TRUEFREE+を実際に購入して使ってみた
日本とアメリカを中心に利用者数を伸ばし続ける、ワイヤレスオーディオ機器メーカーのSOUNDPEATS。革新的なテクノロジーで作られた製品を、手に取りやすい価格で提供しています。中でもワイヤレスイヤホンは、アーバンスポーツに対応した同社の看板商品です。
入門機的な位置づけの『TRUEFREE+』は、シンプルかつ高品質な完全ワイヤレスイヤホン。4千円を切る実売価格ながら、プロ仕様と言われるREALTEK製チップセットを採用しています。さらにBluetooth5.0を搭載し、最大で35時間もの連続再生が可能です。
ただワイヤレスイヤホンの場合、購入してみたら音切れ・音飛びがあった、無音状態でのホワイトノイズが気になるなど、実際に使用してみないとわからない面が多々あるのも事実。音質や操作性はもちろんのこと、充電方法やつけ心地も気になります。
そこで今回は、SOUNDPEATSのワイヤレスイヤホン『TRUEFREE+』を実際に購入。本当に使いやすいイヤホンなのか、さまざまな角度から検証してみました。
TRUEFREE+とは?
SOUNDPEATS『TRUEFREE+』は、2019年1月発売の完全ワイヤレスイヤホンです。「完全」とは、左右のイヤホンをつなぐケーブルがないということ。片耳わずか5gと非常に軽く、耳に負担がかかりません。イヤーピースはXSからLまで4種のサイズが付属します。
コンパクトな充電ケースからイヤホンを取り出すと、電源がオンになりそのまま自動でペアリングがスタート。スマホやPC側の機器選択だけで、イヤホン側のボタンを長押しするなどの手間がなく、快適に音楽を聴き始めることができます。
SOUNDPEATS社に蓄積された設計ノウハウをすべて投入。高い通信安定性を誇り、場所を選ばずに使えて音切れもほとんどありません。マットブラックのシンプルなデザインが、日常の風景に違和感なく溶け込みます。
TRUEFREE+のセット内容は?
こちらが『TRUEFREE+』のセット内容。充電ケースに入ったワイヤレスイヤホン2個と充電用のUSBケーブル、それと取扱説明書になります。説明書は英語、ドイツ語、中国語など全7カ国に対応。もちろん日本語も入っているので安心です。
ケーブルはイヤホンを入れる充電ケースとパソコンのUSBポートにつないで使います。約1時間半で満充電となり、それでイヤホンが3~4時間駆動。充電中はバッテリーインジケーターの緑ランプが点滅します。
バッテリーが切れない状態でケースのふたを開け、2つのイヤホンを同時に取り出すと、左右のイヤホン同士のペアリングがスタート。ボタンを長押しするなどの操作も必要なく、この設定はあっという間に完了していました。
TRUEFREE+の評判や口コミをまとめてみた
SOUNDPEATSの人気商品と言っても、中には使ってみて不満を感じたユーザーもいます。ここでは実際に投稿された口コミから、賛否両論ともに公平にピックアップしてみました。
TRUEFREE+のポジティブな評判や口コミ
「とにかく接続が切れない」と、音切れや音飛びの少なさを絶賛する声が目立ちました。ケースから出すと電源オンや機器とのペアリングが自動なのも高く評価されています。
耳にはめ込むだけのタイプながら、「つけ心地が良い」「疲れない」とフィット感良好とする声多数。音質も「驚くほどクリア」「ボーカルがよく聞こえる」と評価されていました。
TRUEFREE+のネガティブな評判や口コミ
「ケースから取り出しにくい」との口コミがありました。また「耳の形に合わない」との意見も。女性ユーザーからは「一番小さいイヤーピースでも大きい」との声が聞かれました。
音質に関しては、「くぐもって聞こえる」「低音が致命的に出ていない」などの厳しい指摘がチラホラ。「ブツブツとノイズが…」「接続が切れやすい」などの不満もありました。
TRUEFREE+を実際に使って検証
というわけで、SOUNDPEATS『TRUEFREE+』を実際に購入して使ってみました。「デザイン」「フィット感」「操作性」「音質」「接続安定性」の観点から、1つ1つ検証していきます。
TRUEFREE+のデザインは?
