ワインに合うチーズの選び方
フランスチーズ鑑評騎士
「チーズはワインの最良の友」と昔から言われ続けています。ポイントをつかんで、それぞれのチーズの個性に合わせたワインを選ぶことが肝心です。
「タイプ」「熟成度合い」「味わい」「同郷同士」というキーワードをうまく利用して、ぜひ相性ぴったりな組み合わせを見つけてみましょう。まさにチーズとワインのMariage、いわゆる「結婚」ですね!
フランスチーズ鑑評騎士の山田好美さんに、ワインに合うチーズを選ぶときのポイントを教えてもらいました。フランスチーズのエキスパートがどのような点に注目するのかチェックしてみましょう。
ワインと原産地が同じチーズを選ぶ
フランスチーズ鑑評騎士
ワインの産地とチーズの産地を合わせると、テロワール(土壌、地勢、気候などの特徴)が同じなので相性ばつぐんです。
たとえば、ワインの銘醸地(めいじょうち)であるブルゴーニュ地方のワインには、ブルゴーニュワインからつくられるマール(蒸留酒)でウォッシュしたものがおすすめ。
ロワール地方はワインの銘醸地でもあり、シェーヴルチーズの宝庫でもあります。シェーヴルチーズには、地元のシノンワインがぴったりです。
ワインと特徴が似ているチーズを選ぶ
フランスチーズ鑑評騎士
赤ワインには、タンニンが豊富なものが多くあります。タンニンとマッチするのは、少しクセのある風味が豊かなタイプになりますので、ウォッシュチーズなどと合わせるのがおすすめです。
白ワインは、さわやかな酸味をもっているので、たとえばフレッシュタイプのチーズなど、同じく酸味のあるチーズとの相性はよいでしょう。
スパークリングワインは、高脂肪タイプのチーズと一緒に! 弾ける泡とのマリアージュ(ワインと食べものの相性)が楽しめます。
酸味の強いワインには塩気の強いチーズを合わせる
フランスチーズ鑑評騎士
酸味は度合いによって異なるので、たとえば酸味の穏やかなチーズには、ワインの酸味を和らげる製法で作られたまろやかなMLFワインを合わせるといいでしょう。また、塩気の強いチーズは、甘口のワインとの相性がいいです。
香りの強いチーズには、個性的な風味のしっかりとしたワインを! ナッツのような香りのあるチーズにはタルの香りが豊かなものを。
スパイシーなチーズにはスパイシーな風味のワインをあわせるといいでしょう。同じようにハーブフレーバーのチーズには、ハーブ香のあるワインをあわせましょう。
ワインと同じ熟成度合いのチーズを選ぶ
フランスチーズ鑑評騎士
チーズもワインも熟成によって味わいが変化していきます。その熟成度合いによって、ワインとチーズを合わせるのも選び方のひとつ。
ヌーボーのような新酒と呼ばれるワインや、フレッシュでフルーティな味わいのワインには、熟成の若いチーズやフレッシュタイプのチーズがおすすめです。熟成豊かなハード系のチーズには、熟成の進んだフルボディタイプの重厚なワインをあわせてみましょう。
香り豊かな銘醸ワインと熟成度の高いチーズの組み合わせはNG ただし。。。
原料にこだわりがあるワインを「銘醸ワイン」と呼びますが、この「銘醸ワイン」と熟成度の高いチーズの相性はあまりよくありません。
熟成度の高いチーズには独特な香りやコクがありますが、この香りやコクと合わせるためには銘醸ワインではなく、苦みのあるワインやアルコール度の高いワインを選ぶといいでしょう。
クセのあるチーズが苦手な人は、食べやすいチーズから選んでみる
チーズの食べやすさから選んでみるのもおすすめです。
熟成しない「フレッシュチーズ」
チーズ特有の香りやクセは熟成の過程で増していくので、食べやすさを重視するなら熟成をしないフレッシュチーズを選んでみましょう。
知名度の高い「モッツァレラ」や「クリームチーズ」、「マスカルポーネ」といったフレッシュチーズなら食べた経験があるという方も多いのではないでしょうか。フレッシュチーズもワインによく合います。
熟成の若いチーズもチェック
食べやすさは重視したいがフレッシュチーズではものたりないという方は、熟成の若いチーズがおすすめです。
熟成4~8週間が食べごろの「カマンベールチーズ」、や、3~6カ月で熟成する「ゴーダチーズ」などは、熟成チーズがはじめてという方にも適しています。食べごろは好みによっても変わるので、いろいろなチーズをチェックしてみるのも楽しいでしょう。
迷ったときには盛り合わせをチョイス
どのチーズにしようか迷ったときは、盛り合わせを選んでみるのもひとつの方法です。盛り合わせのなかから自分好みのチーズが見つかるかもしれません。
みんなでシェアして楽しみたいというときにも盛り合わせがピッタリです。盛り合わせと一緒にいろいろな種類のワインを用意しておけば、ワインとチーズの組み合わせの幅も広がります。
ワインに合うチーズのおすすめ20選
ここまで紹介したワインに合うチーズの選び方のポイントをふまえて、フランスチーズ鑑評騎士の山田好美さんに選んでもらったおすすめ商品をご紹介します。個性豊かなフランスチーズを選んでいただきましたので、チーズの好みやお気に入りのワインに合わせて選んでみてくださいね。

