タルト型の選び方 フードスタイリストに聞いた!
パーティーやイベントでタルトを出せば、食卓が一気に華やかになりますよね。しかし、そんなタルトも、焼いた後に生地が型にこびりついてうまくいかなかったり、場合によっては割れてしまったりすることもあります。そのため、型のタイプや素材など、選ぶ際に注目すべきポイントがあるのです。
ここでは、フードスタイリストの水嶋千恵さんへの取材のもと、可愛くて美味しいタルトを作るための「タルト型」の選び方をご紹介します。ポイントは次のとおり!
【1】タルト型のタイプ
【2】素材
【3】サイズ
【4】深さ
【5】フチの形状
上記のポイントを押さえることで、あなたに合った商品を見つけることができます。ぜひ参考にしてみてください。
【1】作りやすさに合わせてタイプを選ぶ
タルト型にはいくつか種類があります。見た目やできあがりの好みから選んでみましょう。
初心者なら「底取れ(底抜け)タイプ」を選ぼう
現在、日本のメーカーから販売されているタルト型は、ほとんどが底取れタイプなのではないでしょうか。
底取れタイプは、型から取り外す際にタルトが壊れるリスクが低めです。まだ作りなれていない方がこれから購入するのであれば、底取れタイプをおすすめします。
気に入ったデザインがあれば「共底タイプ」でも大丈夫!
共底型は分離できない仕様の型。しっかり粗熱をとってから外したり、生地を敷く前に小麦粉やバターを塗ったりすればきれいに外せますので、気に入った型が共底型でも、気にせず選んでもいいと思います。
慣れてきたら「タルトリング」もおすすめ
また、底がないタルトリングというものもあります。この型は、タルト生地が天板に直接接地するためオーブンシートを敷く必要はありますが、しっかり焼け、外しやすいとファンも多いです。
【2】金属製・シリコン製など素材で選ぶ
タルト型の素材にも注目してみましょう!
ブリキなど金属製はフッ素加工に注目
タルト型には、ブリキ、ステンレス、アルミにフッ素加工など、多くの素材の型があります。熱伝導の良し悪しや、扱いやすさが違うため、購入時には素材の特性にも注意して選びましょう。
ブリキは焼き菓子作りに向いていますが、水気が苦手。洗ったらすぐに水気を除去し、しっかりと乾燥させる必要があります。ステンレスは水には強いですが、熱伝導率は低いと言われています。
フッ素加工されている型は、調理後に型から外しやすいのが最大のメリットです。長期間使用による劣化にともない、効果が薄れることもあります。
シリコン製は型外れしやすい
フッ素加工されている型は、調理後に型から外しやすいのが最大のメリットです。長期間使用による劣化にともない、効果が薄れることもあります。
【3】サイズをチェック

