ゆず酒の魅力とは? 種類が豊富!
ゆずを使ったお酒であるゆず酒は、いろいろなメーカーから発売されているお酒です。一般的にアルコール度数は低めでゆず独特のすっきりとした風味が楽しめるので、ふだんはお酒をあまり飲まない人でも、楽しめるものがそろっています。
一方、アルコール度数の高いものや使用しているゆずの種類や部位、ベースとなるお酒に応じて味わいも変化します。いろいろな種類のものを選べるのも、ゆず酒の魅力です。
ゆず酒の選び方! ベースのお酒やゆずの配合量などをチェック!
唎酒師の宇津木聡子さんに取材をして、ゆず酒の選び方のポイントを教えていただきました。ポイントは下記。
【1】アルコール度数
【2】ベース
【3】ゆずの使い方や配合の量
【4】ほかの素材との掛け合わせ
【5】添加物の有無
【6】飲み方
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】アルコール度数をチェックしておこう
ゆず酒は、一般的なお酒よりもアルコール度数が低めのものが多いです。軽めのお酒を楽しみたいときや、ふだんお酒を飲まない人でもゆずの風味と一緒にお酒を楽しめます。
一方、ゆず酒のなかでもアルコール度数が高めのものも。ロックで強めのお酒を飲みたいときや、ソーダ割でゆず酒を楽しみたいときには、アルコール度数の高めのものも選択肢に入ります。
【2】ベースによって変わるゆず酒の味わい
ひと口で「ゆず酒」といっても、ベースとなるお酒によって、風味や味わいは大きく変わります。焼酎やスピリッツベースのものは、サワーのような味わいで、キリッと飲みたいときにおすすめです。
日本酒ベースのものは、おだやかな甘味と酸味があり、ややコクのあるまろやかな味わいが楽しめます。ベースに注目して、飲み比べてみてはいかがでしょうか。
【3】ゆずの使い方や配合の量もチェック
ゆずの使われ方や配合量も、ゆず酒の味わいやテクスチャー(口当たり)に違いを与えます。
ゆずの使用量で風味や濃厚さが変わる
ゆず酒に配合されているゆずの量は商品によって異なります。配合されている量もチェックしてみましょう。
ゆずの配合量が多いと、ゆず酒の色味も濃くなりテクスチャーもややとろみを帯びます。「ゆずが大好き!」という方や、ゆず感をたっぷり楽しみたい方におすすめです。
強い酸味を好まない方や、軽やかにゆずの香りを中心に楽しみたいときは、淡い色味のさらりとしたタイプを選ぶとよいでしょう。
ゆずのどの部分を使っているかを確認しよう
ゆず酒に使われているゆずは、果肉を搾った果汁だけ使われているもの、果肉も使っているもの、皮も使っているものがあります。ゆずのどの部分がどのくらい使われているかでも、風味が異なってきます。
一般的なのは絞ったゆず果汁を加えたもの。果汁だけでなく果皮と果肉も一緒に絞っているものは、香りや酸味に加えて心地よい苦味も相まって、より濃厚なゆずの香味が感じられます。また、果肉などを取り除いていない、にごりタイプもあります。
ゆずの産地にも注目を!
ゆずの国内生産第1位は、なんといっても高知県。全国生産量の約半分を占めます。次いで徳島県、愛媛県など、比較的気候が温暖な西日本で多く生産されています。また、生産規模はやや小さくなりますが、日本最古の実生(みしょう)ゆずの三大生産地には、埼玉県の毛呂山、京都府の水尾、大阪の箕面があります。
ゆず酒のなかには、違う産地のゆずをブレンドして造られているものもあります。どんな産地のものが使われているのか、その産地のゆず生産のストーリーを追ってみるのも楽しそうです。
【4】ほかの素材との掛け合わせて味わうのも
ゆずは単独で味わうのもよいですが、ほかの素材と掛け合わせることで新たな味わいを生み出したり、相手の素材を引き立てたりすることもできます。
ゆず酒にも、ゆずとほかの素材と掛け合わせて、個性ある味わいを生みだしているものがあります。例えば、ゆずにレモン。苦味がやや強めのゆずに、レモンの際立つ酸味が加わり、爽やかさがより強調されます。いつもとちょっと違うゆず酒を飲んでみたいときには、ゆずと別素材を合わせて作られたタイプもぜひお試しください。
【5】添加物の有無をチェックしておこう
ゆず酒は甘み、酸味、保存性などを高めるために添加物が使われている場合があります。添加物の有無も確認しておきましょう。
気になる糖類の量や種類を確認
ゆず酒のベースとなっているゆずは、ほかの柑橘類とくらべると甘みはなく、酸味の強さが特徴です。そのため、ゆず酒は飲みやすいように甘みとして糖類がくわえられていることがあります。
甘みの強いゆず酒でも、できるだけ糖分をとりたくない場合にははちみつなどの天然成分を加えているものを選びましょう。また、甘みはなくてもよい場合は、糖類を使っていないゆず酒もあります。
ほかの添加物も確認しておこう
ゆず酒には、保存料や着色料、酸化防止剤などの添加物が加えられているものもあります。気になる場合には、どんな添加物がどの程度加えられているかも確認しておきましょう。なお、アルコール度数と添加物の有無は関係がありません。
できるだけ余分なものが入っていないゆず酒を選びたいときには、保存料や着色料などは使用していないゆず酒を選ぶとよいでしょう。
【6】飲み方に合わせて選ぶ
ゆず酒はストレートやロック、お湯割、ソーダ割などいろいろな楽しみ方ができます。どんな風にゆず酒を飲みたいかも商品選びのポイントです。
ストレートやロックで飲みたいなら、甘みが強いジュースのようなものやすっきりした飲み口のものが向いています。割って飲むならアルコール度数が高いものも選択肢に入ります。また、商品によってはおすすめの飲み方が明記されているものもあるので、参考にしましょう。
ゆず酒おすすめ13選 さわやか風味が特徴!
上で紹介したゆず酒の選び方のポイントをふまえて、唎酒師の宇津木聡子さんと編集部が厳選したおすすめ商品を紹介します。
ゆずがどれだけ入っているか、お酒の種類や度数などで味わいがかなり変わってきますので、自分好みの味を見つけ出す参考にしてみてください。