CF&R『サンタンドレ』






出典:Amazon
チーズのタイプ | 白カビ |
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原産地 | フランス |
原材料 | 生乳、クリーム、食塩 |
内容量 | 200g |
相性のいいワイン | 赤ワイン、スパークリングワイン |

ベルトー『エポワスAOP』








出典:Amazon
チーズのタイプ | ウォッシュ |
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原産地 | フランス |
原材料 | 生乳 |
内容量 | 250g |
相性のいいワイン | 赤ワイン |

パピヨン『ロックフォールAOP オーガニック』




出典:楽天市場
チーズのタイプ | 青カビ |
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原産地 | フランス |
原材料 | 生めん羊乳、食塩 |
内容量 | 100g |
相性のいいワイン | 貴腐ワイン |

バドーズ『コンテAOP Excellence』






出典:楽天市場
チーズのタイプ | ハード |
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原産地 | フランス |
原材料 | 牛乳、食塩、レンネット |
内容量 | 250g |
相性のいいワイン | 黄色ワイン、白ワイン |

Le Palais du P'tit Chèvre『サントモールドトゥレーヌAOC』

出典:Amazon
チーズのタイプ | シェーブル |
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原産地 | フランス |
原材料 | 山羊乳(生乳)、食塩 |
内容量 | 250g |
相性のいいワイン | 赤ワイン |

La fromagerie Schertenleib『ラングルAOP』






出典:Amazon
チーズのタイプ | ウォッシュ |
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原産地 | フランス |
原材料 | 生乳、食塩、アナトー |
内容量 | 180g |
相性のいいワイン | スパークリングワイン、赤ワイン |
シャンパーニュと同郷のチーズ、ラングル
ラングルはほのかな酸味のある味わいで、とてもキメがこまかくしっとりとしています。ウォッシュチーズ特有の強い香りも少なく、上品な香りがします。上部にくぼみがあるユニークな形状から、現地ではフォンテーヌ(泉)と呼ばれています。このくぼみにシャンパーニュを注ぐのが、大人の楽しみ方といわれています。
またフランスのシャンパーニュ地方でつくられる、スパークリングワインのなかでも格別とされる「Champagne(シャンパン)」は、同郷のウォッシュタイプチーズのラングルがよく合います。キメのこまかいしっとりとした口当たりと弾ける上品なシャンパーニュとの泡のマリアージュをお楽しみください。
アルノー『モンドールAOP』

出典:楽天市場
チーズのタイプ | ウォッシュ |
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原産地 | フランス |
原材料 | 生乳、食塩 |
内容量 | 450g |
相性のいいワイン | 赤ワイン |
ムルジア『ブラータ トリュフ入り』












出典:Amazon
チーズのタイプ | フレッシュ |
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原産地 | イタリア |
原材料 | 生乳、生クリーム、トリュフ、食塩 |
内容量 | 125g |
相性のいいワイン | 白ワイン |
クール・ド・リオン『ピエダングロワ』

出典:Amazon
チーズのタイプ | ウォッシュ |
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原産地 | フランス |
原材料 | 生乳、クリーム、食塩 |
内容量 | 200g |
相性のいいワイン | 赤ワイン、白ワイン |
Jacquin&Fils『ヴァランセAOP』

出典:楽天市場
チーズのタイプ | シェーブル |
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原産地 | フランス |
原材料 | 生山羊乳、食塩、木灰 |
内容量 | 220g |
相性のいいワイン | 白ワイン |
Organic Valley『シャープチェダー』

出典:楽天市場
チーズのタイプ | ハード |
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原産地 | アメリカ |
原材料 | 全乳、塩、酵素 |
内容量 | 226g |
相性のいいワイン | 白ワイン |
蔵王酪農センター『蔵王 ペッパーゴーダ』








出典:Amazon
チーズのタイプ | ハード |
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原産地 | 日本(宮城県) |
原材料 | 生乳、食塩、香辛料 |
内容量 | 80g |
相性のいいワイン | スパイシーな赤ワイン |
ベル ジャポン『ブルサン ガーリック&ハーブ』