Photo by マイナビおすすめナビ

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タルト型の大きさは、1人前の小さいものから大人数向けの大きいサイズまで幅広い種類があります。
【タルト型サイズの選び方(丸型の場合)】
1人分:10cm以下
2~4人分:12cm(4号)
4~6人分:15cm(5号)
6~8人分:18cm(6号)
6~10人分:21cm(7号)以上
普段使いにするなら12cm(4号)~18cm(6号)を、パーティーなど、大人数で分けたいときは7号以上のものを選ぶのがおすすめです。
まずはご自宅のオーブンのサイズを確認してください。せっかく生地まで敷いたのにオーブンに入らない……、なんてことのないように気をつけましょう。
タルト型にはひと口サイズの小さいものから直径30cmのものまであります。サイズによって切り分ける数も変わってきますので、シーンに合わせて選択しましょう。
【4】具材の多さに合わせて深さ(高さ)を選ぼう
タルト型の深さ(高さ)は、約3cmが一般的。ですが、焼き上げる具材の量に合わせて深さ(高さ)を選ぶと、よりバランスの良い仕上がりになります。
チョコレートタルトなど具材が少なくてシンプルなタルトには、高さ3cm以下のものを選ぶのがおすすめ。生地の主張が抑えられてバランスの良い見た目になります。
一方で、キッシュやミートパイなど、具材たっぷりの料理には、ボリュームのある高さ3cm以上の深型タイプがおすすめです。
【5】フチの形状で選ぶ
タルト型のフチは、滑らかな形状のものか波形のものがメジャーです。アップルパイやフルーツタルトなど、出来上がりの美しさを重視するなら、フチが波形のタルト型を選ぶのがおすすめ。タルト生地を敷きやすいのもポイントです。
また、フラットなタイプは生地を敷き込むのにコツがいりますが、こんがりと焼き上がりやすいのがポイント。キッシュなどの料理におすすめのタイプです。
形状も、フチがなみなみしていてお花のような型や四角形の型もあります。ご自分の好みやのせる食材に合わせて選ぶのもいいでしょう。
とくにレシピ本などの既存のレシピを使用して作る方は、必ずレシピに記載されているサイズの型を使用してください。
タルト型が人気のメーカー(ブランド) ブランドの特徴をチェック!
ここでは、タルト型が人気のメーカーやブランドをいくつかピックアップしてご紹介します。商品選びの参考にしてくださいね。
タイガークラウン|ユニークでかわいい型が見つかる!
新潟に本社を置くタイガークラウンは、調理用品や製菓用品、収納用品など、独自商品を幅広く販売しています。
タルト型だけでも素材や形、サイズの異なる豊富なラインナップを揃えています。また、ハート型やフラワー型など、おしゃれな形のタルト型も販売しているので、かわいいデザインの手作りタルトを楽しみたい方は要チェックです。
GOBEL(ゴーベル)|プロも使う本場フランス製
タルトの本場フランスで生まれた製菓用品メーカー「GOBEL(ゴーベル)」は、プロも愛用するタルト型を数多く販売しています。
底取れタイプのほか、タルトリングや共底タイプなど、本格的なタルトを作りたい上級者向けのラインナップも豊富。
料理からお菓子作りまで使える商品を幅広く取り扱っているので、あなたのニーズを満たす商品が見つかるでしょう。
貝印|初心者でも使いやすくてリーズナブル
包丁やはさみなどの刃物用品を中心に扱う貝印は、リーズナブルで初心者でも使いやすいタルト型を販売しています。
料理サイトのクックパッドとコラボした食べきりサイズのタルト型やお手入れが簡単なフッ素樹脂加工の商品もあり、気軽にタルト作りを楽しみたい方にぴったりの商品が揃っています。
cotta(コッタ)|初心者から上級者まで使える充実の品ぞろえ!
cotta(コッタ)は、製菓用品や製パン材料などを扱う日本のECサイト。お菓子作りキットやラッピングキットも販売しており、初心者から上級者まであらゆるニーズに応える商品が揃っています。
コッタのタルト型は、ミニサイズから浅型、深型、タルトリングと種類豊富。中でもスチールにシリコン樹脂塗装を施した「Black」シリーズは、熱伝導率や型抜けに優れ、プロからも支持を得ています。
さまざまなお菓子作りに挑戦したい方は、コッタの商品をチェックしてみてください。
タルト型のおすすめ12選 おしゃれな丸型・ハート型・スクエア型・かわいいミニサイズ・使いやすい18cmも!
選び方をふまえて、フードスタイリスト・水嶋千恵さんとお菓子作り大好きな編集部が使いやすいタルト型を厳選しました!
▼丸型・ハート型
まずは、スタンダードな丸形やかわいいハート型のタルト型をご紹介します。

はじめてでもきれいに焼けるタルト型
大手調理器具メーカーの直径18cmのタルト型です。自宅用でも、 ホームパーティーなどへの手土産用のタルト作りにもぴったりの使いやすさ抜群のサイズ。
フッ素加工で底取れタイプのため、はじめてタルトを焼くという初心者の方でも安心して使用できます。
ひとつ家にあれば、いろいろなタルト(もちろんパイ生地も焼けます)を楽しめる1点です。
型外れが良くストレスフリー
本場フランスのメーカー「GOBEL」の人気タルト型です。熱伝導率に優れたスチールにフッ素樹脂加工を施しており、焼き上がりはするっと型から剥がれると定評があります。
高さがあり底抜けしないので、タルトやキッシュ以外のオーブン料理にも活用でき、コストパフォーマンスが高いアイテムといえるでしょう。

