女性向け一眼レフ・ミラーレスの選び方 フォトグラファーが解説
フォトグラファーの林 孝典さんに、女性が使いやすい一眼レフカメラやミラーレスカメラの選び方のポイントを教えてもらいました。参考にしてみてください。
いつでも持ち運べるサイズ・重量のものを選ぶ
一眼レフやミラーレスはデザインで選びたい、という人も多いです。デザインのまえに、まずは持ち運びに負担のないサイズや重さのものを選びましょう。カメラが大きい、重いと持ち運びが面倒と感じて、せっかく購入しても使わなくなってしまうことがあります。
軽量、コンパクトなカメラならふだん使いから旅行まで、いろいろなところに持ち運びができます。持ち運びしやすいサイズと重さのもののなかから、デザインで選んでみましょう。
一眼レフかミラーレス一眼か選ぼう
カメラを選ぶにあたり、まず一眼レフとミラーレスのどちらかを選ぶ必要があります。それぞれのメリット・デメリットや特徴をおさえたうえで選びましょう。
「一眼レフ」のメリット・デメリット 低価格・レンズの数が豊富
市場規模はミラーレスが拡大しつつありますが、まだまだ一眼レフのほうがレンズのラインナップは圧倒的です。とくにフルサイズなどセンサーサイズが大きくなるほど、一眼レフのラインナップほうが優位にあります。また、高性能の型落ちモデルが割安になっているのも特徴。
(1)センサーサイズが大きくきれいで大きな写真が撮れる
(2)レンズの種類が豊富
デメリットとしては、ミラーレスと比べてやや大きく、重いこと、そして高性能モデルはまだまだ高価なことです。
「ミラーレス一眼」のメリット・デメリット 小型・軽量
ミラーレス一眼は、一眼レフと比べて小型で軽量なのがメリットです。機能面も一眼レフと比べると簡単に操作できるよう工夫されています。
(1)コンパクトで軽いモデルが多い
(2)初心者向けの機能が多い
ただし、レンズの数がまだまだ少なく、とくに300mmを超える望遠域のレンズとなると限られてきます。また、バッテリーのもちも悪いため、動画も撮るようであれば、予備バッテリーは必須です。
はじめて一眼レフを購入しようとすると、まず2択の選択を迫られます。それは「一眼レフ」か「ミラーレス一眼」かということ。通常、一眼レフはレンズから入った光を、ミラーに反射させてセンサーとファインダーで除く構造になっています。ミラーレスカメラは、光が直接センサーにとどく構造です。
どちらもおすすめしたいメリットがあります。本格的にカメラを極めたいという人は、一眼レフ。まずはカメラを触ってみて日々の楽しみを記録したいという人にはミラーレス一眼をおすすめします。
撮る被写体に合わせてほしい機能をしぼる
撮りたいものが人物なのか、動物なのか、風景なのか、物なのかで必要な機能も変わってきます。何を一番撮りたいかで機能をしぼり込んでいきましょう。
手ぶれ補正機能など便利機能付きを 動く被写体には
動物や子どもなど素早い動きをするものだったり、光量の少ない屋内や夜間に撮影しようとすると被写体がブレやすくなります。そんなときは、手ぶれ補正機能を搭載したモデルがおすすめです。
また、被写体の瞳を素早く捉えて追尾してくれる「リアルタイム瞳AF」機能やシャッターボタンを半押しし続けることで、ねらった被写体をフォーカスロックし続ける「リアルタイムトラッキング」機能などが便利です。
大型センサー搭載モデルを 風景・星空の撮影には
風景や夜景、星空、花火といったダイナミックな写真を撮りたいなら、フルサイズなど大きなセンサーを搭載したモデルがおすすめです。センサーサイズが大きくなれば、その分ボディも大きくはなりますが、より高画質で色鮮やかな写真を撮ることができます。
シーンに合わせた自動設定をチェック
せっかく一眼レフやミラーレス一眼を持ち歩くのであれば、質の高い写真を撮りたいのではないでしょうか。プロのカメラマンは、いろいろな設定の数値を場所ごとに手動で切り替えて撮影。これをアマチュアの人がまねをしようとすると、カメラが作業的になり楽しくなくなってしまいます。
初心者向けのカメラには、このプロが設定するような数値を自動で判断してくれる機能が付いています。メーカーごとに名前が異なりますが、「シーンインテリジェントオート(キヤノン)」「シーンモード(ニコン)」などが自動で選ばれるものがおすすめです。
切り替え機能が多いモノを選び、最初はその機能を使いましょう。そして、慣れてきたら自分なりのマニュアルで撮影すれば、よりよい写真が撮影できますよ。
スマホ連携と自撮り機能の有無をチェック
SNSにあげるためのきれいな写真を撮るために、一眼レフやミラーレスカメラがほしい人もいるでしょう。SNSの写真目的なら、Wi-FiやBluetoothに対応していてスマートフォンとのペアリング(同期)できるか、そして、自撮り機能がついているかを確認するのが重要です。
スマホと連携できるカメラなら、撮影した写真をすぐにスマホに送ってSNSも手間なく更新できます。カメラの液晶部分が可動式なら、自撮りができます。可動方法も合わせて確認しておきましょう。
動画機能はSNSにアップするとき役立つ
一眼レフやミラーレスカメラは、写真撮影だけでなく動画撮影もできます。動画作成に、一眼レフを活用している人も多くなりました。
一眼レフやミラーレスで動画を撮影すれば、スマホよりもきれいな画質でSNSのストーリーなどにもあげられます。もちろん、写真だけでなく動画として思い出を残すことも可能です。写真撮影はもちろん、動画撮影機能にも注目してみましょう。
ピントがしっかり合うモデルがおすすめ
ピントを合わせるという作業をフォーカスと言い、自動でピントが合う機能を、オートフォーカスと言います。カメラには、種類によりオートフォーカスがすごく得意な機種とそこそこの機種の2種類が存在します。
すぐにピントがあうだけで無く、ピッタリ顔に合わせてくれるものや、動くモノをしっかりと追っかけてくれるものなど各社の違いがハッキリ出ており、画素数がよくても使い勝手が悪いものもあります。猫や鳥などを撮影したいという人は、オートフォーカスや動きに強いものをおすすめします。
エキスパートのアドバイス
カメラの世界は一度ハマると抜け出しにくい、深い楽しみがある世界です。だからこそ、1台目は中途半端なものではなく、しっかり撮影できるカメラをおすすめします。
また、一眼レフもミラーレス一眼もレンズは資産として、次のカメラへ流用できます。最初の1台はレンズ付きモデル(できたら2本セットのもの)を購入し、レンズや本体を買い足していくのが一般的なカメラのたのしみ方でしょうか。怖がらずに最初の一歩を踏み出してみましょう!
女性におすすめの一眼レフ・ミラーレス9選 フォトグラファーが厳選
うえでご紹介した、女性が使いやすい一眼レフカメラやミラーレスカメラの選び方のポイントをふまえ、フォトグラファーの林 孝典さんに選んでいただいたおすすめ商品を紹介します。それぞれ、よい機能や高い性能をもっていますが、選び方のポイントをおさえた1台をチェックしてみてください。

