サラミとカルパスの違いは?
サラミとカルパスのおもな違いは、主原料と加熱の有無と水分量になります。
■サラミ
主原料は牛、豚のひき肉や合いびき肉です。ラードや香辛料などの調味料を混ぜて、加熱せずに60日~90日自然乾燥させさせます。JAS(日本農林規格)の規定により、水分量が35%以下と定められたドライソーセージのことをサラミと呼びます。発祥はイタリアです。
■カルパス
主原料は豚、牛、鶏のひき肉です。ラードや香辛料などの調味料を混ぜて、加熱後60日~90日自然乾燥させます。JAS(日本農林規格)の規定により、水分量が55%以下と定められたドライソーセージのことをサラミと呼びます。発祥はロシアです。
サラミのカロリーや糖質は?ダイエットにいいって本当?
サラミ100gあたりのカロリーは、336.3 kcalもあり、 和牛サーロインと同じカロリーです! お菓子の代わりやおつまみとしてパクパク食べてしまいますが、案外カロリーが高い食材です。
サラミの糖質は、100gあたり1gとかなり低糖質です。サラミにはタンパク質が多く含まれているので栄養価も高い食材です。低糖質ダイエットをしている人は、量を気にしながら食べるとダイエットに良さそうですね。
サラミの選び方
ドライソーセージの1種「サラミ」は、お酒のツマミやピザのトッピングなどで目にする機会が多いですよね。そのまま食べるだけでなく、料理にも使える食材です。さまざまな種類があるので、レシピによって上手に使い分けして、便利に活用してくださいね。
この記事では、料理研究家の松本葉子さんに、サラミを選ぶときのポイントを教えてもらいました。自分好みのサラミを見つけるときにぜひ参考にしてみてください。
ポイントは下記。
【1】生産国から選ぶ
【2】歯ごたえのタイプから選ぶ
【3】肉の種類にも注目!
【4】料理に合うサラミを選ぶ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】生産国から選ぶ
サラミのおもな生産国は以下の国になります。特徴をチェックしてみてくださいね!
イタリア産の「ミラノサラミ」
日本でもとても人気のあるイタリア産のサラミ。サラミの発祥の地でもあり、多くの日本人がサラミとしてイメージするのは、イタリアのサラミです。
ニンニクが入っているのが特徴で、イタリアのワインやオリーブなどの料理との相性がとてもよいです。イタリアのなかでも地域によってそれぞれ特徴があり、ミラノ産はワインが入ってよりマイルドな味、ローマのサラミはジューシーな味わい、ナポリ産は唐辛子が入ったスパイシーな仕上がりになっています。
ハンガリー産の「ウインターサラミ」
「ウィンターサラミ」とも呼ばれるハンガリーサラミの大きな特徴は、貴腐菌の白カビがついていることです。昔は冬の時期のみに生産されていたのが名前の由来です。
ハンガリー固有の種であり、現在は国宝に指定されているマンガリッツァ豚を使用しています。マンガリッツァ豚の特徴は、霜降りが豊かな肉であること。その上質な味わいがとても人気です。
スペイン産の「チョリソー」
イタリアと同じように、サラミの生産が盛んなのがスペインです。細長い形状をしているチョリソーは、パプリカや赤唐辛子やニンニクを含めて、スパイシーな風味を楽しめます。
メキシコや南米にも伝わり、よりスパイシーさが強調されたそれらの国のチョリソーも有名です。
日本産の「サラミ」
日本でも、さまざまなタイプのサラミが生産されています。国産サラミは味のクセが少なく、食べやすくなっていることが多いです。ほかの素材と合わせてもほどよいアクセントとなってくれます。
使用する肉に、国産のこだわりの豚や牛を使っているケースも多く、生産者それぞれのこだわりをたのしめるのも特徴のひとつです。
【2】歯ごたえのタイプから選ぶ
サラミは大きく分類して、ハードタイプのものと、ソフトタイプのものがあります。それぞれの特徴について解説します。
熟成された旨味を感じる「ハードタイプ」
「ハードタイプ」のサラミは、その名のとおり、かたいタイプのサラミです。長い時間をかけて乾燥させながら発酵させ、長期保存を目的とした昔ながらのサラミの製法で作られています。
噛めば噛むほど熟成した肉のうまみが口のなかに広がり、濃厚な味を楽しめるのもひとつの大きな特徴。チーズと一緒にピザにするのもおいしいです。
柔らかな食感での「ソフトタイプ」
「ソフトタイプ」のサラミは、やわらかくて食べやすくなっています。生産の過程で加熱処理をしないので、フワッとした食感があります。パンに塗るようにして使えるタイプのサラミもあるぐらいやわらかいです。
加熱をしていない生タイプですから、ハムのようにかんたんに食べられるお手軽感も使いやすさのポイントです。
【3】肉の種類にも注目!
