チューナーとは|必要性も解説
チューナーとは、ギターやベースの弦を、正しい音程が出るよう調節するためのアイテム。
ギターやベースのチューニング(調弦)は、弾き続けたり、少しの衝撃で正しい音程からズレてしまうことが多いです。そのため頻繁にチューナーを使うことで、音調を合わせることが必要になります。チューニングがズレたギターやベースでは、上達に大きな障壁になるため、必ず用意しておきたいアイテムです。
チューナーを用意することは必要?
ギター初心者の方や、軽音楽部の方の中には、チューナーを借りている人も多いと思います。しかし、できるだけ自分のチューナーを用意しておく方がいいでしょう。
実は、人によって自分の好きな音作りのため、チューナーを半音下げる・上げるといった設定をするなど、あえてチューニングをズラしている場合もあります。また、ライブ中や練習中などでチューニングがズレたとき、好きなタイミングでチューナーを使用できないと困ることも多いです。マイチューナーを用意し、チューニングをすること自体も慣れていくことで、結果ギターやベースの上達にもつながるのです。
チューナーの精度の基礎知識
一般的なチューニング精度は「±1セント」。ライブや練習時はこの数値を目安にすることで、おおよそ正確なチューニングが測れるでしょう。
一方、高機能モデルなどに関しては「±0.5セント」、さらに高品質なモデルの場合は「±0.02セント」と、よりズレの少ない精度になります。
精度が高ければ高いほど、耳コピなどもしやすく、より好きな音作りが可能です。しかし、チューニングするのに多少時間がかかります。ライブなどでは、ざっくり・早く調整するため、「±1セント」のチューナーを、練習では「±0.5セント」のチューナーを使うというように、シーンごとで使い分けた方が便利です。
(★)機能が多ければいいという訳ではないので注意
基本的な機能しかついていないシンプルなチューナーでも使い勝手は良く、低価格で手に入れることができます。メトロノーム機能などチューニング以外の機能が必要でない人は、余計な機能がつかない低価格のものを選ぶ方がいいでしょう。低価格なものを複数用意して各楽器に取り付けておけば、持ち替えなどの際にいちいち付け替える手間が省けます。
チューナーの種類
ここでは、主要な3種類のチューナータイプについて、その特徴を解説します。特徴を知って、自分の演奏環境にあったチューナーを選びましょう。
クリップ型:手軽にチューニングが可能なタイプ
取りつけさえできれば、さまざまな楽器に使えて便利なクリップ型チューナー。楽器本体から直接振動をひろいます。楽器にクリップで取りつけるだけの手軽さがポイントです。
そのため2004年に登場して以来、楽器ジャンルを越えて広く使用されています。とくに軽音楽系の弦楽器の場合、ヘッドに取りつけるため、演奏者との距離が近くピッチを確認しやすいのが人気の理由です。
ペダル型:ステージ用にピッタリのタイプ
ペダル型チューナーは、足元に置いて使用するため、フロアチューナーとも呼ばれています。暗いステージのうえでも、足元をみればLEDでピッチを確認できるのがポイント。その視認性の高さから、ステージ用チューナーといえば、ペダル型です。
携帯性では、ほかのチューナーにはかないませんが、ペダル型チューナはリハーサルやステージでの演奏の際には欠かせません。
カード型:テーブルや譜面台のうえに置けるタイプ
クリップ型が台頭していますが、まだまだ根強い人気をたもつカード型。その人気の理由は、安価でコンパクト、さらに譜面台に置けたりテーブルのうえに立てられるからです。バイオリンやチェロなどオーケストラ系の弦楽器や管楽器では、譜面台を使って演奏しています。
カード型には、メトロノームを内蔵しチューナーとメトロノームを同時に使える多機能型もあるので便利です。
(★)楽器に合わせていくつか持っていると尚よし!
