キャンプ用アウトドアチェアの選び方 アウトドア&旅ライターに聞く
アウトドア&旅ライター・編集者の大森弘恵さんに、キャンプ用アウトドアチェアを選ぶときのポイントを5つ教えてもらいました。ポイントは下記の5つ。
【1】座面が高いものは食事、低いものはリラックス向き
【2】かたい部分が肌に触れない構造のものが快適
【3】収束タイプと折りたたみ式で座り心地に差
【4】焚き火のそばで使うならコットン、水辺ならメッシュ
【5】ビーチで使うなら接地面は線状のものを選ぶ
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】座面が高いものは食事、低いものはリラックス向き
キャンプ用のチェアにはいろいろな座面高がありますが、一般に座面高50cm程度で背もたれが立っているタイプが食事向きで、座面高40cm程度より低いと脚を投げ出してソファ感覚でくつろぐような用途に向いています。
最近は、座面高20cm程度で肘掛けの形や幅を工夫してあぐらをかけるタイプのものも人気で、このタイプは子どもと大人で共用できるのもメリットのひとつです。
【2】かたい部分が肌に触れない構造のものが快適
座面幅が広いほどゆったり座れますが、どんなに座面幅が広くても、フレームや肘掛けなどかたいパーツが肌に触れるデザインは不快に感じるもの。ブランケットをかけて不快感を軽減することもできますが、脚に直接フレームが触れないようファブリックでカバーされているものが望ましいでしょう。
また、肘掛けも木製やファブリックでカバーが施されていると、寒い時期でもヒヤッと感じることが軽減されます。
【3】収束タイプと折りたたみ式で座り心地に差
一般に、折りたたみ式のチェアは座面にハリがあるものが多く、収束タイプのチェアは包み込むような座り心地のものが多いです。どちらを選ぶかは好みですが、チェアとテーブルのたたみ方をそろえると車内やクローゼットに収納しやすいでしょう。
まずは座り心地のいいチェアを選び、それからテーブルを選ぶことが、後悔しないファニチャー選びの第一歩です。
【4】焚き火のそばで使うならコットン、水辺ならメッシュ
シート生地は軽量でタフな化繊が主流ですが、肌になじむコットン製や通気性のいいメッシュ製などもあります。焚き火のそばでも使いたいなら火の粉に強いコットン製がベター。
また、暑い季節や水辺での利用がメインならメッシュを多用しているものがよいでしょう。色やデザインとともに、使用シーンにあった素材を選ぶとよりストレスを軽減できます。
【5】ビーチで使うなら接地面は線状のものを選ぶ
チェアの接地面を見ると、点のものと線のものがあります。点で支えているチェアは岩場など地面がデコボコしていてもガタつきが少ないです。
一方、線で支えているチェアはデコボコした地面には弱いのですが、ビーチや雪上でもぐってしまわずに安心して座ることができます。当然ですが、同じ線で支えるチェアでも幅広であるほどその効果は高いといえます。
キャンプ用アウトドアチェア13選 アウトドア&旅ライターが厳選
キャンプ用アウトドアチェアの選び方のポイントをふまえて、アウトドア&旅ライター・編集者の大森弘恵さんと編集部が選んだおすすめ商品を紹介します。

小さくたためてソロキャンプにピッタリ
軽量でコンパクトに収納ができるのにタフで、ハンモックのような座り心地を実現した革新チェアとして大ヒット。
似たチェアがいろいろなメーカーから続々誕生していますが、保温性を高めるシートウォーマー、ロッキングチェアのような揺れを生むロッキングフット、砂地でも脚が埋まらない専用グラウンドシートなどオプションの種類はほかを圧倒しています。
コンパクトなものを探している方や、オプション品で幅広いスタイルのキャンプに対応したい方におすすめです。

無段階リクライニングでお昼寝も可能
収納サイズは大きいですが、無段階リクライニングで座り心地は格別。水濡れに強いメッシュ、バティライン製のシート生地とフレームをクリップでつないでいることで、しっかり身体を支えつつも浮遊感を味わえます。
シート生地は頭からふくらはぎあたりまでサポートし、ほぼ真上を向くまで倒れるのでそのまま昼寝ができるほどリラックスできます。アウトドア中でもくつろぎを重視したいという方におすすめ。一方、背中を起こせば無理なく食事ができます。

定番ダイニングチェアが2ウェイに
しっかりと体重を支え、自然に食事しやすい姿勢をキープするロングセラーのダイニングチェアが、2段階に高さ調節ができる2ウェイとなり、いろいろな高さのテーブルと組み合わせやすくなりました。
子どもが小さいうちは家族みんなでローチェアに、大人だけのキャンプではハイチェアにするなど、変化するキャンプスタイルに対応できるので長く愛用できます。ファミリーキャンプをする方におすすめしたい商品です。
リクライニング機能で最高のリラックスタイムを
ほぼ仰向けになれるリクライニングの深さは、とてもリラックスできます。テントの設置やバーベキューなどで疲れた身体を、心地のよい風とともに癒してくれます。
重量はややありますが、収納時もコンパクトで取っ手つきなので、キャンプやアウトドアにはいつでも持参したい逸品。毎日の仕事のことは忘れ、贅沢な時間をお過ごしください。
おしゃれな柄で個性を出そう
ドット柄のおしゃれデザインが特徴。背面には背もたれ幅をいっぱいに使ったポケットが、肘掛けにはドリンクホルダーを両サイドに装備しています。キャンプで使うときの利便性もしっかりと確保されているのが魅力。
収納ケースもついているので持ち運びにも便利です。まわりとは一味違うデザインで、いつものキャンプに差をつけてみませんか?