サラミのほとんどは、豚肉や牛肉を原材料としていますが、なかにはイノシシ肉や鹿肉などで作られたサラミもあります。
また、スペインのイベリコ豚やハンガリーのマンガリッツァ豚、日本の黒毛和牛といった特定の品種の肉だけを使っていることを明記した商品も増えてきました。
原料の肉によってサラミの味は大きく変わるので、サラミを選ぶときは肉の種類はかなり重要です。
【4】料理に合うサラミを選ぶ
どのようにサラミを楽しむかによっても、おすすめしたいサラミのタイプが異なってきます。サラミを使う料理別に、選んでみましょう。
パスタやピザには「ハードタイプのサラミ」を
サラミは料理の味わいのアクセントとして、よい働きをしてくれます。長期熟成されたハードタイプのサラミは火を通すことで、カリカリとした食感に変わる特徴をいかすことができ、ピザやパスタなどの料理におすすめです。
しっかりと濃厚な味のついたハードタイプのサラミに、ブラックペッパーなどを加えたものを使うと、深い味わいとスパイシーなアクセントのハーモニーをおいしくいただけます。
パンやサラダには「ソフトタイプのサラミ」を
生タイプのサラミは、サラダの塩気を足すためのトッピングとしてとってもぴったりです。ハーブの風味がミックスされたサラミなども、サラダによく合います。
パンにはさんでサンドイッチの具材にするなら、ソフトタイプのサラミがよいでしょう。ハムのように使えるのに加えて、味わい深さもあり、高級感のある一品に仕上げてくれます。
白カビ発酵など製造方法で選ぶのもあり!
パプリカや唐辛子、にんにく、フェンネルといった香辛料で風味をつけたもの、まわりに白カビや胡椒をつけたもの、乳酸発酵させたものなど製造法も多彩です。
原材料表示で苦手な素材が使われていないかをチェックしながら、いろいろなタイプを食べ比べてみましょう。
サラミのおすすめ10選
サラミの選び方のポイントをふまえて、料理研究家の松本葉子さんと編集部が選んだおすすめのサラミをご紹介します!

自社農場で育てたお肉を使った自然な味わいのサラミ
自社農場で育てた丹沢高原豚と、茨城県産の瑞穂牛で作られたサラミです。特筆すべき点は、発色剤やアミノ酸などの添加物を一切使っていないこと。そのため色こそ鮮やかではありませんが、自然な肉のうまみが楽しめるソーセージに仕上がっています。
セミドライタイプでスライスしやすく、脂肪が控えめなので厚めに切っても食べやすいですよ。
イタリアでポピュラーなミラノサラミ
イタリア北部のエミリアロマーニャ州・ピアチェンツアのサラミ専業メーカー、サンカルロ社が製造した、絹挽きにした豚肉に各種スパイスを控えめに合わせて熟成したサラミです。
製造日当日に厳選したチルドポークの原料を仕入れ、その日のうちにミンチにして調味し、ケーシングに詰めて熟成させています。サラミ特有の酸味が控えめで、ほどよい熟成香とあと引く旨さです。

凝縮された肉の味わいが楽しめるフランス産サラミ
こちらはフランスで作られている、サラミタイプのソーセージです。ブルターニュ地方にあるレジス・セナン社は、上質の肉加工品を作ることでフランス国内外のグルメによく知られています。
ソシソンセックは、イタリアのサラミに比べると混ぜ込む脂肪の量が少なめの製品が多いため、干し肉のような凝縮感のある食べ心地です。かためのサラミが好きな方におすすめです。厚く切ったときと、薄く切ったときでは味わいもかなり変わってきます。ぜひ両方の味わいを楽しんでみてください。

ひと口食べると忘れられない味わいと感触のサラミ
ドイツ語名が「ツビーベルメトブルスト」と呼ばれるこのサラミの製造元は、新潟県佐渡島の工房。原料肉には新潟県産の「つなんポーク」が使われています。
厚切りにして食べると、口のなかでたまねぎの甘さとともにトロッと溶けていく感触に驚かされるでしょう。それでいて後口がしつこくないのは、乳酸発酵しているサラミだから。珍しいサラミを探している方にはぴったりだと思います。
※Amazonの商品は詰め合わせセットになっています。
ささっと食べやすい一口サイズ。いつでも好きなとき
カルパスのように、ひとつずつ個包装された食べやすいタイプです。一口サイズなので、いつでも好きなタイミングで食べることができて便利。
おつまみはもちろん、おやつとしても重宝する商品です。ひとつのサイズが小さいので、量を気にしながら食べたい方にもおすすめ。ジューシーでスパイシーなので一口食べれば、ついつい止まらなくなる味わいです!
