テレビの処分は家電リサイクル法の対象
排出された家電製品から有用な部品や材料をリサイクルし、廃棄物の削減と資源の有効利用を推進するのが家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)です。テレビは家電リサイクル法の対象品目のため、法律にしたがい正しく処分しなければいけません。
ただし、家電リサイクル法の対象となるのは一般的な据え置き型のテレビです。携帯用または車載用の液晶テレビ、お風呂場のテレビなど設備や建物に組み込まれている液晶テレビは対象外です。
テレビの処分にかかる費用
不要になったテレビを処分する際、リサイクル料金と収集運搬料金のふたつの費用が発生します。リサイクル料金はテレビのメーカーや製品仕様によって異なります。目安として、ブラウン管テレビ(小)は1,320~1,870円、ブラウン管テレビ(大)は2,420~2,970円です。液晶・プラズマ型テレビ(小)は1,870円、ブラウン管テレビ(大)は2,970円です。
家電リサイクル券センターのホームページはこちら
収集・運搬料金は小売業者ごとに異なり、1,600~3,000円が目安です。リサイクル料金を支払った際に発行されるリサイクル券は、テレビを処分したあとも保管しておきましょう。家電製品協会のホームページから、処分したテレビがメーカーに引き渡されたかを検索できます。
テレビの大きさを確認する
処分するテレビの大きさによって発生する費用が異なります。テレビの大きさは、型番から調べられます。型番は、処分するテレビの正面右下、または裏側に記載があるので確認してみましょう。型番の最初の数字2桁が、テレビの大きさを表します。
たとえば「43CXXXX」が型番なら43型、「RC-50XXXX」が型番なら50型テレビになります。液晶テレビでV型に小数点がある場合、四捨五入をした数字がテレビの大きさです。
テレビを処分する6つの方法
故障による買い替えや引っ越しなどで不要になったテレビを処分する6つの方法を、メリットとデメリットとともに解説します。
家電量販店に引き取りと処分を依頼する
故障などでテレビを新しく買い替えた場合、購入した家電量販店などで処分ができます。テレビ購入と同時に処分手続きも可能です。リサイクル料金と収集運搬料金はテレビの代金とともに小売店に支払うか、回収当日作業員に現金で支払います。
新しいテレビの搬入と一緒に不要になったテレビを回収してくれる点と、面倒な手続きや手間がないのがメリットです。デメリットは、テレビの買い替え時のみ利用できる方法なので、不要になったテレビのみを処分するときには利用できません。(処分しようとしているテレビを購入した販売店であれば、費用を払って処分をお願いすることはできます)
自治体に引き取りと処分を依頼する
引っ越しや、視聴しなくなったなどの理由で不要になったテレビを処分したいときは、テレビを購入した販売店か自治体に引き取りと処分を依頼します。テレビを購入した販売店が不明な場合、自治体に依頼します。申込方法は自治体によって異なるので、ホームページなどで調べるか問い合わせをしましょう。
東京都でテレビの処分を希望する場合、「家電リサイクル受付センター」へホームページまたは電話で事前に引き取りと処分の申込みを行います。
https://kaden23rc.tokyokankyo.or.jp/Rc/Index/
東京都の場合、回収日当日現金でリサイクル料金と収集運搬費用を支払い、家電リサイクル券の控えを受け取ります。自治体によっては、事前に郵便局でリサイクル料金の支払いを行ない、家電リサイクル券を受け取って回収当日に業者に渡します。
回収日などの都合が合えばリーズナブルな費用で処分できます。回収日が指定できない、運び出しを依頼されることがある、郵便局への事前払い込みが必要な場合があるという点がデメリットです。
自分で指定取引場所まで持ち込む
全国にある指定取引場所へ自分で不要になったテレビを持ち込む方法です。最寄りの指定取引場所は、家電製品協会のホームページで検索できます。あらかじめ郵便局に足を運び、家電リサイクル券に必要事項を記載し、リサイクル料金を支払う必要があります。
メリットは自分で持ち込むため、収集運搬費用がかからないことです。デメリットは郵便局で手続する手間がある、重いテレビを自分で運ぶ必要がある、指定取引場所が遠い、営業日が合わないといった理由で利用できない場合があることです。
不用品回収業者に依頼する
一般家庭から不用品を引き取る不用品回収業者に依頼する方法です。
回収日など希望に合わせてくれます。引っ越しなどで時間がないときなどもすぐテレビを処分できます。運び出しの手間がかからないのもメリットです。デメリットは業者によって費用にばらつきがある、無許可の回収業者の場合があることです。
テレビをふくめ廃棄物に該当する使用済家電製品を引き取るには、一般廃棄物収集運搬業の許可が必要です。無許可の回収業者の場合、法外な処分費用を請求される、回収したテレビを不法投棄されるなどの可能性があります。不用品回収業者に依頼する場合は、かならず許可の有無を確認しましょう。
買取業者に依頼する
リサイクルショップや、家電専門の買取業者にテレビを買取してもらう方法もあります。
処分ではなく買取のため、リサイクル料金や収集運搬費用がかかりません。ほぼ新品などテレビの状態がよければ高額で買取される可能性もあります。デメリットは状態が悪い、年数が長い場合などは買取不可になることです。出張買取などに対応していない場合は、自分でテレビを持ち込む必要があります。もし買取不可になった場合は、テレビを持ち帰らなければいけません。
ネットオークションやフリマアプリを活用する
ネットオークションやフリマアプリを使うと、不要になったテレビを他人に譲れます。
処分費用がかからないことに加えて、自分で希望額を設定できるのがメリットです。買取業者よりも自分の希望額で手放せる可能性があります。ただし、買い手が見つからないことがある、取引や梱包、発送などの手間がかかる、取引や配送でトラブルが発生する可能性がある、取引終了まで時間がかかるなどがデメリットです。
すぐにテレビを処分したいときには向いていません。また、テレビは精密機器なので、配送トラブルを避けるために梱包などは慎重に行なう必要があります。
買い替えを検討ならテレビのおすすめはこちら
編集部まとめ テレビを処分するときは大きさと方法をチェックしよう
買い替えなどで不要になったテレビを手放す場合、法律にしたがった正しい処分方法を選ぶのが重要です。新しくテレビを購入するか、不要なテレビを処分したいだけかによって選ぶ方法や費用は異なります。
いずれの場合も、費用だけを見るのではなく正しい処分方法であるかを確認するのが重要です。早く処分したいか、できるだけ費用をおさえたいかなど、重視したいポイントに応じた処分方法を選びましょう。
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