ポータブルテレビの種類
ポータブルテレビとは、手軽に持ち運びができる小型テレビのこと。大きく2つの種類に分かれ、「ワイヤレスチューナー内蔵型」と自宅のアンテナと分波器を接続し、無線でチューナーを繋ぐ「アンテナ分離」があります。
どんな目的で購入するかによって選ぶ種類が変わってきますので、しっかり特徴を押さえておきましょう。
チューナー分離型:自宅で楽しめるタイプ
チューナー分離型は、自宅のチューナーから有線で分波器へつなぎ、分波器から無線でテレビ電波を受信するタイプ。
感覚としてはWi-Fiに近く、自宅内であれば比較的電波も強く、途切れてしまう心配も少ないです。また、内蔵型と比べると画面も大きく、Youtubeなどの配信サービス機能なども充実しているため、テレビ以外にも使用しやすいです。しかし、自宅の外に出てしまうと、電波をキャッチすることが難しいため、外出中はあまり使用できません。
防水機能がついている商品が多いため、お風呂やキッチン、自室といった、自宅内で持ち歩いて使用するのにピッタリのポータブルテレビです。
ワイヤレスチューナー内蔵型:外出先で楽しめるタイプ
ワイヤレスチューナー内蔵型は、その名の通り、ワンセグ電波をキャッチするアンテナが内蔵されているタイプ。
テレビの電波が繋がるところであればどこでも視聴でき、また、面倒な配線のセッティングも必要ありません。商品によっては無線LANを使用できるものもあり、手軽にテレビを視聴できます。
自宅だけでなく、キャンプなどのアウトドアや移動中の車内などでも使用できるため、持ち運びに適したポータブルテレビです。
ポータブルテレビの選び方
それでは、ポータブルテレビの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の7つ。
【1】フルセグ対応か
【2】防水機能
【3】録画機能
【4】動画サービスの充実度
【5】サイズ
【6】DVD・Blu-rayどちら対応のモデルか
【7】その他のポイント
上記の7つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】フルセグ対応かチェック
フルセグとは、地デジ用のチャンネルの中でも高画質にテレビを観られる機能のこと。ワンセグの解像度が最大で320×240に対し、フルセグは最大で1920×1080と、より鮮明にテレビを楽しむことができます。
通常のワンセグに比べ、障害物などにより視聴が止まってしまうことがありますが、屋内でゆっくり観る場合は、大きな問題はありません。また、電波状況に合わせて「フルセグ→ワンセグ」「ワンセグ→フルセグ」と自動で切り替えてくれるモデルもあります。より鮮明で高画質なものを求めている方におすすめです。
【2】防水機能をチェック
お風呂でテレビを視聴したい方は、防水機能を確認しましょう。もちろんお風呂だけでなく、台所など水に濡れやすい場所でも使うことができます。ただし、防水といっても濡れても大丈夫程度の機能です。全体を水にしずめたら、ひとたまりもないことは忘れないでください。
防水のレベルは「防水等級」と呼ばれる基準があり、入浴中に使用する場合は最低でもIPX6を選ぶのがおすすめ。防水等級の基準は下記の表を見て参考にしてください。

