渓流竿とは?
渓流竿とは、河川の最上流部である源流や渓流といった場所で使用するロッドを指します。リールなどを取り付けるパーツは付いておらず、ラインを穂先に直結して用います。
渓流竿の選び方 釣りライターに聞く
ここからは、渓流竿を選ぶときのポイントについてご紹介していきます。
3つの種類で選ぶ 源流・渓流・本流
まずは、源流・渓流・本流の3つの流域ごとに適した竿を選びましょう。
山奥の釣りに特化「源流竿」
源流竿は流れが細く、水源からほど近い、イワナが好んで住む流域になる「源流」に向いた製品で、険しい地形の中で釣るために強さを優先して作られています。
長さ……渓流よりも川幅が狭く、木々が生い茂っていることがあるため、4.2~5.3mくらいの長さを選びましょう。
硬さ……川幅が狭い分、流れが強いため、「硬調」を選びましょう。
調子……先調子がおすすめです。
釣り場の環境・好みで選べる「渓流竿」
渓流竿は竿の調子や長さの範囲が広く、山裾から里山あたりまでを範囲としており、釣り場の環境や好みで選ぶことができます。
長さ……渓流の規模に合わせ、長さ4.5~6.3mの間で選びましょう。
硬さ……基本「硬調」で、大型魚が生息するポイントでは「超硬」を選ぶのもよいでしょう。
調子……渓流では、穂先のやわらかい7:3調子が仕掛けを流しやすく使いやすいです。
大型魚を狙うなら「本流竿」
本流竿は渓流が合流して大型河川へと成長する「本流」に向いた竿で、大きな流れに住む大型魚を狙うので、竿は長く、強いものを使います。
長さ……川幅が広いため7m~8mが適当です。
自重……竿が長いほど自重は増します。快適さで選ぶのであれば、軽量のものを。価格が高いものほど軽量になります。
マルチレングス……竿を40~50cmほど伸ばしたり縮めたりして使えるズーム機構をもった竿。全長を数十センチ刻みで可変させられるので、源流域では短く、渓流域では長くといった使い方ができます。
竿の調子で選ぶ 先調子・胴調子
竿の曲がり方を示す「調子」で、自分に合った竿を選ぶ方法もあります。
先調子
先調子とは、竿の先がやわらかく大きく曲がるようになっている竿のことです。振り込みしやすいため、初心者でも比較的簡単に扱えます。
ただ、大物を釣り上げるにはパワーが足りないため、小さい魚向けの竿といえます。
胴調子
胴調子とは、先端部分が曲がる先調子に対して、胴の部分までよく曲がる竿のことを指します。力を込めて竿を振れるため、小さい魚から大きな魚まで幅広い種類の魚に対応可能です。
ただ、先調子の竿と比べると振り込みしにくいため、経験者向けの竿といえます。
硬さで選ぶ 超硬・硬調・軟調
釣れる魚の種類は竿の硬さによっても異なるため、その点に注目して竿を選ぶのも良いでしょう。
超硬
超硬は竿のなかで最も硬いモデルです。パワーがあるため、大きな魚を釣るときや流れが急な場所での釣りに向いています。
しかし、硬い反面しなりにくいため、釣り初心者では扱いにくいことがデメリットです。
硬調
硬調は、超硬よりは少しやわらかいため、初心者でも比較的扱いやすい硬さです。硬さとしなりのバランスがちょうど良いモデルといえます。
軟調
軟調は竿全体がやわらかく、しなりが強いモデルです。やわらかい分だけ魚も自然と針をくわえるようになり、食い込みが良くなります。
ただ、やわらかい反面パワーがないため、大きな魚を釣るときや流れの早い川での釣りなどには不向きです。
仕舞寸法をチェック
渓流釣りのスタイルは人それぞれです。車を河川に横付けして釣る人もいれば、林道の車止めから数時間歩いて入渓する人まで、あらゆる楽しみ方があります。
渓流竿はもともと小継でコンパクトに仕舞えるようになっていますが、たくさん歩く人は少しでもリュックによく収まるようにしたほうがいいです。あと数センチ短かったらよかったのに、と思ってからでは遅いです。自分の装備を確認し、しっかり収納できる竿を選んでください。
ズーム付きなら場所を選ばない
最近の渓流竿には元竿を何段階か伸縮させることができる「ズーム機構」を持っている製品があります。全長を数十センチ刻みで可変させられるので、源流域では短く、渓流域では長くといった使い方ができます。
頭上に樹木がある場所では瞬時に短くするといった使い方もできるので、予算と折り合うようならぜひズーム付きのロッドを購入してください。
渓流竿のおすすめ8選 全長・仕舞寸・マルチレングス(ズーム機能)の有無もチェック!
ここまで紹介した渓流竿の選び方のポイントをふまえて、釣りライターの中山一弘さんと編集部がおすすめの商品を厳選しました。
1本のサイズで2段階のサイズに変更可能
1本で2段階のサイズ変更ができるため足場が悪いときはポイントの状況に応じて使い分けできます。大物の取り込み時に威力を発揮し、瞬時に延ばしたり縮めたり対応力に磨きがかかりました。
穂先から胴へのしなやかな重心移動で掛けた獲物を逃がさない1本です。
幅広い使い方ができる万能型の小継
この商品は、ダイワの中でも使い心地とデザイン性、充実した基本性能にこだわったモデルです。渓流だけでなく、河口付近や防波堤などさまざまな場所での釣りに対応できます。
軽量設計のため長時間使っていても腕が疲れにくく、操作もしやすいため初心者におすすめの一品です。
正確な竿操作を可能にする軽量でコンパクトな一本
カーボン含有率99%の硬調であり、幅広い渓相に対応できる好バランスな竿。カーボン繊維の密度が竿全体を通して一定なので、圧倒的な感度と操作性を誇る一本です。
また、43cmの小継竿で、バックパックに収納しやすいのも特徴。新しいスポットを見つけて歩くことにも、旅行先の相棒として携帯することにも向いています。
カミソリTOPを採用した新感覚の先調子小継竿
カミソリTOPを採用し、軽さとキレを兼ね揃えた先鋭先調子のロッドです。
ソリッド部分は長さを短く設定しています。もたつきを抑え、カーボンソリッドの武器である食い込みの良さを活かしつつ合わせ時のレスポンドと感度が向上しています。
持ち重りが軽減され、シャープな振り心地を実現しました。
コンパクトで携帯性に優れた1本
携帯性の優れた小継万能グラス渓流の竿です。ヤマメやイワナのほか、ハヤ、フナ、テナガエビ釣りにも使える万能ロッドとなっています。
180~450まで全部で10種類の長さを用意しています。
渓流ベイトの初心者にもおすすめできる1本
天然木のリールシートにアルミパーツ、ベイトモデルには自在なキャストができる傾斜グリップを採用したトラウティーノシリーズです。
小型ミノーを気持ちよく投げることができるため渓流ベイト初心者にもおすすめできます。サイド、アンダー、バックハンドなどの様々なキャストも簡単かつ正確におこなうことができます。
マスとの戦闘にも耐えられる、小さな巨人
世界中で愛される「Maxcatch」ブランドの竿です。折りたためば、27.6cm。物差しよりもコンパクトにまとまりながら、マスのような大きな魚との引き合いにも耐えられる強度を持つ、テンカラロッドです。
手なじみとクオリティのよいコルクハンドルとしなやかなロッドが、快適なキャスティングを叶えてくれます。