みんなで食べられる大きな30cmタルト型
シンプルなデザインで、直径30cmの大きめのタルト型です。
大きなタルト型の懸念は、外すときに割れやすいことかと思いますが、こちらの商品は底取れ式のため、安心して外すことができます。
フッ素樹脂加工2コートという加工をしており、はりつきも心配ありません。ただ直径が30cmあり、家庭用のオーブンに入らない場合もありますので気をつけましょう。
家族みんなでタルトを楽しみたい、パーティーで華やかなタルトを作りたいという方におすすめの、大きなタルト型です。

いろいろな料理にも使えるシリコン型
高さのあるイタリア製のシリコン型です。 生地を張りつけにくいのが難点ではありますが、耐熱温度が230度、 耐冷温度がマイナス60度のため、オーブン・電子レンジ・冷凍庫にも対応可能。
タルトだけでなくムースやスポンジケーキにも使用できる万能なタイプです。
また、食器洗浄機にも使用できるすぐれもの。ふつうのタルトは作り飽きたという方におすすめです。
サクサク食感のタルトが簡単に作れる
空焼きやスプレーオイルなど下準備の必要がなく、底までしっかりと生地を敷き込めるタルトリング。側面がメッシュ構造で熱が通りやすいので、角までしっかりと焼き上げることができます。
タルトにフィリングを詰めて焼くのにもぴったり。外側はサクサク、中はしっとりとした本格的な焼き上がりを楽しめます。
手で持ち上げるだけで、型からスルンとタルトが外れるのでストレスフリー。お手入れもしやすく使い勝手に優れた商品です。
お祝いケーキにぴったりなハート型
バレンタインや誕生日など、特別な日のお菓子作りにぴったりな、かわいいハートのタルト型。
熱伝導率に優れた鉄素材のタルト型で、ムラなくしっかりとタルト生地を焼き上げます。底抜けタイプで表面にはフッ素樹脂塗装を施しているので、慣れていない方でも扱いやすいでしょう。
おしゃれでかわいいハート型のタルトは、大切なイベントの時には特に活躍します。1つもっておくと、いろんなシーンで使えて重宝するでしょう。
▼スクエア型(四角形・長方形)
続いては、四角形や長方形などスクエア型のおすすめタルト型をご紹介します。

表情の変わる長方形
製菓用品だけでなく調理用品も手掛ける、新潟県のメーカーの長方形タルト型。円形よりも少しクールな雰囲気に焼き上がります。
長方形の型は外す際に割れやすいのですが、こちらは底取れタイプのため、きれいに外すことが可能です。
アルミニウムにフッ素樹脂を2度塗りしているので型抜けがよく、また、生地などがこびりつきにくく洗いやすいという利点もあります。すでに円形のタルト型をお持ちの方におすすめです。
周りと差がつくオシャレなスクエア型
底取れ型で使いやすいタルト型。丸ではなくスクエア型なので、お店のようにおしゃれに仕上がりそう。アルミニウム製なのでサビにくく丈夫です。
焼き菓子だけでなく冷やし菓子にも使えます。熱伝導率の高いアルミニウムにフッ素樹脂を二度塗りしているので、こげにくく洗うのもラクチンです。
▼ミニサイズ
最後は、ミニサイズのおすすめタルト型をご紹介します。
繰り返し使えるシリコンカップ
ころんと小さな5色のシリコーン製ミニカップは、お菓子にはもちろん、お弁当や離乳食の保存にも便利なアイテム。シリコーンでできているので柔らかく、生地離れが良く、洗う際にも裏返せば簡単に汚れを落とすことができます。
耐熱性に優れており、可愛くて小さなお菓子がたくさん作れます。
型抜けがよく、こびりつきにくいアルミ製
熱伝導率の高いアルミニウムにフッ素樹脂が2度塗りされており、型抜けがよく、こびりつきにくくて洗うのも簡単です。フルーツ・ジャム・クリームなどを詰めれば、簡単に美味しく美しいタルトが作れちゃいます。
ベーシックなフラワーデザインで、見た目にも華やかなタルトを焼成できます。
手間のかかる敷き込みは一切不要
生地をはめ込むだけで、簡単にタルトカップを作ることができる、シルフォーム タルト型。クッキーやタルトを美味しくきれいに焼き上げてくれるシルパンと同じ素材で網目状の加工が施されており、余分な油脂分や水分が抜け、均一な焼き色と平らな底面に仕上がります。
立ち上がりが真っ直ぐなので、ガレットブルトンヌなどの厚焼きクッキーも上手に焼くことができますよ。

