ミネラルウォーターとは? 意外と奥深い

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日常にすっかり溶け込んでいる「ミネラルウォーター」。じつは規格基準によってその分類が細かくわけられていたり、ヨーロッパと日本とでは区分が違うことをご存知でしょうか。世界中で採水され、それぞれの国の基準で製造・販売されています。
容器に詰められて売られている水はすべてミネラルウォーター(天然水)と思っている人も多いと思いますが、じつはそうではありません。市販のペットボトル水は、天然水、水道水、RO水、海水を加工した水などがあります。
もし原水が天然水であるものを飲みたい場合は、ラベルの名称に「ナチュラルウォーター」もしくは「ナチュラルミネラルウォーター」、「ミネラルウォーター」と書かれているものを選びましょう。それ以外の水には、ボトルドウォーター、清涼飲料水、炭酸飲料などと書かれていると思います。
ミネラルウォーターは、農林水産省が定めた「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」により加工・処理の違いで4つに分類されます。
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ミネラルウォーターか見分けるためには、ラベルをよくチェック!
水道水であったり、水道水からミネラルや不純物などを取り除いてある水(純水・RO水)、その水にミネラルなどを添加してある水、海の水を加工してあるもの、天然水に機能を加えている水などがあります。
まずは容器(ボトル)の裏にあるラベルを確認して、自分が飲む水はどういう水なのか、水源地の環境、原水やその処理方法、含まれる成分などを確認してみてはいかがでしょうか。
採水されている場所を知るだけでも水の世界が広がります。味わいだけでなく、水の背景に興味をもつと、水をもっと楽しむことができると思います。
機能水は体質に合わせたものを選ぶ!
最近は天然水や水道水に手を加えた機能水と呼ばれる水も多く販売されています。酸素水、アルカリイオン水、海洋深層水、プラチナ水、水素水、電解水などと呼ばれるものもその一部です。
実際の機能性や効能の有無については、個々の商品や体質などにもよると思いますが、情報に流されず、機能性の根拠をしっかり見極めて選ぶことが大切です。どんなにいいと言われる水でも自分には合わないということもあるので、無理せず、自分の体質や体調に合わせて選ぶようにしましょう。
ミネラルウォーターの選び方 硬度や採水地、ミネラル量、pH値など
それでは、選び方をチェックしていきましょう。ポイントは以下です。
【1】硬度
【2】採水地
【3】ミネラル量
【4】pH値
それぞれ詳しくみていきます。
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【1】ミネラルウォーターの「硬度」を基準に選ぶ
硬度とは、水の中に含まれるカルシウムやマグネシウムのイオン濃度(mg/L)を炭酸カルシウム(CaCO3)濃度に換算して表したもの。
硬度が低いものが軟水で、高いものが硬水です。WHO(世界保健機関)とは少しズレがありますが、一般的に日本では、硬度100mg/L未満を軟水、100~300mg/L未満を中硬水、300mg/L以上を硬水としている場合が多いです。
飲み水の硬度を考える際には、『岩波 理化学辞典』を基にした分類に従い、
軟水:0~178mg/L以下
中硬水:178~357mg/L未満
硬水:357mg/L以上
と分けるのが最適だそうです。
軟水:口当たりがよく、水分補給にぴったり!
【特徴】
口当たりが軽く、なめらか、クセがなく飲みやすい。
【メリット】
・繊細な味付けの日本料理に合う。
・赤ちゃんのミルク作りにも適している。
・ご飯がふっくらと炊きあがる。
・焼酎(芋や麦)を割ると、風味を引き立ててまろやかになる。
・なめらかで肌や髪に優しい。
飲みやすく適度なミネラルが含まれているところも含め、日ごろからの体調管理・維持に軟水は向いています。自然に無理なく水分を摂取するには、飲みやすさが非常に重要です。軟水は、冷やしても常温でも飲みやすいですし、流通している商品も多く、購入できる場所もたくさんあるため、日常からの水分補給に適しています。
硬水:ミネラルが豊富で、ダイエット中や洋風料理に好相性!