チューナーは使用するシーンによりどのタイプがいいのか変わってきます。主にライブで使うようなら、視認性がよくスピーディーにチューニングできるもの、時間があるスタジオではより正確にチューニングできるものなどがおすすめです。
いまの主流は液晶やLED表示ですが、針式のもののほうが精密なチューニングが可能です。また、クリップタイプは視認性はよくても出音はミュートされないため、ライブなどではチューニング時にミュートする機能があるストンプボックスタイプがいいでしょう。エレクトリックギターとアコースティックギターなどいくつかの楽器を使い分けている人は、できれば複数持っていたほうが便利かもしれません。
チューナーおすすめ3選|クリップ型
それでは早速、おすすめのチューナーをご紹介いたします。まずはクリップ型のチューナーです。ぜひ参考にしてください。

低価格で必要最低限の機能を備えた定番アイテム
低価格で、必要最低限の機能を備えたシンプルな機種なので初心者でも簡単に使うことができます。コンパクトですが表示も見やすく、リバース機能で角度がついても見やすい便利アイテムです。
暗いステージなどでもチューニングできるので、ライブなどのシーンで使用したい人におすすめ。ただ、440Hz固定なのでアコースティック・ピアノなどとの共演などで基本チューニング以外が必要な場合は注意しましょう。
本体サイズ | 52mm✕24mm✕34mm |
---|---|
測定精度 | ±1 セント |
キャリブレーション範囲 | - |
使用電源 | コイン型リチウム電池(CR2032)✕1 |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | - |
本体サイズ | 52mm✕24mm✕34mm |
---|---|
測定精度 | ±1 セント |
キャリブレーション範囲 | - |
使用電源 | コイン型リチウム電池(CR2032)✕1 |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | - |

見た目が小さくライブにぴったりのチューナー
ギターなどの弦で有名なD'Addarioのチューナーです。ギターのチューニングペグのネジを利用して取り付けるもので、かなり小さく目立たないのでライブなど見た目を重視するシーンにベスト。キャリブレーション機能やメトロノームを搭載していることもポイントです。ただ変わった形状のペグの場合、取り付けられない可能性があるので購入前に装着可能か確認しましょう。
本体サイズ | - |
---|---|
測定精度 | - |
キャリブレーション範囲 | 410-480Hz |
使用電源 | - |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | あり |
本体サイズ | - |
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測定精度 | - |
キャリブレーション範囲 | 410-480Hz |
使用電源 | - |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | あり |

コンパクトな『PolyTune』のクリップ版
『UniTune Clip』はコンパクトで作りがしっかりしています。先ほど紹介した『PolyTune』のクリップ版である『PolyTune Clip』と見た目やサイズ感がとても似ていますが、『PolyTune Clip』には搭載されているポリフォニック・チューニング機能がついていません。例えばベースなどポリフォニック・チューニング機能を必要としない場合は、こちらが使いやすいのではないでしょうか。
「PolyTune」と同様、視認性や使いやすさは文句なしですが、若干ボタン類が押しにくいのが難点です。
本体サイズ | - |
---|---|
測定精度 | 【ストロボモード】±0.02セント、【クロマチックモード】±0.05% |
キャリブレーション範囲 | - |
使用電源 | 標準リチウムコイン電池(CR2032) |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | - |
本体サイズ | - |
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測定精度 | 【ストロボモード】±0.02セント、【クロマチックモード】±0.05% |
キャリブレーション範囲 | - |
使用電源 | 標準リチウムコイン電池(CR2032) |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | - |
チューナーおすすめ3選|カード型
続いては、カード型のチューナーです。こちらもぜひチェックしてください。

大きい液晶で豊富な機能を備えたすえ置き型機種
チューナーとメトロノームが一体化したすえ置き型の機種です。大きい液晶で視認性がよく、豊富な機能も整理されており、現在のキャリブレーション値が表示されるので使いやすくなっています。
ギターなどの弦楽器だけでなく、他の楽器にもおすすめアイテムです。ときには、和楽器を演奏される方が使用することもあります。マイクは内蔵されていますが、さらに正確にチューニングしたい人は別売りのマイクを使用しましょう。
本体サイズ | 111mm×74mm×18mm |
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測定精度 | ±1セント |
キャリブレーション範囲 | 410Hz~480Hz |
