結束バンドの選び方 耐候性・素材・強度
空間デザイン・DIYクリエイターの網田真希さんに、結束バンドを選ぶときのポイントを教えてもらいました。素材の種類や特徴などもあわせてご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。ポイントは下記の7つ。
【1】再結束できる「リピートタイ」にも注目
【2】結束できる直径を確認しておく
【3】用途に合った素材を選ぶ
【4】屋外での使用なら耐候性があるものを
【5】「ループ引張強度」の数値が高いほど丈夫
【6】カラーつきのものを選ぶ
【7】まとめるものを考慮して選ぶ
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】再結束できる「リピートタイ」にも注目
一度結束すると外れず、そのままの位置で固定できるのが一般的な結束バンドです。しかし最近では、何度でも再結束できる「リピートタイ」と呼ばれる結束バンドも販売されています。
同じ位置で固定し続けるなら一般的な結束バンドでじゅうぶんですが、取りつけたあとに外す予定がある場合にはリピートタイが便利です。目的に合わせて使いやすいタイプを選びましょう。
【2】結束できる直径を確認しておく
ひと口に結束バンドといっても、商品によって結束できる範囲が異なります。結束できる範囲については、「結束径」の表記を参考にするといいでしょう。
結束径は、「φ30~120mm」のように表記されており、この場合、直径30~120mmの間で結束できることをあらわしています。事前に結束したいもののサイズを計測しておくと失敗がないでしょう。
【3】用途に合った素材を選ぶ
結束バンドとは一般的に、コードなどをひとまとめにして固定するためのバンドです。その素材にはさまざまなものがあります。
もっともポピュラーでなじみのある結束バンドはナイロン製のもの。耐久性はそこまであるわけではないですが、比較的安価でかんたんに結束できます。DIYでワイヤーラックなどを固定するのに適しているでしょう。外す際には結束バンド自体をカットしなければいけませんが、最近では繰り返し使えるリピートタイプも出てきました。
また、屋外で使用するのであれば、耐熱性がありサビに強いステンレスタイプがおすすめ。配管などの固定にも役立つでしょう。結束したり、外したりの回数が多い場合は、「マジックテープ(面ファスナー)」の結束バンドがかんたんで便利です。
耐久性があり、安価な「ナイロン」
ナイロンは結束バンドに多く用いられる素材です。ナイロン製の結束バンドは耐久性が高く、安価なので、日常のさまざまなシーンで使用されています。素材自体に柔軟性があり、結束したときにケーブルなどをキズつけにくいのも特徴です。
また、ナイロンは末尾についている数字によって性能が異なります。一般的に用いられているのが「ナイロン66」という素材で、耐熱性や耐油性をより高めた「ナイロン46」など、さまざまな種類があります。
耐薬品性にすぐれた「ポリプロピレン」
ポリプロピレンも結束バンドに多く用いられる素材のひとつです。ナイロンより強度と耐熱性にすぐれ、酸やアルカリといった薬品に強い特徴をもっています。
研究室や工場など、薬品を扱う場所で結束バンドを使用するなら、ポリプロピレン製のものを選ぶといいでしょう。ただし、薬品の種類や濃度によっては使用に適さない場合もあるので注意してください。
耐熱性や耐薬品性をより高めた「フッ素樹脂」
フッ素樹脂は、耐熱性、耐寒性、耐候性、対放射能性、耐薬品性を備えており、高性能なのが特徴です。なかでも、170度前後まで使用できる耐熱性と、マイナス80度まで対応できる耐寒性は注目すべきポイント。温度が高くなる場所や寒冷地での使用にも適しています。
過酷な環境下で使用する場合や、高い耐久性を求める場合には、フッ素樹脂の結束バンドを選ぶといいでしょう。
頑丈で熱にも強い「ステンレス」
ステンレスは樹脂製のものより頑丈で、耐久性が高いのが特徴です。加えて、耐候性、耐熱性、耐火性、耐放射線性などにすぐれているため、高温になる場所の補修や、地下の配管工事などでも使用されています。
サビにも強いステンレスの結束バンドは、水まわりや屋外での使用におすすめ。重たいものや高温になるところを結束する場合にも活躍してくれます。
【4】屋外での使用なら耐候性があるものを
屋外では、日光による熱や紫外線、雨、風といった天候の影響により、結束バンドが劣化しやすくなります。劣化が進むと結束バンドが突然切れてしまうことがあるので、注意が必要です。
