子ども用包丁とは? いつから使わせる?
子ども用包丁とは、サイズや握りの部分などが安全性に配慮されて作られている子どもが使うための包丁のこと。素材はステンレスやセラミック製が多く、刃の部分が特殊な形状になっている商品が多いのが特徴です。
市販の子ども用包丁は、3歳くらいから使うことができるよう明記されているものが多いです。しかし何歳から包丁を握らせるかは、商品自体の対象年齢よりも、親が子どもの発育状況や興味関心をみて決めていきましょう。
はじめての子ども用包丁の選び方
フードコーディネーターの三井 愛さんへの取材をもとに、子ども用包丁を選ぶときのポイントをご紹介します。ポイントは下記。
【1】基本は子ども用の三徳包丁
【2】刃の種類
【3】刃の材質
【4】子どもに合うサイズ
【5】左利きなら「左利き用」や「両利き用」
上記のポイントをおさえることで、より具体的に安全で使いやすい子ども包丁を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】基本は三徳包丁の子ども用がおすすめ
包丁には、肉用、魚用、野菜用、果物用、パン切り用など、いろいろな種類があります。
子ども用にはじめて購入する場合には、三徳包丁の子ども用を購入するのがいいでしょう。三徳包丁とは、肉・魚・野菜などさまざまな食材に対応でき、日本の一般家庭で最も使われているもの。用途も広く使えるので、最初の1本におすすめです。
三徳包丁は子ども用に持ちやすい商品が多く出ていますし、切り方を覚えるのにもおすすめです。
【2】刃の種類に注目して選ぶ
子ども用包丁に使われる刃は、大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれの特徴をみていきましょう。
切れない包丁は実は危険! 基本的には「よく切れる包丁」を選んで
子ども用の包丁を選ぶときは、子どもだからといっておもちゃのように刃が切れない包丁ではなく、よく切れる包丁を選びましょう。切れない包丁だと、子どもは、力を入れて切ろうとしたり押して切ろうとしたりするので、かえって危険です。
初心者の子には、刃先が丸かったり、持ち手が握りやすいものを選んであげるといいでしょう。 そして、けがを防ぐためにも必ず大人が側について、正しい切り方、扱い方を教えてあげることが大切です。慣れるまで、根気よく付き合ってあげましょう。
「刃がない包丁」は、持ち方の練習におすすめ
子ども用包丁のなかには、刃がないプラスチック製のものも販売されています。ただし、前述のとおり、切れないから安全かというと、そうではありません。
切れない包丁に慣れてしまうと、実際に刃がついている包丁での力加減がわからなくなってしまったり、力を入れすぎてしまうことも。固いものを切ることもできないので、実践的に使うよりは、最初の第一歩として持ち方の練習などに使う用途の方が向いています。
「ギザ刃」は、触っただけでは切れない仕様になっている!
刃がギザギザしているタイプは、触っただけでは切れないような刃つけになっており、力を入れてスッと引くと切れるようになっています。
このタイプは、刃がついていても切れ味は一般的な包丁に比べて劣ります。固い食材は切りにくく危険ですが、やわらかく茹でた野菜やソーセージ、豆腐などを切る分には安全に使えますよ。
【3】刃の部分の材質を確認
包丁の刃の部分には、ステンレス、鉄、銅、セラミックなどがよく使われています。ステンレス製は、サビにくいので、子どもが使うのに一番使いやすくおすすめ。「鉄・銅」製の包丁は大人用で、少しプロ志向の方向けの包丁です。手入れがたいへんなので、子ども用には向きません。
セラミック製は、刃がかたく、切れ味もいいのですが、研ぐことができないので、1~2年使って、使い捨てになってしまいます。また、衝撃に弱いため、かたい床などに落としてしまうなどするとかけてしまうこともあるので、注意が必要です。
【4】子どもに合ったサイズを確認
包丁は、持ち手と刃の部分とのバランスが合っていることが、子どもにとって切りやすい条件。サイズもさまざまなので、商品に書かれている対象年齢を参考にしたり、実際に手に持って確かめてみたりするのがおすすめです。
【5】左利きなら「左利き用」や「両利き用」を選んで
はさみと同じように、左利き用の包丁もあります。右利きと左利きでは、刃の形や方向が変わってきます。
左利きの子には、左利き用の包丁か両利き用の包丁を購入してあげるのがいいでしょう。
子ども用包丁のおすすめ商品 左利き用も! 安全に使える包丁を厳選
うえで紹介した子ども用包丁の選び方のポイントをふまえて、フードコーディネーターの三井 愛さんおすすめ商品などを紹介します。切りやすいしっかりとした包丁を厳選していますので、ぜひお子さんに合いそうな商品を選んでくださいね。