使用電源 | 単4形乾電池2本(3V) |
使用電源(IN/OUT) | 【INPUT】標準モノラルジャック、【OUTPUT】ミニジャック |
メトロノーム機能 | 1ステップと49ステップ(振り子メトロノームの数値)の2種類のテンポ設定が可能、0~9拍子、5種類のリズム内蔵 |
本体サイズ | 111mm×74mm×18mm |
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測定精度 | ±1セント |
キャリブレーション範囲 | 410Hz~480Hz |
使用電源 | 単4形乾電池2本(3V) |
使用電源(IN/OUT) | 【INPUT】標準モノラルジャック、【OUTPUT】ミニジャック |
メトロノーム機能 | 1ステップと49ステップ(振り子メトロノームの数値)の2種類のテンポ設定が可能、0~9拍子、5種類のリズム内蔵 |
なくてはならない機能を詰め込んだ必須アイテム
ミュージシャンにとって必要不可欠なチューナーとメトロノームを搭載しています。基準ピッチの再生、アキュピッチを含めた様々なチューニング・モード、リズム・パターンなど様々な場面で活躍すること間違いなしでしょう。エレキ・ギター/ベースや様々な楽器に対応したインプットを装備しています。手軽に入手できる単4電池2本で駆動できるためいつでもどこでも使用できるのも嬉しいポイントです。
本体サイズ | 90 mm×60 mm×25mm |
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測定精度 | ±1 セント |
キャリブレーション範囲 | E0(20.6Hz)~C8(4,186Hz |
使用電源 | 単4乾電池×2 |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | <テンポ> 30 - 250<リズム・スタイル> 4 分音符、休符8 分音符、8分音符、3連符、中抜き3連符、16分音符 |
本体サイズ | 90 mm×60 mm×25mm |
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測定精度 | ±1 セント |
キャリブレーション範囲 | E0(20.6Hz)~C8(4,186Hz |
使用電源 | 単4乾電池×2 |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | <テンポ> 30 - 250<リズム・スタイル> 4 分音符、休符8 分音符、8分音符、3連符、中抜き3連符、16分音符 |
初心者からベテランまで幅広く使えるマストアイテム
優れた基本性能と便利な機能を備えたスタンダード・チューナーGAシリーズがリニューアル。ディスプレイの音名/弦名表示が大きくなってメーターがより一層見やすくなっています。楽器を始めたばかりの方はもちろんのこと、幅広いプレイヤーにとってマストなアイテムです。高い精度と感度、シンプルゆえの使いやすさで、自宅からスタジオ、ステージまで、どんなシチュエーションでも安定したチューニング機能を提供してくれます。
本体サイズ | 100(W)x 60(D)x 16(H)mm |
---|---|
測定精度 | ±1.5セント以内 |
キャリブレーション範囲 | B0♭♭♭♭♭(23.12Hz)〜 B6(1975.53Hz):ギター/ベース音 |
使用電源 | 単4形乾電池×2(3V) |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | - |
本体サイズ | 100(W)x 60(D)x 16(H)mm |
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測定精度 | ±1.5セント以内 |
キャリブレーション範囲 | B0♭♭♭♭♭(23.12Hz)〜 B6(1975.53Hz):ギター/ベース音 |
使用電源 | 単4形乾電池×2(3V) |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | - |
チューナーおすすめ2選|ペダル型
最後は、ペダル型のチューナーです。ぜひ参考にしてください。

音質の優れた6弦同時チューナー
6弦同時にチューニングできるポリフォニックモード搭載のチューナーです。アーム付きエレクトリックギターは頻繁(ひんぱん)にチューニングが必要になるのですが、視認性のよさも相まってこの商品を使えばすばやくチューニング可能。
「TC ELECTRONIC」と言えばレコーディングスタジオの定番機材として有名で、その技術が生かされたバッファアンプが内蔵されているため、音質の面でもかなり優れています。一度使うと手放せないチューナーのひとつです。
本体サイズ | 72mm×122mm×50mm |
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測定精度 | ±0.02セント |
キャリブレーション範囲 | - |
使用電源 | C9Vセンターマイナス |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | - |
本体サイズ | 72mm×122mm×50mm |
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測定精度 | ±0.02セント |
キャリブレーション範囲 | - |
