小型冷凍庫の容量の目安
一般的な冷蔵庫は一人暮らし用で250Lほど、大家族用の場合は500Lほど。しかし、本記事でご紹介する小型冷蔵庫は大きくても容量150Lくらいまでです。
第2の冷蔵庫として使え、自分の部屋や、小さな休憩所に設置するといった使い方が想定されるでしょう。価格は小さめの30Lほどで10,000円〜15,000円ほど。大型の150Lほどのもので30,000円〜50,000円ほどと、サイズによって開きがあります。
容量30L程度:部屋に自分用として設置したい方向け
個人用に使うのに適しているのがミニサイズの冷凍庫。アイスや氷などをすぐ取り出せるように、リビングや寝室に置いてもじゃまになりません。
ふだん使う冷蔵庫の冷凍室がいっぱいになったときのサブとしても使えますが、あくまで個人用と考えたほうがよいでしょう。家族で使う場合にはすぐに入りきらなくなってしまうので、もう少し大きいサイズを選ぶとよいでしょう。
容量60~80L程度:冷凍食品を入れるなどサブ冷蔵庫を求める方向け
60~80L程度の小型タイプの冷凍庫は、家族で使う冷蔵庫のサブ用として使いやすいサイズです。
とくに、冷凍した食材や冷凍食品をたくさん買いだめしておきたい年末年始などに活躍してくれるでしょう。すぐに使う食材は冷蔵庫の冷凍室に、長期保存したい食材は冷凍庫に、と使い分けるのもアリでしょう。
容量100~150L程度:大家族でたくさん買いだめして保存したい方向け
このクラスの冷凍庫になると、かなり多くの食材を入れることができます。倉庫型スーパーなどで大量の食材を買い込んで保存したい人や、大家族に向いたサイズです。釣りに行く人なら、釣ってきた魚を入れたり、撒き餌をたくさんストックしたりするのに便利です。
ただし本体のサイズも大きくなるので、設置場所もよく考えて選んでください。
冷凍庫の選び方
それでは、小型冷凍庫(ホームフリーザー)の基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の4つ。
【1】冷却方式
【2】開閉の方式
【3】本体サイズと設置スペース
【4】デザイン性
上記の4つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】冷却方式をチェック
冷却方式には「直冷式」「ファン式」の2種類があります。一つひとつ確認していきましょう。
▼「直冷式(自然対流式)」の冷凍庫|静音性が高く、電気代が安い
冷却器で冷気を作り、庫内に対流させて冷やすのが直冷式です。
自然な対流で庫内を冷やすので、冷気が食材に直接あたりにくいことや、ファンを回さないので静かなこと、ファン式より電気代が抑えられることなどがメリットです。
ファン式に比べて冷却能力の高いものが多いですが、庫内の温度にはムラが生じやすいのがデメリット。また、霜がつきやすいため、定期的なお手入れが必要になります。とくに、ひんぱんに開け閉めすると霜がつきやすいことに注意してください。
▼「ファン式」の冷凍庫|冷えムラがなく、霜とりのお手入れ不要
冷却器で作った冷気をファンで庫内に送りこむのがファン式です。
冷気を庫内に行き渡らせることができるので、ムラを生じず均一に冷やすことができるのがファン式のメリットです。霜がつきにくく、ひんぱんにお手入れする必要がないのもうれしいですね。
ただしファンを回しているので直冷式にくらべて電気代が高めになるほか、ファンの音がするため、静音性は低く、寝室で使うにはあまり適していません。
(★)ポイント:本体も電気代も安い直冷式、霜がつかないファン式
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
冷凍庫の冷却方式は、冷蔵庫と同じように「直冷式」と「ファン式(間接冷却方式)」のふたつが主流です。
直冷式は冷凍庫内の冷却器で直接庫内を冷やす方式で、本体の価格が抑えられ、電気代もあまりかからないのが特徴です。しかし、庫内を直接冷やしているために霜(しも)がついてしまうので、定期的にお手入れをして霜取りを行なわないと庫内が冷えすぎて製品の故障につながります。
一方、ファン式は本体価格と電気代は直冷式に比べて若干高くつきますが、霜取りが必要ないためお手入れの手間が格段にラクになっています。
自分の使用用途にはどちらがよいかをしっかりと確認しておきましょう。
【2】開閉の方式をチェック
開閉方式には「ドア式」「チェスト式」「引き出し式」の3種類があります。こちらも一つひとつ確認していきましょう。
▼「ドア式(前開き・横開き)の冷凍庫」|庫内がよく見える
ドア式は、冷蔵庫や電子レンジのように、手前側にドアを引いて開けるタイプです。
ドアを開ければ中身が見えるので、入っているものを確認しやすいのがドア式のメリットです。ミニタイプを除いて、庫内には棚や引き出しが設けられているものが多く、食材などを分類して入れられます。
上部の天板に耐熱性の加工が施されているものも多く、電子レンジやオーブントースターなどを置くこともできます。
デメリットとしては、設置するとき、前方にドアを開けるためのスペースが必要になること。また、左開き、右開き、前開きがあるので、設置する場所によって使いやすいものを選ぶ必要があること。これは一般的な冷蔵庫と同様です。
▼「チェスト式」の冷凍庫|狭いスペースでも置けて、大きな食材も入れやすい
上部の天面側にあるドアを持ち上げて開閉するのがチェスト式です。
前方にドアスペースが必要なく、狭いスペースにも置けるのがチェスト式の大きなメリット。冷気は下にたまるので、ドアを開けても冷気が逃げず温度が変化しにくく、食材の鮮度を長期間保つことができるのもうれしいですね。また、容量の大きいものが多いので、ブロック肉や魚など、サイズの大きな食材でも無理なく入れることができます。
ただし、食材を積み重ねて入れることになるため、下のほうの食材は取り出しにくくなる点に注意。カゴなどを使って庫内を整理するとよいでしょう。