小さくてかわいいブリキ型
まさにひと口サイズの、かわいらしいブリキ型のセットです。12種類、各3個の計36個で、パーティーやプレゼント用のタルト作りにはぴったりのバリエーションです。
ブリキ型なので、焼く際にはバターなどを塗り、粉を軽くはたいてから生地を敷き、焼くというシンプルな手順で型から外れます。
サビを防ぐために使用後にはよく洗い、よく拭いて乾かす必要がありますので要注意です。大きな型はすでに持っているという方におすすめのかわいいセットです。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする タルト型の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのタルト型の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
初心者は作りたいレシピに合わせたサイズを フードスタイリストからアドバイス
タルトを作る際、レシピも型に合わせて作られていることが多いです。言い方を変えれば、型ありきのレシピも多く存在します。
とくにはじめてタルトを作る方は、作ろうとしているレシピにタルト型のサイズ記載があれば、迷わず同じサイズの型を選ぶのが成功への近道です。
万能タイプの型や高さが深めの型も紹介していますが、タルトを作り慣れている方におすすめです。焼きの時間や温度を慎重に見定めて使用してください。
上級者の方は、自分が作ってみたいタルトをイメージし、ぴったりのタルト型を選んだあとに、型に合ったレシピを作っていくというのも自分だけのタルトになって楽しいですね。
タルトを型から外すときのコツ 綺麗に外せたら完璧!
タルトを焼き上げたはいいものの、型から外す際に割れてしまってはすべてが台無し。美しい見た目のタルトを作るために、上手に型から外すためのポイントをおさえておきましょう。
▼下準備
生地を敷く前に型の隅々までオイル(バター、サラダ油など)を塗っておく。
▼焼いた後
焼き上がった直後は型から外さず、粗熱を取ってから冷蔵庫で30分以上冷ます。
▼冷ました後
冷えて生地がしっかり固まったら、温めたタオルなどで型を10秒ほど温める。
これらのポイントをおさえておきましょう。
型に合わせてクッキングシートを敷く場合、さらに、帯状に切ったクッキングシートを十字になるように敷いておくのもおすすめ。シートを持ってゆっくりと型から剥がすことができます。
タルト作りにはパレットナイフがあると便利! お菓子作りに大活躍!
焼き上がったタルトを型から外したり、お皿に移したり、さらにはデコレーションをするときには、パレットナイフがあると便利! ほかにも様々なお菓子作りで活躍します。
下記の記事でパレットナイフの選び方やおすすめ商品をご紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
そのほかのお菓子作りの型もチェック! 【関連記事】
お気に入りのタルト型を見つけよう いかがでしたか?
タルトを成型するタルト型の選び方やおすすめの商品を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? チョコレートタルトやフルーツタルトなどのお菓子はもちろん、キッシュなど料理にも活躍するタルト型。
サイズや形状などさまざまな種類があるので、選び方のポイントを参考にして、自分の思い描くタルトにぴったりの型を選んでくださいね。
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