製品を選ぶ
【6】「DTCP-IP」「DTCP+」を選ぶ
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
すぐに使いたいならHDD内蔵型 初心者向け!
まず、HDD内蔵型は当初からHDDを備えているものです。NASとは別にHDD選びで悩む必要がないので、購入してからすぐに使用できるのがポイント。初心者向きのアイテムです。
多機能を求めるなら「NASキット」を 接続方法がわかる人向け!
別途HDDを購入しなければならないデメリットはありますが、豊富な機能が魅力的なのがNASキット。ファンやHDDが壊れた場合もそれを個別に自分で交換できる点も特徴です。
NASキットはベイやドライブベイにも着目 2ベイならHDD2台を搭載可能!
NASキットを選ぶ際、HDDの搭載可能台数もチェックするようにしましょう。ベイやドライブベイといった用語で表記されているので、その数字を確認することがポイントです。たとえば、2ベイであれば、HDDを2台搭載可能となります。
また、容量は使用するHDDごとに異なりますので、対応するHDDもチェックしておきましょう。
「DNLA対応」の製品を選ぶ LANを通じたネットワーク機能のガイドライン
DNLA(Digital Living Network Alliance)対応という表記にも注目しましょう。 これは一種のガイドラインであり、対応していないものを選んでしまうと多くの機器との互換性を欠き、できないことが増えてしまいます。
「DTCP-IP」「DTCP+」とは? 著作権保護コンテンツを再生するために
せっかく購入しても、録画した映像が観られない場合があります。そこで、「DTCP-IP」や「DTCP+」に対応したものを選びましょう。
DTCP-IP
録画した番組など、著作権で保護されたコンテンツを複数の端末で再生するのに適している。
DTCP+
外出先などから、インターネットを介して録画放送を再生できる。
各メーカーの特徴をおさえる 使いやすさやサポートに差がある!
NASはメーカーごとにそれぞれ個性があります。コストパフォーマンスや利便性、サポート方法などに各社の特徴が見られます。ここでは3社に注目してみましょう。
コスパの高さが魅力「I-O DATA(アイ・オー・データ)」 LAN接続ハードディスク「HDLシリーズ」
I-O DATA(アイ・オー・データ)の製品はリーズナブルなものが多いですが、初心者にはじゅうぶんな機能を備えています。後から機能を追加することもできるので、最初のアイテムにいいでしょう。
セッティングがかんたんな「BUFFALO(バッファロー)」 ネットワーク対応HDD「リンクステーションシリーズ」
NASを購入しても、セッティングのハードルは高いもの。BUFFALO(バッファロー)は、セッティングがかんたんなのがポイントです。製品の種類も豊富なので、選ぶ楽しみもあります。
サポート体制も充実「Synology(シノロジー)」 「Plusシリーズ」ほか豊富なシリーズを展開
Plusシリーズ、Value シリーズ、FSシリーズ、Jシリーズなど、多くのシリーズを展開するSynology(シノロジー)。海外企業だとアフターフォローなどに不安を覚える方もいるかもしれません。しかし、Synologyはサポート体制が充実しているところが特徴。NASは多機能だけに不明点も多くなりがちなので、このような点も重要なポイントです。
NASを構築する環境と用途を考慮して選ぼう! 家電販売員からのアドバイス
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
NASを構築する環境と使用用途によって選び方も変わります。自宅で複数のデバイスで音楽や動画、写真を共有するくらいであればHDD内蔵で直接ルーターなどに接続できる機種が非常に使い勝手がいいでしょう。
一方、PCのバックアップなどを自動でとっておいたり、サーバー構築をして外部からのアクセスもという場合はNASキットでHDDをすぐに換装できるほうが利便性が高くなります。
NAS【HDD内蔵型】おすすめ7選 初心者でもラクにセッティングできる
こまかな機能やセッティングに注意が必要なので、いきなりNASキットを選ぶのはハードルが高いです。そこで、まずは初心者でもセッティングがラクチンなHDD内蔵型7製品を紹介します。
どこでもアクセスできる
NASのセッティングとなると、PCや端末機器を操作するなど面倒なイメージがあるかもしれません。しかし、この製品はアプリをインストールするだけでスマホやタブレットもすぐに利用可能になります。スマホが今や生活の一部となっている人にぴったりです。
スマホを活用できるのは、セッティング時に限りません。自宅のNASに外出先からもWEBを通じてアクセスして、データを登録したり保存データにアクセスすることができるのも魅力。あたかも大容量のデータを持ち運んでいるかのよう。さらには、地デジなどの録画番組をほかのテレビからも観ることができるDTCP-IPにも対応しており、録画した番組を別の部屋で見ることもできます。
NASキット【4ベイタイプ】おすすめ3選 大容量バックアップやコスパ重視の人に
多機能を求めるのであれば、NASキットを選ぶのがポイントです。HDD内蔵型にくらべ、高く難しいイメージがあるかもしれませんが、コスパの高いものや高性能なものがあるので、チェックしていきましょう。
NAS【ビジネス向け】おすすめ3選 大規模ネットワーク構築にも対応
情報共有が重要な現代社会、それゆえビジネスの場面でもNASは不可欠です。そこで、ビジネスの局面でもじゅうぶん役割を果たしてくれる4種類の個人事業から法人向けNASを紹介します。
「NAS」のおすすめ商品の比較一覧表
エキスパートのおすすめランキング NAS製品のTOP5はこれ!