【特徴】
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを豊富に含んでいる。
【メリット】
・運動後やダイエット中のミネラル補給として最適。
・肉の臭みを消す働きもあるので洋風煮込みに合う。
・パスタを茹でるとコシのある麺に仕上がる。
・うまみ成分をしっかり残せるのでスープに合う。(ミネラルとアミノ酸が結合しやすいため)
カルシウムやマグネシウムといったミネラルが多いと、重みやコクのある味わいになります。飲料水として硬水を飲む際には、一度にたくさん飲むのではなく、日ごろから少しずつ、定期的に飲用するようにしてください。硬水を飲みなれていない場合には、体に慣らすことから始めるようにしましょう。
【2】ミネラルウォーターの採水地で選ぶ
日本に流通しているミネラルウォーターが採水される主な地域は、日本国内以外だと、フランス、イタリアなどのヨーロッパ、アメリカ。最近はフィジー産のものも多くなってきています。
【ヨーロッパの水の特徴】
ヨーロッパの地質にはミネラルが多く含まれ、地中に浸透した地下水が長く滞留するので、硬水になりやすくなっています。採水地周辺の環境保全を厳しく行っており、水そのものに対する加工を行わないのが一般的。
【日本の水の特徴】
地中での滞留時間の短いので、ミネラル成分の溶け出しが少ないため軟水になることが多いです。採水した水を殺菌するという考え方が一般的。
【アメリカの水の特徴】
アメリカは国土が広いため、硬水も軟水も存在します。水はしっかり管理して殺菌を行っています。
そのため、水本来の味を感じたいなら、ヨーロッパ産の水がおすすめです。
【3】ミネラル量が多いほど重みやコクのある味わい
水の味には、水に含まれるミネラルの味が大きな影響を及ぼしています。ミネラルの絶対量だけでなくその相互のバランスや、酸素や二酸化炭素の含まれる量、殺菌方法や保存方法、温度などによっても味が変化します。
カルシウム、マグネシウムといったミネラルが多いとさらっとした飲み口ではなくなり、重みやコクのある味わいに。ミネラルの量や殺菌方法は、ラベルで確認できない場合にはメーカーのホームページなどで確認してみましょう。
水はほかの匂い(臭い)を吸収しやすいので、購入したら、匂いうつりしない場所に保管して。また飲む際には、ペットボトルからそのままがぶ飲みするのではなく、コップに移してから飲むことをおすすめします。
カルシウムとマグネシウムの比率は水によってそれぞれ異なりますが、一般的に2:1で含むものが効率よく両方のミネラルを摂取できるといわれています。ミネラルを積極的に摂取したいという方は、硬度178mg/L以上のものを選ぶとよいでしょう。
【4】人間の体液に近いpH値のものを選ぶ
pH値(ペーハーまたはピーエイチ)は、酸性、アルカリ性といった液性を示しています。pH値は、1~14段階あり、中間値であるpH値7が中性になり、それよりも低い場合は酸性、高い場合がアルカリ性です。
人間の体液は、pH値7.4前後の弱アルカリ性なので、胃腸への負担を減らすなら、吸収しやすい弱アルカリ性がおすすめ。なお、pH値が9.0を超えると、おなかを下しやすくなるので注意が必要です。
ミネラルウォーター4選 必見!
ミネラルウォーターの特徴や選び方を紹介しました。ここからはおすすめ商品をご紹介します。
ミネラルウォーター人気ランキングTOP17【軟水】 505人に調査! 「どの軟水を選んでいますか?」
505人にアンケート調査を行った、軟水の人気ランキングです。入手しやすいものが上位となりました。
※クチコミは505人にアンケート調査した「飲んでいるミネラルウォーターの良いと思った点」という質問に対する回答結果です。
飲みやすい軟水でカラダのpHバランスを整えます
地下100mから汲み上げた天然水を電気分解し、pH値8.8~9.4のアルカリイオンの水に仕上げています。アルカリ性の水は、カラダへ浸透しやすく、効率よくミネラルを吸収できます。
【クチコミ(アンケート回答より)】
・飲みやすい。特にジムなどの運動後に飲むと飲みやすく、吸収しているのを実感するから。ご飯やお味噌汁やコーヒー作りに使ってもと美味しさが際立つ(40歳 女性)
・近くのスーパーで定期的に安売りをやっていて、しかも味にクセがなくて飲みやすいから(40歳 男性)
・箱買いするときに、値段が安いことが多い(41歳 女性)
・アルカリイオンが体に良い気がする(57歳 男性)
10位:ポッカサッポロフード&ビバレッジ 『富士山麓のおいしい天然水』
ミネラルウォーター人気ランキングTOP3【硬水】 505人に調査! 「どの硬水を選んでいますか?」
505人にアンケート調査を行った、硬水の人気ランキングです。軟水と比べ商品数は少ないですが、こだわって硬水を選んでいるというクチコミもたくさんありました。
※クチコミは505人にアンケート調査した「飲んでいるミネラルウォーターの良いと思った点」という質問に対する回答結果です。
「ミネラルウォーター」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする ミネラルウォーターの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングでのミネラルウォーターの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
賞味期限ってどうなっているの? 備蓄用の水は賞味期限15年!
製品によって異なりますが、1.5~2Lのサイズで2年間、500mLのサイズで1年間程度に賞味期限を設定していることが多いです。ただ、直射日光を避けたり、高温になる場所を避けたり、ニオイの強いものの近くを避けたりして適切に保存されていれば、賞味期限を過ぎても飲めることがほとんどです。
「ミネラルウォーターと言えども、賞味期限が切れていると飲みにくい」ということであれば、備蓄用の水を購入してみてはいかがでしょうか?
