ボルドーワインの選び方 格付けや赤、白の味の特徴の違いも大事!
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート石関華子さんに、ボルドーワインを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
ボルドー地方の生産地から選ぶ
ボルドー地方のワインの産地はいくつかの地区に細分化されており、地区ごとに異なる個性を持つワインが生産されています。このように、地区ごとにワインの個性もさまざまなので、ぜひワインの生産地区にも目を向けて選んでみてください。
メドック地区をはじめとするジロンド川左岸の一帯
「黒ブドウの王」とも呼ばれる赤ワイン用ブドウ品種、カベルネ・ソーヴィニヨンというブドウ品種から、「男性的」とも形容される濃厚な味わいのワインが生産されています。一般的にカベルネ・ソーヴィニヨンのワインは、カシスのような香りと凝縮した果実味、しっかりとした酸味と渋みを特徴としています
ポムロール地区やサン・テミリオン地区などのドルトーニュ川右岸地域
フランスのボルドー地方、とくにポムロール地区やサンテミリオン地区を含むドルドーニュ川右岸の一帯は、シルクのようなタッチの、なめらかで豊満な極上のメルローワインを生み出します。「女性的」とも形容される、果実味豊かでまろやかな味わいのワインが生み出されています。
甘口ワインで有名な貴腐ワインの産地「ソーテルヌ」
ボルドー地方は赤ワインの産地というイメージが強くありますが、全生産量の約3分の1は白ワインです。また、ソーテルヌ地区は甘口のデザートワインの代表格である貴腐ワインの産地としても知られています。このようにさまざまな種類のものが楽しめるのも、ボルドー地方のワインの魅力のひとつといえるでしょう。貴腐ワインとはその名のとおり、貴腐ぶどうから造られる極甘口ワインのこと。貴腐ワインは一般的なスティルワインにはないその甘美な風味と希少価値の高さから、「帝王のワイン」とも呼ばれています。
コスパ抜群の辛口ワインの生産地「アントル・ドゥ・メール」
ガロンヌ川とドルドーニュ川に挟まれたワインの生産地「アントル・ドゥ・メール地方」。ハーブやレモンのような香りが際立つ酸味がシャープな味わいの白ワインで有名なソーヴィニョンブランがつくられているのが特徴です。
シャトー(生産者)や格付けで選ぶ
フランスのボルドー地方でブドウ栽培やワイン醸造を手掛けるワイナリーは、伝統的に「シャトー」と呼ばれています。ボルドー地方では、地区ごとに独自のシャトーの格付けが定められていることが多いのも特徴です。
特に有名なのは、「メドックの格付け」です。メドック地区の中でもとりわけ優れた61のシャトーが、1級から5級まで格付けされています。
このような格付けも、ワインを選ぶ際の客観的な指標となるでしょう。ただ、好みや口に合うかどうかは、格付けが高いかどうかだけでは分かりません。格付けされていないものでもおいしいものはたくさんありますので、あくまでもひとつの目安としてください。
当たり年のヴィンテージワインにも注目!
ワインは、生産年度によって、よし悪しが異なるので、間違いのないヴィンテージワインを選びたいなら、ヴィンテージとなっている年度のワインを選ぶとよいでしょう。どこの国でもワイナリーごとにヴィンテージ年は異なりますので、全体的には2017年、2015年、2012年、2009年などがヴィンテージ年といわれています。
料理とのマリアージュも楽しもう
ボルドーではさまざまな個性を持つワインが生産されているため、相性のよい料理というのはそれぞれ変わってきます。
たとえば、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の力強い赤ワインは、ビーフシチューなどのボリューム感のある肉料理と合います。
メルロー主体の柔らかな味わいの赤ワインは、軽めの肉料理や、すき焼きなどの和風の味付けの肉料理などとよく合います。
このように、ワインごとに相性のよい料理はさまざまです。ボルドーのワインを選ぶときは、料理との相性のよさもチェックしてみてくださいね。料理とワインの相性がよければ、お互いの持ち味が引き出されて一層おいしく感じられ、至福のひとときを味わえるはずです。
用途や予算に合わせて価格から選ぶ
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
ボルドーのワインには、数万円もするような高級ワインから、1,000円台で買えるような手頃なものまで、実に幅広い価格帯のものが存在します。
贈答品にしたり、特別な日に飲むのであれば、少々お値段は張りますが、やはり格式の高い、格付けワインがおすすめです。
一方、気軽にボルドーのワインを楽しみたいときは、比較的手頃な価格のものや、有名シャトーのセカンドラベル(そのシャトーの基準に達しなかったブドウを使用してつくられる、安い価格でリリースされるワイン)でも十分に楽しむことができます。
用途や予算に見合ったワインを選ぶのもよいでしょう。
ボルドーワインおすすめ6選 日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートが厳選
上で紹介したボルドーワインの選び方のポイントをふまえて、日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート石関華子さんに選んでもらったおすすめ商品を紹介します。

シャトー・カロン・セギュール『カロン・セギュール 2014』

出典:Amazon
内容量 | 750ml |
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生産地 | ボルドー、サン・テステフ |
ブドウ品種 | カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド |

