ベース用コンプレッサーとは 今さら聞けない!
コンプレッサーとはどのようなものなのでしょうか。
コンプレッサー (compressor) とは、「compress=圧縮する」という英語からきた言葉で、エフェクターの一種です。音の強弱の差を縮小する効果があり、「コンプ」と略されて呼ばれることもあります。
音の粒をそろえてくれるコンプレッサーは、安定感あるベースサウンドを作るうえで欠かせません。比較的効果がわかりにくいといわれるコンプレッサーですが、ベース用につくられているのが「ベース用コンプレッサー」というわけです。
ベース用コンプレッサーの選び方 初心者のための
音楽ライターの田澤 仁さんに、ベース用コンプレッサーを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
音の好みや奏法によって選ぶ
コンプレッサーで作れる音には、それぞれの機種によって個性があります。そのため、好みや奏法にあわせてコンプレッサーを選ぶといいでしょう。
エフェクトがどれだけ効くのかをチェック
ベース用コンプレッサーは大まかに分けると、原音に忠実な自然なサウンドを出せる機種と、いかにもコンプレッサーがかかっているという、いわば人工的なサウンドが得意な機種があります。そのため、どれぐらいエフェクト効くのかはあらかじめチェックしておくとよいでしょう。
アタック感を調整できるものが望ましい
バンドとして演奏する場合、ベースのアタック感が強すぎると全体のバランスを壊してしまいかねません。そのため、ライブやレコーディングなどでは、あえてアタック感が落とせるような、調整機能がついているコンプレッサーを選ぶとよいでしょう。
とはいえ、演奏する楽曲やシーンによってはベース音を全面に打ち出せるようなものも必要ですので、このあたりも視野に入れておくとよいでしょう。
サスティンを有効に使えるものを
コンプレッサーを使用したベース音ではアタック感がおさえられるため、サスティン(音の伸び)が強調されやすくなります。そのため、楽曲や奏法にあわせて、あえてこのサスティンを有効活用できるようなものを選ぶといいでしょう。
とはいえ、実際に使用してみないと分からないことも多いので、店舗で実際に音を聴いたり、口コミなどを参考にしてみるものもいいかもしれません。
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
自然なサウンドか人工的なサウンドかを決めよう
自然なサウンドのものは、ジャンルやボーカルの有無などを問わずオールラウンドに使えます。一方、スラップのアタックを強烈にしたい、サスティン(音の伸び)を長く伸ばしたいなど、特徴のあるサウンドを出したい場合は、かかり具合がはっきりとわかるものを選ぶとよいでしょう。
最初はシンプルなコントロールの機種がおすすめ
コントロールがしやすい、シンプルなベース用コンプレッサー。
コンプレッサーの設定はむずかしいとよくいわれます。ほかのエフェクターと違ってかかり具合がわかりにくいし、つまみやスイッチなどのコントロールの名前も直感的にはよくわからないという人も多いでしょう。コントロールがたくさんあると余計に設定がむずかしくなります。
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
初心者はシンプルなものからはじめよう
初心者は、コントロールの少ない、シンプルな機能のコンプレッサーを選ぶとよいでしょう。また、かかり具合をインジケーターで表示してくれる製品もあります。視覚的にわかりやすいので、設定もしやすくなります。
目的に応じてギター用を選ぶのもあり
ギター用のコンプレッサーであっても、ベースで使える製品は多くあります。
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
個性が好きならギター用、初心者はベース用が無難
一般的にはベースに向かない、とされている製品であっても、その製品の音の個性が気に入っている場合などは、あえてギター用を使うのもありでしょう。
ただ、ベースとギターでは出力される音域が違うため、エフェクターのかかり具合が違ったり、狙い通りの音が出せなかったりすることがあります。よくわからない場合は、ベース用とされているものを使うのが無難でしょう。
ベース用コンプレッサーのおすすめ7選 人気のAGUILARやEBS、BOSSなど!
うえで紹介したベース用コンプレッサーの選び方のポイントをふまえて、音楽ライターの田澤 仁さんに選んでもらったおすすめ商品と、編集部が厳選した商品を紹介します。