【一眼レフ】初心者の撮影からセミプロまで使える
この機種を一言で説明するのであれば、「こんなに軽いのに、性能がメチャクチャいい!」という感じではないでしょうか。このシリーズは入学式や運動会のシーズンに飛ぶように売れるカメラで、お母さんに使ってもらえるようなコンパクトで質のよいカメラとして洗練されています。
シーンインテリジェントオートと呼ばれる、撮影するシーンに合わせたカメラ側の設定により、はじめてカメラを使ったという人でも期待値以上の写真が撮影可能。しかも、前機種よりも軽くなり、レンズ抜きでは450グラムの機種となっています。
液晶モニターもクルクルと動かしたり前面にもってきたりもできるので、ローアングル撮影や自撮りなどでも使いやすい。しかも一眼レフでは異例のボディーカラーが白色のカラバリもあります。どんな使用シーンでも活躍できる、魅力的な1台です。
【ミラーレス一眼】瞳を追いかける機能を搭載
瞳を検出して追いかける「瞳AF」機能により、子供や動物など動きのある被写体を正確に撮影することが可能です。シャッターを半押しするだけで瞳をキャッチ。ピントも左右の瞳に切り替えが可能で、思いのままの写真を撮れます。
モニターは可動式で、角度を調節しタッチするだけでピントを合わせ撮影が可能。更に動画は4Kでの撮影機能を搭載していて、美しい風動画なども鮮明に撮影できます。連写の性能は1秒間に約11コマと高速連写が可能で、狙った場面を逃しません。