優雅なデザインと先進機能で渓流釣りがレベルアップ
超高感度なカーボンソリッド穂先に、糸ヨレや絡みを激減させるトップで魚のアタリをより明確に、そして快適な釣りを提供してくれる製品です。
高い操作性はもちろんですが、仕掛けが痛みづらいのでより細仕掛けが使いやすくなっています。さらにワンランク細いハリスが使えますから、魚との出会いも多くなります。トップレベルの機能で渓流釣りをサポートしてくれるロッドです。
「渓流竿」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 渓流竿の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの渓流竿の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
渓流竿に関するQ&A
テンカラ竿で渓流竿の代わりになりますか?

どんな釣りをしたいかやフィールドによってもかわってきますが、基本的には別物ととらえた方が無難でしょう。テンカラ竿は3m強の長さで、渓流竿は5m前後の長さが一般的です。また、テンカラ竿は竿を振りやすくするため軽量で短めに設計されています。調子によっても代用できるかはかわってきますが、できれば別々で用意するとよいでしょう。
渓流竿で海釣りはできますか?

できないことはないですが、リールがない分竿の長さ分の糸しかつけられません。渓流竿のなかにも種類があるように、海釣りの竿も狙う魚やフィールドに応じて種類がさまざまです。目的に応じて選ぶことをおすすめします。
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青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。 ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。 今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。 キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。