クラフトビールのおすすめ比較一覧表
クラフトビールとは
クラフトビールは、小規模な醸造所がつくる趣向を凝らしたビールのことを指します。かつては地ビールという言葉が一般的でしたが、最近ではクラフトビールと呼ばれることが多くなりました。アメリカでは「小規模」「独立」「伝統的」の3つを満たすことがクラフトビールの条件ですが、日本においては、特に決まりはありません。現在、400以上のブルワリー(醸造所)が日本全国でクラフトビールを製造しており、最近では、大手酒造メーカーもクラフトビールの製造を始めるなど、ビール好きにとってはたまらない状況になっています。
クラフトビールの選び方
クラフトビール選びのポイントは、ビールの醸造方法とビアスタイル(ビールの種類)の大きく2つになります。ビールの作り方の違いで、ビールのおいしさを決めるコク、キレ、のどごし、風味などは変わります。選び方のポイントは下記。
【1】発酵方法の違いで選ぶ
【2】ビアスタイル(種類)で選ぶ
上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】発酵方法の違いで選ぶ
ここでビールの基本となる発酵方法の違いについて簡単に解説しておきます。発酵方法には、大きくわけて上面発酵・下面発酵・自然発酵の3つがあり、酵母の種類や発酵温度、発酵工程の管理が異なってきます。それぞれの特徴と違いをみていきましょう。
ラガービールは、下面発酵でキレのある味わい
下面発酵酵母(タンクの底に沈んで発酵される)で造られるビールは、ラガービールと呼ばれます。酵母は約10℃前後からそれ以下の低温で、大体7~10日間ほどで発酵が完了します。日本の酒造メーカーから発売されるビールの多くはラガービールで、すっきりキレのある味わいやのど越しのよさが魅力。
ビアスタイル:ピルスナー、シュヴァルツなど
エールビールは、上面発酵で旨味と奥行がある味わい
上面発酵酵母(表面に浮き上がって発酵される)で造られるビールは、エールビールと呼ばれます。約16〜24℃の温度で発酵する酵母で醸しだされ、大体3~4日程度で完成します。香りが複雑で芳醇、味わいも旨味があり奥深いのが魅力。
ビアスタイル:ペールエール、ヴァイツェン、IPA(インディアペールエール)、ベルジャンホワイト、スタウトなど
自然発酵ビールは、フルーティーで強い酸味が特徴
培養した酵母ではなく天然酵母で造られるビールは、自然発酵ビールと呼ばれます。発酵・醸造されています。醸造所内などに生息している野生酵母(ワイルドイースト)を使い、1年以上長い期間をかけて常温発酵・熟成されます。強い酸味が特徴。
ビアスタイル:ランビック、フルーツなど
料理家/栄養士/スポーツ栄養学講師
ビールの発酵方法は、「エール」「ラガー」「自然酵母」の3つです。「エール」は、フルーティーな香りが特徴でワインと同じように味だけではなく香りも楽しむことができるビール。「ラガー」は、すっきりとした味わいで、ゴクゴクと飲むことができるのど越しを楽しむビールです。
「自然酵母」は、自然に発酵させる製法で酸味が特徴的なビールです。これらは、パッケージの裏面に記載されている情報ですので、原材料と合わせて確認してみてください。
【2】ビアスタイル(種類)で選ぶ
ここまでにご紹介したとおり、クラフトビールには、本当にたくさんのビールの種類(ビアスタイル)があります。ここでは、代表的なビアスタイルを見ていきましょう。
ピルスナー(ラガー系)は日本人が飲みなれたスタイル
現在のチェコで誕生したピルスナーは、世界中で飲まれているビールの約7割近くを占めているといわれています。日本の大手メーカーが製造するビールも大半がピルスナーであることもあり、数多くのビールスタイルのなかで、一番日本人が慣れ親しんだスタイル。すっきりキレのある味わいが特徴です。
シュバルツ(ラガー系)は飲みやすい黒ビール
ドイツ発祥のビアスタイルでラガー系ビール。黒ビールというとエール系のコクのあるビールを想像する人も多いと思いますが、その予想を覆すとてもスッキリとした味わいで、ラガービールであることを実感できます。飲みやすい味わいなので、黒ビールが苦手な方にもおすすめ。
ペールエール(エール系)はホップやモルトの香りが魅力
イギリスで生まれた、薄めの色合いが特徴のビールです。味の特徴は豊かなホップやモルトの香りを感じます。ペールエールはイギリス発祥のビールですが、アメリカでホップの香りが強く感じる、アメリカンペールエールが誕生し人気となっています。
ヴァイツェン(エール系)は飲みやすく苦みの少ないビール
小麦麦芽を50%以上使ったドイツの伝統的なビール。 味の特徴としては、バナナのようなフルーティーな香りと、苦みをほとんど感じない柔らかな味わいなので、ビール独特の味が苦手な方でも飲みやすいスタイルです。
IPA(エール系)はパンチがきいたビール
IPA 愛好家もいるくらいの大人気のスタイルです。IPAはインディアペールエールの略称で、冒頭で紹介したペールエールから派生してできたのがIPA。アルコール度数は高めで、ホップの苦味も強いのが特徴です。パンチのきいたビールを味わいたい方におすすめ。
ベルジャンホワイト(エール系)は女子うけするビール
麦芽化していない小麦を使い、オレンジピールとコリアンダーシードを使ったビールです。柑橘系のスパイスがほのかに香り、爽やかな味わいが特徴。すっきりとした飲み口なので、女性に人気が高いスタイルのビールです。
スタウト(エール系)は香ばしさが魅力
スタウトで有名なビールといえばギネスではないでしょうか。どっしりとした味わいのなかにも、香ばしさがクセになる味。 香ばしいナッツやチョコレート、コーヒーのような香りがするスタウトも数多く販売されています。
ランビック(自然発酵系)はカクテルのようなビール
醸造の途中でフルーツやフルーツシロップを投入して造られる、フルーツの香りが特徴のビール。チェリーやストロベリーなどさまざまなスタイルが販売されています。カクテルっぽく飲めるので女性やビールが苦手な方にもトライしやすい味です。
料理家/栄養士/スポーツ栄養学講師
さまざまな色を楽しめるのが、クラフトビールです。クラフトビールの色は、原料となる麦芽のローストの度合いで変わってきます。色が濃くなるほど、麦芽の風味も強くなります。白色はフルーティーで軽やかな味わいの商品が多く、茶色から黒色になってくると、コクと麦芽の甘みを楽しめます。フルーツビールには、赤いビールなどもあります。
これらをヒントにして、好みのビールを選ぶことができます。スタウト、シュバルツは濃色で、ヴァイツェン、ホワイトエールは淡色。
いろいろなスタイルのビールを詳しく見ていきましょう!
ラガーのおすすめビアスタイル
上で紹介したクラフトビールの選び方のポイントをふまえて、料理家の玉利紗綾香さんと編集部で選んだおすすめの商品をご紹介します。