屋外で結束バンドを使う場合は、耐候性のある素材を使用した結束バンドが適しています。耐久性の高いステンレス製や、樹脂製でも「屋外用」「耐候仕様」などと表記のあるものがおすすめです。
【5】「ループ引張強度」の数値が高いほど丈夫
結束バンドの丈夫さは「ループ引張強度」という項目で確認できます。ループ引張強度とは、その名のとおり、ループ状にした結束バンドを機械で引っ張り、強度を調べたものです。
ループ引張強度は、一般的にN(kgf)単位であらわされ、数値が大きいほど強度も高くなります。丈夫な結束バンドがほしい場合は、ループ引張強度にも注目するといいでしょう。
【6】カラーつきのものを選ぶ
結束バンドにはカラーつきのものもあり、そのカラーを利用するというのも結束バンドの使い方のひとつです。
たとえば、電源コードがたくさんあると、どれが何のコードだかわからなくなってしまいます。ふだん抜き差ししないコードには赤の結束バンドを、毎日のように抜き差しするコードには青色の結束バンドを目印として取りつけておくという使い方もあります。
【7】まとめるものを考慮して選ぶ
結束バンドの長さや太さにもいろいろな種類のものがあります。まとめるコードなどの太さにあわせて、結束バンドの長さや太さをあわせるといいでしょう。
細い結束バンドより、太い結束バンドのほうがより強力に結束します。コード類を何本か軽くまとめておくだけなら細い結束バンドで充分ですが、結束してどこかにくくりつけておく場合などには、しっかりと固定できる太い結束バンドを選ぶほうが望ましいです。
また、結束するコードの数が多い場合は、その分結束バンドも少し余裕のある長さを選びましょう。ギリギリで結束すると、結束する際に強く引っ張れず、しっかりと固定することができません。
結束バンドおすすめ10選 カラフル・繰り返し使える!
上で紹介した結束バンドの選び方のポイントをふまえて、空間デザイン・DIYクリエイターの網田真希さんに選んでもらったおすすめ商品をご紹介します。使いたいシーンを思いうかべながら、商品の特徴をチェックしてみましょう。




Loople『ケーブル結束バンド』

「結束バンド」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする 結束バンドの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでの結束バンドの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
結束バンドの外し方
ここでは、結束バンドの外し方についてご紹介します。結束バンドは外し方によっては再利用もできるので、繰り返し使うことで便利なアイテムです。
結束バンドを外す方法はいくつかあります。ドライバーを使ってバンドと爪の間のすき間を引っ張る方法や再利用が不要なら、ハサミで切ることが一番安全なやり方になります。
怪我には十分に気を付けて、あなたに合った一番ベストな外し方を選択しましょう。
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結束バンドはサイズや色をそろえておくと使いやすい DIYクリエイターからのアドバイス
空間デザイン・DIYクリエイター
結束バンドは、まとめるものによってもっとも適した素材やサイズがあります。そのため、大量に入った結束バンドを購入するとたくさん余ってしまうことがあるので、必要な分をそのつど購入するほうが効率がいいです。
また、購入の際は長さや太さ、カラーなど数種類そろえておくと、いざというときにとても便利。なにに使うか決まっていない場合などに「とりあえず買ってストックしておこう」といった場合には、20cm〜30cmほどのナイロン製結束バンドを購入しておくと、オールマイティーに活躍してくれます。
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※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
「インテリア空間デザイン」「スタイリング」「写真」「テレビ撮影」「監修」「執筆」などフリースタイルにて幅広く活動中。 予算100万円で自身が住む自宅をフルリノベーション、古材、流木などを使った家具作りが話題となり、様々なメディアにて取り上げられている。 幼少期から物作りが好きで、何でもまず作ってみる、やってみる精神、そんな好きが高じて、趣味から現在のお仕事に発展。