アンテナ分波器とは|基礎知識を解説
アンテナ分波器とは、マンションなどでBS/CSや地上波のアンテナ信号を分けるためのアイテム。
テレビの受信設備には、地上波やBS、CS放送を受信できる環境が揃っている場合が多いですが、アンテナの端子が1つの場合、各電波を受信することはできません。そんなときにアンテナ分波器を使用することで、壁にあるアンテナ端子から地上波やBS、CS放送それぞれの電波を受信し、テレビでチャンネルとして放送することができます。
似た商品で「分配器」がありますが、これは一つのアンテナ端子で2つのテレビを繋げるためのもので全く違うもの。初心者にとっては、こういった接続は、基礎知識がないと間違った商品を購入しがちです。本記事では、地上波・BS・CS放送などが見られるようになる「アンテナ分波器」について解説いたします。
(★)分波器の役割を理解する
共用アンテナを使用しているマンションなどでは、部屋の壁面に地デジとBS/CSの2つのアンテナ端子があれば、テレビの入力端子に各々つなぐだけで放送を観ることができます。しかし、アンテナ端子が1つしかない場合は地デジかBS/CSのどちらかにつなぐしかありません。
実はこのとき、1本のケーブルに地デジとBS/CSの信号が混ざった状態で送られています。そこで、目的の放送に合わせて電波を分けて出力できる分波器(セパレーター)があれば、UHF(地上デジタル)とBS/110度CSの両方を観ることができるようになります。
CATVのテレビ放送に対応した製品もあるので、観たい放送が出力できる製品を選びましょう。
(★)分波器と分配器の違いを理解する
分波器と分配器は見た目がほとんど同じですが、その働きはまったく異なります。
分波器は、UHF(地デジ・CATV)とBS/CSが混合された電波を周波数で分けて、別々に送り出すもの。壁面のアンテナ端子が1つしかなくても、テレビの各々の入力端子に接続して視聴できるようになります。UHFとBS/CSを1台のテレビで使っても、別々のテレビに振り分けても構いません。また、異なる周波数ごとに分けるので、電波が弱くなることはありません。
分配器は、1つのアンテナ端子に複数台のテレビを接続するために、電波をそのまま分けるもの。分割する数が増えるほど電波は弱くなるため、電波の損失を補うためのブースターが必要になる場合があります。
アンテナ分波器を選び方
それでは、アンテナ分波器の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】4K/8Kの映像を楽しむなら対応製品をチョイス
【2】付属? 一体型? 接続用ケーブルを見逃さない
【3】ノイズを抑えるシールド設計を確認
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】4K/8Kの映像を楽しむなら対応製品をチョイス
2018年12月1日に始まった新4K/8K衛星放送は、画質や音質のよさが魅力。現在のHD放送(2K)に比べ、4Kは約4倍、8Kなら約16倍の解像度を誇ります。具体的には2Kの画素数が縦1,920×横1,080=約200万画素なのに対し、4Kでは縦4,000×横2,000=約800万画素、8Kでは縦7,680×横4,320=約3,300万画素となります。
4K/8K番組を正常に視聴するためには、テレビやチューナー、アンテナが4K/8Kに対応していることが必要なだけでなく、分波器も対応している必要があります4K対応テレビを購入する人はもちろん、将来購入予定の人も4K対応モデルを購入しましょう。
【2】付属? 一体型? 接続用ケーブルを見逃さない
分波器は壁のアンテナ端子とテレビの間に取り付けるため、テレビの裏側に置かれます。他の配線のじゃまにならないようコンパクトな製品がおすすめです。
家庭用分波器の本体にはアンテナ端子側に1つ、テレビ側に2つの端子が付いています。間をつなぐケーブルが付属していたり、ケーブルが一体化した製品もあります。一体型ではケーブルの接触不良が起こらず安心して使える半面、ケーブルが断線しても交換できません。
本体のみは価格が安いのですが、ケーブルを自分で用意する必要があります。安いケーブルは外部ノイズの影響を受ける可能性があるので、とくに4K/8Kを楽しむ場合は少々高価でも高品質のケーブルを選ぶことが大切です。
【3】ノイズを抑えるシールド設計を確認
シールド設計のアンテナ分配器は、外部機器からのノイズを抑えられる効果があります。各放送局の電波は信号であるため、ケーブルを介して電波障害が起き、映像にノイズが入る場合があります。
シールド設計の場合、ケーブルに専用のノイズから守ってくれるため、ノイズが気になる方におすすめです。「ダブルシールド」「トリプルシールド」と、保護量に応じた表記がされているので、チェックしてみてください。
アンテナ分波器おすすめ8選
上記で紹介したアンテナ分波器の選び方のポイントをふまえて、おすすめ商品を紹介します。
電通表示インジケータを装備して流れをチェック!
