「プレシジョンベース」のおすすめ商品の比較一覧表
プレシジョンベースの選び方 本家Fender(フェンダー)以外のメーカーやピックアップに注目!
音楽ライターの田澤 仁さんに、プレシジョンベースを選ぶときのポイントを教えていただきました。
メーカーごとの特徴をふまえて選ぶ
プレシジョンベースを選ぶときは、メーカーごとの特徴をふまえて選びましょう。
しっかりとしたつくりの「Fender(フェンダー)」
ベースらしい音を出したいのなら、しっかりとしたつくりの「Fender」製のプレシジョンベースがよいでしょう。著名なアーティストにも愛用者が多くいます。
ポールピースの高さが弦ごとに変えられており、唸るような低音と伸びのよいクリアな高音が特徴です。
最近は購入しやすい価格のモデルも登場しているので、気になる人はチェックしてみましょう。
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
プレシジョンベースを選ぶなら、フェンダー製がもっともおすすめです。プレベの元祖のメーカーですし、幅広いラインナップのモデルがそろっています。本家USAフェンダーの雰囲気を味わえるアメリカ製だけでも、手ごろな価格のアメリカンパフォーマーや、ハイスペックなアメリカンエリートシリーズなどがあります。
また、日本製のメイドインジャパンシリーズは、作りがよいうえに価格も手ごろ、コスパにすぐれたモデルが並びます。そしてメキシコ製には多彩なラインナップがありますが、プレイヤーシリーズなど、フェンダー製の中ではもっとも低価格なモデルがあります。
コスパを重視するなら日本製、“本物の1本”がほしいならアメリカ製、価格重視ならメキシコ製、といったように、まずシリーズを決めると選びやすくなります。
Fender(フェンダー)のエントリーブランド「Squier(スクワイア)」
Fender社のエントリーブランドである「Squier」製のプレシジョンベースの魅力は、価格と音のバランスにあります。廉価版ではありますがその音づくりに妥協はなく、Fenderのラインナップにはない機種をそろえていることも魅力です。
マニアックな機種がほしい人や、価格と音のバランスがよいプレシジョンベースを求めている人に向いているブランドといえるでしょう。
高い技術でつくられている「フジゲン」
2015年以前に存在していたFender Japanというメーカーを支えていた会社のひとつが、「フジゲン」です。高い技術から生み出されるプレシジョンベースは、ネックに対してフレットが垂直に打たれているのが特徴で、各弦の最終フレットまで正確な音程が得られるのが魅力。
表現力にすぐれた機種を求めている人にぴったりです。
愛用するアーティストも多い「FERNANDES(フェルナンデス)」
昭和44年創業のFERNANDESは、世界各地で幅広いプレーヤーの支持を得ているメーカーです。アーティストにも愛用者が多く、アーティストモデルも発売しています。
なかでも「FRB」は、コンパクトなボディでありながら芯のあるタイトな音が特徴。
しっかりとしたつくりでありながら、求めやすい価格が魅力で、これからベースをはじめる人にもぴったりです。
入門機にぴったり「Bacchus(バッカス)」
つくりがしっかりとしていて、価格を抑えたモデルがほしいなら、「Bacchus」のプレシジョンベースがよいでしょう。長く愛用するには向きませんが、入門用のベースとしてはじゅうぶんなつくりです。
国外工場で制作される「Universe Series」から、ひとつひとつ手作業で制作される「Handmade Series」まで4つのシリーズがあります。予算やこだわりに合わせて選びましょう。
コスパにすぐれたプレシジョンベースが多数
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
コストパフォーマンスにこだわる人は、フェンダー以外のメーカーも積極的に探してみましょう。たとえばスクワイアはフェンダー傘下のブランドなので、中身は本家のお墨付きですが、とても低価格。初心者の初めての1本にぴったりです。
また、フジゲンやバッカスといった日本のブランドも、比較的低価格なプレシジョンタイプのベースを出しています。これらの日本のメーカーの製品は、作りのよさが海外でも高く評価されていて、安心して使うことができます。中級者以上におすすめできるモデルも数多くあるので、探してみるとよいでしょう。
ピックアップの種類と音で選ぶ
プレシジョンベースを選ぶときは、ピックアップの種類と音に注目して選んでみましょう。
プレシジョンベースのピックアップは、シングルコイルピックアップで1・2弦と3・4弦が分かれているプレべタイプをひとつ搭載したものが多いです。しかし、さらに音づくりの幅を広げたいのであれば、リアにジャズベースタイプのピックアップを搭載した「PJタイプ」のものを選ぶとよいでしょう。
ふたつのピックアップを搭載することで、さまざまな音がつくり出せるようになります。
音作りの幅を広げたいならPJタイプを
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
プレシジョンベースといえば、シングルコイルピックアップを2弦ずつずらした形で並べる、いわゆるプレベタイプのピックアップを1つ搭載するのが基本の形です。これによって図太い低音を鳴らすことができるのですが、ジャズベースのように、ネック側とブリッジ側の2つのピックアップを組み合わせて色々な音を作り出すことはできません。
しかし、2つのピックアップを搭載したプレベもあります。「PJタイプ」と呼ばれるもので、通常のプレベタイプのピックアップに加えて、リアにジャズベタイプのピックアップを追加したものです。2つのピックアップで多彩な音作りができるようになるので、とても便利です。
プレベの形や基本的な音が気に入っているけれど、ピックアップが1つしかないことがどうしても気になるという人は、PJタイプを選びましょう。
プレシジョンベースのおすすめ9選 フェンダー以外にも注目!初心者向けも
うえで紹介した選び方のポイントをふまえて、音楽ライターの田澤 仁さんと編集部が選んだおすすめのプレシジョンベース、プレべタイプのベースを紹介します。