【ミラーレス一眼】動き回る子どもにしっかりピント
このカメラは、一眼レフサイズのセンサーを搭載しており、きれいな画質の写真が撮影可能です。しかも、オートフォーカスとよばれるピントを合わせてくれる機能が素晴らしい。瞳AFという人の眼にピントを合わせてくれたり、子どもの顔をきれいに撮影する顔検出が搭載されています。カメラレンズのなかにさえとらえられたら、運動会の様なスピードが速い写真も、しっかりピントを合わせてくれます。
起動からの撮影開始までのスピードも他社のミラーレス一眼より早く、イライラも少ないですよ。子育て道具一式を持ちながらカメラまで持ち歩くのはたいへん、という人にもおすすめできる一台です。
【ミラーレス一眼】自撮りが簡単なモニターが嬉しい
上に約180度傾けられるチルト式タッチパネルモニターで自撮りがラクラク。更に秒間30コマの連写で長時間撮影が可能な「4Kフォトモード」機能が搭載されたので、2つを組み合わせれば今までとは全く違う表情を捉えられるかもしれません。自撮りモードは美肌効果やフィルター効果など、さまざまなモードでイメージ通りの撮影が可能。
そしてこのカメラの自撮りに嬉しいもう一つの特徴は「Wシャッター」搭載というところ。カメラを自分に向けるとシャッターは左側になるため、反対側にあるフォーカスセレクトボタンがシャッターボタンに早変わり。モニターで自分を確認しながら無理なくシャッターを切ることが可能になりました。
【一眼レフ】軽さと持ちやすさが魅力
415gと軽くて小さなボディー。でもグリップが深く設計されているので、しっかり握れて安定した撮影ができます。コンパクトな見た目とは違い高画質、高感度で思い通りの美しい風景や可愛らしい表情を写し取ることが可能。子どもや動物など動きのある被写体を瞬間的に捉えられるよう、片手で操作しやすくボタンが配置されているのも嬉しいです。
「SnapBridge」に対応していて撮影した写真を自動でスマホに転送できるので、SNSにアップしたり家族や友達と気軽にシェアしたりできます。

【一眼レフ】写真がたのしくなるタッチパネルと連写
実直な一眼レフという印象のNikonのD5600。カメラの性能はもちろん合格点。それと同じく、タッチパネルがしっかりしており、タッチした場所にピントを合わせることができたり、撮影設定もパパッと変更できるのが本機がおすすめのポイントです。
また、秒間5枚の撮影もでき、早い動きにもしっかり追従してくれます。こちらは定番モデルとして販売されており、現在6万円台で2本のレンズつきモデルが購入できますのでコスパ的にも非常におすすめできる1台です。

【ミラーレス一眼】カメラを趣味にしたい人に!
メイク道具と一緒にカバンに放り込んで、街に繰り出したい1台です。本機の魅力は、コンパクトながら非常にかんたんにいい写真が撮れるということ。一眼レフで非常にシェアがあるメーカーの作ったカメラということで、本格的な撮影ができます。薄暗い場所でも、シャッターボタンを押せば本格的な1枚がパシャリと獲れちゃいます。
初心者向けの撮影機能もしっかりしてますが、自分でカスタマイズも可能です。そうした初級から中級まで使えるカメラということで、アマチュア写真家や記者などでももっている人が増えています。ただ、レンズに関してはまだまだ種類が少ない点は注意が必要です。

【一眼レフ】持ってて自慢したくなるデザイン
ほかのメーカーでは見られない、クラシカルなカメラデザイン。非常に高級感があり、撮影する側のモチベーションをアゲてくれます。ネックストラップをつけて、旅行に連れて行きたいかわいさです。
クラシックながらも、中身はちゃんとデジタル式。(5軸手ぶれ補正により)手持ちでの夜景撮影や、ぶれずに高画質のスナップショットが行えます。動画機能もしっかり完備しており、4K撮影もできながらコンパクトな1台に仕上がっています。
【ミラーレス一眼】コンパクトさが魅力
飽きのこないデザインとコンパクトなサイズ感が人気のカメラです。高級感を演出するアルマイト処理を施してあるため、本格的なフォトグラファー気分で持ち歩けます。横向きに反転し上下の動作も可能な液晶モニターでタッチ操作しながら自撮りがラクラク。高解像レンズを搭載し撮りたい場面を鮮明に捉えます。1秒に15枚という高速連写を4Kで実現。
更に被写体を自動認識して追いかける「主要被写体認識」機能で、貴重な瞬間を逃すことなく美しい状態で残せるのが魅力です。
※本体重量については、特記がない場合レンズなしの重量で記載しています。
※シャッタースピードについては、設定可能値で一番速いスピードで記載しています。なおISO感度によるシャッタースピードの制限については記載しておりません。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする デジタル一眼レフカメラの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのデジタル一眼レフカメラの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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まとめ
この記事では女性にぴったりの一眼レフ・ミラーレスカメラのおすすめ商品と選び方を紹介しました。
自分に合うカメラで普段の生活の何気ないシーンや家族の写真におさめたり、絶景写真を撮ったり。夢が広がりますね! スマホでもきれいに写真が撮れていろいろな加工ができますが、ぜひ一眼レフやミラーレスカメラだからこその写真を楽しんでくださいね。
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VANTANデザイン研究所卒業後、カメラアシスタントを経て独立。 都内にスタジオも構える。撮影分野は、主に芸能人や音楽アーティストをはじめとした著名人。また、ファッションブランドや、広告デザインなどの撮影も行っている。 定期的に撮影している媒体は、ライブドアニュースやBRUTUS、filmagaなどの専門媒体など。