スティックケースの選び方のポイント 元プロドラマーが解説
それでは、スティックケースの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の3つ。
【1】必要なものを考えてケースのサイズを決める
【2】重さや耐久性で素材を選ぶ
【3】練習やライブでの使い方に応じたケースを選ぶ
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】必要なものを考えてケースのサイズを決める
スティックをどのくらい入れるかによって、ケースのサイズが決まります。コンパクトなケースなら軽くて持ち運びしやすく、手軽に練習やライブに行くことができますが、ブラシやマレットを使うことがある場合には、すべて収まらないこともありますし、予備スティックの本数も限られます。
大きいケースには予備スティックのほかにも、いろいろと入れられますが、そのぶん重くなってしまいます。ライブや練習の際にどれだけスティックが必要なのか、それ以外に何が必要なのかを考えて、スティックケースのサイズを選びましょう。
【2】重さや耐久性で素材を選ぶ
スティックケースの素材にもさまざまあります。最近はナイロンやキャンバスなどが多く使われています。どちらも軽くて丈夫、比較的低価格なので、まずはこれらの素材を選ぶとよいでしょう。
このほかには革製のケースもあります。高価で重いのがデメリットですが、とても丈夫で長期間使えます。使い込んだ革製ケースには重厚な風合いがあり、持っていると上級者にみえます。「いつかは革製を使いたい!」と思う人も多いでしょう。
最近はあまり見かけなくなりましたが、ビニール系のものもあります。破れやすいのが欠点ですが、低価格でカラフルなものが多いので、デザイン重視なら選んでもよいでしょう。
【3】練習やライブでの使い方に応じたケースを選ぶ
ざっくりとスティックを入れられるだけのケースもあれば、ポケット類が充実したケースもあります。ポケットがあれば、ドラムセットのセッティングに必要なチューニングキーやドライバー、レンチなども整理して入れられます。
譜面も入れられるような大きなポケットを持つケースもあります。また、色々いろいろなものを一緒に入れることができ、スティック収納部分だけを取り出せるケースもあります。練習やライブでどのような使い方をするのかを考慮して、ケースを選びましょう。
スティックケースのおすすめ7選 元プロドラマーが厳選
ここまでに紹介したスティックケースの選び方のポイントをふまえて、元プロドラマーで音楽ライターの田澤 仁さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

機能よし、ルックスよしのデラックスなケース
世界的スティックメーカー、プロマークのデラックスなケース。素材は合成皮革とバリスティックナイロンで、耐水性、耐久性に優れているので、少々ラフに扱っても大丈夫です。
ハンドル部には磁石が入っていて、さっと折りたたんで持ち運べるほか、内部、外部にジッパーつきポケット、キーホルダーフック、ペンホルダー、携帯電話用ポケット、名刺用スロットなどがあり、とても多機能なケースです。
ツアーミュージシャン向けにデザインされたものですが、スティックケース1つでスタジオに行きたい人にもおすすめです。

コンパクトでかさばらない円柱形
軽くて丈夫なナイロン製で、シンプルな円柱形のケースです。とてもコンパクトでかさばらず、持ち運びしやすいケースです。
細くみえるルックスですが、標準的な太さのスティックなら6ペアくらいまで収納でき、フロアタムにひっかけるフックも備えています。
スティック以外はなにも持ちたくないけれど、予備スティックはすこし余裕のある本数入れたい場合にはこんなケースが最適でしょう。

色々入るワンショルダータイプ
ボディバッグのように背負える、珍しいワンショルダータイプのスティックケースです。スティックは6ペア程度と、それほど大量には入りませんが、そのほかの収納力がすごい。
メインポケットはスティックのほかにA4サイズの雑誌も入るほど大きいし、サイドポケットにはタブレットなども収納可能。むしろ普通のバッグにスティック収納部がついている、と考えたほうがよいくらい。
とはいえ、世界一のドラムメーカーの製品だけあって、フロアタムに外側のフック1本で吊り下げられたり、バッグを開かずにひっかけられるなど、実際の演奏の際の利便性も考えられています。

自立できて取り出しやすいケース
スティックケースはフロアタムに吊り下げるのが普通ですが、セッティングの関係でそうできない場合もあります。また、ケースがフロアタムのボディに触れて胴鳴りが抑えられることを嫌うドラマーもいます。そんな人におすすめなのがこのケース。
フタ部分を折り返すと、スティックの上部をむき出しの状態にして自立させることができます。足元に置いておけば、演奏中でもさっと取り出せるので、よくスティックを落としたり折ったりする人、そしてライブですぐスティックを客席に投げてしまう人にもおすすめですよ!

中身が一目瞭然の大容量ケース
ドラマーなら、チューニングキーやレンチなどの小物を探して、スティックケースのポケットをごそごそ探し回った経験があるかもしれません。とくに暗いステージでは本当に困るのですが、そんな問題を解決してくれるのがこのケース。
スティックの収納部や小物ポケットに透明な素材が使われているので、どこに入っているかすぐにわかります。
11ペアも入る大きめのケースですが、メッセンジャーバッグのように背負えるので、持ち運びも楽です。防水性のあるポリエステルの内側に衝撃吸収素材、さらに内部にはフリースが使われ、中身の保護も安心。ツアーの多いドラマーにおすすめです。

最小限のスティックだけを持つならこれ
キャンバス素材の超コンパクトなスティックケース。細身のケースはオールブラックのほか、オレンジやピンクなど鮮やかな色の縁取りのあるカラーバリエーションも豊富です。
チューニングキーを入れられるポケットもありますが、スティックの収納は3ペアだけ、本当に最小限です。たとえば、とにかく荷物を減らして手軽にセッションに出かけるときなどには、こんなケースも便利でしょう。

スティック収納部を取り出せる大容量ケース
スティックのほか、ヘッドの大きいマレットやアクセサリー類、さらにはA3サイズの譜面も入れられるほど大容量のケースです。
ドラム周りで必要なものをすべて詰め込んで持っていくことができます。
スティック収納部になっている仕切り板が取り外し可能なのが特徴で、これだけをフロアタムに吊り下げることができます。バックパックとして背負うことができ、たくさん入れても持ち運びしやすいので、つい持ち物が多くなってしまうドラマーにおすすめです。
おすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする スティックケースの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのスティックケースの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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余裕のあるサイズのケースで、スティックの予備は多めに 元プロドラマーからアドバイス
演奏中でも取り出しやすいケースを選ぶと◎
スティックは消耗品です。木目によっては新品でもすぐ折れてしまいますし、リムショットを多用するパワーヒッターなら、中央部分から削れて徐々に使えなくなっていきます。
ですので、ライブでも練習でも、予備のスティックは多めに持っていくべきです。ケースを選ぶ際にも、必要なスティックの数を予備も含めてよく考慮してください。
また、演奏中に折れたり落としたりした場合は、ケースから新しいスティックをすぐに取り出す必要があります。自分のセッティングや奏法に合わせて、近くに置きやすいもの、取り出しやすいものを選びましょう。
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90年代にプロドラマーとして活動、その後、音楽ライターとして書籍、雑誌などの執筆を行なっている。 DTM、PCオーディオ関連の著書、DTMソフト、シンセサイザーの日本語マニュアル制作など多数。 Webでは2007年~2009年までサイトAll Aboutで「ロック」のガイドを務めたほか、音楽情報サイトBARKSでは国内外の数多くの有名アーティストのインタビュー、ライブ取材などを行なっている。 得意分野はAOR、ハードロック、フュージョン、80年代。