初心者向けミラーレス一眼の選び方 写真家が詳しく解説!
それでは、初心者向けミラーレス一眼の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】センサーサイズで選ぶ
【2】デザインで選ぶ
【3】ファインダーの有無で選ぶ
【4】背面モニターで選ぶ
上記の4つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】センサーサイズで選ぶ
画質や大きなボケではAPS-C。とくに暗い場所でISO感度を大きく上げる場合はAPS-Cが有利です。しかし日常で持ち歩いて、スマホよりきれいな写真が撮りたいならマイクロフォーサーズ。ボディもレンズも小型軽量なものが多く、携帯性はバツグンです。
レンズ交換式カメラの中ではセンサーサイズが小さいマイクロフォーサーズですが、それでもスマホのカメラよりはるかに大きいので、通常の撮影で画質に不満を持つことはほぼないでしょう。
また望遠撮影が多い人は、望遠レンズでも小型になるマイクロフォーサーズが有利。より大きなボケを活かして撮りたい人はAPS-Cがおすすめです。最初から高画質でカメラを楽しみたい場合は、フルサイズカメラを選ぶのも手です。
【2】デザインで選ぶ
ミラーレスは一眼レフを思わせるスタイルのものから、デジタルカメラのようなコンパクトでかわいいデザインのものまで幅広いタイプがあります。より本格派を目指すなら一眼レフスタイル。上位機種に似た操作性を持ち、しっかりしたグリップを持つ機種もあるため握りやすいのも特徴です。
天面がフラットなタイプは、携帯性にすぐれているのが特徴。本格的なカメラバッグではなく、ふだん使いのバックに入れて持ち歩くのにも向いています。
またカメラといえば本体の色味は黒かシルバーが一般的ですが、白やブラウンなどがラインナップされている機種もあり、スタイリッシュなのでオシャレに使えるでしょう。
【3】ファインダーの有無で選ぶ
ミラーレスはファインダー(電子ビューファインダー=EVF )を装備する機種と装備しない機種があります。どちらも背面モニターを見ながら撮影できますが、EVFだとカメラを顔に密着できるため、安定した構えで撮影できるのが特徴。とくに望遠レンズや夕暮れなどでシャッター速度が遅い場合は有効です。また明るい日中に背面モニターが見づらい際にもEVFは有利です。
ファインダーを持たない機種は、その分小型化できるため携帯性にすぐれているのが特徴です。できるだけ小さいカメラがほしい人はEVFなしがよいでしょう。またとくに女性の場合、ファインダーを覗くとお化粧がカメラについてしまうのが気になる、という人にもEVFなしがおすすめです。
【4】背面モニターで選ぶ
多くのミラーレスは背面モニターが上下可動になっており、ハイアングルやローアングルでの撮影が手軽に行なえます。
さらにスマホのように自撮りをしたい人には、背面モニターが180度反転できる機種がおすすめです。また反転の仕方も、上方に180度まわすタイプと、下方に180度まわすタイプがあります。
上方に反転させるタイプの方が視認性にはすぐれていますが、内蔵フラッシュをポップアップさせると見づらくなるのがウィークポイント。下方に反転させるタイプはタッチ操作を行ないやすいのが特徴ですが、三脚使用時は反転できないのがウィークポイントです。
初心者向けミラーレス一眼のおすすめ11選 写真家が選んだ
ここまで紹介した選び方のポイントをふまえて、写真家の藤井智弘さんに選んでもらった、初心者におすすめのミラーレス一眼を紹介します。

カメラ女子が買うならニコンAPS-Cミラーレス
APS-Cサイズで本格派のスタイルながら、小型で重さも約450gと軽量。しかも金属を使用し、ガッチリした握り心地も魅力です。また236万ドットのEVFはとても見やすく、初心者だけでなくエキスパートも満足できる視認性を誇ります。
頻繁に使う機能はすぐ呼び出せるすぐれた操作性や、EVFを覗きながら設定変更できるiメニュー表示の採用など、使いやすさにもこだわりが見られるカメラです。Wi-FiやBluetoothを内蔵し、パソコンやスマホに接続して撮影した写真の転送も可能。より本格的な写真をすぐにSNSにアップしたい方などにおすすめの一台です。