ご紹介した商品の中から、プロの家電販売員 兼 家電・ITライターのたろっささんがおすすめする商品ランキングを発表します。NAS製品選びの参考にしてみてください。
4位から1位の順に紹介します!
I-O DATA(アイ・オー・データ)『RECBOX HVL-AAS4』 NASのおすすめランキング 4位
BUFFALO(バッファロー)『LS210DNシリーズ』 NASのおすすめランキング 3位
ASUSTOR(アサスター)『NIMBUSTOR 4(AS5304T)』 NASのおすすめランキング 2位
I-O DATA(アイ・オー・データ)『HDL-TAシリーズ』 NASのおすすめランキング 1位
プロの家電販売員 兼 家電・ITライターのたろっささんがおすすめする商品ランキング1位から5位をご紹介しました。商品を選ぶ際の参考にしてください。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする NASの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのNASの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
問い合わせ方法を事前に確認! アクシデントや障害が起こる前に
わかっているつもりでいても、PC周辺機器にはなにかしらアクシデントがあることも。そんなときに問い合わせ方法がわからなくてパニックになってしまう場合もあります。電話対応していない会社もあるので、事前に確認しておきましょう。
NASのおすすめに関するQA
NASの選び方を教えてください

NASを選ぶときは、6つのポイントに注意してみましょう。1.初心者やすぐに使いたい方はHDD内蔵型を選ぶ。2.多機能な商品を探している方はNASキットがおすすめ。3.アクセス速度やバックアップ性能でRAIDを決める。4.DNLAに対応した製品を選ぶ。5.録画した番組などを見たいなら「DTCP-IP」「DTCP+」に対応したものを選ぶ。6.主要メーカーの特徴を押さえておく。詳しくはこちらでご確認いただけます。
初心者におすすめのNASはありますか?

初心者の方にはセッティングがラクなHDD内蔵型のNASがおすすめです。プロの家電販売員 兼 家電・ITライターであるたろっささんがおすすめする商品は、HDD内蔵型モデルのpI-O DATA『HDL-TAシリーズ』、4ベイタイプのASUSTOR『NIMBUSTOR 4』、ビジネス向けのNETGEAR『ReadyNAS 424』です。そのほかのおすすめの商品はこちらでご確認いただけます。
【関連記事】そのほかのNAS関連商品 NASと一緒に検討したい
ネットワーク環境がなければ外付けHDDで 用途や環境に合わせてチョイス
便利なNASにも、ネットワーク環境がなければ使用できないというデメリットがあります。そんなときには、USBケーブルをつなぐことでネットワークは不要の外付けHDDを利用するという手も考えておきましょう。
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家電量販店、家電情報ブログ「家電損をしない買い方をプロの販売員が教えます」を運営するプロの現役家電販売員。 学生時代から家電に対する並々ならぬ興味を持ち、アルバイトを経てそのまま家電量販店の道へと進んで15年弱。 個人で年間2億円を売り上げ、数々の法人内コンテスト等で表彰された経験を持っています。 家電アドバイザーの資格を有し、家電と名の付く物全てに精通しています。家電で分からないことはありません。 現在は家電ライターの業務も通して「全ての人が平等に良い家電に巡り会える機会の提供」に尽力しています。