▼開閉方式が「引き出し式」の冷凍庫は少数派に…
タンスのように複数の引き出しが独立している、引き出し式の開閉方式の冷凍庫は、かつてはAQUAから発売されていましたが、今はとても手に入りにくくなっています。
食材を分類して入れられるので、整理がしやすく、食材の出し入れも楽な引き出し式。引き出しが独立しているのでニオイが移る心配がないのも、引き出し式のメリットでした。
現在では、こうしたメリットを一般的なドア式冷凍庫にとりいれた、開閉方式では一般的なドア式ながら、内部の棚が引き出しになっているタイプの冷凍庫が登場しています。
(★)ポイント:冷蔵庫と同じドア式、狭くても置けるチェスト式など
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
冷凍庫の開閉は大きく分けると、ドア式(横開き・前開き)、チェスト式(上開き)、引き出し式の3種類があります。
ドア式は通常の冷蔵庫と同じドア式を指し、上にものを置いたり開いて内容を確認したりするのが容易ですが、前方にスペースが必要です。
チェスト式は、上にものは置けませんが、前方にスペースをとらないので狭い場所にも置くことができます。
引き出し式は冷凍したいもの小分けがしやすく、どこになにを入れたかがわかりやすいのが特徴です。設置スペースに合わせて開閉の方式を選ぶとよいでしょう。
【3】本体サイズと設置スペースをチェック
一般的に、冷凍庫の容量が大きくなると、それだけ冷凍庫本体のサイズも大きくなります。設置場所についても考慮したうえで容量を決めましょう。
冷凍庫のサイズをチェックして、設置したい場所に収まるかどうかを確認しておきましょう。ドア式、引き出し式の場合は、ドアや引き出しを開けるためのスペースがあるかどうかも忘れずにチェックしてください。
また、冷凍庫は通常、壁などにぴったりくっつけて置くことができない点に注意してください。冷却のために発生した熱を逃す必要があるためです。
必要な空きスペースは機種によって異なりますが、一般的には左右が5mmから1cm、上部は5cmから10cm以上空ける必要があります。この放熱用の空きスペースのことも頭に入れたうえで、設置場所を決めるようにしましょう。
【4】デザイン性をチェック
冷凍庫は田舎の家屋に置いてあるもの……というイメージは昔のことです。近年の冷凍庫は外観にも気を使い、木目調のものやガラストップドア搭載など、お部屋にマッチさせるためのさまざまな工夫をこらしたものが多く見られます。
また、できるだけシンプルにという結果、部屋のオシャレなオブジェやインテリアになるものまであります。
置く場所との調和を考えながら、設置する小型冷凍庫を考えるのもひとつの方法です。
エキスパートのアドバイス
プロの家電販売員 兼 家電・ITライター
買い置き・作り置きを真に活用するには冷凍庫が必要
夫婦共働きで、なかなか料理をする時間がうまく取れないご家庭もあるかと思います。そういった場合には、休日に大型スーパーや量販店などで大量に冷凍食品や冷蔵食品を買い置きし、すべて小分けにして冷凍庫に入れておくことで、無駄な食材を減らして長期間効率よく消費をしていくことが可能です。
また、休みの日に作りおきをしておいた料理を冷凍庫に保存をしておくと、いつでも食事のおかずにすることが可能です。冷蔵庫に付属している冷凍庫だけでは、なかなかここまでのことはできません。冷凍庫を購入して活用してみてはいかがでしょうか。
おすすめ商品の比較一覧表
おすすめ4選|30L程度(部屋に自分用として設置したい方向け)
それでは早速、小型冷凍庫のおすすめ商品をご紹介いたします。まずは30L程度の商品です。ぜひ参考にしてください。

ハイアール『JF-NU40G』
おすすめ3選|60~80L程度(サブ冷蔵庫を求める方向け)
続いては、60~80L程度の小型冷凍庫です。こちらもぜひ参考にしてください。
おすすめ3選|100~150L程度(たくさん買いだめして保存したい方向け)
最後は、100~150L程度の小型冷凍庫です。こちらもぜひ参考にしてください。

通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 冷凍庫の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの冷凍庫の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
【関連記事】製氷機やミニ冷蔵庫、冷温庫などのおすすめも紹介
まとめ
本記事では、小型冷凍庫の容量の目安や選び方、そして容量別のおすすめ商品をご紹介しましたが、いかがでしたか?商品を選ぶ際は、下記の4つのポイントを抑えておきましょう。
【1】冷却方式
【2】開閉の方式
【3】本体サイズと設置スペース
【4】デザイン性
上記のポイントを抑えることで、より使いやすい小型冷凍庫を選べるはずです。
冷蔵庫に入りきらない食材が多い場合、冷蔵庫の買い替えを考えがちですが、実は小型冷凍庫を購入することで安く済む場合もあります。さらに、冷凍する食材が多い場合も、別で保存できるため、大変便利です。本記事を参考に、自分にピッタリの商品を見つけてくださいね。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
家電量販店、家電情報ブログ「家電損をしない買い方をプロの販売員が教えます」を運営するプロの現役家電販売員。 学生時代から家電に対する並々ならぬ興味を持ち、アルバイトを経てそのまま家電量販店の道へと進んで15年弱。 個人で年間2億円を売り上げ、数々の法人内コンテスト等で表彰された経験を持っています。 家電アドバイザーの資格を有し、家電と名の付く物全てに精通しています。家電で分からないことはありません。 現在は家電ライターの業務も通して「全ての人が平等に良い家電に巡り会える機会の提供」に尽力しています。