出典:Amazon
チーズのタイプ | フレーバー、フレッシュ |
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原産地 | 日本 |
原材料 | 生乳、ガーリック、ペッパー ほか |
内容量 | 100g |
相性のいいワイン | 白ワイン、ロゼ、軽めの赤ワイン |
ムルジア『モッツァレラ ディ ブッファラ』




出典:楽天市場
チーズのタイプ | フレッシュ |
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原産地 | イタリア |
原材料 | 水牛乳、食塩 |
内容量 | 100g |
相性のいいワイン | 赤ワイン、白ワイン |
花畑牧場『ラクレットハーフ』














出典:Amazon
チーズのタイプ | セミハード |
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原産地 | 日本(北海道) |
原材料 | 生乳、食塩 |
内容量 | 2300~2700g |
相性のいいワイン | 白ワイン |
ASUKAのチーズ工房 『雪の音(ゆきのね)』










出典:Amazon
チーズのタイプ | 白カビ |
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原産地 | 日本 |
原材料 | 生乳・食塩 |
内容量 | 160g |
相性のいいワイン | 白ワイン |
東京ヨーロッパ食材 『フランス産 ウォッシュチーズ ピエダングロワ』








出典:Amazon
チーズのタイプ | ウォッシュ |
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原産地 | フランス |
原材料 | 生乳・クリーム・食塩 |
内容量 | 200g |
相性のいいワイン | 赤ワイン |
フィアーノ 『チーズ バラエティ5種セット』

出典:Amazon
チーズのタイプ | フラックシップ、ゴルゴゾーラ、ブリー、ミモレット、グラナパダーノ |
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原産地 | アメリカ(フラックシップ)・イタリア(ゴルゴンゾーラ)・フランス(ブリー)・オランダ(ミモレット)・イタリア(グラナパダーノ) |
原材料 | ー |
内容量 | フラックシップ100g・ゴルゴンゾーラ90g・ブリー110g・ミモレット90g・グラナパダーノ90g |
相性のいいワイン | ー |
フィアーノ 『赤ワインに合うチーズ詰め合わせ』

出典:Amazon
チーズのタイプ | パルジャミーノ・レジャーノ、ゴーダ、ミモレット |
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原産地 | イタリア(パルメジャーノレッジャーノ)・オランダ(ゴーダ)・フランス(ミモレット) |
原材料 | ー |
内容量 | 各90g |
相性のいいワイン | 赤ワイン |
前田屋 『削りチーズ(花チーズ)』










出典:Amazon
チーズのタイプ | ー |
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原産地 | 日本 |
原材料 | プロセスチーズ・鱈すり身・でん粉(小麦を含む)・大豆たん白・食塩・植物油脂・ソルビトール・調味料(アミノ酸等)・乳化剤 |
内容量 | 25g×3 |
相性のいいワイン | 赤ワイン |
「ワインに合うチーズ」のおすすめ商品の比較一覧表
通販サイトの最新人気ランキングを参考にする チーズセットの売れ筋をチェック
Amazon、楽天市場でのチーズセットの売れ筋ランキングも参考にしてみてください。
※上記リンク先のランキングは、各通販サイトにより集計期間や集計方法が若干異なることがあります。
まとめ
フランスチーズ鑑評騎士の山田好美さんへの取材をもとに、ワインに合うチーズの選び方とおすすめ商品を紹介しました。
チーズを選ぶ際は、そのチーズがもつクセや風味に着目しましょう。ワインにもさまざまな個性があるので、それぞれの特徴を把握し、ワイン側に寄りそわせる形で選ぶとマッチしやすくなります。さらにチーズの名前にその品質を示すAOPやAOCという称号が与えられていることもあるので、選ぶ際のひとつの基準にしてもいいかもしれません。
チーズ自体は味が強く、たくさん食べられるものではありません。がんばった日のご褒美や特別な日の名脇役として、ワインとともにゆっくりと味わって、ぜいたくな時間を演出してみましょう。
※「選び方」で紹介している情報は、必ずしも個々の商品の安全性・有効性を示しているわけではありません。商品を選ぶときの参考情報としてご利用ください。
※商品スペックについて、メーカーや発売元のホームページなどで商品情報を確認できない場合は、Amazonや楽天市場などの販売店の情報を参考にしています。
※マイナビおすすめナビでは常に情報の更新に努めておりますが、記事は掲載・更新時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。修正の必要に気付かれた場合は、ぜひ、記事の下「お問い合わせはこちら」からお知らせください。(掲載:マイナビおすすめナビ編集部)
※2020/12/03 一部コンテンツと価格を更新しました。(マイナビおすすめナビ編集部 渡辺裕美)
ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」チーズ&ワイン講師。 英仏語講師歴20年以上。語学留学以来フランスのチーズとワインの魅力の虜となり以降ワインとチーズの資格を取得し ワイン&チーズ講師としても活動を続けています。近年は国内の生産者の動向にも注目し応援しています。