おつまみやサンドイッチ、ワインに合う
本場カサデモンのフエは、自然に派生した本物の白カビですので、熟成香と凝縮した肉の旨みを楽しめます。噛むほどに長い余韻も楽しめる「やみつきサラミ」です。
豚のひき肉を使った細長い腸詰めで、前菜やサラダ、ワインのおつまみに、また、そのままおやつとしても人気の一品です。
※Amazon・Yahoo!ショッピングは1本、楽天市場は2本の価格です。
絶妙な歯ごたえとスパイシーさがクセになる!
日本製のサラミは柔らかめのものが多いですが、こちらはしっかりと歯ごたえのあるサラミなので、かたいものを探している方におすすめ。
秘伝の香辛料を使ったスパイシーな味わいも魅力のひとつ。薄く切ってピザに乗せるのもよし、スライスしておつまみとして食べるのもよし。贅沢気分が味わえる一品です! 店頭ではなかなか見つからないので、ネット通販で見つけたらぜひ試してみてください。
※Amazon・Yahooは5本セットです
スペイン産イベリコ豚の熟成されたチョリソー
スペイン産のイベリコ豚を使って生産されている、チョリソーです。スペインの伝統的な製法にもとづいて、白カビをつけて6カ月のあいだ発酵・熟成をしています。
真空パックになっているので、固くなりすぎることなく、味わい深く熟成したサラミをたのしめます。また、過剰な発酵により酸味が強くならないのも真空パックのメリットです。
Serrano(セラーノ)『無添加サルチチョン』
「サラミ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする サラミの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのサラミの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
サラミを使ったレシピを紹介
ここからは、サラミを使ったレシピをご紹介します。料理をマスターして、サラミの食べ方の幅を広げてみましょう。
サラミを使ったピザの作り方
玉ねぎを薄切りにし、ピーマンとサラミを輪切りにしておきます。ベーコンは3~4cm幅に切りましょう。
ピザ生地に、ピザソースを塗って、チーズをのせていきます。さらに、玉ねぎ、ピーマン、サラミ、ベーコンをのせて、粉チーズをふってください。250度にしたオーブンで、10分程度焼いたら完成です。
サラミを使ったパスタのレシピ
サラミを半月状に切ります。トマトは8等分にカットしておきましょう。
フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて、加熱していきます。ニンニクの香りがたったあと、アンチョビ、ケッパー、赤唐辛子を入れ、炒めます。さらに、サラミ、トマトを入れてから、塩を加えましょう。トマトがやわらかくなるころに、木べらでつぶしていき、ソース状にします。
スパゲティ―を茹でてフライパンに入れて、ソースと絡めてください。仕上げにオリーブオイルと塩で味を調整します。
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いろいろなサラミを試してみよう!
さまざまな種類のサラミがあり、それぞれ食感も味わいも異なるので、いろいろなサラミを試してみましょう。
また、サラミを料理に使うことで、熟成した味わいをアクセントに加えて楽しむのも料理の幅を広げる方法のひとつです。定番のピザやパスタだけでなく、サラダやサンドイッチにもサラミの旨味がクセになります。
サラミは噛めば噛むほど味がでるので、お酒のツマミにぴったりです。味が強いサラミを食べていると満足感を得られるので、暴食防止にもなりますね。
お気に入りのサラミをいくつか見つけて、いろいろなシーンでたのしみましょう。
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紙媒体およびwebで食関連記事を執筆するほか、食物学専攻の学生時代から継続している料理研究および多くの料理人や飲食店、生産現場を取材してきた経験を生かして食品メーカーや飲食店などにレシピ提供・メニューアドバイスを行っている。 また、毎日のように取り寄せる食品・調理関連品の中から厳選した「価値あるお取り寄せ情報」を限定読者に発信していたが、近くブログとして公開予定。