BOSS『BC-1X Bass Comp』








出典:Amazon
コントロール | 4、インジケーター |
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電源 | 9V乾電池、ACアダプター |
サイズ | 73×129×59mm |
重量 | 450g |

MXR『M87 Bass Compressor』










出典:Amazon
コントロール | 5、インジケーター |
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電源 | 9V乾電池、ACアダプター |
サイズ | - |
重量 | - |

tc electronic『SPECTRACOMP BASS COMPRESSOR』




出典:Amazon
コントロール | 1 |
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電源 | ACアダプター |
サイズ | 48×48×93mm |
重量 | - |

EBS『MULTICOMP Studio Edition』




出典:Amazon
コントロール | 2、モードスイッチ |
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電源 | 9V乾電池、ACアダプター |
サイズ | 70×115×35mm |
重量 | 400g |
シンプルながら多彩な音作りが可能
世界中に愛用者がいる、ベース用コンプレッサーの大定番の製品です。コントロールはかかり具合と音量を決める2つのつまみだけ、というシンプルな構成ですが、モード切替スイッチとの組み合わせで多彩な音を作ることができます。
自然なノーマルモード(ソリッドステート)のほか、内部にあるつまみで高域と低域を独立して調整できるマルチバンド、倍音が増えてあたたかく太いサウンドになるチューブシミュレーターの3モードがあります。とくにチューブシミュレーターは、コンプレッサーをゼロに設定してこのモードで使うベーシストも多くいるほど、その音が高く評価されています。
生産終了の話もあるので、興味のある人は急いでチェックしてください。
EBS『MULTICOMP BLUE LABEL』

出典:Amazon
コントロール | 3 |
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電源 | 9V乾電池、ACアダプター |
サイズ | 67 x 115 x 48 mm |
重量 | 315g |

AGUILAR『TLC COMPRESSOR』

出典:Amazon
コントロール | 4 |
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電源 | 9V乾電池、ACアダプター |
サイズ | - |
重量 | - |
Vivie『FenneComp』






出典:Amazon
コントロール | 3 |
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電源 | 9V乾電池、ACアダプター |
サイズ | 75 x 115 x 48mm |
重量 | - |
「ベース用コンプレッサー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ベース用コンプレッサーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのベース用コンプレッサーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ベース用コンプレッサー使用時のアドバイス 音楽・DTMライターより
音楽/DTM/PCオーディオ 専門ライター
かけ過ぎには注意が必要
コンプレッサーは、音の変化が比較的わかりにくいエフェクターです。慣れないうちは効果がないような気がして、ついかけ過ぎになってしまうことがあるので注意してください。かけ過ぎると、音が引っ込んでしまったり、抑揚がなくなったり、不自然にブツ切れになったりしてしまうことがあります。
エフェクターをオン/オフしながら原音と聴き比べて、不自然なサウンドになっていないかどうか確認しながら設定するようにしましょう。
ベース用コンプレッサーに関するそのほかの記事はこちら 【関連記事】
まとめ
ベース用コンプレッサーの選び方のポイントはおわかりいただけたでしょうか。
おさらいですが、まずは自然なサウンドか人工的なサウンドか自分の好みや奏法によって選びましょう。そのうえで、とくに初心者の方は操作性がシンプルでコントロールが容易な機種を選ぶのがぶなんです。慣れてきたら、目的に応じてあえてギター用を選ぶのも選択肢のひとつです。
あなたにぴったりのベース用コンプレッサーを見つけ、音楽ライフを充実させてみてはいかがでしょうか。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
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※2020/11/24 一部コンテンツと価格を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 大熊武士)
90年代にプロドラマーとして活動、その後、音楽ライターとして書籍、雑誌などの執筆を行なっている。 DTM、PCオーディオ関連の著書、DTMソフト、シンセサイザーの日本語マニュアル制作など多数。 Webでは2007年~2009年までサイトAll Aboutで「ロック」のガイドを務めたほか、音楽情報サイトBARKSでは国内外の数多くの有名アーティストのインタビュー、ライブ取材などを行なっている。 得意分野はAOR、ハードロック、フュージョン、80年代。