エールのおすすめビアスタイル


宮崎ひでじビール『栗黒 KURI KURO Dark Chestnut Ale』

数々のビア・アワードに輝くフレーバービール
小規模のビール醸造が解禁になる1994年以前は、アメリカで製造して日本に逆輸入していたクラフトビールのパイオニア的存在。現在は神奈川県の厚木で、さまざまなエール系ビールやフレーバービール造りに力を注いでいるメーカーです。
「スイートバニラスタウト」もそのひとつ。通常より高温で焙煎した麦芽とバニラビーンズを使っています。カカオのような香ばしさとバニラの甘い香りが、リッチな黒ビールにうまく溶け込み、ビールの苦さを一掃しています。
イギリスで開催されるワールド・ビア・アワード2015では、フレーバービール・ハーブ&スパイスビール部門を受賞した商品。スイーツを食べながら一緒に飲めるビールです。
ラガー・エール以外のビアスタイル

飲み比べも楽しめるギフトセットのおすすめ 自宅用はもちろん友人・知人へのプレゼントに
せっかくなら自分だけではなく、友人・知人にもこの楽しみを分けてあげましょう。ということで、ギフトとしても喜ばれるクラフトビールのギフトセットをご紹介します。
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする クラフトビールの売れ筋をチェック
Amazon、Yahoo!ショッピングでのクラフトビールの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
クラフトビールに関するQA
クラフトビールの魅力を教えてください

クラフトビールの醸造所は、規模が小さなところが多く大量生産はされていません。それぞれの醸造所がこだわりをもって製造していて、種類が豊富な点も特徴。希少なビールや醸造所ごとに特色のあるビールを楽しめるのがクラフトビールの魅力です。料理家・玉利 紗綾香さんが、こちらでくわしい解説をしてくれていますよ。
発酵方法の違いでなにが変わるの?

ビールの発酵方法は次の3種類があります。下面発酵(ラガー)はすっきりとしたキレがあり、のど越しもいいビール。上面発酵(エール)は、複雑かつ芳醇な香りと奥深い旨味が特徴。自然発酵は酸味が強いビールに仕上がります。くわしくは、こちらで料理家・玉利 紗綾香さんの解説をみるとわかりやすいですよ。
クラフトビールを飲むなら国産? 海外産?

クラフトビールは国産だけではありません。世界各国、それぞれの国や地域で「地ビール」として生産されています。もともと、さまざまな種類のあるクラフトビールにおいては国産と海外産の大きな違いはありませんが、国産と海外産での違いを探しながら飲み比べるのも楽しみ方のひとつ。
まろやかで甘さを感じるものから淡麗なものまで、クラフトビールはとても奥深いです。通販なら世界各国のクラフトビールを手軽に取り寄せられるうえ、「飲み比べセット」のようなセット販売もあるので一度は試してみてください。
クラフトビールには無限の楽しみ方がある! 料理家からのアドバイス
料理家/栄養士/スポーツ栄養学講師
カジュアルにご家庭でお楽しみください
クラフトビールは種類も豊富で、ご家庭で気軽にお楽しみいただける商品が増えています。世界中のクラフトビールを試してみたり、日本で好きな蔵を見つけたり、さまざまなスタイルがあるため、無限にお楽しみいただけるアルコールカテゴリーです。
その日の気分やシーンでクラフトビールをお選びください。カジュアルにご家庭でお楽しみいただけるでしょう。
国別のクラフトビールのおすすめはこちら
通販を利用して自分好みのビールを探してみよう!
料理家の玉利紗綾香さんの取材をもとに、クラフトビールの選び方、おすすめのビールを紹介しました。その土地特有の原料を使ったり、地域の風土や気候に合わせたりして丹精込めて造られたクラフトビールは、ワインのように食べる料理に合わせても楽しめます。
通信販売が発達した現在、その地に行かなくても地ビール、限定ビールなどが手に入りやすくなりました。エール系、ラガー系、フレーバー系など、職人技が光るさまざまなビールを取り寄せて、自分好みのビールを探求しましょう。
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栄養士免許取得後、食品会社に勤務。プライベートブランド商品の開発過程に携わる。 その後、料理研究家のもとで修行後、栄養士、料理家として独立。 現在は、自身のスポーツ経験、栄養士の知識を活かし、 スポーツ専門学校でスポーツ栄養学の講師や、CM、書籍、雑誌、料理教室等を開き、多方面で活動中。