低価格でも使えるスクワイアのPJ
コストパフォーマンスのよいスクワイア製品の中でも、とくにリーズナブルな価格設定になっているのがAFFINITYシリーズ。低価格ですがさすがはフェンダー直系。
アルダーボディにメイプルネックで作りはしっかりしているし、伝統的な3層のピックガードを備えるなど、見た目にも安っぽいところはありません。
ピックアップはリアにジャズベタイプを追加したPJスタイルで、各ピックアップにボリュームコントロールがあるので、幅広い音作りをかんたんに行なえます。ナット幅41.3mmと細めのネックで弾きやすいので、初心者の最初の1本にも最適です。

2ピックアップでパワフルなロック向きモデル
高品質で知られるフジゲンの製品。パッと見た感じは、スタンダードなプレベとは少し違うし、PJともちょっと違う、不思議なルックスですが、その理由はピックアップです。
なんと、プレベタイプのピックアップを2基搭載しているのです。どちらもセイモア・ダンカン製のQuarter Pound SPB-3で、図太くパワフルなサウンドを鳴らせます。音の伸びもよく、迫力あるベースサウンドなので、ハードなロックに向いています。
テイルピースのエンド側から弦を通す一般的な方法のほかに、ボディ裏から弦を通すこともできるオリジナルのブリッジを採用しているので、“裏通し”すれば弦のテンションを高くして、張りのある粒立ちのよい音でプレイすることができます。

ベース入門にぴったりの低価格モデル
マトモなベースをとにかく安く手に入れたいなら、バッカスのUniverseシリーズがおすすめです。とても低価格ですが、決して“安かろう悪かろう”などということはない、ちゃんと使えるベースです。
ネックはメイプル、指板はローズウッドとスタンダードな仕様。ボディこそ低価格モデルによくあるポプラ材ですが、そのぶん軽いので、小柄な人でも持ちやすいでしょう。
とにかくコストパフォーマンスがよいので、ベース入門にあたっての初めの1本としてはもちろん、サブ用としてもおすすめです。渋めの3トーンサンバーストをはじめ、レッドやダークブルーなど5色のカラーバリエーションが用意されています。
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プレシジョンベースの楽しみ方 音楽ライターからのアドバイス
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
小物を後付けしてビンテージの雰囲気に!
ベーシストなら誰もが憧れるのがビンテージのプレシジョンベース。本物のビンテージは買えないとしても、自分のプレベを少しでもビンテージに近い雰囲気にしたい、という人は多いでしょう。そこでチェックしてほしいのが、フィンガーレストやピックアップフェンスといったプレベならではの小物類です。
どちらも初期のプレベにあったものなので、ビンテージっぽいレトロな雰囲気を出すにはもってこいのパーツです。以前のものに似たレトロなルックスのものや、現代的なスマートなデザインのものなど、色々な製品が販売されているので、ルックスにこだわるならチェックしてみてください。
ただし、フィンガーレストはピック弾きやスラップのときにじゃまになることがありますし、ピックアップフェンスはピックアップの真上で弦を弾くことができなくなります。デメリットもあることを頭に入れたうえで取り付けてください。
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90年代にプロドラマーとして活動、その後、音楽ライターとして書籍、雑誌などの執筆を行なっている。 DTM、PCオーディオ関連の著書、DTMソフト、シンセサイザーの日本語マニュアル制作など多数。 Webでは2007年~2009年までサイトAll Aboutで「ロック」のガイドを務めたほか、音楽情報サイトBARKSでは国内外の数多くの有名アーティストのインタビュー、ライブ取材などを行なっている。 得意分野はAOR、ハードロック、フュージョン、80年代。