小型軽量でWi-Fi対応の使いやすいAPS-C
APS-Cサイズながら、小さなバッグに収まってしまうほど小型で軽量。しかも画素数も約2410万画素あるので、旅行先で風景を撮ったりするときに最適なカメラです。ダイヤルやボタンは少なくシンプルなデザインで、機能の説明を見ながら設定できるビジュアルガイドにより、初心者でもスムーズに扱えます。
またカメラ任せのオートモードでも、クリエイティブアシスト機能で自分好みの仕上がりにすることも可能。Wi-FiやBluetoothでスマホとも連携でき、撮影した写真はSNSへ手軽にアップできます。10種類のカメラジャケットも用意され、いつでもどこでもオシャレに持ち歩きたい方におすすめのカメラです。

アートフィルターで幅広い表現が楽しめる
マイクロフォーサーズらしい小型で、首にかけて出かけたくなるようなどこかレトロなデザインを持つPENシリーズ。『PEN E-PL10』はタッチ操作「ライブガイド」で思い通りの表現コントロール可能なのが特徴。画面内のスライダーでボケの調整などが簡単に行えます。
また、今では多くの機種に搭載されている特殊効果のフィルター機能を流行らせたのは、PENのアートフィルター。『PEN E-PL10』は16種類、31タイプのアートフィルター機能を持ち、タッチ操作でフィルター効果の調整ができるファインチューンを新搭載しています。自分らしい写真を表現したい方に注目のカメラです。

初めてのカメラに! 高コスパ小型軽量の本格派
オリンパスの本格派スタイル、OM-Dシリーズのローエンドモデル。EVFを装備しているため、カメラをしっかり構えて撮影ができます。またボディ内に5軸手ブレ補正機能を搭載し、暗い場所でも手ブレが起きにくいのも特徴。さらに上下方向に動くタッチ式の背面パネルにより、ハイアングルやローアングルでもスムーズな撮影ができます。
マイクロフォーサーズはシステムがコンパクトなので、本格派ながら軽快な撮影が楽しめます。小型でクラシックなデザインは使いやすく設計されているため、はじめてミラーレス一眼を手にする方も安心して使えるでしょう。

上位機と同じ富士フイルムの色が手軽に楽しめる
富士フイルムXシリーズ上位機種と同じAPS-Cサイズの撮像素子、X-Trance CMOS 4と、画像処理エンジンX-Processor 4を搭載しながら、小型軽量に仕上げたエントリーモデル。富士フイルムの色調は熱狂的なファンがいるほどです。独自のフィルムシミュレーション機能により、フィルムを選ぶ感覚で仕上がりが選択できます。
また高速で高精度のAF(オートフォーカス)機能を搭載し、人物では瞳認識も可能。EVFを内蔵したカメラらしいデザイン性も特徴的で、これから本格的に写真を始めたい方におすすめできるカメラです。

スマホ感覚簡単操作が特徴!メーカーのエントリー機
3.5インチの大型液晶モニターを持つAPS-Cミラーレスで、富士フイルムXシリーズのローエンドモデル。タッチメニューにより初心者でもスマホ感覚で操作が可能で、手軽に明るさやボケのコントロールが行なえます。
撮像素子は上位機に搭載されるX-Trance CMOSセンサーではなく通常のCMOSセンサーですが、フィルムシミュレーションもあり、富士フイルムらしい色調が楽しめます。スマホからミラーレスにステップアップしたい、でも難しい操作はわからない、という方に親しみやすいカメラに仕上がっています。