押し寄せるジューシーなゆず感を味わう
栃木の銘酒の1つとして、全国に多くのファンを持つ小林酒造「鳳凰美田」のゆず酒。鳳凰美田の吟醸酒をベースに、厳選されたゆずのみを使って、保存料、着色料などの添加物は一切加えずにつくられています。果肉などが澱(おり)として残っており、うっすらとにごっています。
ひと口飲むと濃縮感のあるジューシーな“ゆず感”が、口いっぱいにあふれます。鳳凰美田のお酒がお好きな方はもちろん、ゆず好きな方にはおすすめです。
アルコール度数はゆず酒カテゴリーにおいてはややしっかり目の14%なので、ロックやソーダ割りでも満足感たっぷりです。

複数のゆず果汁をブレンド!
このお酒に使われているゆず果汁は、四国、九州を中心としたゆずの果汁を味わいのバランスとりながらブレンドしたもので、720mlボトルのゆず酒に7.6個分のゆず果汁が使われています(1800mlなら19個分!)。そのこだわりのブレンドゆず果汁と、自社の日本酒を、風味を大切にしながら低温調合しています。
甘味を蜂蜜でプラスする飲み方も、蔵元がおすすめしている飲み方。ゆず特有の酸味と苦味がとてもよいバランスで、幅広い方に楽しんでいただけます。
7月~9月限定で販売される加熱処理をしていないフレッシュ感あふれる「クールゆず酒」も暑い季節にはおすすめ!

おだやかな酸味ですっきりとした味わい
長野県諏訪市で銘酒を醸し続け「真澄」の名称で愛されている宮坂醸造。蔵元が厳選した産地に出向いて仕入れたゆずと、自家製の焼酎を合わせてつくられています。
クリアなボトルから見える色は清澄感のあるレモンイエロー。さわやかなゆずの香味と、やわらかな丸みのある甘味のバランスが絶妙です。
おだやかな味わいなので、ストレートでも楽しめますが、お酒が強くない方は、軽快にロックかソーダ割りにしてもよいでしょう。

たっぷりのゆず果汁を日本酒がまろやかに
和歌山県海南市で、日本酒のほかにリキュール、クラフトビールの製造も行ない、注目を集めている平和酒造。2年の貯蔵を経てまろやかさを増した日本酒をベースに、地元和歌山産の柚子の果汁を50%も配合したこだわりのゆず酒です。
ゆず感はたっぷりですが、日本酒の甘味・旨味とのバランスで、酸味は刺激的ではなく、とてもまろやか。日本酒好きの方にもおすすめです。
オン・ザ・ロックはおすすめの飲み方ですが、もちろん水割りやソーダ割りでも。寒い季節にはお湯割りもいいでしょう。