Photo by マイナビおすすめナビ

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下記の記事では「防水テレビ」を専門にご紹介しているので、お風呂や海や川のあるアウトドアでテレビ視聴したい方はぜひ参考にしてください。
【3】録画機能をチェック
仕事などの関係で観たい番組をリアルタイムで観られないという方は、テレビ番組の録画機能をチェックしておきましょう。録画機能は、本体のHDD(ハードディスク)にデータを保存する「内蔵タイプ」と、外付けHDDやUSBなどを別途設置して保存する「外付けタイプ」に分かれます。
録画機能を考えていない方も、ポータブルテレビを使用すると意外に後から録画機能が欲しいと感じることも多くなるので、どちらかのタイプに対応、もしくは、最初は外付けタイプを選んでおくのがおすすめです。
【4】動画サービスの充実度をチェック
最近のポータブルテレビには、デフォルトでNetflixやYouTubeといった動画コンテンツ、その他、料理のレシピが検索できるコンテンツが入っているものがあります。
また、無線LANに対応したモデルの場合、タブレットを使うように動画コンテンツを楽しむこともできますので、ぜひチェックしてみてください。
【5】サイズをチェック
ポータブルテレビのサイズは、タブレットでよくある10インチを基準に考えると想像しやすいです。そのため、タブレットの大きさよりも小さい画面でテレビを視聴したいのか、さらに大きい画面で視聴したいのか想像しながら選びましょう。下記を基準にぜひ考えてみてください。
●15インチや19インチ
:テレビを観るだけでなく、ゲームも楽しみたいという方
●12インチや10インチ、9インチ
:より手軽に持ち運びしながら楽しみたいという方
●7インチや5インチ
:さらに小型でスマホのように楽しみたいという方
【6】DVD・Blu-rayに対応したモデルか
DVDやBlu-rayの再生に対応しているモデルであれば、映画やドラマも楽しめます。
本機能に関してはテレビのチューナーは関係ないので、車やキャンプなど、電波が不安定な場所でも気軽に再生できます。また、価格は高くなりますが、フルハイビジョン画質対応であれば、臨場感のあるダイナミック映像で映画やドラマを楽しめます。
【7】その他の便利機能で選ぶ
本項では、選び方以外にもチェックしておきたいポイントをご紹介いたします。こちらもぜひ参考にしてください。
車内でも手軽に楽しめる「車載用ホルダー」
車で視聴することがメインという方は、車載用ホルダーが付いているかどうかチェックしましょう。車載用ホルダーがあれば、車のヘッドレストに取り付けることで手軽に視聴できます。
車載ホルダーが付いているポータブルテレビの多くはDVD・Blu-rayの再生機能が付いています。ホルダーが別売りになっているものも多いため、車内に設置することを前提にサイズなども確認しながら選びましょう。
他の番組もさらに楽しむ「ラジオ・BS・CS接続機能」
ポータブルテレビの中には、ラジオ放送を受信できるモデル、BS放送を映すことができるモデルもあります。ラジオ放送が受診できればラジオ番組を楽しむことができますし、災害時・非常時などでも活用できます。
また、BS・CS放送対応モデルでは、過去のドラマやスポーツなど、地上波で観られない放送も楽しむことができます。対応していれば、楽しみ方の幅が広がりますので、ぜひ検討してみてください。
ゲームや音響も楽しむ「入力端子」
サイズが大きくなってしまいがちですが、HDMIやステレオジャックといった出力端子が設置されたモデルもあります。HDMIなどが設置されていれば、DVDやBlu-rayプレーヤーとの接続やPS4といったゲーム機を接続することもできます。ステレオジャックなどがあれば、スピーカーなどに接続し、音量をダイナミックに楽しむことができます。
もちろん、画面サイズが小さければ、ゲーム機や音質なども存分に楽しむことができないので、サイズと楽しむ機器とのバランスはしっかり考えておきましょう。
電源方式
現在、バッテリ方式は充電方式と乾電池方式の2種類が主流です。また、製品によっては手回し充電もありますので、用途に合わせて選びましょう。
充電式の場合、USBケーブルやACアダプターといった有線で充電を行い、充電すれば電源から外し持ち運びができるだけでなく、自室で電源を供給しながら使用することもできます。
乾電池式の場合、単4電池や単3電池を入れることでテレビを視聴することができます。有線で電源を供給する必要がないので持ち運びも手軽です。また、災害時などでも使用できるメリットもあります。
もちろん、両方使える2way、または3wayの製品も多数販売されているので、ぜひ確認してみてください。
おすすめ商品の比較一覧表
おすすめ5選|自宅で楽しめるチューナー分離型
上記で紹介したポータブルテレビの選び方のポイントをふまえて、ITジャーナリスト一条真人さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。
まずは、お風呂やキッチンなど、自宅で楽しめるチューナー分離型のポータブルテレビです。ぜひ参考にしてください。



おすすめ5選|外出先でも楽しめるチューナー内蔵型
続いては、キャンプや車内などでも視聴できるチューナー内蔵型のポータブルテレビです。こちらもぜひ参考にしてください。

番外編|ポータブルテレビに対応したアンテナ
自宅や車内で使用する際、アンテナの電波性能によってはポータブルテレビの感度が弱くなってしまう場合もあります。
そんなとき、電波を良くする方法として外部アンテナを設置するのも一つの手です。そうすることで電波の感度がよくなり快適にポータブルテレビを視聴できます。下記の室内アンテナの記事を参考にしつつ、ご紹介するアンテナも検討してみてください。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ポータブルテレビの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのポータブルテレビの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
場所にとらわれず快適にテレビを楽しんで
本記事では、ポータブルテレビの選び方やおすすめ商品を紹介しましたが、いかがでしたか?
ポータブルテレビには、そもそもテレビの電波を受信するチューナーが内蔵されているか、分離しているかで、用途が大きく変わってきます。その上で、フルセグ対応や防水機能、録画機能など、欲しい機能を選ぶと、より満足のいくポータブルテレビを選べるはずです。
ポータブルテレビは全て同じに見えてしまいがちですが、一つひとつチェックポイントを見ていけば、失敗しない商品選びができますので、ぜひ本記事を参考に、ぴったりの商品を選んでくださいね。
※記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
1961年生まれ。東京都墨田区出身。 パソコン雑誌『ハッカー』編集長、『PC PLUS ONE』編集長を経て、フリーランスに。 小説『パッセンジャー』で河出書房から作家デビューし、40冊以上のパソコン、スマホ関係書籍を執筆。最近では自ら電子書籍の編集パブリッシュなども行っている。