例えば、ジャパン・ミネラルのカムイワッカ 麗水の賞味期限はなんと15年間! 飲み忘れていたとしても15年もあれば安心ですね。ただ、適切な場所に保存することは忘れずに。
ミネラルウォーターの賢く・おいしい飲み方とは 効果的な飲み方や量は?
さて、ここではマイナビニュース会員505人に実施したミネラルウォーターに関するアンケート調査を交えて、ミネラルウォーターの摂取量や飲み方、また硬水や軟水など硬度への関心度合いなどについてご紹介していきます。
おすすめの飲み方は冷水よりも常温で
常温の水は体を冷やさずに吸収されます。体が冷えると代謝が落ちてしまうこともあるので、ダイエット時などは常温で飲むといいでしょう。むくみやすい人はお風呂のあとなど、体が温まった状態で常温より少し温めて飲みましょう。
ただ、硬水をそのまま飲む場合、10~12℃前後までよく冷やすと飲みやすくなります。また果実フレーバーなどを混ぜて飲むのもさっぱりしておいしくなります。
Q.ミネラルウォーターの飲み方で気をつけていることをすべて選んでください みんなのアンケート結果
冷やして飲む 20.7%
起きた直後に飲む 18.1%
寝る前に飲む 16.1%
少量ずつ飲む 15.2%
のどが渇く前に飲む 14.0%
常温で飲む 13.1%
特に何も気にしていない 1.8%
その他 1.0%
1日に飲用する水の適量は1.5リットルぐらい
人間の体の約60~70%は水分で構成されているので、カラダの調子を維持するうえで水分補給は欠かせません。1日に必要な水分摂取量は、1.5リットル(食事等に含まれる水分をのぞく)といわれていますが、効率的に体に水を取り入れるためには、飲み方がとても大切になってきます。
・コップ1杯程度(200~250cc)を1日6~8回に分けて飲む
・就寝前、起床後、入浴前後など汗をかくシチュエーションの前後で必ず飲む
一度にたくさんの水を摂取することは、体のバランスを崩しカラダに変調をきたすことにもつながります。こまめに少しずつ飲むことを習慣づけていきましょう。
Q.ミネラルウォーターを1日にどのぐらい飲みますか みんなのアンケート結果
500ml未満:32.4%
500ml以上~1L未満:46.3%
1L以上~1.5L未満:9.6%
1.5L以上~2L未満:6.8%
2L以上:4.6%
1日のミネラルウォーターの摂取量は、1リットル未満の人が全体の80%弱となりました。
飲み方については、全体的に飲むタイミングを意識されている人が多いようです。常温で飲む人も一定数いて、体を冷やさないことが意識されているのがわかります。
用途に応じて【軟水・硬水】を飲み分ける
硬水と軟水とでは飲み口が大きく変わります。みなさんがミネラルウォーターを購入するときに、どれだけ硬度を気にしているか聞いてみました。
Q.ミネラルウォーターの硬度を気にして購入していますか みんなのアンケート結果
主に硬水を購入している:17.8%
主に軟水を購入している:47.7%
硬度は気にしていない:34.2%
約65%の人が硬度を気にして購入していることがわかります。口当たりもまろやかで飲みなれている軟水が多いのは予想通りとして、硬水も一定の支持を獲得しています。
Q.主に硬水を購入している理由を教えてください みんなのアンケート結果
・味がよいのでゴクゴクと飲みやすい(45歳 女性)
・大量の汗をかくのでミネラル分を補給するために硬度の高い硬水を飲んでいます(53歳 男性)
・硬度が高い方が体にいいとされる栄養素がたっぷり入っているから(52歳 女性)
・ミネラルの補給(のため)。朝に飲んでおくと調子がいいと感じます。ずっとマスクをしているから、口、喉にかけて清潔にしておきたいから、常に口は何かが溜まった状態ではなく、適度にすすがれた感じにしてます(48歳 男性)
軟水を購入して飲んでいる人との違いは、それぞれ目的を持って購入している傾向が強いことでしょうか。その他にも「おなかの健康維持のため」といった回答もありました。味のほうは、慣れてきて美味しさを感じるようになっている人が多いようです。
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ラベルを見て、どんな水か確認して選んで!
一口にミネラルウォーターといっても選ぶときに参考にするといいポイントが結構ありましたね。体にとって水分は大切な存在。正しい知識を持つことは、健康にむけた第一歩なのかもしれません。普段から自分の体の状態に合ったミネラルウォーターを飲む習慣をつけてみてはどうでしょうか。
◆アンケート情報
調査時期:2020年7月25日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:505名
調査方法:インターネットログイン式アンケート
※この記事は、2018/07/27にマイナビニュースの「おすすめナビ!」コーナーに掲載した内容をエキスパートへの取材を経て、リライト・再編集の上で再公開したものです。(元記事執筆: おすすめナビ!編集部、取材:LLL、編集:マイナビおすすめナビ編集部 中村亜紀子)
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