名産の地元ゆずをぜいたくにたっぷり!
ゆず最古の生産地のひとつといわれる埼玉県毛呂山市にある麻原酒造は、日本酒、焼酎、リキュール、ワインまで幅広いお酒を造っていますが、そのなかでも、さまざまな果汁をたっぷりつかった「すてきな」シリーズは大人気。そのなかの「すてきなゆず酒」も人気ですが、こちらはそのプレミアムバージョンです。
地元の毛呂山、越生(おごせ)で収穫される高品質なゆずの新鮮な果汁をぜいたくに使って造られており、”The Maximum”としたところに蔵元の気概を感じます。ゆずが好きな方、ゆずの酸味ある香味を存分に楽しみたいときにおすすめです。
※Amazonは3本セット、楽天・Yahooは4本セットです

絶妙な塩の旨味とゆずの香味のマジック!
ひと振りの塩で料理の味わいが締まること、スイカを食べるとき塩をひとつまみかけると甘さが引き立ってよりおいしくなることは、皆様よくご存知のとおり。その「塩」を絶妙なバランスで加えたゆず酒がこの『塩ゆず酒』です。
伊豆大島の海水から伝統手法で作られた純粋なミネラルをもつ塩が使われています。とはいえ、塩味はごく弱く、あくまで、ゆずの香り・酸味・苦味を引き立て、ほかのゆず酒にはない旨味を生み出すべく寄り添う、なんともいい塩梅。
ラベルの蔵元からのメッセージに「海からの贈りもの」マジック、と書かれているのも納得がいきます。あと引くようなおいしさなので、飲み過ぎにはご注意を。幅広い方におすすめできる、ちょっと個性あるゆず酒です。

柑橘仲間、ゆずとレモンの爽やかな競演
岩手県の人気蔵元、南部美人が、自慢の純米酒、国内産のゆずとレモンの果汁でつくるお酒。ゆずとレモン、それぞれのさわやかさ、酸味、苦味が見事に調和しています。
南部美人の果実リキュールは、すべて糖類無添加。もちろんこのお酒にも糖類は添加されておらず、ゆずとレモンそのままの自然な味わいが生きています。余分な甘味がないため、食事とも合わせやすく、冷やすだけではなく温めてもおいしくいただけます。糖類を気にされる方、自然な味わいを好む方におすすめしたいお酒です。

ゆずと抹茶・緑茶のハーモニー
天吹酒造は、福岡と佐賀の県境に位置し、日本茶栽培発祥の地といわれる背振山の伏流水で、花からとれる花酵母を使ってお酒を醸しています。ゆず果汁と京都の抹茶を使って、日本酒で仕込んだのがこのお酒です。
口に含むとまず抹茶の苦味・旨味・甘味が広がったあと、そこにゆずの酸味が加わります。やや甘口で、和のスイーツをいただいているような心地になります。
苦味と酸味は、一般的には合わせづらい味覚の組み合わせですが、こんなコンビネーションは、ゆずと抹茶という素材ならでは。抹茶好きな方、甘口の味わいを好む方にもおすすめ。ほっとひと息つきたいときに、こんなゆず酒のバリエーションはいかがでしょうか?
コスパよくゆずサワーを楽しめる
1本で350mlの缶チューハイ10缶分のゆずサワーを作れる計算なので、かなりコスパのいいゆず酒です。四国産のゆず果汁を使っているので、しっかりとゆずの風味を感じることができます。
炭酸で割ったり、水で割ったり毎日違う楽しみ方ができるのもポイント。1日の締めとしてお酒を楽しみたい方や、毎日の晩酌用に大きいサイズのものがほしい方におすすめです。
※Amazon・Yahooは6本セット、楽天は3本セットです