おしゃれな子ども用の包丁で持ちやすさも魅力
カトラリーブランドとして世界でもっとも古いと言われている、ツヴィリング J.A. ヘンケルスの子ども用包丁です。軽量でポップな持ち手が特徴。安全を考え、切っ先が丸くされています。持ち手が少し長め(全長235mm、刃渡り130mm)ですが、子どもでもとても使いやすい商品です。
軽量でありながら、ポップでおしゃれなデザインの包丁がほしい方におすすめです。

包丁を怖がるお子さんにおすすめ
セラミックでできた包丁。見た目はおもちゃの包丁のようですが、かたいものでもよく切れます。包丁の全長が218mm、刃渡りが105mmと、少し小さめの包丁です。
セラミック製の包丁は、基本的に自宅で研ぐことができません。しかしこの商品は「研ぎなおし券」がついており、たいへんお得です。ステンレス製の包丁を持たせるのに不安があったり、子どもが包丁を怖がったりする場合は、このセラミック製の包丁がおすすめです。

はじめて料理をする子どもにおすすめ
はじめて料理にチャレンジする子どもにおすすめのステンレス製の包丁です。ポップなデザインの持ち手は持ちやすく、包丁の先端が丸くなっているのも安全性が高いです。肉や魚のようなやわらかいものよりも、野菜などを切るのにむいている包丁です。
リーズナブルな価格も魅力のひとつ。全長が219mm、刃渡りが125mmと、子どもに合ったサイズですので、小さなお子さんから小学校低学年におすすめです。

料理に慣れてきた子どもにおすすめの本格派
正広は、包丁の産地として有名な岐阜県関市の包丁メーカー。ステンレス製で、全長は257mm、刃渡りが140mmあるので、少し大きめです。子ども用包丁ですが、切れ味は抜群。持ち手と刃の部分のバランスがいいので、力を入れずに食材が切れます。
この商品は、小学校中学年~高学年の子どもにちょうどいいサイズです。重厚感があり、しっかりと切ることができますので、軽めの包丁に慣れてきてから使わせてみてください。
初めての包丁にピッタリ! 滑り止め防止も嬉しい
刃の部分に、大きな動物のイラストが描かれているのが可愛い包丁です。動物の柄は、うさぎ(ピンク)、ねこ(イエロー)、しろくま(ブルー)から選ぶことができるので、お子さんに「どれがいい?」と尋ねて、お気に入りのものを選んでもらいましょう。
きっと愛着を感じる1本になるはず。2色のハンドル部分は、ポリプロピレン・熱可塑性ゴムでできており、滑り止め防止になっているので、力加減のわからないお子さんも安心です。
低学年さんにもおすすめ! なが~く使える1本
シンプルなデザインながら、刃の付け根にあるイラストが可愛い包丁で、うさぎ、リス、くまから選ぶことができます。刃先は丸くしてあり、刺さらない低学年向き。それでも、刃はしっかり切れて、切れ味が鈍ったときは刃砥ぎも可能です。
長く愛用してもらえる1本となるでしょう。また、右利き用・左利き用があるのも嬉しいポイント。切れ味もよく軽くて使いやすい包丁で、お子さんにお料理を手伝ってもらいましょう!
切れ味抜群! 大人顔負け、本格的な子ども包丁
キラリと光るステンレスが、本格的な包丁の雰囲気。ステンレスモリブデン鋼で切れ味も抜群ですが、刃先とあごは丸くなっている子ども包丁仕様です。丈夫で衛生的なステンレス一体型ハンドルは、小さなお子さんの手でも握りやすい形になっています。
一切れ味が良いので、取り扱いには注意が必要ですが、今まで使っていた子ども包丁より、もう少し本格的なものが欲しい方にはピッタリ。食洗機OKなのも嬉しいポイントです。
人間工学に基づいたハンドルで、グッと握りやすい
お子さんも安心して使える、刃先が丸くなっている包丁です。特徴は、人間工学に基づき特別にデザインされた、エンドキャップ付きのエルゴノミックハンドル。
包丁を持つ手がおぼつかないお子さんでも、しっかりと握りながら切ることができます。日本の料理環境に合わせた本刃付けで、食材も切りやすく、親子で一緒にお料理を楽しく覚えることができるでしょう。
そろそろ、本格的な包丁も使わせたいときに
刃がまっすぐになっていて、大人用の包丁に近いデザインです。子ども包丁の扱いにも慣れてきて、そろそろ本格的な包丁の扱いも意識してほしいお子さんにピッタリ。
刃の部分が重くなっているので、全体のバランスが良く扱いやすいのが特徴で、まな板にあたる幅が大きく、切り残しが少なくて済みます。右利き用と左利き用があるので、お子さんに合わせて選んでください。