初心者からベテランまで対応の最強APS-Cモデル
ソニー「α(アルファ)シリーズ」のAPS-Cの最上位モデル。世界最速0.02秒(2019年現在)の高速AFを搭載し、一瞬に強いのが特徴。ほかにもリアルタイム瞳AF機能搭載で、人物や一部の動物にも高精度のピント合わせが行なえます。また最高11コマ/秒の高速連写も可能。さらに5軸手ブレ補正やすぐれた高感度特性により、暗所に強いのも特徴です。
約236万ドットのEVFは望遠レンズ使用時にもカメラを安定させた撮影が楽しめます。スポーツやポートレート、動物など、動くものを中心に本格的な撮影をはじめたい方におすすめ。

お手軽価格で入門者におすすめ! 高画質APS-C
APS-Cサイズながらスリムなデザインで、軽快に持ち歩けるミラーレス。180度回転する背面モニターで自撮りもラクラク。もちろんタッチパネルなので、スマホ感覚でタッチ操作ができます。AFは顔検出や瞳認識も持つため、人物のピント合わせも正確に行なえます。
Wi-Fi対応ワイヤレス通信機能で、撮った写真をスマホやタブレットへダイレクトに転送が可能。気に入った写真が撮れたらすぐSNSにアップできます。APS-Cはスマホでは難しい大きなボケもラクに得られるので、雰囲気を重視したいけど手軽に扱えるカメラがほしい、という方は注目です。

ハイスペックで高機動力のマイクロフォーサーズ機
一眼レフを思わせるスタイルを持ち、グリップはガッチリ握ることができます。前後に装備されたダイヤルや上位機『G9 PRO』に近いボタンレイアウト。しかもフロントケースはマグネシウム合金で防塵・防滴構造になっているので、堅牢で悪天候でも安心して撮影できます。
ボディ内5軸手ブレ補正は、暗い場所や望遠レンズ使用時に強く、マイクロフォーサーズらしい高い機動力を誇ります。空間認識技術による高速AFや6コマ/秒の高速連写など、本気で写真を撮りたい方に向いたカメラです。

コンパクトデジタルのような小さなミラーレス
マイクロフォーサーズらしく、ポシェットに収まってしまうほど小さくて軽いミラーレス。ボディカラーはコンサバなブラックのほか、鮮やかなオレンジ×シルバー、フェミニンな雰囲気を持つホワイト×ローズゴールドをラインナップし、スタイリッシュな仕上がりが魅力です。
背面モニターは上方180度反転し、自撮りが可能。しかも通常は自撮りになるとシャッターボタンを左手で押すことになりますが、GF10は本体上面のFn3ボタンがシャッターボタンになるため、自撮りでも右手でシャッターを切ることができます。日常から旅行まで、いつでもミラーレスで写真を楽しみたい方におすすめ。
子供の動画撮影に手ブレ補正、Bluetooth!
6.5段の世界最高レベルの手ブレ補正機能「Dual I.S.2」を搭載。ボディにはマグネシウム合金フレームを採用し、軽量・耐久性を兼ね備えたPanasonic『LUMIX G9Pro』。子育てを動画で収めるには抜群の使い勝手です。さらに操作部材にシーリング構造を採用し、防塵・防滴・耐低温性能を獲得しました。
また、電源を入れるたびに撮像センサーとシャッターの間に約80,000回/秒の超音波振動を発生させる「スーパーソニックウェーブフィルター(SSWF)」を設置していますので、センサーへのゴミやホコリの侵入を防いでくれます。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ミラーレス一眼の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのミラーレス一眼の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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最後に|エキスパートのアドバイス
本格派はレンズラインナップにも注目
現在発売されているほとんどのミラーレス一眼はWi-Fi機能を持ちスマホと接続ができますが、Bluetoothでスマホとペアリングして、撮影した写真を自動でスマホへ転送する機能を持った機種もあります。SNSを活用している方は、スマホとの連携を確認するとよりスムーズにSNSで写真が楽しめるでしょう。
また本格的に写真を始めたい方は、レンズラインナップに注目。撮影したい被写体に対応するレンズがあるかどうか確認するのがおすすめです。そしてカメラを持った感触、操作性などは、実際に触ってみないとわからないもの。メーカーのショールームなどに足を運んで、実物を見てから購入すると、失敗のないカメラ選びができます。
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