ハイエンドアクションカメラの選び方 ガジェット選びのプロに聞く
ガジェット選びのプロフェッショナルの東 智美さんに、ハイエンドアクションカメラを選ぶときのポイントを教えてもらいました。ハイエンドなアクションカメラを選ぶ際には、どのような点に注目するとよいのでしょうか?

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ハイエンドアクションカメラには最新の手ぶれ補正機能などが備わっているのが魅力の一つ!
アクションカメラの解像度にこだわって
GoProのフラッグシップモデル。4K対応と高解像度なので、いろいろなアクションシーンやスポーツ映像の撮影に適しています。「ブラック」シリーズながら限定版はホワイトカラー。ジンバルとなるスタンドやカバーなどが同梱されています。
アクションカメラは頑丈さを優先し、画質は二の次と諦めてはいませんか。ハイエンドクラスの製品では、4Kの動画撮影が可能なモノが数多く展開されています。
解像度が高いほど細やかな描写がおこなえるようになり、より高精細な動画を録画することができます。テレビや映画撮影にも使われるほどです。アクションカメラで動画だけでなく写真撮影もおこなう人は、まずは解像度で比較してみましょう。
フレームレートをチェック 素早い動きをしっかり収める!
撮影した動画を再生した際に、カクカクしているのはNGという人は、fpsの数値をチェックしましょう。フレームレートとも呼ばれるfpsの単位は、ざっくり言うと1秒間に何回画像が切り替わるかという数値。30fpsは1秒間に30回の切り替わり、60fpsは2倍の60回の切り替わりになります。
一般的な映像であれば、30fpsあればスムーズですが、スピーディな映像やスローモーション映像を録画するためには、60fps以上で撮影できるアクションカメラがおすすめ。4Kの高画質で60fpsの撮影がおこなえるプロも使う機種もありますが、録画容量が大きくなりすぎるという問題点もあります。
進化した手ぶれ補正で選ぶ 画面揺れの心配なし
アクションカメラを使用するシーンには、揺れや振動はつきものです。いくら写真、映像を綺麗に撮影できても、ブレが強い映像は見づらいと感じます。
ハイエンド機種には、最新の手ぶれ補正機能が搭載されていますので、ジンバルなどと呼ばれるオプションパーツなしでアクティブな撮影が可能です。滑らかな写真、動画撮影のできるアクションカメラがあれば、いつものお出かけもより楽しく感じます。
防水性能は必須 IPXの数値をチェック!
アクションカメラは、本体のみで防水するモデルと、専用のカバーをつけることで防水対応となるモデルがあります。本体のみで防水機能があるタイプは、わずらわしい作業なく安心して撮影をおこなえる半面、専用カバーが衝撃やキズの対策になるメリットもあります。
アドバイスとしては、防水機能のスペックと使用するシーンで比較することです。防水機能のスペックはIPXやJIS IPXという数値が高いほど、防水能力が高くなります。
また使用シーンについては、川や雨などで使用する場合は防水モデル、海で使用する場合は耐水圧が高いだけなく、砂や海水をしっかりと防御する専用カバーつきのモデルがおすすめです。
撮影機能で選ぶ ハイエンド機種ならではの充実ぶり
顔を追従してくれる手持ちタイプのアクションカメラ。YouTubeや旅レポをする人にも好まれています。このカメラは振動と顔の動きを検知し、揺れの少ない映像を撮影するのに長けています。iPhoneと接続して大型画面で撮影映像の確認もできるのがグッドポイント。
ハイエンド機種には各メーカーの最新の撮影技術が投入されることが多く、新しい機能を体験できるといった楽しみがあります。最適な画質に自動で調整してくれる機能、音声コマンドを用いたハンズフリーでの操作、忘れられない瞬間を再体験できるプロレベルのスローモーション機能など。
また、映像ばかりが取り上げられがちですがマイク機能の良さは自撮りをする人などはチェックしておいた方がいいかもしれません。撮影にこだわりたい人や映像制作に興味がある人は、どのような機能が搭載されているかをチェックすることが重要です。
ハイエンドアクションカメラおすすめ12選 サイズ・画質・手ぶれ補正機能の有無もチェック!
これらのポイントを軸に、ハイエンドなアクションカメラというのはどういう商品があるのでしょうか。いろいろな商品を購入し、試しているガジェット選びのプロである東 智美さんならではの視点でご紹介します。

高画質な写真と4K60fps動画の撮影ができる
アクションカメラの代名詞、GoProの最上位モデルです。アクションカメラブームを牽引するメーカーで、とくにこだわりがなければ本機種がおすすめです。
しかも、今までのGoPro以上に進化しています。まず、ロードノイズや階段の上り下りといった振動が増えるシーンでも、強力な手ぶれ補正を実現する「HyperSmooth3.0」。手で持って撮影しても、スムーズな映像を撮影してくれます。
タイムラプス撮影を動きながらおこなえる「Time Warp」も「Time Warp3.0」に進化。まるでプロが撮影したような独特な映像を演出してくれます。そして、意外と人気なのが撮影機能。GoProでしか撮影できない、美しい写真が撮影できる「SuperPhoto」は魅力的です。画像処理を自動的に行い、最適なより美しい写真に仕上げてくれます。
今までの機能はそのままに、本体性能に磨きがかかったGoPro。アクセサリーのラインナップも豊富で、撮影者を選ばない1台です。