ハイバック+ワイド座面でリラックス
座面高を低く抑え、3段階のリクライニング機能をもつので、オットマンがなくても足を投げ出してくつろげます。ゆったりと身体を休めたい方におすすめ。
シート生地はハリがあり、身体のサポートも万全です。座面が広めでハイバックなのもゆったり過ごせる理由となっています。囲炉裏と名がついていますが、シート生地はポリエステルなので焚き火の火の粉には十分注意してください。

アレンジしやすく座り心地のいい人気ベンチ
通称「鹿ベンチ」。パタンと広げるだけでセットアップができる2人がけベンチです。足が出てしまいますが、大きめのクッションを肘掛けにのせて枕がわりにすれば、寝転ぶことだってできます。安定性が高く、子どもを安心して座らせられます。
カバーを変えれば雰囲気が異なり、椅子職人が開発に加わったという別売のクッションカバーを装着すれば座り心地がアップします。シンプルなデザインなので、自分らしくアレンジするのも楽しいですね。オリジナル感のあるキャンプを楽しみたい方におすすめ。

snow peak(スノーピーク)『Take!チェア(LV-080)』
使うほどに身体になじむ
収束式なのに窮屈感を解消した人気チェア。シート生地は6号帆布で取り外し可能。汚したら洗えて、メンテナンス性は良好です。また、6号帆布なので焚き火の火の粉で穴があきにくく、何よりも長く使っているとしなやかになって自分の身体になじんでくるので、キャンプだけでなく日常的に使うファンも多いです。縫い目の位置にも配慮しているのが秀逸ですね。
落ち着いたデザインのチェアですので、ふだん使いしたい方や、いかにもアウトドアな見た目のチェアがいやだという方におすすめです。

待望の焚き火対応コットンシート
もともと同社キャンパーズチェアは座面が広めで、大柄の人でも窮屈感がない設計が強みでしたが、リラックスキャンパーズチェアはさらに背もたれを倒し、座面高を抑えることでリラックス度を高めています。
待望の厚手コットン製シート生地タイプが登場したことで、焚き火の周りにも安心して置けるようになりました。キャンプ時に火をたくことが多い方に安心しておすすめできる商品。コットンならではのさらりとした感触も心地いいですよ。
アウトドアライターからのアドバイス キャンプ用アウトドアチェアを選ぶうえで
とにかく座り比べて選ぶ
座面高、座面幅などのスペックは同じでも、背もたれの角度やシート生地のしなやかさや肌触りなどによって座り心地が異なるのがチェア選びの難しいところ。座り心地のよさは、体格や好みによって変わるので、実際に座り比べるに限ります。
アウトドア専門店やアウトドアイベントの展示品を活用して、なるべく多くのチェアに座ることが理想の1脚と出会う近道です。
【番外編】ハンモックをご紹介 キャンプでも思いっきりリラックス!
せっかくの気持ちのよい天気。いつもと違うリラックスタイムを過ごしてみてはいかがでしょうか。木に吊るさなくても使える自立式のハンモックをご紹介します。
「アウトドアチェア」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする アウトドアチェアの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのアウトドアチェアの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
キャンプ用アウトドアチェアに関するQ&A よくある質問
野外フェス用の折りたたみチェアを選ぶポイントは?

フジロックのような大型野外フェスであれば、各ステージの行き来を頻繁に行うことになるため、持ち運びやすい軽量でコンパクトなものがよいでしょう。また、組み立てやすさも大事なポイントです。
激安チェアではダメ?

安いチェアの問題点としてあげられるのは、脚がぐらぐらするなど耐久性です。もし予算的に安いものを購入するというのであれば、実物を見て判断するのがおすすめです。
アウトドア関連商品のおすすめ記事はこちら 【関連記事】
使う場所やシチュエーション想定して選ぼう
ここまでキャンプ用アウトドアチェアの選び方とおすすめの商品を紹介してきました。
使う場所やシチュエーション想定して選べば、お気に入りのチェアに早く出会えますよ。自分にぴったりのアウトドアチェアを選んで、快適にアウトドアを楽しんでくださいね。
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オートキャンプ雑誌、アウトドア雑誌の編集部を経て、フリーランスに。 現在はアウトドア(おもにキャンプとウインターアクティビティ、野外料理)、旅をテーマに雑誌やWEBマガジンで活動。 趣味は30年ほど前からはじめた国内外でのオフロード・ツーリング&キャンプ。最近、ハンモック泊の心地よさに感激。