まずは、『TRUEFREE+』のデザインから。ネックバンド型やイヤーフック型とは違い、装着のための余計なパーツがない分とてもスッキリしています。筆者は以前左右一体タイプのワイヤレスイヤホンを買いましたが、ケーブルがうなじに当たってめっちゃ不快でした。
Rと刻印された右のイヤホン。そこにある丸い2つの金属部分は充電用の接点です。装着時に肌に触れてひんやり…とかはありません(笑)。SOUNDPEATS社の「S」のロゴが入った部分は、押しボタンになっています。再生や一時停止を行なうためのマルチボタンですね。
左のイヤホンのマルチボタンを2回押すと曲送り、右だと曲戻しができます。カチッという押し込み感がちゃんとあるので、装着した状態で操作しても迷うことがありません。デザインの総評としては、ムダなものが一切なく機能的で美しいフォルムだと感じました。
TRUEFREE+のフィット感は?
SOUNDPEATSは自社のホームページで、「アーバンスポーツ向けオーディオブランド」をうたっています。アーバンスポーツとは、ジョギングやサイクリング、ヨガなどの都市生活にマッチした軽めの運動ですね。
『TRUEFREE+』の紹介ページには「会社帰りのワークアウトに活用できる」とあります。完全防水ではありませんが、いわゆるIPX4の防水等級に対応。「Q&A」のところでも「汗に濡れるくらいなら大丈夫」とあり、スポーツ向きのイヤホンだと太鼓判を押しています。
忘れてましたがイヤーピースも付属します(笑)。左から順にL、M、S、XSです。
早速、はじめから装着されていたMサイズのイヤーピースのまま耳にはめてみました。実際に装着してみると、耳にかけるフックもないのに非常に安定しています。室内をウロウロ歩き回ってみましたが、ずれたり落ちたりする気配もありません。
ただこれでたとえば、屋外をジョギングするとなるとどうでしょうか?室内でのヨガ程度なら問題ないと思いますが、体が小刻みに上下に揺れ続けるジョギングではさすがに不安を感じます。
と言うのは、Mサイズのイヤーピースがはまっていた筆者の耳から、ある時ポトリと『TRUEFREE+』が落ちたからです。アマプラで「孤独のグルメ」を見ながらダブルチーズバーガーを食べていたら、右と左が交互に1度ずつ外れちゃったんですね。
どうやら食べ物を咀嚼するアゴの動きに弱い模様。イヤーピースをMからSに変更したら解消しましたが、ご飯を食べながら動画を見る習慣のある人は、口をもぐもぐすると落ちやすいので要注意です。イヤーピースのサイズダウン(またはサイズアップ)も検討してみて下さい。
TRUEFREE+の操作性は?
イヤホン同士のペアリングが楽なことはすでに紹介しましたが、他の部分の操作性はどうなっているのでしょうか?口コミでは「ケースから出しにくい」といった指摘も見られました。そのあたりのところをまとめて検証してみたいと思います。
Bluetoothの接続はスマホやPCの操作のみ
接続のしやすさに関しては、口コミでもほぼ不満が見られなかった『TRUEFREE+』。イヤホンをケースから出すと電源オン、しまうとオフという仕様は画期的だと思います。
またスマホやPCとのペアリングも驚くほどスムーズ。ふつうは最初だけはボタンの長押しとかがありそうですが、まったく必要ありません。スマホやPC側のBluetoothをオンにして、デバイス一覧から『TRUEFREE+』を選ぶだけです。拍子抜けするくらい簡単でした。
充電中は赤いランプが点灯します。なぜか左だけ(笑)。
ケースからイヤホンを取り出しにくいか?
ネガティブな口コミの1つに「ケースからイヤホンを取り出しにくい」というのがありました。実際のところはどうなのか、早速検証してみることに。取り出す(+しまう)場面を動画にしましたが、ここではあえて練習なしの一発撮りで挑戦しています。
じつはですね、この時はうまく行ったんです(笑)。後半を見ていただくとわかる通り、着脱がマグネット式の収納は非常に快適。カチッとはまって気分もいいです。しかし取り出しの際にはこの磁気が若干の引っかかりにつながることも。うーん、痛しかゆしですかね。
また、これは筆者だけかもわからないのですが、しまう時に穴の向きとイヤホンが合わずイライラした時がありました。検証期間は数日なので、すべては慣れだとは思うのですが…。
TRUEFREE+の音質は?