小型の頑丈ボディに高画質撮影の機能を凝縮
先進の撮影技術を詰め込みつつ、堅牢性にもこだわったアクションカメラ。ミラーレス一眼などで使われる大型の1.0型CMOSセンサーを搭載しており、暗い場所でもノイズを抑えた高画質な写真や動画ができます。アクションカメラでありつつ、カメラとしての性能も抜群にいいです。
2.0mの高さからの落下衝撃に耐える耐衝撃性、最大200kgの耐荷重など、頑丈さもしっかりと備えています。また、前モデルより大きくなった反面、背面の液晶は180度に可動。自撮りはもちろんのこと、顔よりも高い位置からの写真撮影、アウトドアシーンでの低い位置での動画撮影にも対応しています。本格的なカメラとしての機能と、アクションカメラとしての利便性、両方が詰まった特別な1台です。

デュアル液晶と高性能な手ぶれ補正が魅力
世界最大手のドローンメーカーがアクションカメラに本格的に進出しました。他社製品の人気の機能をしっかり踏襲し、使い勝手や手ぶれ補正などの機能をさらに充実。フラグシップモデルのGoProと比較すると、フロントディスプレイは自撮りなどにも非常に便利です。
また、手ぶれ補正「RockSteady」では、砂利道やスノーボードなど、大きな揺れが想定される中でも安定した映像を撮影が可能。レンズフィルターが搭載できるなど、クリエイティブな撮影に求められる機能が全部盛りのアクションカメラではないでしょうか。

タフネス×ハイスペックなアクションカメラ
アクセサリーなしで20mの防水性能をもちながら、超広角204℃の撮影がおこなえる、アクティブさと撮影機能の両方で魅力を感じる一品。
全天球型のカメラとは異なり、綺麗でワイドな写真、動画の撮影ができます。撮影の開始時と終了時にはバイブレーションでお知らせ。うっかり撮り忘れてしまったという失敗を減らす機能を付けるあたりは、日本メーカーらしい細やかさを感じます。画角が広く、アクティブな映像を撮影したい人にはおすすめしたいアクションカメラです。