バロン・フィリップ・ド・ロートシルト『ムートン・カデ・ルージュ 2016』
![ムートン・カデ・ルージュ/バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド[2016]BaronPhilippedeRothschildMoutonCadetRouge750mlフランスボルドー赤ワインシャトー・ムートンロートシルト](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/unibiswine/cabinet/04950298/wine/france/rfrbo004901_02.jpg)
![ムートン・カデ・ルージュ/バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド[2016]BaronPhilippedeRothschildMoutonCadetRouge750mlフランスボルドー赤ワインシャトー・ムートンロートシルト](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/unibiswine/cabinet/04950298/wine/france/rfrbo004901_03.jpg)
![ムートン・カデ・ルージュ/バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド[2016]BaronPhilippedeRothschildMoutonCadetRouge750mlフランスボルドー赤ワインシャトー・ムートンロートシルト](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/unibiswine/cabinet/04950298/wine/france/rfrbo004901_01.jpg)
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![ムートン・カデ・ルージュ/バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド[2016]BaronPhilippedeRothschildMoutonCadetRouge750mlフランスボルドー赤ワインシャトー・ムートンロートシルト](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/unibiswine/cabinet/04950298/wine/france/rfrbo004901_03.jpg)
![ムートン・カデ・ルージュ/バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド[2016]BaronPhilippedeRothschildMoutonCadetRouge750mlフランスボルドー赤ワインシャトー・ムートンロートシルト](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/unibiswine/cabinet/04950298/wine/france/rfrbo004901_01.jpg)
出典:楽天市場
内容量 | 750ml |
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生産地 | ボルドー |
ブドウ品種 | メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン |
気軽にボルドーの赤ワインを楽しめる1本
気軽にボルドーの赤ワインを楽しみたいという方や、ワイン初心者の方におすすめしたい、コストパフォーマンスに優れた1本がこちら。メドック格付け1級シャトーのひとつ、シャトー・ムートン・ロートシルトを所有するバロン・フィリップ・ド・ロートシルト社が手掛ける「ムートン・カデ・ルージュ」です。
価格は手頃ながら、ワインの品質管理に妥協はありません。ブドウ品種はメルローを主体としており、豊かな果実の香りと優しく丸みのある味わいで、赤ワイン特有の渋みが苦手な方でも比較的飲みやすいでしょう。相性のよい料理は、生ハムやサラミなどの軽めの肉料理やすき焼きなど。

シャトー・カルボニュー『シャトー・カルボニュー・ブラン 2015』

出典:Amazon
内容量 | 750ml |
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生産地 | ボルドー、ペサック・レオニャン |
ブドウ品種 | ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン |
ボルドーらしさ溢れる豊かなコクの白ワイン
ボルドーらしいコクのある白ワインをお探しの方におすすめの1本がこちら。すぐれた白ワインを生み出すグラーヴ地区で格付けされている、15個のシャトーのひとつ、シャトー・カルボニューが手掛ける白ワインです。1950年代にこのシャトーを取得したペラン一族の努力によって、そのワインの品質は格段に向上しました。
ブドウ品種はソーヴィニヨン・ブランとセミヨン。トロピカルフルーツや白い花のような香りに、力強い果実味と適度な酸味が見事に調和した、エレガントな味わいが際立ちます。さわやかな風味が、白身魚のグリルやソテーのほか、お寿司やふぐのお刺身などともマッチします。

アンドレ・リュルトン『シャトー・ボネ・ブラン 2016』

出典:楽天市場
内容量 | 750ml |
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生産地 | ボルドー、アントル・ドゥ・メール |
ブドウ品種 | ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨン |
お手頃価格の親しみやすいボルドーの白
気軽にボルドーの白ワインを楽しみたいという方におすすめのワインが、こちらの「シャトー・ボネ・ブラン」です。産地は、ボルドーの中でも親しみやすい辛口白ワインを生み出すアントル・ドゥ・メール。ドルトーニュ川とガロンヌ川に挟まれた一帯です。その中でもこのシャトー・ボネのオーナー、アンドレ・リュルトン氏は、ボルドーワイン全体の地位向上に貢献した人物として知られています。
ブドウ品種はソーヴィニヨン・ブランを主体とし、柑橘類やハーブを想わせる香りに、フレッシュな果実味と、さわやかな酸味が特徴で、ワイン初心者の方でも比較的飲みやすい味わいです。相性のよい料理は、魚あるいはもしくは鶏肉の香草焼きや天ぷらなど。

シャトー・リューセック『シャトー・リューセック 2015』

出典:Amazon
内容量 | 750ml |
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生産地 | ボルドー、ソーテルヌ |
ブドウ品種 | セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデル |

シャトー・ギロー『プティ・ギロー 2015』

出典:Amazon
内容量 | 750ml |
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生産地 | ボルドー、ソーテルヌ |
ブドウ品種 | セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン |
「ボルドーワイン」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ボルドーワインの売れ筋をチェック
楽天市場でのボルドーワインの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
ワインエキスパートからアドバイス
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
気軽にボルドーワインを楽しんで
格式高いというイメージが先行し、「ボルドーワインは高級なものばかり」と思われがちですが、ここでもご紹介しているように、実はリーズナブルな価格でありながら質の高いワインも多々あります。
もし、これまで「ボルドーワインは高価で手が出せない」と敬遠されていた方は、これを機にお手頃価格のボルドーのワインをデイリーワインに取り入れてみませんか? そして、ぜひ常日頃から世界的な銘醸地・ボルドーのワインの味わいを楽しんでくださいね。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/17 コンテンツを一部追加しました(マイナビおすすめナビ編集部 渡辺裕美)
埼玉県出身、高知県在住。一児の母。慶應義塾大学文学部仏文科卒。三越日本橋本店の洋酒担当を経てワインやビール、ウィスキーなどの洋酒全般の知識を培い、2016年、J.S.Aワインエキスパートの資格を取得。 現在はOffice Le Lionの代表として、高知県内のワイナリーのアドバイザーやワイン検定の講師を務める一方、ワインに関連する記事やコラム等の執筆も多数手がけています。2019年、日本ソムリエ協会高知支部副支部長に就任。