混合された電波をUHF(地デジ)とBS/CSに分け、CATVからの地デジ信号とBS/CS信号の分波もできます。ケーブル長はUHF/VHF端子側、BS/CS端子側それぞれ50cmで、ケーブル先端のコネクタ部分に回しやすいF型スクリュープラグを採用、金メッキも施されています。
分波器は外観だけでは動作しているかどうかがわからず、テレビが映らない場合に原因が分波器にあるのか、もっとアンテナ側にあるのかが判断しにくいものです。そこで、本製品は本体部分に電通表示インジケーターを装備。 入力端子と出力端子の間で電通がきちんとおこなわれていればランプが点灯し、ひと目でチェックできます。
本体・ケーブルともに信頼性の高い分波器
地上波(UHF/VHF)と衛星波(BS/CS)を効率よく分けられる分波器。4K/8K衛星放送にも対応し、BSアンテナへの電源供給も可能です。本体にはノイズに強いメタルケースを採用。ケーブルは本体から取り外しが可能で、出力側に接続する40cmのS4CFB規格同軸ケーブルを2本付属。
また、ねじ式のF型コネクタで本体やテレビにしっかり固定することができます。さらにケーブルの両端子とも金メッキ仕様になっており、信頼性を高めています。また混合器としての使用も可能です。
入出力ケーブル一体型でノイズに強い分波器
本体寸法32(W)×44(D)×19(H)mmとコンパクトながら、アンテナからの電波をUHFとBS/110度CSに分け、4K/8K放送にも対応する分波器。本体に入力ケーブルと出力ケーブル2本を一体化。ケーブルは3重シールドの低損失同軸型で、外部からの雑音をシャットアウト。プラグ部分に金メッキを採用することで接触不良を防ぎ、ここでも外部雑音を寄せ付けません。
ケーブルの長さはアンテナ端子側が2m、テレビ側が50cmと、広い部屋にも対応する余裕の長さ。テレビの入力端子にはネジ式のF型プラグでしっかり接続でき、アンテナ端子側はL型プラグなので、家具の裏側になってもらくに接続できます。
4K/8K対応! 信頼性の高いスタンダード分波器
UHF(地デジ)とBS/CSの電波を分けることができる家庭用分波器(セパレーター)。4K/8Kにも対応する高性能モデルです。CATVのテレビ放送にも使用できますが、CATVインターネットには対応していません。
また、入力側はF型端子、出力側はF型コネクターで、ともにネジ式でしっかり固定できます。出力側にはテレビと接続する2本のケーブルを一体化。少し太めの2重シールド4Cケーブルで、外部からのノイズに強い仕様になっています。ケーブルの長さは20cmと短めなので、テレビのすぐ裏に置けます。ケーブルが長いと外部ノイズの影響を受けやすくなるので、アンテナ端子につなぐケーブルでうまく調整しましょう。
ノイズに強い高シールド設計
分波器と入出力ケーブルが一体型なので、入力ケーブルを買い足す必要がなく、ノイズに強い高シールド設計なので快適な視聴を実現してくれます。
4K8K放送(3224MHz)に対応した2.5Cケーブルを採用しているので高画質な映像を楽しめます。
一年間のメーカー保証付きなのも安心です。
高周波数をカバーする広帯域仕様
高周波数をカバーする10~3224MHzの広帯域仕様のアンテナ分波器です。
薄型テレビに最適な極細ケーブル採用でとりまわしやすく、本体もコンパクトサイズなので邪魔になりません。
ダブルシールド構造でノイズに強いのも特徴です。
ケーブル4本付きで簡単に分波できる
分波器二つと分配器一つ分の機能が一つの機器になっているので配線が簡単になります。ケーブルも50cmあるので、余裕を持って配線することができます。
地デジと衛星波(BS/CS)を効率よく分け、1台のテレビで地デジ、BS、CSの視聴が可能です。
軽量ボディーで高シールド構造
従来の2K放送はもちろん4K8K放送にも対応したアンテナ混合・分波器です。
混合器としては、BS/CSアンテナからの信号と地上デジタルの信号を1本のアンテナに混合することができ、分波器としては、BS/CSの信号と地上デジタルの信号に分ける(分波)することができます。
スマホなどデバイスの電波の影響を受けづらく、ノイズを軽減してくれる高シールド構造で、重さも30gと軽量タイプになっています。
おすすめ商品の比較一覧表
各通販サイトのランキングを見る アンテナ分波器の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのアンテナ分波器の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
そのほかのアンテナに関連する記事はこちら 【関連記事】
分波器の役割や必要性を確認しましょう
本記事では、アンテナ分波器の選び方、そしておすすめ商品をご紹介しました。商品を選ぶ際は、下記のポイントを抑えておきましょう。
【1】4K/8Kの映像を楽しむなら対応製品をチョイス
【2】付属? 一体型? 接続用ケーブルを見逃さない
【3】ノイズを抑えるシールド設計を確認
マンションなどでBS/CSや地上波のアンテナ信号を分けるアンテナ分波器。賃貸マンションやアパートの場合だと、地デジのアンテナはあっても、BS/CSはないという場合も考えられます。逆に、もともと設置されていて、必要ない場合もあります。ぜひ本記事を参考に、分波器の役割や必要性をしっかり確認し、選ぶようにしましょう。
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