ポータブル電源を使うメリット
災害発生時には、電気の供給がストップし、携帯電話が使えなくなってしまったり、調理ができなくなってしまったりと、日常の生活に多大な影響がでてきます。そんなときに、ポータブル電源があれば、当面の電源供給を賄うことができます。
ポータブル電源は発電機ではないので、充電されている容量を使い切ってしまう可能性もありますが、当面の供給ができるので減災につなげることができます。
ソーラー充電の機能があるポータブル電源であれば、停電時にも一定の充電を行い、電気を供給することができます。
また、災害時だけでなくキャンプや登山などのアウトドアや普段使いにも便利。いざというときの備えやアウトドア用に持っておきたいアイテムです。
ポータブル電源の選び方
ポータブル電源には家電にも使える大容量のものもあれば、手軽に持ち運べて、日常使いの電子機器などの充電を目的としたものなどもあります。ポイントは下記の7つ。
【1】容量
【2】出力ポートの数と種類
【3】ACの出力方式(出力波形)
【4】DCが対応している周波数
【5】防水・パススルー充電などの細かな機能
【6】サイズ・重量
【7】安全性
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】容量をチェック
ポータブル電源の容量を示す際に使われるのが「mAh(ミリアンペア時)」と「Wh(ワット時)」です。
ところが「mAh」は単に電流の量を示す単位なので、機器を使用できる時間の目安にはなりません。一方の「Wh」は電流と電圧を掛け算した消費電力(W)を1時間あたりに換算した値です。たとえば300Whのポータブル電源なら、消費電力が100Wの電化製品を3時間使える計算になります。
また、ポータブル電源を選ぶときに、容量は必ずチェックするべきでしょう。容量によって、接続した電気製品を利用可能となる時間が異なります。
目的が「冬キャンプでの利用」だとしても、できる限り自然に近い形で過ごそうとしている場合と、電気毛布やホットカーペットを持ち込んで、快適な空間を作ろうとしている場合とでは、必要になる電気容量は全く異なることになります。
必要な容量を満たしていて、サイズや重さが苦にならない製品を選ぶようにしましょう。
【2】出力ポートの数と種類をチェック
どのくらいの電化製品を同時に接続する可能性があるのかについても、考えてみてからポータブル電源を選ぶようにしましょう。
ポータブル電源が搭載する出力端子は、DC(直流)、AC(交流)、USBの3つが標準です。端子の数が多いほうが使い勝手がいいのは言うまでもありません。
たとえば、同時にMAX3人のスマホ充電を想定している場合、AC電源が3つ、またはUSBポートが3つ、もしくはAC電源が1つとUSBポートが2つなどの組み合わせも可能です。とはいえ出力には限界があるため、あまり多くの機器を接続すると電力が不足して動作しないこともあります。消費電力は機器によりますが、つなぎすぎには注意しましょう。
想定している同時接続パターンを満たせるだけの出力ポートの数や出力ポートの種類を搭載しているかどうかも確認しましょう。
【3】ACの出力方式(出力波形)をチェック
気をつけたいのがAC端子の出力波形。「純正弦波(サイン波)」と「疑似正弦波(矩形波、修正正弦波)」があり、接続する機器によっては純正弦波でないと正しく動作しないものがあります。
故障のリスクもあるので、マイコン制御の炊飯器や電気毛布、パソコンなどの精密機器、計測器を接続する場合は純正弦波のモデルを選びましょう。
【4】DCが対応している周波数をチェック
家庭用電化製品には、対応している周波数が50Hz(東日本用)のものと60Hz(西日本用)のものがあるので、周波数の切り替えができるポータブル電源を選ぶのがおすすめです。
50/60Hzと記載されている家電ならどちらの周波数でも動作しますが、単独表記のものはポータブル電源側で周波数を一致させないと正常に動作しません。
【5】防水・パススルー充電などの細かな機能をチェック
アウトドアでの利用を考えているのなら、防水機能もチェックしておきましょう。
水に浸かるまでの想定はなくても、急な雨に降られてしまうということは十分想定される事態です。野外で使う場合は、防水機能はあった方が安心です。パススルー充電の機能があれば、ポータブル電源への充電を行いながら、電化製品を使えるので便利です。
また、万が一のために、自動車のシガーソケットから充電できるものや、ソーラーパネルを接続して太陽光充電が可能になっているモデルもあります。
【6】サイズ・重量をチェック
ポータブル電源は持ち歩きを前提としていますが、なかには大容量ではあるものの大きく重いという製品もあります。
キャンプなどへの持ち出しを考えているのなら、自分が持ち歩くことのできる「重さ」を考え、許容重量に収まる製品を選択しましょう。
一般的には、持ち出し可能な重量は5~6kg程度までといわれています。車での移動が前提なら、もっと重いものでも問題ないでしょう。
【7】安全性をチェック
電気製品は、電気用品安全法という法律で厳しく規制されています。PSEマークとは、電気用品安全法に基づく技術基準に沿った適合性検査に合格し、電気製品が安全性を満たしていることを示すマークのこと。
マークには「ひし形」と「丸形」の2種類があり、電気用品の種類によって分けられています。また、ひし形は政府で認定された検査機関による検査を通過し認定されたものに付けられ、丸形は外部の検査機関もしくは自己検査で検査したものです。ポータブル電源の安全性を確認するために、PSEマークの有無をチェックしましょう。
おすすめ商品の比較一覧表
ポータブル電源おすすめ11選
ポータブル電源の選び方のポイントをふまえて、おすすめのポータブル電源を紹介します。



通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ポータブル電源の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのポータブル電源の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
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最後に|エキスパートのアドバイス
フリーライター&エディター
使用目的に応じて必要な機能を考える
仕様表に表れない項目として、充電の状態やバッテリーの残量をチェックする液晶パネルの見やすさもポイントになります。できれば実物を見て確認しましょう。
庭キャンプや庭仕事など、自宅の周りで使うなら、容量は少なくても軽いものが便利です。車中泊用なら、シガーソケットから充電できるモデルがいいでしょう。キャンプで使用するなら、LEDライト付きが重宝します。災害時の備えとして考えるなら、カーチャージャーやソーラーチャージャーを接続できるタイプがおすすめです。
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新聞記者、ゲームライター、パソコン系ライター、雑誌・書籍の編集者、Web編集者など出版系全般に関わり、企画・執筆・編集・校正までをこなす「校了請負人」を自称。 IT関連はもちろん、金融関連、経済関連、医療関連、ラノベ、乙女ゲー攻略本まで幅広く対応する。 家族は息子1人とスマートスピーカー6台。 好きなエヴァンゲリオンは初号機。 行ってみたい場所は仮面舞踏会。 座右の銘は「愚直」「悪党の最期なんて、そんなもんだろ」。