360度のビデオと写真撮影を
アウトドアシーンでも高品質な360度の撮影体験ができるアクションカメラです。最高画質は5.2K/30fpsと3K/60fpsに対応しており、他のモデルと比べてさらに高精細な動画撮影もおこなえます。
手ぶれ補正機能「Stabilization」の搭載により、アクセサリーなしでも手ぶれを抑えて撮影することが可能で、自撮りスティックなどと併せて使えば、全方向を一気に撮影してくれます。
動画撮影に合わせてマイクを4つ使用しているので、音声も立体的に録音してくれます。動画の編集にハイスペックなPCが必要な点には注意が必要ですが、VRで視聴したり、YouTubeの360度動画にも対応しているため、より楽しめそうなカメラです。ただ、本体はほかのアクションカメラに比べて大型な点だけは注意が必要。
4K画質で360度撮影ができる
水平、垂直方向360度撮影を4Kの高画質で可能にしたアクションカメラです。フロントモードでも4K画質で撮影できます。
VRモードにも対応し、フロントモード、グローバルモードそれぞれで画像を確認しながらの撮影も可能です。幅広い映像表現、アプリを使ってスマホで確認しながらの撮影など、いろいろな撮影シーンが実現できます。
360度映像と臨場感あるサウンド
360度方向の撮影が可能な、球体型のアクションカメラです。ワンクリックのビデオ補正機能を搭載し、アクティビティをはじめてからすぐに4K画像での撮影ができます。360度全方位の音声を記録するマイクを4つ搭載しているため、臨場感のあるサウンドも記録可能です。
ブレてしまった画像をワンクリックで補正できるスタビライゼーション機能や、スマートフォンから利用できるライブストリーミングに対応など、撮影シーンの幅を広げる機能も豊富です。
モーターを搭載した手ブレ補正でスムーズな映像を
ポケットサイズで簡単に持ち運べるカメラ。小さいながらしっかりとした機能を備えており、旅先でも日常でも重宝します。3軸ジンバルを搭載したことにより、手ブレを補正しなめらかで迫力のある映像の撮影ができ、片手で写真や動画の撮影を1秒で開始できます。どんな場面も撮り逃しません。
撮った動画と音楽などを選択すると、AIが自動で編集してくれる機能もあり、動画編集が苦手な方でも思わずSNSに上げたくなる仕上がりです。手軽に持ち運びたい方にオススメです。
遠隔操作ができ、水中での使用が可能
XTUのMAXは、タイムラプスやドラレコ、スローモーション、ループ録画など、様々なモードを搭載し、あらゆる場面の動画や静止画撮影のできるアクションカメラ。付属のカバーを付ければ30mまでの耐水性があり、マリンスポーツや川遊び、アクアリウムの撮影などにも使用できます。
また、リストバンド式の手首に装着できるリモコンが付いており、10m以内での遠隔操作が可能で、カメラを手に持たずに撮影できるため、自撮り棒等と組み合わせていつもとは一味違う撮影も楽しめます。
様々な動画を楽しめるアクションカメラ
インスタ360の『ONE X2』は、「水平維持機能」をオンにすると360度どの角度に動かしても水平をキープしてくれたり、「ゴーストタウン機能」で人通りの多い街中でも人の映らない写真にできたり、「ディープトラック2.0」の機能で追跡対象を選ぶとその動体を画角の中心に捉え続けてくれたり、「フリーズフレーム」でアクションが最高潮に達した場面で動画をフリーズできたりと様々な機能があり、使い方次第で面白い動画や静止画を撮る事ができるのが大きなポイントです。
また、4つのマイクとスマート風切り音低減アルゴリズムを搭載したことでどのようにカメラを使用してもノイズをカットし、しっかりと声を捉えてくれます。
超小型のアクションカメラ
インスタ360の『GO 2』は、わずか26.5gと超軽量&小型のアクションカメラ。簡易クリップやピポットスタンド、磁器のストラップなどの様々なクセサリーが付属しており、通常の撮影はもちろん、楽器やおもちゃのラジコンにつけて、ペット首にかけての撮影など、自由自在なPOV撮影を楽しめます。
また、充電ケースは充電のみならず三脚替わりにも、そのまま手で持って自撮りをするのにも、リモコンとしても使える優れもので、小さくても必要な機能をしっかり備えたアクションカメラです。
360度撮影ができるアクションカメラ
ゴープロの『MAX』は、本体の裏表両方にレンズを搭載し、切れ目を感じさせる事なく、360度全体を映像に残すことができるアクションカメラです。360度カメラながらタッチスクリーン操作ができるため、スマホなどでタッチスクリーンに慣れている現代人にピッタリです。
HyperSmooth機能とMAX独自の水平維持機能で、手ブレを大幅に補正し、非常に安定した滑らかな動画をとることができます。ただ、360度の撮影をする際には大幅にバッテリーを消費するので、予備バッテリーや充電器を持っておくと安心です。
「ハイエンドアクションカメラ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ハイエンドアクションカメラの売れ筋をチェック
Yahoo!ショッピングでのハイエンドアクションカメラの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ハイエンドアクションカメラに関するQ&A よくある質問
アクションカメラにはどんな使い方がありますか?

アクションカメラは、自転車やバイクのハンドルに、スキーやサーフィンをするときにゴーグルに取りつけ、競技者目線でのスピード感と迫力のある動画を撮影するために使われます。
また、アクションカメラは小型・軽量であるためドローンへの搭載が可能です。アクションカメラを搭載したドローンを飛ばして上空からの景色を撮影するといった使い方もできます。
※ドローンの使用については、国土交通省による無人飛行機に関する飛行ルールが定められています。
(国土交通省:無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール)
ドライブレコーダーとしても使用できる?

ドライブレコーダーとしても使用可能です。ドライブレコーダーは、挿入されている記録メディア(SDカードなど)の容量がいっぱいになると、自動的に古いデータの上に新しいデータを上書きしていく「ループ機能」を備えています。このため、ドライブレコーダーはつねに録画し続けられます。
アクションカメラのなかにもループ録画に対応しているものがあり、そうした機種はドライブレコーダーとして利用することができます。
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株式会社トーモ 代表取締役社長
ハイエンドのアクションカメラには、防水性をはじめとする本体を保護する機能が備わっていますが、炎天下や雪山のような過酷な環境下では、動作に影響が出ることがあります。
とくに充電しながらの使用は、本体の温度が上昇しやすくなります。本体に熱を感じるときは、充電か使用どちらかにすることで、負担を軽くすることができます。シチュエーションごとに最適な使い方をして、楽しいカメラ生活をお楽しみください!
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
女性向けのアプローチを得意する女性中心のクリエイティブ会社「toomo(トーモ)」代表。ガジェット周辺が得意。 関連(親?)メーカー「cheero(チーロ)」で企画・プロモーションを手がけ、2012年にリリースした「ダンボーバッテリー」は、シリーズ累計350万台以上を売り上げるベストセラーに。 2016年、自社スマホケースブランド「RAKUNI(ラクニ)」を立ち上げヒットさせた。 その人気デザインは、多くのメディアで話題に。 自らも「flick!」「日経クロステック」などに連載を持ち、「FNNプライムニュース α」の海外テックイベントのレポーターを務めるなど、業界のオピニオン・リーダーとして著名。