お酒らしいゆず酒を飲みたいときに
桃栗三年、柿八年。何かを成し遂げるにはそれなりの年月がかかる、というたとえですが、その続きにさまざまなパターンがあるのを知っていますか?そのひとつが「柚子の大バカ十八年」。ゆずの木が実をつけるようになるまでそれだけ長い年月がかかるということです。
全国一のゆず産地である高知県にある司牡丹酒造が、地元産ゆずを自慢の本格米焼酎にじっくり18年も漬け込み熟成させた、という驚きのゆず酒がこちらです。
アルコール度数は25度と高めで、お酒らしいゆず酒が飲みたい方にはぴったり。やや茶色・黄色を帯びた色味があり、とろみのある舌触り、重厚で深い甘味を、まずはロックでゆっくりと味わってください。
ゆずと梅のお酒でさっぱりした味わい
南高梅を漬け込んだ本格梅酒に、ゆず果汁をブレンドして仕上げたゆず梅酒です。梅の濃厚な風味と、ゆずのさわやかな風味がちょうどよくマッチしさっぱりとした飲み口になっています。まろやかな舌触りですが、飽きの来ない美味しさで人気を集めています。
アルコール度数もお酒好きな人でも満足できるくらいの高さでしょう。ゆず酒の中でも変わり種を楽しみたい方におすすめです。
※Amazon・Yahooは3本セット、楽天は6本セットです
アルコール臭さのない飲みやすいお酒
壱岐の麦焼酎と天然のゆず果汁をブレンドしたゆず酒です。焼酎の質が高いので、アルコールの独特な臭みがなく、お酒が苦手な方でも飲みやすい仕上がりになっています。フルーティーな飲み心地なので、何杯でも飲みたくなるようなおいしさです。
メーカーはロックかストレートで飲むことを推奨していますが、ソーダやジュースで割ってもOK。お酒臭さが苦手な方におすすめです。
※Amazon・Yahooは3本セット、楽天は6本セットです
質の高い馬路村のゆずを使用したお酒
高知県にある馬路村はゆずの生産によって村おこしに成功し、ゆずの質が高くて有名です。そんな馬路村のゆずをふんだんに使って作られたゆず酒。ゆずのみならず、梅とポンカンもブレンドすることで、酸味や苦みを少なくし甘みを最大限引き出しました。
梅の風味も効いているので、甘いながらもさっぱりした飲み口に仕上がっています。質の高いお酒を飲みたい方や、甘みのあるお酒が好きな方におすすめです。
「ゆず酒」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ゆず酒の売れ筋をチェック
楽天市場、Yahoo!ショッピングでのゆず酒の売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
唎酒師の宇津木聡子さんからのアドバイス いろんな割り方を楽しもう!
1つのゆず酒で何通りもの飲み方を楽しめる!
数多くの酒造メーカーが、それぞれ工夫を凝らしたゆず酒を造っているので、迷ったときはまず知っている酒造のものから試してみてはいかがでしょうか?
ストレート、オン・ザ・ロック、水割り、お湯割り、ソーダ割り、さらにはお燗と、本当に幅広い割り方を楽しめるのも、ゆず酒の魅力です。また、ゆずのほかの素材に負けない香味は、カクテルのベースにしても、存在感を発揮します。ひとつのゆず酒を、いろいろなスタイルで味わうと、よりその特色が感じられるでしょう。
ただし、甘味・酸味が心地よく飲みやすいものが多いので、飲み過ぎにはくれぐれもご注意を。
【関連記事】そのほかの果実酒のおすすめはこちら
ゆず酒で甘みや酸味を楽しもう
ゆず酒の選び方やおすすめ商品を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ゆず酒はアルコール度数が低く、ゆず特有のさっぱりとした味わいを楽しめるので、ふだんはお酒を飲まない人でも飲みやすいのが特徴です。
また、ベースとなるお酒に応じて味わいも変化します。この記事で紹介した幅広い種類のゆず酒から、自分に合ったものを選んでみてくださいね。
◆記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がマイナビおすすめナビに還元されることがあります。◆特定商品の広告を行う場合には、商品情報に「PR」表記を記載します。◆「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。◆商品スペックは、メーカーや発売元のホームページ、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。◆記事で紹介する商品の価格やリンク情報は、ECサイトから提供を受けたAPIにより取得しています。データ取得時点の情報のため最新の情報ではない場合があります。◆レビューで試した商品は記事作成時のもので、その後、商品のリニューアルによって仕様が変更されていたり、製造・販売が中止されている場合があります。
日本の風土、知恵、歴史が生み出した日本酒の魅力や楽しみ方を、より多くの人に広めるため、訪日外国人へのプライベート日本酒体験、外国人・日本人向け日本酒にまつわるセミナーやイベントの企画を行っている。 外国人のプライベート日本酒体験では、これまでに30か国以上から400人余りをお迎えしている。 日々の生活でも、カンパイは日本酒、スキンケアは日本酒と酒粕で、そして朝晩の甘酒を欠かさない。