筆者はふだんオーバーイヤータイプの密閉型ヘッドホンを使っています。ロックやラップを爆音で聴くためで、したがって『TRUEFREE+』の音量にはワイヤレスイヤホンの限界を感じました。しかしこれはあくまで筆者の耳の問題。本機には通常使用には十分な音量があると思います。
音質に関して言うと、ボーカルを無理に際立たせる感じはなく、各種楽器とのバランスがとても良いです。低音もそこそこ出ていて、広がりもまあまあある感じ。しかしYouTubeなどのライブ音源は苦手らしく、よく聴くとガシャガシャして音の分離がイマイチでした。
一番音質が良かったのは、YouTubeに差し挟まれる広告(笑)。スマホやPCの音響システムに合わせて最適化されているせいでしょうね。またミキシングやマスタリングの作業を経たスタジオ録音の音源は、明瞭かつ正確に表現されていました。ただし、やはり音の広がりは中程度ですが。
映画やドラマ、YouTuberの配信やニュースなどで、本機の音量や音質に不満を持つことはほぼないでしょう。ただライブ音源などを大音量で楽しみたい場合は、『TRUEFREE+』に限らず、現状のワイヤレスイヤホンではなかなか厳しいものがあると思われます。
またごくわずかながら、遅延も見られました。YouTubeのお気に入り動画を見ていて、ボーカルの口の動きと声にやや違和感を感じて発見。明らかなズレではないのですが、「これって口パク?」と疑いたくなるくらいには遅延があります。音ゲーやFPSは難しそうです。
TRUEFREE+の接続安定性は?
接続しやすさと、接続してからの安定性。この2つはSOUNDPEATSのワイヤレスイヤホンの真骨頂でもあります。そこで最後は、『TRUEFREE+』の音切れの有無と通信距離を検証しました。
まず音切れですが、さすがBluetooth5.0といった感じで、まったくと言っていいほど途切れません。音飛びも筆者が検証中、「ん?今の何?」と思う程度のものが3回だけ。この安定感は、ペアリングのスムースさと並んで『TRUEFREE+』最大の長所と感じました。
それから通信距離は、仕事机にスマホを置きっぱにして検証。筆者の部屋からキッチン、リビングと2つ部屋を隔てた先へ移動してみたところ、それぞれの部屋のドアを閉めてもまったく問題なく再生中のYouTubeの音楽を聴き続けられました。
ただしドアを閉めた瞬間だけ、一瞬「ブチッ」と音切れします。その後すぐ回復し、元通りのリズムとメロディを奏でだすといった具合です。調子に乗ってベランダへ出て、掃き出し窓まで閉めてみたところ、さすがにブチブチと音切れが頻発してまともに聴けない状態に。
ドアが開けっ放しならば、おそらく通信距離はもっと長いのでしょう。ドアは3枚隔てるとさすがにきついようです。しかしスマホを置いたままにして、そんな離れた部屋で音楽に聴き入るような機会はそうそうないはず。通信距離もまた、十分合格点をあげられる製品だと思いました。
Bluetooth規格 | Bluetooth5.0 |
---|---|
連続再生時間 | 3~4時間 |
充電時間 | 約1.5時間 |
ケースバッテリー容量 | 3.7V / 800mAh |
ケースからの充電可能回数 | 9~10回 |
重量(イヤホンのみ) | 約5g |
Bluetooth規格 | Bluetooth5.0 |
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連続再生時間 | 3~4時間 |
充電時間 | 約1.5時間 |
ケースバッテリー容量 | 3.7V / 800mAh |
ケースからの充電可能回数 | 9~10回 |
重量(イヤホンのみ) | 約5g |
TRUEFREE+はワイヤレスイヤホンの新定番
実売価格が4千円を切るとはとても思えない完成度。それが『TRUEFREE+』を使ってみた率直な感想です。ホワイトノイズや音飛びもなく、クリアで伸びのある音をたっぷり楽しめます。ペアリングのスムーズさは特筆もの。使い勝手の良いワイヤレスイヤホンでした。
外で音楽を聴く用途なら、持ち運びやすさ、つけ心地の良さから言ってもベストバイに近い機種ではないでしょうか。唯一の弱点と言えるのは遅延。音ゲーやFPSでの使用に関してだけは推奨しません。
Bluetooth5.0の強みを生かして音切れや音飛びがほぼなく、装着し続けても疲れにくいワイヤレスイヤホン。アーバンスポーツ向きと言うより、外で快適に音楽を聴ける機種として優れています。デザインにもムダがなく、購入して良かったと思える製品でした。
通販サイトの人気ランキングを見る ワイヤレスイヤホンの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのワイヤレスイヤホンの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
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