料理を長く続けていきたいお子さんにおすすめ!
刃物メーカー貝印の子ども用の包丁。刃はステンレス製で、とてもよく切れる本格的な包丁です。持ち手は滑りにくくなっているので、とても持ちやすく、使いやすい点がポイント。大人でも使えるくらい切れ味がよく、お手入れもかんたん。
料理をしっかりと身につけたいお子さんにおすすめの、長く使える製品です。サイズが全長230mm、刃渡りが125mmあるので、小学生から中学年まで使えます。
安全設計で握りやすい! 初めてのお子様にも!
刃先と刃元を丸くし、両端から約1cmには刃を付けていない安全と安心のオリジナル設計。さわっただけでは切れないギザギザ刃なので、初めて包丁を握る子供にも握りやすいデザインです。
デザインもいちごやくるま、カエルなどがあるのでお子さんの好きな柄を選んでみてください。
「子ども用包丁」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 子ども用包丁の売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場での子ども用包丁の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
子どもに包丁の使い方を教える際のポイント
子ども用の包丁だからといって、切れない包丁を与えるのはとても危険です。切れない刃だと、力を入れて切ろうとしたり、押して切ろうとしたりと、包丁の誤った使い方を覚えてしまいます。また、誤った使い方をして手を切ってしまった場合、大ケガにもつながります。そのため、よく切れる包丁で、正しい包丁の扱い方を教えてあげることが大切です。
使い方を間違えると、危険な調理器具になってしまう包丁。使わないときの包丁の置き方、包丁を持って移動するときの持ち方などについても、きちんと教えてあげましょう。
子ども用包丁をプレゼントするのはアリ?
包丁など刃物は、“縁を切る”ともいわれ、プレゼントには敬遠されがちです。ただ、易学的にはとくに根拠はないようです。もともと刃物は、神にお供えされることもあったともいわれる神聖なもののようです。
包丁は名前を入れることもでき、実はプレゼント用にも利用されています。包丁をプレゼントする場合は、贈る相手にひとこと伝えてからプレゼントすれば、いやな顔をされずにすむかもしれませんね。
そのほか子供におすすめのお料理アイテムはこちら
親がしっかりと持ち方・切り方・しまい方を教えよう
この記事では、子ども用包丁の選び方とおすすめ商品をご紹介しました。商品の対象年齢は確認すべきですが、それ以上に大切なのは、目の前の子供の成長状況や料理への興味関心です。子どもの状況に合わせてタイミングを決めてあげましょう。
また、商品を選んだら、切り方だけではなく、洗い方やしまい方など、全般的な扱い方を教えながらサポートしてあげたいですね。
包丁の正しい使い方を学ぶのはとても大切なことなので、知育としても包丁を利用していきましょう。
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