使用電源 | C9Vセンターマイナス |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | - |
ペダル・チューナーの決定版
ギタリスト/ベーシスト用ペダル・チューナーの大定番モデルとして、プロ/アマ問わず世界中で愛されてきたPitchblack。次世代モデルのPitchblack Advanceは、最先端のフォルムに、これまでのPitchblackシリーズで培われた様々な機能や技術を惜しみなく投入され進化しています。伝統と革新性の全てを備える、まさに集大成的なペダル・チューナーです。
本体サイズ | 68(W)x 111(D)x 47(H)mm(ゴム足含む) |
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測定精度 | ±0.1セント |
キャリブレーション範囲 | E0(20.60Hz)〜 C8(4186Hz) |
使用電源 | 9V形乾電池(6F22/6LR61)、またはACアダプターKA181(9V) |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | - |
本体サイズ | 68(W)x 111(D)x 47(H)mm(ゴム足含む) |
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測定精度 | ±0.1セント |
キャリブレーション範囲 | E0(20.60Hz)〜 C8(4186Hz) |
使用電源 | 9V形乾電池(6F22/6LR61)、またはACアダプターKA181(9V) |
使用電源(IN/OUT) | - |
メトロノーム機能 | - |
「ギター・ベース用チューナー」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする チューナーの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのチューナーの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
チューナー選びのポイント
それでは、チューナーを選ぶ際のチェックポイントをご紹介します。ポイントは下記の3点。
【1】キャリブエーション機能
【2】変則チューニング対応かどうか
【3】ミュート機能
上記の3つのポイントを抑えることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】キャリブレーション機能をチェック
使用する状況によって、チューニングをおこなう際に使用する周波数が変わってきます。例えば、スタジオに設置してあるアコースティック・ピアノなどはA(=ラの音)が441〜442Hzほどの周波数で調律している場合が多いです。
そのピアノと演奏する際はキャリブレーション機能を利用して、周波数を変更しピアノのAに合わせてチューニングをする必要があります。しかし、低価格のシンプルなチューナーは、その機能がないものがあるので注意しましょう。
ちなみに、ギターとベースをチューニングする際の周波数は基本440Hzで、キャリブレーションの機能が備わっていないチューナーは主に周波数440Hzです。したがって、周波数440Hz以外の楽器と演奏する場合があるかないかでキャリブレーション機能付きのチューナーを使うか判断しましょう。
【2】変則チューニングに対応できるかチェック
ギタリストで変則チューニングを多用する人や多弦ギターを使用している人は、変則チューニングの設定をメモリーする機能がある機種を選びましょう。
基本的に、大抵のチューナーにあるクロマチックモードを使えば対応できますが、各弦の音階を記憶して、すばやく正確にチューニングするのは意外と難しいものです。それをアシストしてくれる機能があれば、ハードルが高く感じてしまう変則チューニングも手軽にできます。
【3】ミュート機能があるかチェック
ミュート機能はほとんどのチューナーに内蔵されていますが、スタジオやライブでの使用も考え、しっかりチェックしておきましょう。仕組みとしては、ミュート機能を起動し、ギターの音が出なくなり、その間にチューニングを行うものです。
例えば、演奏の練習時、ライブ中のMC時など、周りに音や声が飛び交っている際は、チューニングを行うと、自分の音が邪魔してしまう場合があります。そんなとき、ミュート機能があれば、周りを気にせず、正確にチューニングすることが可能。
また、チューナーのミュート機能を活用すれば、演奏中、あえて無音の音を出す「キルスイッチ」といった演奏もできるようになります。
そのほかのチューナー関連の記事はこちら 【関連記事】
自分にピッタリの商品を選ぼう
本記事では、チューナーの種類や選び方、そしておすすめ商品をご紹介しましたが、いかがでしたか?
チューナーには、クリップ式・ペダル式・カード式と3種類あり、それぞれ使うシーンが変わってきます。その上で、キャリブレーション機能や変則チューニング対応、ミュート機能もチェックすることで、チューナーを使う幅も広がっていきます。
いいチューナーを選ぶことは、いい演奏につながります。リハーサル・ライブ・レコーディングなど、さまざまな場面で、演奏する前には必ずチューニングをしなければなりません。そのためにも、文後回しにせず予算が許す限り、自分が使用するシーンに合っていて使いやすそうなチューナーを選ぶことが、ストレスを減らし後悔をしないための方法です。ぜひ本記事を参考に、使いやすいチューナーを見つけてくださいね。
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