ベース用シールドの選び方 音楽ライターに聞きました
音楽ライターの田澤 仁さんに、ベース用シールドを選ぶときのポイントを3つ教えていただきました。
できるだけフラットな音質のものを
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
シールドによって音が変わる、とよくいわれます。よいケーブルを使ったからといって、本来のベースの音よりよい音になることはありませんが、作りの悪いものを使うと音質が劣化することがあります。ギターの場合も同じですが、フラットな音質でベース本来の音が出せるシールドを選ぶことが重要です。
よくわからない場合は、音質に定評のある定番ブランドのシールドを選ぶのが無難です。定番ブランドのシードルは、音質のほか、使い勝手や耐久性などさまざまな点が優れているから定番製品になったものです。こういったものを使えばまず間違いありません。
また、とくに低音が出るように作られたベース用のシールドもあります。太く力強い低音を出したいベーシストにおすすめです。ただしこれについても、あまり安いものだと単に中高域が劣化して低域だけが前に出ていることがあります。信頼できる定番ブランドのものを選びましょう。
プロビデンス『LE501』
ハンドメイドで作られているシールド。高級感がありフラットで自然な音のよさが魅力です。
>> Amazonで詳細を見る使う場所に合わせてプラグの形状を選ぶ
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
シールドケーブルの両端のプラグには、ストレートの「S型」とL字型に曲がった「L型」の2タイプがあります。
S型はプラグの向きと抜き差しする方向が一致しているので、抜き差ししやすく、もっとも使いやすいですが、アンプやベースのジャックからプラグが突き出るような形になるのがデメリットです。たとえばベースの正面にジャックがある場合は、スラップなど腕を大きく動かす人は邪魔になることがあるし、意図せずシールドを引っ張ってしまったときにはプラグ付近に力がかかって破損しやすくなります。
L型はそういった破損の心配が少なく、エフェクターボードのようにスペースが限られたところで使う場合にも便利です。片側だけがL型になっているものもありますので、どんなところで使うかを考慮して選びましょう。
また、シールドの故障で多いのが、プラグ部分の接触不良です。耐久性を考えるなら見た目にもがっちりしたプラグのもの、そして力がかかりやすいプラグ付近に、断線防止のチューブやスプリングが巻いてあるものがおすすめです。
カスタムオーディオジャパン『KLOTZ Master’s Choise Bass Cable 3M I-L』
プラグの形状がS型×L型のベース用シールド。多くのユーザーがいる定番の製品です。
>> Amazonで詳細を見る余裕がある範囲で長すぎないものを
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
シールドが長くなると、音質も劣化しやすくなります。使いにくくならない範囲で、短めのシールドを選ぶとよいでしょう。アンプに直接つなぐ場合は、たとえばスタジオなどで使うなら3~5メートル、ライブなら5メートル以上のものが使いやすいです。
また、レコーディングで使う場合はなるべく短いものを使いたくなりますが、あまり短くて余裕がないと、演奏中に気になって集中できないことがあるので、1.5メートルから2メートル程度のものがよいでしょう。
シールドのかたさも確認しましょう。あまり細くてやわらかいものは、断線しやすいので避けたほうがよいでしょう。ただしあまりかたいものだとケーブルを自由に引き回せなくなります。とくにライブで使うなら、動きにくくならないよう、適度に柔軟なシールドを使いましょう。
カナレ『PROFESSIONAL CABLE』
長さが1~10メートルで選べるので、使いたい長さを見つけやすいです。取り回しの良さもバッチリ!
>> Amazonで詳細を見るベース用シールドのおすすめ6選! 音楽ライターが厳選しました
ここまで紹介したベース用シールドの選び方をふまえて、音楽ライターの田澤 仁さんに選んでもらったおすすめの商品をご紹介します。

CANARE(カナレ)『PROFESSIONAL CABLE』






出典:Amazon
プラグ形状 | S×S |
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長さ | 3m |

Donner(ドナー)『ギター/ベース用ケーブル SL型』








出典:Amazon
プラグ形状 | S×L |
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長さ | 5.5m |

Monster Cable(モンスターケーブル)『PERFORMER 600 INSTRUMENT CABLE』

出典:Amazon
プラグ形状 | S×S |
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長さ | 6.4m |

PROVIDENCE(プロビデンス)『LE501 S/L』

出典:Amazon
プラグ形状 | S×L |
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長さ | 3m |

BELDEN(ベルデン)『#8412』

出典:Amazon
プラグ形状 | S×L |
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長さ | 3m |

CUSTOM AUDIO JAPAN(カスタムオーディオジャパン)『KLOTZ Master’s Choise Bass Cable 3M I-L』






出典:Amazon
プラグ形状 | S×L |
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長さ | 3m |
信頼性の高いCAJの定番ベース用シールド
プロ用のさまざまな機材を作っているCAJ(カスタムオーディオジャパン)のベース用シールド。こちらも多くのユーザーがいる定番の製品です。
ベース用と銘打たれているとおり、低音もバッチリ出ますが、同社のシールドらしく全体にフラットで色付けがほとんどありません。自然な音になっているので、ベースやアンプの種類を問わず使いやすいです。
柔軟性があるのも同社シールドの特徴で、しなやかに曲がるので取り回しはとても楽です。オリジナルのプラグの信頼性が高いのも特徴で、接触不良がおきにくい形状に設計されているほか、手が汗ばんでいても抜き差しを確実に行なえるデザインになっています。耐久性も高く、長く使えるシールドです。
「ベース用シールド」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ベース シールドの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのベース シールドの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
音楽ライターからのアドバイス
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
シールドには正しい方向がある?
楽器用シールドは両端に同じ形状のプラグがついていて、普通はどちらをベースやギターにつないでも使うことができますが、なかには正しい方向が決まっているものもあります。ケーブル部分にブランド名や型番が書いてある場合、文字の先頭から末尾に向かうように音が流れるのが正しい方向です。つまり、文字の先頭側をギターやベース、末尾側をアンプに接続するのが正しい向きになります。
とはいえ、逆につないだからといってギターやアンプが壊れることはありませんし、音色についてもほとんど聞き分けられないほどわずかな違いであることが多いようです。ですから普段はそれほど気にすることはないでしょう。
ただし、高級ケーブルの一部には明らかに音が違うものもあるようですから、万一音質に違和感を感じたら、シールドの向きを確認してみるとよいでしょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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90年代にプロドラマーとして活動、その後、音楽ライターとして書籍、雑誌などの執筆を行なっている。 DTM、PCオーディオ関連の著書、DTMソフト、シンセサイザーの日本語マニュアル制作など多数。 Webでは2007年~2009年までサイトAll Aboutで「ロック」のガイドを務めたほか、音楽情報サイトBARKSでは国内外の数多くの有名アーティストのインタビュー、ライブ取材などを行なっている。 得意分野はAOR、ハードロック、フュージョン、80年代。